集いし願い(遊戯王OCG)

登録日:2023/02/11 (土曜日) 15:37:00
更新日:2024/08/18 Sun 09:26:48
所要時間:約13分で読めます





アニメ『遊戯王5D's』、及びカードゲーム『遊戯王OCG』に登場したカード。


【アニメ版】

集いし願い
永続罠
自分フィールド上に存在する「シューティング・スター・ドラゴン」1体が
戦闘で破壊された時戦闘ダメージを無効にして発動することができる。
墓地に存在する素材を除外することで「スターダスト・ドラゴン」1体を
エクストラデッキから特殊召喚する。(この特殊召喚はシンクロ召喚扱いとする)
この効果で特殊召喚した「スターダスト・ドラゴン」の攻撃力は
墓地に存在するドラゴン族シンクロモンスター全ての攻撃力の合計分アップする。
墓地に存在するシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻すことで
相手のモンスターを指定して攻撃を強要することができる。
エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚した「スターダスト・ドラゴン」とこのカードは除外される。

『遊戯王5D's』の主人公、不動遊星が所持するカード。分類は永続罠。
翼を持った巫女と思しき女性と、その背後に7色の流星が降り注ぐという神秘的なイラストが特徴。

アクセルシンクロモンスターであるシューティング・スター・ドラゴンが戦闘破壊された時という、非常に重い発動条件を持ったカード。
しかもテキストに名前が書かれている2体のドラゴンは作中では世界に1枚しか存在しないカードである事に加え、シューティング・スター・ドラゴンはシンクロ素材にスターダスト・ドラゴンを指定しているため、普通にプレイしていては特殊召喚先不在により発動すら出来ない。
そのためこのカードを発動するには、墓地のスターダスト・ドラゴンを何らかの方法でエクストラデッキに戻すか、シューティング・スター・ドラゴンをカードの効果で直接特殊召喚する必要がある

発動が困難な代わり、効果は派手かつ非常に強力。
ドラゴン族シンクロモンスターは攻撃力が高いモンスターが多く、スターダスト・ドラゴンの攻撃力を飛躍的に強化する事が出来る。
発動に成功した時点で最低でも攻撃力5800は保証され、ドラゴン族シンクロが複数いれば1万超えの攻撃力を得る事も可能。
更に相手モンスターに戦闘を強要する効果もあり、相手フィールドに攻撃表示のモンスターがいれば上記の強化効果と併せて莫大な戦闘ダメージを与える事が出来る。

ただしエンドフェイズにはスターダスト・ドラゴンが除外されてしまうため、そのターンに勝負を決めきれなければ折角の攻撃力も無駄になってしまう。
更に言うと遊星のエクストラデッキは大半が戦士族に寄っており、ドラゴン族は片手で数える程しかいないため、そこまで劇的な攻撃力アップは見込めないはずだが…

【アニメでの活躍】



【TF版】

集いし願い
永続罠
自分の墓地にドラゴン族シンクロモンスターが5体以上存在する場合のみ発動する事ができる。
自分のエクストラデッキから「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚し、このカードを装備する。
装備モンスターの攻撃力は自分の墓地に存在する
ドラゴン族シンクロモンスター全ての攻撃力の合計分アップする。
装備モンスターが相手モンスターを破壊した場合、
自分の墓地に存在するドラゴン族シンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻す事で、
装備モンスターはもう1度攻撃する事ができる。
エンドフェイズ時、装備モンスターをゲームから除外する。

カードゲームも出来るギャルゲーことPSP用ゲーム『遊戯王5D's TAG FORCE 6』でOCGに先駆けて実装。
例によってアニメ版から効果が一部変更されている。

【アニメ版からの変更点】
  • 発動条件の大幅変更
  • モンスターの装備カードとなる効果の追加
  • スターダスト・ドラゴンの特殊召喚がシンクロ召喚扱いではない(蘇生制限を満たさない)
  • 効果が「相手モンスターとの戦闘強制」から「相手モンスターの戦闘破壊をトリガーとした連続攻撃」に変更
アニメではカウンターを狙う受け身寄りの効果だったが、自分ターンに発動する事を前提とした攻撃的なカードになった。

最大の変更点である連続攻撃効果については、攻撃宣言が自分のターンにしか行えないため、残念ながらこのカード単独ではアニメのシーンの再現は出来なくなってしまった。
アニメ版の「相手モンスターに戦闘を強要させる」というテキストはターンプレイヤーではない遊星が攻撃宣言を行う事に矛盾が起きない様にするためと思われるが、このまま実装すれば処理や裁定が面倒になる可能性があるため、この変更は致し方ないだろう。
アニメ版でこの仕様だった場合、遊星は負けていたのは密に。
相手モンスターに攻撃を強要するカードと併用すればある程度再現可能ではある。

細かい運用法は下記のOCG版にて。


【OCG版】

集いし願い
通常罠
(1):自分の墓地にドラゴン族Sモンスターが5種類以上存在する場合に発動できる。
エクストラデッキから「スターダスト・ドラゴン」1体をS召喚扱いで特殊召喚し、
このカードを装備する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに除外される。
(2):装備モンスターの攻撃力は、
自分の墓地のドラゴン族Sモンスターの攻撃力の合計分アップする。
(3):装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊する度に、
自分の墓地のドラゴン族Sモンスター1体を除外して発動できる。
装備モンスターは相手モンスターに続けて攻撃できる。

アニメ放送終了から6年後に発売された「20th ANNIVERSARY PACK 2nd WAVE」にて遂にOCG化。
TF版をベースにしつつ、更に細かな変更が加えられている。

【TF版からの変更点】
  • カード分類が永続罠から通常罠に変更*3
  • 発動条件がドラゴン族シンクロモンスター「5体」から「5種類」に変更(全てカード名が異なる必要がある)
  • スターダスト・ドラゴンの特殊召喚はアニメと同じくシンクロ召喚扱い(=蘇生制限を満たしている)
  • 連続攻撃のコストが「エクストラデッキに戻す」から「除外」に変更

まず発動条件だが、5種類のドラゴン族シンクロモンスターをシンクロ召喚し、かつ墓地へ送るというのはアニメ完結から10年以上経った現環境でも厳しい。
ドラゴン族はエースを張る機会が多い一方で展開を補助するものは少ないため、真っ当にシンクロ召喚を経由して条件を満たすなら、メインデッキ側に相応の展開力が求められる。
基本的には少々レベルの低めなドラゴン族シンクロを先に出し、それらをシンクロ素材にして更に高レベルのシンクロ召喚に繋げる事になるだろう。
特に【ドラグニティ】は専用のドラゴン族シンクロモンスターを複数擁している上、上記の展開方法を基本戦術としているため、自然に発動を狙いやすい。

もう一つの方法として、エクストラデッキから直接墓地に送ってしまうのも良い。
シンクロ召喚を考えなくていい分適当に高攻撃力のモンスターを採用できるため、このカードに勝ち筋を絞るならむしろこちらの方が手っ取り早く相性が良い。
《轟雷帝ザボルグ》を自爆させれば一発で発動条件を満たしつつ、おまけで更に3体分の墓地肥やしを上乗せ出来る。
墓地で発動する破壊効果を持つ《旧神ヌトス》や化石融合モンスターを墓地に送っておけば、より本命の効果を通しやすくなる。

肝心のこのカード自体を確保する手段だが、OCG化に際し通常罠に変更されたのが幸いしてか、アクセス手段は意外に多い。
比較的汎用性のあるものでは《天獄の王》悪魔嬢リリス》《トラップトリック》《トラップトラック》等が候補。*4
ただしいずれも高速展開型の【シンクロ召喚】ではなく、【罠ビート】の様な低速気味のデッキと相性が良いカードなのは悩みどころか。
また、登場当初はテーマに属さないため専用サポートを受けられない、所謂「名前が弱いカード」だったのだが、このカードのOCG化から4年後に発売されたパック「DAWN OF MAJESTY」にて「テキストに《スターダスト・ドラゴン》と記された魔法・罠カード」をデッキから手札に加える事が出来る《スターダスト・シンクロン》が登場。
当然このカードも含まれるため、スターダスト特化デッキでは容易にデッキから引っ張り出す事が可能になった。

発動に成功した場合、墓地のドラゴン族シンクロモンスター全ての攻撃力を得たスターダスト・ドラゴンが降臨する。
仮に5体全て攻撃力2000以上なら攻撃力は12000超え、上記の《轟雷帝ザボルグ》で攻撃力4000のモンスター5体を墓地に送れば攻撃力22500となり、戦闘ダメージが通ればほぼ間違い無く一撃でライフが消し飛ぶ。オーバーキルってレベルじゃない。
条件付きの連続攻撃効果もついているが、そもそもこのカード発動後に攻撃が通る状況なら1回目の攻撃でゲームエンドなのでほぼオマケに近い。
一応攻撃に関するデメリットは特に無いので、《スターダスト・ドラゴン》で相手の壁モンスターを一掃してから他に攻撃可能なモンスターでトドメを刺すのに使えるか。

難点として、このカードで特殊召喚した《スターダスト・ドラゴン》はエンドフェイズに除外されてしまうデメリットにより実質1ターンしか維持出来ない。
相手ターンに発動してもその場限りの壁にしかならず、罠カードである事が単に発動を遅らせる枷になってしまっている。
また、見かける機会は少ないが、1体の攻撃力を劇的に上げる都合上、《魔法の筒》や《ディメンション・ウォール》等の戦闘ダメージ反射系も天敵。
確実に攻撃を通すため、相手のバックを割る手段も徹底しておきたい。
一応それまでの間に《スターダスト・ドラゴン》自身の効果で適当な破壊効果を無効にしておけば自己再生できる上に除外されるデメリットは適用されないが、攻撃力も元に戻ってしまう。

総じて重さとそれに見合った火力を秘めた、ロマン砲と呼ぶに相応しいカード。
使いこなすには高いデッキ構築力と愛が要求されるが、このカードで逆転勝利出来ればデュエルを大いに盛り上げてくれる事だろう。
《カタパルト・タートル》で射出なんて無粋な事はするなよ?絶対だぞ!


【小ネタ】

  • イラストに描かれている女性は、『遊戯王5D's』のストーリーがマヤ文明やアステカ文明と深い関わりを持っている事から、メソアメリカの神話伝承に登場する「カンヘル竜」がモチーフとされている。
    予言書『チラム・バラムの予言』では「天使の様な姿の竜人」とも「風の竜」とも呼ばれており、《スターダスト・ドラゴン》のモデルになったとも言われている。
    • 上記の「DAWN OF MAJESTY」にて、《スターダスト・トレイル》という名前のモンスターとして単独OCG化。
      このカードと比べると服装が《スターダスト・ドラゴン》を意識したデザインに変わっている他、全体的な外見が『遊戯王5D's』のヒロインである十六夜アキそっくりになった。
      特に公式設定画で目を開いた姿は(髪型が違う事を除けば)瓜二つで可愛い。
  • カード名はもちろん、《スターダスト・ドラゴン》の召喚口上から。墓地に多くのモンスターを溜め込む必要がある効果(アニメでの実際の運用)も、この名称に似つかわしい。
  • 漫画版ではこのカードに似た演出・効果がなされたカードとして永続魔法《集いし光》が登場している。


追記・修正は5種類のドラゴン族シンクロモンスターを墓地に送ってからお願いします。

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最終更新:2024年08月18日 09:26

*1 5D'sにおける最高数値の攻撃力でもある。

*2 次回予告では「スターダスト・ドラゴン/バスター」と名称不明の効果モンスターが写り込んでいたが、本編ではシグナー竜に差し替えられている。

*3 このカードに限らず、アニメで登場した装備カードになる効果を持つ永続罠がOCG化される場合は、一律で通常罠に変更されている。

*4 ただし《悪魔嬢リリス》と《トラップトリック》はセットする対象を複数枚採用する必要がある