メテオス

めておす・ろーぐらいだー

フルネームはメテオス・ローグライダー
所属は神聖ミリシアル帝国魔帝対策省古代兵器戦術運用対策部運用課の大魔導師であり、空中戦艦パル・キマイラ二号機の艦長を務める。魔力の低い人間種だが、高い魔法素養と研究の功績のよって大魔導師の称号を取得している。
性格は徹底した合理主義であり、今世界で固定化されている概念である文明国文明圏外国の様な分類分けを下らないと言い切っている他、敵であろうとも偏見無く評価する。
また、ミリシアル8世に対しても物怖じせずに言うべき事を言う胆力も備わっており、皇帝本人からも高く評価されている。
反面、ミリシアル国内でもトップクラスの大学を出ており、現在もエリート職である事からプライドが高い傾向にあり、他者に対する言動が上から目線となりがちとなっている。その上、本人にとっては悪意は無くとも、その言動に加えて言葉足らずとなりやすいせいで敵味方を問わず不快にさせている*1。更に、ワールマン座乗のパル・キマイラが撃墜された時や、海上自衛隊のジャミングとミサイルを使用した時の狼狽ぶりから、想定外の事態に非常に弱い一面も見せている。

初登場は、バルチスタ沖大海戦
ミリシアル8世の判断で魔帝対策省古代兵器分析戦術運用部の部長ヒルカネ・パルペへパル・キマイラ2機の派遣を命じる。この命令によって派遣されたのが、ワールマン率いる1号機とメテオス率いる2号機である。

グラ・バルカス帝国海軍相手に苦戦気味だった第1、第2、第3魔導艦隊の元へ突如第一級通信*2を映像付きで入れ、他の職員同様異質な雰囲気を漂わせながら姿を見せる。レッタル・カウラン以下、艦隊幕僚へ「進路上の敵艦隊を本艦が片付ける」と宣言*3グラ・バルカス帝国連合艦隊から分離した第一打撃群へと向かう。
接触すると同時に襲来した直掩機を瞬時に蹴散らした後、第一打撃群司令官カオニアへ通信を入れ、その圧倒的な武力を背景に撤退勧告を行う。しかし、あまりにも侮蔑的な発言を(恐らく無自覚に)連発した事で逆効果となり、言い返されて物別れに終わる。そして殲滅を指示すると、外側からアウトレンジで一方的に攻撃を行った*4。しかし、この方法では数の多い敵本隊を相手にするには時間が掛かり過ぎると判断し、本隊との衝突前に敵の戦闘力を測る目的で敢えて接近を行う*5。照準を旗艦ラス・アルゲティへ定め、20発の命中弾を出すも他艦と異なり小破に留まっている事実に、普段は感情を表に出さない彼も驚愕を露わにした。そこで、超大型魔導爆弾ジビルを投下するが、乗員は全滅しながら尚も浮き続けている艦を目の当たりにし、グラ・バルカス帝国の評価を改める発言をしている。その後はアウトレンジから残存艦を殲滅し、敵本隊へと向かった。

本隊を捕捉すると通信を行い、第一打撃群同様カイザルへ撤退勧告を行うも、再度似た文言で言い返された事で怒りを露わにした。

世界連合艦隊と交戦していた第八打撃群を殲滅した初号機と合流して攻撃を開始した所、攻撃方針でワールマンとの齟齬が生じ、言い争いに発展した*6。メテオスの言葉足らずな発言によってワールマンは激怒し*7、通信を一方的に切るとグレードアトラスターへジビルを命中させるべく接近。しかし、直線的な進路を採った事が災いし、徹甲弾の直撃を受けて撃墜されてしまう。その様子を間近で見せ付けられたメテオスは激しく狼狽し、「1機でも損傷した場合は撤退せよ」と命令されていた事もあり、復讐心を胸に刻みつつ撤退した*8

海戦後、メテオスはグラ・バルカス帝国を高く評価する報告書を提出し、それが皇帝ミリシアル8世の目に留まった事で参考人招致や大臣級会議に呼ばれる様になった。更に、皇帝の元にも呼ばれる様になり、アグラ達と共に海戦後の方針について皇帝へ進言しており*9、パル・キマイラの常時稼働を含めた防衛計画の策定を行う事となった。

次に彼が出撃するのは、グラ・バルカス帝国連合艦隊による日・グ大海戦時である。
第二次バルクルス基地攻撃の際、皇太子グラ・カバルが捕虜として日本国へ移送された事でグラ・バルカス帝国が激怒し、大艦隊を準備している動きをミリシアルでも察知。日本の戦力では防ぎ切れないと分析され、ミリシアル8世の指示によりパル・キマイラ2号機の派遣が決定した。

復讐の機会を与えられたメテオスは、かつての屈辱を胸に憎悪を撒き散らしつつ出撃。
彼が到着した時、戦況は既に日本側が圧倒的優勢となっており*10、グレードアトラスター率いる本隊が残るのみとなっていた。ナハナート王国日本国航空自衛隊基地管制センターの司令八神との通信により、まずは遠方からの高みの見物をする事となるが*11、直後に妨害電波によってレーダーが使用不能となる。落ち着いて妨害電波対策装置を作動させるよう指示を出すも、効果が無い事が判明すると大きく動揺し、目視観測に切り替えた。
暫くはグレードアトラスターを前に怒りに身を震わせつつ静観するが、突如として敵艦隊から火柱が連続して上がり、日グ艦隊の距離が離れ過ぎている事からすぐに誘導弾を使用している事に思い至る。最強と信じていた自国でさえ実用化出来ていない誘導弾を他国が、それも科学文明国が使用している事に激しく狼狽し、自国と互角に戦い抜いたグラ・バルカス帝国艦隊が一方的に撃ち減らされる様を見て、古の魔法帝国にミリシアル帝国が蹂躙される様を幻視し、恐怖を覚えた。

メテオス個人の感情を放置して戦況は更に進み、グレードアトラスターと第八八艦隊を除く残存艦は撤退を開始。此処で第四護衛隊群から参戦要請が入り、まずはカイザルと交信を行い降伏勧告をする。拒否されると第八八艦隊と戦闘を行いこれに勝利した*12。一方のグレードアトラスターは、自衛隊の攻撃により大破、行動不能となって日本に鹵獲された。

彼が目にした戦局は証拠映像と共に本国へ提出され、ミリシアル首脳陣は想定を遙かに上回る日本の軍事力に畏怖するが、同時に「野心が無く非常に役に立つ味方である」と認識し、間違っても敵対する事無く友好関係を更に深める決意をする。
関連項目
人物神聖ミリシアル帝国空中戦艦パル・キマイラ|魔帝対策省|コルメド

※既存の[[コメント]]に返信する場合、返信したい[[コメント]]の左側にチェックを入れて下さい。
  • 愚帝の人間を猿とかいってるあたり光翼人に近い亜人かな? - 名無しさん 2018-02-17 22:28:57
    • 部下にエルフがいるし、光翼系エルフとかかもな(ミ帝は人種がどうなってるかわからんな) - 名無しさん 2018-02-18 07:40:25
      • 公式ツイッターでミ帝がエルフが一番多くて人間もいる多国籍国家って言ってるし光翼系ハーフやクオーターもいてもおかしくなさそうですね。 - 名無しさん 2018-02-19 18:49:00
    • 魔法至上主義者で魔法の無い者たちを見下している人間なのではないでしょうか。 - 名無しさん 2018-02-19 00:17:56
    • フィアームや外交関係者も第三文明圏や弱者に対して猿とか言わないだけで大概な認識なんで魔法文明系の列強の基本思考なだけかと - 名無しさん 2018-02-19 02:05:45
  • Web版の「バルチスタ沖大海戦4」での、彼の発言。『私が今乗っているのはね……古の魔法帝国……かつて恐怖により全世界を配下に治めたラヴァーナル帝国の船なのだよ。君たちでも、その意味は理解出来るだろう?』。これって、ある意味で根本的におかしくないか? これでは『我々は魔帝には決して勝てない』と、認めたようなものではないか。 - 名無しさん 2018-03-18 13:48:02
    • 認めてたんじゃね。メテオスの地位ではまだ空間の占いの件は知らないので、危機感持たずに例えとして口に出しただけ。ちなみに、相手のグ帝軍人は魔帝のことを信じてない(というか知らない)ので、この発言自体が意味をなさないわけだけど。 - 名無しさん 2018-03-18 20:21:20
      • メテオスは、空間の占いの内容を知らされていない。一方のグ帝人は、魔帝のことを伝説か神話としか認識していない。そういうことかな? - 名無しさん 2018-03-18 21:06:45
    • メテオスだから - 名無しさん 2018-03-19 00:45:10
  • まさかの自分の死亡フラグを回避した人。次もこう上手くいくとは…。 - 名無しさん (2018-04-20 19:47:54)
    • ワールマンは身代わりになったのだ。彼が立てた死亡フラグの身代わりにな……まあ、メテオスにしたら同僚か部下かの独断自滅に面子潰されたわけだけど。 - 読歩人 (2018-08-30 20:00:19)
  • この男、名実共にエリートであり、それゆえ相当にプライドが高いようだが……「他人を見下したり馬鹿にして楽しむのは恥ずべきこと」だとは思わないのだろうか? - 名無しさん (2018-05-25 20:39:03)
    • たぶん他人を馬鹿にしてる自覚無い - 名無しさん (2021-07-30 20:04:05)
  • このキャラ、喋り方・仮面・円盤に乗ってる あたりを鑑みるにモデルはナディアのガーゴイルだよね、多分… - 名無しさん (2018-06-24 02:17:12)
  • イラストは渋めのおっさんぽくて格好いいんだがなあ - 名無しさん (2019-02-16 17:04:57)
    • 第5巻のネタバレは25日午前0時まで禁止と、トップページにあっただろう。 - 名無しさん (2019-02-16 17:25:00)
      • その辺の記述は書籍5巻より前になろうにもアップされてなかったか? - ハインフェッツ (2019-02-17 23:51:21)
        • ああ、ガーゴイルもどきの件でしたね先にアップされてたのは。 - ハインフェッツ (2019-02-17 23:52:56)
  • そうでした、すいません。 - 名無しさん (2019-02-16 23:55:57)
  • 徹底した合理主義者なら日本の技術も取り入れる事をあっさり考えるのでは? - 名無しさん (2019-04-03 23:43:58)
    • 彼の部署から考えて、日本の技術を取り入れるというのは畑違いだしそんな権限も無いだろう。そもそも日本の技術の話なんて彼のところには回って来そうにない。皇帝がそういう決断をして彼に命じれば、合理的思考故に素直に受け入れそうだが - 名無しさん (2019-05-24 22:31:08)
  • 「グ帝艦隊がロデニウスの南を大回りしてくれれば、戦場に間に合うでしょう」って、どう見てもこの人が日本勝利の第一報を全世界に魔信で放送させられるフラグなんだな。 - ハインフェッツ (2019-07-25 23:40:07)
    • 重要会議に出席して皇帝から直々に御言葉かけてもらうなど、かなり出世した様子です。 - 名無しさん (2019-07-26 05:04:41)
  • 最期は塩になって死にそう - 名無しさん (2019-08-04 07:06:58)
  • 指パッチンで命令しそう - 名無しさん (2019-08-04 11:45:41)
  • メテオス cv:清川元夢 - 名無しさん (2019-08-04 11:47:31)
    • よく愚か者呼ばわりしてそうでしてないよね。 - 名無しさん (2019-08-11 22:22:26)
  • 登場当初は少なくない読者からやられ役のネタキャラみたいな扱いを受けていたけど、作中ではどんどん有能感が増していくなあ - 名無しさん (2020-02-24 01:54:05)
  • 案の定指パッチンしたなw - 名無しさん (2020-07-13 01:32:40)
    • となるとメテオスcv:原康義か - 名無しさん (2020-07-22 12:17:15)
  • さて、日本の実力をその目で見て記録を持ち帰ったからこれからのミ帝は彼にかかってるな。 - 名無しさん (2020-10-10 21:49:07)
  • この人大魔導士だったんだな.... - 名無しさん (2020-10-21 22:55:03)
    • 人力(魔力)がかなり重要だったりしてw - 名無しさん (2021-12-26 19:45:31)
  • グラ・バルカス艦隊が惨敗し、グレードアトラスターが鹵獲されたことで、彼の怨念は消えたのだろうか? それが気になるな。 - 名無しさん (2020-11-10 14:48:42)
    • GAの残骸を見たら、頭が冷えたんじゃないかなと思う。日本の力を目にして魔帝もそれと同等と想定するなら、まさに私怨に拘ってる場合ではないだろうし。 - 名無しさん (2020-11-11 21:30:30)
  • 彼はまた登場するだろうな。パル・キマイラによるグ帝本土攻撃とかで? - 名無しさん (2021-11-19 12:05:03)
  • 何か飲んでるけどたぶんグラスの中身はブドウジュースだろうな。いくらなんでも作戦中にアルコール飲んだりはすまい。 - 名無しさん (2022-01-15 15:49:06)
    • イギリス「え?ラム酒飲まんの?」イタリア・フランス「え?ワイン飲まんの?」日本「え?日本酒飲まんの?」アメリカ・ドイツ「え?ビール飲まんの?」ソ連「ウオッカ飲むやろ?」 - 名無しさん (2022-01-15 16:45:03)
  • こいつにはベルーノの爪の垢を煎じて飲ませれば良い - 名無しさん (2022-05-06 08:11:17)

ここを編集
〔最終更新日:2024年04月21日〕
+ タグ編集
  • タグ:
  • 登場人物
  • 神聖ミリシアル帝国
最終更新:2024年04月21日 17:21

*1 本人にその自覚は無いと思われる

*2 国家の最優先事項で使用される通信。戦闘中であっても受信を義務付けられている。

*3 超兵器と言えども単艦で敵に当たるのは明らかに素人の判断であり、大いに反感を持たれた

*4 この攻撃方法は、艦の安全を最優先した彼の合理性が表れており、ワールマンに「君らしいやり方」と言われている。

*5 無論、これは軍事的常識を完全に無視した愚行と言える行為であり、本職の軍人ではないお役人だからこその判断である

*6 艦の安全を優先して外側から順に沈めて行くメテオスに対し、指揮系統の混乱と魔法液の節約を優先して旗艦を真っ先に狙うワールマンの方針が真っ向から対立した。

*7 ワールマンもプライドがかなり高く、グラ・バルカス帝国をかなり過小評価している

*8 尚、この時の通信記録からパル・キマイラが撃墜された責任はワールマンにあるとされ、メテオスはお咎め無しとされた

*9 この時、皇帝は同席しているヒルカネを通り越してメテオスと直接話し合っており、上司のお株を奪う形となっていた

*10 第一、第二先遣艦隊全滅 超重爆撃連隊、陸軍航空隊全滅 第44任務部隊、リーム艦隊全滅 リーム王国基地壊滅

*11 誤射を避ける意図で200km離れるよう要請したが、メテオス達は戦い方を見られたくないのだろうと判断しており、自身が邪魔になっている自覚は無かった。

*12 この際、第四護衛隊群がグレードアトラスターの砲弾を迎撃している事を確認しており、再度狼狽している。