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魂

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魂とは、マギア世界における生命の根幹をなす存在であり、魔力によって構成される魔術陣である。魂は思考・代謝・自己進化という三つの機能を持ち、生命の活動と成長を司っている。

概要

定義と構造

魂は、魔力によって形成される精緻な魔術陣であり、以下の三つの要素で構成される。

• 無垢の魂 - 魂の基盤となる構造。
• 精神構造 - 魂の表層に宿る思考や記憶、感情を司る要素であり、魂の自己同一性を形成する。
• 魔力蓄積層 - あらゆる魔術を行使するための魔力を溜めておく層。生命維持にも用いられる。

加えて、人間の魂の最外層には外付けの自動構築式魔術である魔装が発現することがある。また、魔物は種族ごとに魔導を発現する。

魂の基本法則

マギア世界において、魂は単体では長期間存続できない。魂を維持するためには、何らかの器が必要であり、これにより生命は以下の三種類に分類される。

• 魔物 - 魂が魔力をまとい、擬似的な肉体を形成する形態。
• 動物 - 魂が有機生命の脳に宿る形態。
• 魔族 - 魂が魔石に封入され、物質的な肉体をまとった形態。

これらの器が破壊された魂は遊離し、時間とともに崩壊して消滅する。しかし、冥王シュウ・アークライトによって冥界が形成されてからは、その魂は冥界門を通って煉獄へと連れて行かれる。

起源

最初の魂は、振動のない根源量子だけが存在する次元で偶然発生した。これが魔神ルシフェル・マギアである。その後、ルシフェルが自分以外の知性体を求めてマギア世界を創造した結果生まれたのが、この世界に生きる生命の根幹をなす魂である。
魂は現在もルシフェルによって創造され、その環境に合わせた生命の形態を取っている。

成長と拡張

魂は経験・感情・外部からの影響（魔術・魔力）によって成長・拡張する。

• 魔物の魂
  魔物は、魔力を限界値まで蓄積することで肉体と魂を最適化した結果として、魂を拡張する。進化の過程は以下の通り。
  雑種級 → 低位級 → 中位級 → 高位級 → 災禍級 → 破滅級 → 絶望級
  破滅級・絶望級に達した状態で感情の高ぶりなど魂に刺激が起こると、魔導が進化し、魔法に目覚めることがある。
• 人間の魂
  人間の魂は以下の段階を経て成長する。
  魔術行使 → 魔装発現 → 魂の覚醒 → 第二魔装
  初めて魂が拡張すると、魔装も覚醒して機能が大幅に拡張されるほか、副次的な効果として脳構造が変化し魔力を受信する能力に目覚める。この結果、魔力が自動回復するようになり、老化も停止する。
  その先の拡張として第二魔装を発現する場合もあるが、長らく理論上の現象とされ、実例は極めて稀である。

損傷と回復

魂が損傷すると、最大魔力の損失、魔導・魔装の機能不全、精神の不安定化といった症状を引き起こすことがある。
魂の回復手段としては、魂の代謝による自然治癒、魔術的手段による魂の合成などがあるが、完全には回復しない。

死と転生

本来、器の機能停止によって遊離した魂は、マギア世界では自然消滅するのみだった。ただし、構成していた魔力が一部の情報を保持し、次の魔物の形成に影響を及ぼすことはあった。
冥界が形成されてからは、遊離した魂は自動的に冥界を経由して転生する。この過程において、魂の記憶や適性は完全にリセットされる。転生後の魂には、前世の影響は一切残らない。