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赫魔

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赫魔

赫魔とは、深淵渓谷の赫魔の王国を拠点として女王(レギーナ)に統率される、捕食と自壊を生態とする種族である。

概要

赫魔は、暗黒暦1541年に生じた赫蝋の業魔を起源とし、その肉片を構成する赫魔細胞から発生した生物である。

細胞の自壊によって莫大な魔力を得る一方、動物を捕食し続けなければ生存できないため、常に飢餓を由来とする凶暴性を示す。

暗黒暦1560年頃には、女王(レギーナ)を頂点とする階級的秩序を備えた集団を形成し、深淵渓谷を拠点とする赫魔の王国を築いた。

起源

赫魔の起源は、暗黒暦1541年に深淵渓谷で発生した事件にさかのぼる。

このとき行われた遠征において、五代目聖守クィグィリナスは魔神スレイの手によって魔族化の儀式を受け、複数体の絶望級粘体系魔物赫蝕喰(バイオブレイク)と融合させられた結果、赫蝋の業魔へと変貌した。赫蝋の業魔は駆けつけた冥王シュウによって最終的に倒されたものの、その肉体は多数の破片となって深淵渓谷一帯に飛散する。

この飛散した肉片を構成する細胞が、のちに赫魔細胞と呼ばれるものである。赫魔細胞は動物に寄生して侵食し、やがて全身を置換することで、最初の赫魔が誕生したとされる。

基本性質

赫魔細胞

赫魔を構成する細胞は、以下の三つの性質を持つ。
  • 自壊と魔力生成 - 細胞は常に自壊を繰り返し、その過程で魔力を生み出す。
  • 赫魔化 - 取り込んだ動物細胞を赫魔細胞へと変質させる。
  • 模倣 - 捕食した動物細胞の生体情報を読み取り、その形質を再現する。
これらの性質により、動物の体内に侵入した赫魔細胞は宿主を急速に侵食し、除去しなければ全身を赫魔へと変貌させてしまう。

赫魔

赫魔とは、全身が赫魔細胞で構成された生物である。細胞の性質が集約された結果、以下のような生態的特徴を示す。
  • 飢餓と凶暴性 - 細胞が常に自壊するため、動物細胞を補給し続けなければ生存できない。そのため常に飢餓状態にあり、人間や魔族を含む動物を積極的に捕食する。
  • 肉体変化 - 捕食によって取り込んだ生体情報が無秩序に反映されることで、身体に多様な動物的特徴が現れる。捕食を重ねると情報が混濁し、やがて異形の肉塊と化す。
  • 身体強化 - 自壊で得られた魔力を本能的に運動能力へ転用し、並の生物を凌ぐ膂力や耐久力を発揮する。
  • 増殖 - 生殖能力は持たないが、他の動物に赫魔細胞を寄生させることで新たな個体を生み出す。

適応

統率個体

赫魔は本来、捕食した情報を無秩序に取り込み、最終的には形態が混濁して異形の肉塊へと至る不安定な存在であった。だが、その中から人間を多く捕食した一個体が現れ、特殊な変異を遂げた。

この個体は、人間の精神性を取り込んだことで「美しくありたい」という欲望を獲得し、その欲が本能を越えて作用した結果、生体情報から望む因子を選び取り、不要な因子を排出する能力を得た。

不要な因子を捨て続けることで肉体は人に近い均整を持つ姿へと純化し、さらに排出された赫魔細胞から生じた個体を支配下に置く能力を獲得した。これにより、赫魔は初めて統率体制を持ち、単なる異形の群れから組織的な集団へと変貌する。

この特異個体は自らを女王(レギーナ)と名乗り、赫魔の生態を秩序立ったものへと導いた。

現在の赫魔

女王(レギーナ)の出現以降、赫魔は彼女を頂点とする階級的秩序を持つ種族へと変貌した。女王(レギーナ)が排出した赫魔細胞から生じた個体はすべて彼女の支配下に置かれ、奴隷(シュラヴ)兵士(ミレ)騎士(エクス)といった階層を形成する。

統率を得た赫魔たちは、組織的に人間や魔族を襲撃・拉致し、これを糧とする社会を築き上げた。暗黒暦1560年頃には、スラダ大陸西部の深淵渓谷を拠点とする赫魔の王国が成立している。捕らえられた者は人面樹と呼ばれる施設に組み込まれ、そこから養分が効率的に抽出されて果実と称される食料が生産された。この仕組みにより、赫魔は飢餓を宿命とする生態を克服し、群体としての継続的な存続を可能にした。

現在確認される赫魔はすべて女王(レギーナ)の支配下にあり、彼女の統率によって初めて一つの種族として確立したと考えられる。

赫魔一覧

  • 女王(レギーナ) - 不要な因子を排出し、それによって新たな赫魔を生み出し配下に置く特異個体。種族の統率と存続を担う。
  • 騎士(エクス) - 上位個体。人型に近い姿を持ち、下位個体の統率を行う。肉体を変形させる能力を有し、全身鎧のような姿のほか、翼を形成して飛行することもできる。
  • 兵士(ミレ) - 中位個体。人型に近い姿を取り、集団戦闘の主力を担う。
  • 奴隷(シュラヴ) - 下位個体。獣に近い形態を持ち、尖兵を担う。
  • 煌赫獣(インデラム) - 下賜された蝕欲(ファフニール)を取り込んだことで変異した特異個体。オリハルコンの外装を持ち、高い戦闘能力を示す。

亜種・派生

吸血種

暗黒暦1595年、かつて故郷アルザード王国を赫魔に滅ぼされた黒猫幹部「白蛇」クロスは、赫魔細胞を奴隷の少女カーミラに移植する実験を行った。
彼女は赫魔細胞に奇跡的な適合を果たし、赫魔細胞を宿した新たな人間の亜種、あるいは半魔族に位置づけられる存在として吸血種が確立された。
→ 詳細は「吸血種」を参照。

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