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オリハルコン

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オリハルコンとは、物質変性魔術によって生成される人工の魔術金属である。ケイ素やアルミニウムを主原料とし、結合構造に魔力を組み込むことで高い強度と軽量性を持ち、魔力の保持や伝導にも優れる。暗黒暦には人類から製造技術が失われ、以降は過去の遺物や発掘によってのみ入手されるようになった。

生成方法

オリハルコンは物質変性魔術によって生成される。主原料はケイ素やアルミニウムだが、他の元素を含有させることも可能で、その場合は物性や魔力特性に差異が生じる。
生成過程では、原子や分子の結合に魔力を組み込み、結合構造そのものを魔術陣として固定化する。これにより通常の物質では得られない強度や耐性を持ち、魔力の保持・伝導も可能となる。
原料の組み合わせによっては、魔晶との接触に強いものなど特定の性能が強化される。

性質

オリハルコンは以下のような特性を持つ。

• 高硬度・強靭性
• 耐熱・耐腐食性：高温や酸への耐性を有する。
• 軽量性：鉄の半分以下の密度。
• 廉価性：主原料がケイ素やアルミニウムであるため、比較的安価に生産可能。
• 加工性：魔術による加工が可能。
• 形状変化性：魔術制御によって自在に形状を変化させられる。
• 外観：塗装前は黄金色を呈する。

ただし、魔晶との接触面では脆化が生じやすいという弱点がある。

歴史

オリハルコンは神聖暦250年頃、金属材料を扱う企業オルハによって開発された。
神聖暦256年には神聖グリニアが主導した第一次ディブロ大陸遠征において船体や拠点建築に採用され、その実用性が広く知られるようになった。
以降、汎用性と性能の高さから各地で普及し、建造物や輸送機、魔道具など幅広い分野で利用された。
しかし終焉戦争による文明の衰退後は製造技術が失われ、以降は妖精郷や恒王ダンジョンコアのみが製造可能となる。人間国家においては、前時代の発掘品やダンジョン由来の成果物を通じてのみ入手できる希少資源となった。

主な用途

• 魔術応用
  オリハルコンは魔力を安定的に流す特性から、魔術回路の基盤材や魔道具の素材として広く用いられる。迷宮神器などもこの範疇に含まれる。武具として用いられる場合でも、実体剣としてではなく、魔術機能を組み込んだ魔道具としての性格が強い。
• 建築・輸送
  軽量かつ耐腐食性に優れるため、要塞や船舶などの構造材に利用された。神聖暦後期には建造物の骨格材としても一般的に用いられている。