#image(angilas.jpg,title=2代目アンギラス。割と愛嬌のある顔立ち) 東宝製作の特撮怪獣映画『ゴジラ』シリーズに登場する[[怪獣]]の1体。別名「暴竜」。主に昭和シリーズで活躍した。 [[ゴジラ]]と同じく恐竜の生き残りが水爆実験の放射能で怪獣化したとされ、無数の棘が生えた背中の甲羅が特徴。 映画では素早い動きを活かした肉弾戦を得意としており、飛び道具は使用していないが、 後述のように小説やゲーム作品では飛び道具で攻撃している作品もある。 ***『ゴジラの逆襲』のアンギラス(初代) #image(アンギラス初代43687.jpg,width=300,title=初代アンギラス。凶悪な面構え) 初登場はシリーズ第2作目の『ゴジラの逆襲』であり、ゴジラにとっての[[初めての対戦相手>ベムラー]]であり、 同時に日本の国内産映画最初の怪獣対決の相手でもある。 ゴジラと同様、1億5千万年前の恐竜(アンキロサウルス)が水爆実験の影響で怪獣化した姿とされている。 ただし元のアンキロサウルスが大人しい草食恐竜なのに対し、 アンギラスは[[肉食>ラムパルド]]で他種に対して激しい憎悪を抱く凶暴性を持つという設定である。 脳が体中に分散しているため動きが素早く、それを活かして実際の獣のように相手の喉笛を狙う戦い方を得意とする。 主な攻撃手段は噛みつきで、甲羅は特に攻撃には使われていない。 映画では物語冒頭に岩戸島、中盤以降に大阪でゴジラと戦いを繰り広げた。 顔面への放射熱線の直撃にも耐え、ゴジラとほぼ互角の壮絶な死闘を展開するが、 激闘の末にゴジラに喉笛を噛み切られて絶命、放射熱線で焼かれるというオーバーキルを食らった。 また、小説版『ゴジラ 東京・大阪編』ではゴジラのように口から熱線を吐く場面が存在する。 上記の通り日本の映画で初の怪獣対決が描かれた今作だが、 この作品での戦いは後の昭和ゴジラシリーズやウルトラマン等で行われる、所謂怪獣プロレスとは異なり ガッツリ相手に組み付いてお互いに相手の喉笛を噛み切ろうと必死に取っ組み合うという、 何とも生々しい戦いであり、日本の怪獣特撮の中でもかなり異色である。&link_anchor(*1){*1} ***『怪獣総進撃』以降の昭和のアンギラス(2代目) 初代と打って変わり、ゴジラとは友好関係にある。 顔つきも初代とは対照的で目が大きくなりどこか愛嬌を感じさせる。 性質そのものも、以前の個体のような好戦的ではなく、温厚で献身的になっている。 この頃のアンギラスが最も人気が高いと思われ、ファンの間では「ゴジラのよき相棒」というイメージが浸透している。 『怪獣総進撃』では初めこそキラアク星人に操られるものの、コントロールが解けた後の[[キングギドラ]]との戦いでは 首に噛みつくなどして奮闘ぶりを見せてくれた。 ここでも噛みつきが主な攻撃手段で、背中からキングギドラに踏まれてダウンするなど、 背中の甲羅と棘はあまり役に立っていない。 『ゴジラ対ガイガン』でもゴジラとタッグを組んで[[ガイガン]]&キングギドラの宇宙怪獣コンビを相手に大立ち回りを演じている。 ゴジラの相棒というアンギラスのイメージが強く印象付けられたのはこの作品からであり、アンギラスが背中からの体当たりなど 甲羅を活かした攻撃を活用したのもこの作品が最初である。 この作品において、&b(){ゴジラと漫画の吹き出しで会話した}のはある意味伝説となっている。 &font(18,b,i){ゴジラ「おい、アンギラス!」&br()アンギラス「なんだい?」&br()ゴジラ「すぐ偵察にゆけ!」&br()アンギラス「OK!」} ……相棒どころかただのパシリという声も根強い。 『ゴジラ対[[メカゴジラ]]』ではニセのゴジラをいち早く見抜いて戦いを挑むが返り討ちにされ、顎を裂かれてしまった。 この作品では[[地底移動能力>バラゴン]]も披露している。 ***平成シリーズ以降のアンギラス #region(平成シリーズ以降について) 平成シリーズでは企画段階では登場させることが何度も検討されていたが (変わったところでは[[デストロイア]]の形態のバリエーションでアンギラスのようなものが考えられていた) どれも最終的には他の怪獣に差し替えられることとなり、中々再登場することはなかった。 &s(){出演が考えられては立ち消えって、どこぞの[[求婚率の変わらない人>イングリッド]]みたいだなぁ} そして2004年『ゴジラ FINAL WARS』でついにアンギラスはファン待望の復活を果たした。 後述するゲーム作品『ゴジラ 怪獣大決戦』の超必殺技などを元にした、 [[身体を丸めて高速で飛び跳ねまわる>ソニック・ザ・ヘッジホッグ]]必殺技「暴龍怪球烈弾(アンギラスボール)」も持っている。 X星人に操られて上海を襲撃し、地球防衛軍の空中戦艦と交戦しこれを破壊する。 その後[[ラドン]]やキングシーサーとトリオを組み、地球人の手によって蘇ったゴジラを富士山麓で迎え撃つ。 だが歴代最強と呼ばれる程のこの作品のゴジラには三位一体の攻撃も通用せず、アンギラスボールで突撃したところを 尻尾で弾かれてラドンを撃墜してしまい、その後転がり回っているところをキングシーサーにボレーシュートされるが、 &b(){コントロールが最悪だったためゴジラにかすりもせず}(逆にキャッチしようと大ジャンプすらしてくれたのに) 崖に激突、ラドンの上に重なってダウンした。 ただし[[ラスボス]]的存在であるモンスターXとカイザーギドラ以外の怪獣では唯一ゴジラによろめくほどの一撃を与えており、 そういう意味では他の怪獣よりはいい扱いだった。 『逆襲』以来のゴジラの敵としての登場だったが、最終的に止めは刺されず気絶で終わったこともあり、 ファンの間ではラドンとキングシーサー共々ゴジラとの共闘が欲しかったとの声も多い。 #endregion ---- **ゲームにおけるアンギラス #image(anguiras234.gif) 『[[ゴジラ 怪獣大決戦]]』にも登場している。 このゲームに登場する怪獣で唯一飛び道具の類を持っておらず、 その代わりか他怪獣よりも身軽な動きを持つスピードタイプのキャラとなっている。 また、しゃがみとダッシュ動作の姿勢が低いので多くの飛び道具はこれで避けることが可能。 ポートレートや専用ステージなどからモチーフは『ゴジラの逆襲』の初代と思われるが 技としては2代目アンギラスが使った甲羅での体当たりも持っている。 劇中でも敏捷な印象を与える動きをしているためゲーム中の軽快な動きも他怪獣に比べてあまり違和感がないとの声が多い。 当時の映画に無かった&link_anchor(*2){*2}攻撃として、アルマジロのように丸まって回転しながら 甲羅の棘で攻撃する「急降下体当たり」という超必殺技がある。 『ゴジラ対ガイガン』の甲羅体当たりのイメージを発展させたような技なので違和感も無く、 アンギラスに似合う見栄えの良い技だったせいか、前述の「暴龍怪球烈弾」として映画に逆輸入された。 アタリの3D格闘ゲーム『ゴジラ 怪獣大乱闘』シリーズでは 力強く吠えた衝撃で相手にダメージを与える「咆哮衝撃波」という技を持っている。 第一作では「咆哮衝撃波」の攻撃範囲が狭い等、パッとしない性能で下級キャラ扱いであったが、 第二作になると「咆哮衝撃波」の削り性能が高くなったり、優秀なダメージ耐性を持っていたりで中堅以上の実力に。 ---- **MUGENにおけるアンギラス 現在は『怪獣大決戦』のドットを使用して作られた、muu氏製作のキャラとk氏製作のキャラが存在している。 他にも愛茶氏製作のキャラが存在していたが現在はDLできない上、&b(){&color(red){大会での使用はできればご遠慮いただければ幸いです。』}}とreadmeに明記してある。 muu氏製作版は『怪獣大決戦』再現仕様の一般キャラ、k氏製作版は調整とアレンジがされた一般キャラ、愛茶氏製作のものは完成度がα1版の凶悪キャラになっている。 muu氏製作版はデフォでAIもあり動画使用も問題ないので、こちらを使うといいだろう。ただし飛び道具を使う相手に苦戦しやすいので多くの強キャラの相手は厳しいだろう。相手の飛び道具の有無には気をつけよう。 k氏製作版はAIこそ無いが、対一般キャラ向けの調整がされており、原作ゲームを知らない人でも理不尽に感じにくい性能である。人操作なら使いやすい。こちらも飛び道具には弱いのでそこには注意。 愛茶氏製作版はまだ調整段階で、現在のサイトでは動画使用自由にはなっているが、そうなったのは使われている動画が存在したという要因あってのことで、上のようにreadmeでは大会使用は控えるように明記されている。動画に使う時にはよくそこを踏まえてから使うべきだろう。 #region(muu氏製作版、原作再現仕様の一般キャラ) 怪獣キャラでおなじみのmuu氏の製作した『怪獣大決戦』仕様版で、2011年7月1日に公開された。 デフォルトでAIも搭載されており、原作同様飛び道具を持たないものの、素早く小回りの効く動きのできる性能に仕上がっている。 とはいえ、『怪獣大決戦』でのスピードキャラよりも素早いキャラも多いMUGENでは、素早さを活かしにくいことも多いなど、原作での強みを活かしにくいのが難点。 またしゃがみダッシュでゴジラなどの飛び道具を回避しながら接近できるという利点も、飛び道具の攻撃判定の多用なMUGENでは活用できるとは限らず、 AIもしゃがみガードをしてしまうのでダッシュで突っ込みにくくこちらも活かされることが少ない。 他の怪獣大決戦キャラの強みでもある強力な飛び道具に欠けることもあって、現在のデフォAIでは怪獣大決戦キャラでもかなり弱めで並キャラ。 接近戦に持ち込めれば強力なつかみ技などで押していけるのだが、近年の強キャラのAI向上や飛び道具強化もあって厳しい点も多い。 また急降下体当たりには原作と同じく無敵が無く、弾幕などに潰されやすいので使いどころには要注意。 AI戦での強さはクーロン氏AI使用時のなだげつ氏製作版ラドン位で、ガイガンやゴジラといった他の怪獣大決戦キャラにはかなり不利な強さである。 ただし相手の性能を把握した上で人操作で戦わせれば充分強キャラ相手にいい勝負ができるだけの性能は持っているので、人操作で使ってみてもいいだろう。 #endregion #region(k氏製作版、1~6Pはアレンジ仕様の一般キャラ) &nicovideo(sm17784590) 改変ゴジラなどの作者であるk氏の製作したアレンジ仕様で、2012年5月10日に公開。 改変ゴジラなどの常時アーマーとライフ自動回復、高根性値、高火力の狂キャラの印象が強いk氏だが、 &b(){このアンギラスの1~6Pカラーはアーマーも自動回復も根性値も無く火力も一般的な、&br()れっきとした一般キャラになっている}。 技構成は怪獣大決戦準拠で、技に無敵やアーマーも無い強キャラらしい性能の技になっている。火力も原作のレトロ火力に比べてかなり抑えめで一般キャラと非常にバランスが取れている(atkがデフォで80設定なのもあるが、同じ技でも威力がだいたいmuu氏版の0.5~0.8倍程)。 この火力設定を見ても分かるように原作再現という訳ではなく、対一般向けのアレンジがかなりしてある。ショックゲージと怒号ゲージも無く、気絶しないので使いやすい。必殺技もパワー消費で使う。 サイズも大き目なので、前傾姿勢で高さが低くて上段技が当たらないということも無いので安心である。移動速度やジャンプなども高めで機動力も悪くない。 また尻尾攻撃などでは攻撃部分に食らい判定が無いため(本体の判定は残っている)、muu氏版に比べて判定が強め。サイズが大きめな事も相まって攻撃のリーチはmuu氏版よりも長めで、接近戦のみのアンギラスとしてはその点でも使いやすい。 急降下体当たりなどの原作の超必と、華麗な空中殺法を連続で決める見栄えのいいオリジナルの超必殺技も搭載されている。実際に『対メカゴジラ』で空中をジャンプで飛び回り連続攻撃をしかける空中殺法も使っており、そのイメージを活かしたいいアレンジ技になっている。急降下体当たりが突進技でオリジナル超必が投げとバランスも良くうまく使い分けたい。オリジナル技の火力も抑えめで安心である。 ただし急降下体当たりを始め、ほとんどの技には無敵が無く食らい判定があるので、飛び道具での迎撃にはとにかく弱い。自身に飛び道具が無い為、弾幕相手は特に厳しい。サイズも大き目なのでしゃがみで飛び道具を回避するのも厳しく、アンギラス以外の怪獣大決戦原作再現キャラ相手はかなり厳しい。リーチと判定の強さが使いやすい尻尾攻撃などをメインに戦おう。対空や空中攻撃もそれなりなのでジャンプで飛び道具を飛び越えて接近するのもありかもしれない。 なお7P以上は常時アーマー、ライフ自動回復、高根性値のいつものk氏の狂キャラっぽい仕様になる。ただし、火力と攻撃範囲が狂キャラにしてはあまりに低く、AI無しの現状では無駄にジャンプするので、他のk氏の狂キャラのAI無しよりもグダりやすい。高根性値とライフ回復も狂下位くらいまででは突破できないので、凶以下と戦わせるのも不適当と、7P以降はどの相手でも動画には向かない。 ただし1~6Pは強くらいの一般キャラとしては使いやすく実にいい出来なので、AIこそ無いが人操作で活躍させてやろう。 #endregion #region(愛茶氏製作版、凶~狂キャラ) 現在の完成度はα1版。現在はDLできない。 『怪獣大決戦』のドットを使用しているがオリジナル技やアーマーが追加されており原作とはほぼ別物になっている。 7P以降には小説版『ゴジラ 東京・大阪編』の様に、赤色の熱線で攻撃する技も搭載されている。 超必殺技には『怪獣大乱闘』シリーズで使用したエネルギースパイクもあり、「咆哮衝撃波」も使用可能である。 体力が半分以下になると受けるダメージを半減させるようになり、火力2割増しになる。 6P、11P、12Pでは常時ゲジマユ状態となり、7P以降は常に攻撃・防御が1.5倍に。 また、12Pは更にダメージを通常の10分の1まで軽減したり、攻撃力が5倍になる効果もある。 ちなみに12Pは氏曰く[[ゼットン]]を撃破できるとのこと。 また、現在は調整中につき[[ハイパーアーマー]]状態となっているが [[英雄殺し>バルバトス・ゲーティア]]や[[SUMOUパワー>四条雛子]]も持っている「鋼体システム」が搭載される予定。 ただし氏曰くこれらよりはマイルドなものにしていきたいとのこと。 まだまだ調整段階だった上、&b(){&color(red){『大会での使用はできればご遠慮いただければ幸いです。』}}とreadmeに明記してある。 動画に出したいと思ったならその辺を踏まえてよく考えたほうがいいだろう。 |&nicovideo(sm11195689){200,140}|&nicovideo(sm11691973){200,140}| #endregion ***出場大会 ''muu氏製作版'' #list_by_tagsearch_cache([大会],[アンギラス],sort=hiduke,100) -[[MUGEN大怪獣バトル2010]](司会進行役・非戦闘) #co(){ ''更新停止中'' #list_by_tagsearch_cache([更新停止中大会],[アンギラス],sort=hiduke,100) ''凍結'' #list_by_tagsearch_cache([凍結大会],[アンギラス],sort=hiduke,100) } ***出演ストーリー [[怪獣王 王座復権への道]](超番外話2において初戦闘) ---- &aname(*1,option=nolink){&color(red){*1}} //だいぶ余談ではあるので不要なら消して下さい。 #region(当時のモンスター映画などと比べた時の戦闘シーン演出) 後の日本の怪獣特撮と比べるとかなり異質ではあるが、当時の海外のモンスター映画や恐竜映画では、 『[[キングコング]]』でのコングとティラノサウルスの死闘のような人形アニメーションでの戦闘シーンが多数を占めていた。 そうした戦闘の多くは現在イメージされる怪獣プロレスとは異なる野獣の死闘のような生々しい戦いであり、 その意味ではこの映画の戦闘シーンも、当時の一般的な演出の方向だった。 むしろこの映画が他のモンスター映画に比べて異色だったのは、 海外では使われることの少ない着ぐるみを用いて怪獣の戦闘シーンが撮影されたことである。 この事は、着ぐるみでの表現が中心になる日本独自の怪獣特撮の手法の発展においては 大きな意味があったと言えるのかもしれない。 #endregion &aname(*2,option=nolink){&color(red){*2}} 映画ではない作品なら、このゲーム発売以前の漫画『怪獣王ゴジラ』にて、 アンギラスが手足を引っ込めてボール状になって攻撃するシーンが存在する。 なお、同漫画のアンギラスは、展示されていた化石から復元されたアンキロサウルスを、 更に進化させて怪獣アンギラスとなった設定である。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //怪獣,恐竜,|東宝|,角(鼻先),尻尾攻撃 &hiduke(1955/04/24)