マンドラゴラ


「揃いも揃って弱すぎ! 駐屯軍と大差ないんですけど!」

Hypergryph開発のタワーディフェンスゲーム『アークナイツ』に登場するキャラクター。
同作に登場する敵組織「ダブリン」に属している。

イギリスをモチーフとした国、ヴィクトリアの中でもターラー人と呼ばれる民族の出身。
組織では古参の戦闘員で、フェリーン()族の術師。
岩石を操るアーツ(魔法や術の類い)を使用するほか、撒き上げた岩石に掴まる等することで宙に浮くことも出来る。
年齢は見た目相応のようで、作中の人物から「子猫ちゃん」と呼ばれるシーンがある。
マンドラゴラという名前は本名ではなくコードネーム。
由来は伝承・伝説における、地面から引き抜く際に凄まじい悲鳴を上げるとされる植物マンドラゴラ(マンドレイクとも呼称)だと思われる。
この名称がコードネームとして使用されている理由は不明。

立ち絵やゲーム中でのSDは、一見すると底知れない力を秘めたミステリアスな賢者のような雰囲気である。
しかし、実態は短絡的かつ粗暴な性格。口もかなり悪い。
貴族により虐げられてきた過去を持っており、その復讐という名目で破壊活動を行っている。
何故虐げられていたのか、その理由は彼女の出身にある。

+ マンドラゴラの過去について
アークナイツの世界においては感染者に対する差別や迫害が平然と行われているが、
彼女は非感染者であるにも拘らず、ターラー人であることを理由に感染者以上に酷い差別や迫害を受けてきた
(死亡時に感染性の粉塵を撒き散らす感染者と異なり、ターラー人という血統には実害は無い。
感染者も存命であれば他人に感染を引き起こすことは無いので、本来は差別されるべきではないが)。
これらから逃れるため、かつては移動都市の地下ブロックなどに隠れ、不衛生な環境で鉱石病の感染リスクに怯えながら暮らしていた。
このような過去からヴィクトリアにのさばる貴族達に対して強い憤りと憎しみを抱いており、それがストーリー中での動向にも繋がっている。

また、ゲーム中のある敵の説明文によると、マンドラゴラのアーツはヴィクトリア郊外の墓地で学んだものであり、
そのアーツによって生み出された石像が彼女の初めての仲間だったという。
詳しい時系列は不明だが、マンドラゴラは恐らくダブリンに加入する前はほぼ孤立無援の状態だったのだろう。

これらとは別に、ストーリー中に出てくるある人物の回想に登場する「字が読めないフェリーンの少女」が
かつてのマンドラゴラではないかとの考察があるが、こちらは特に明言されておらず、あくまで考察の域を出ない。

ダブリンのリーダーと呼ばれる人物に心酔している。
リーダーの一番の理解者を自称し、自身の破壊活動も全てはリーダーとダブリンの為と思い込み、
「今までリーダーを失望させたことなんて一度も無い」と豪語する等、かなり盲信的。
しかしそのリーダー、及び"智将"アルモニからの扱いは芳しくない。
特にアルモニは「あなたはおつむが弱い(要約)」と繰り返し罵っており、マンドラゴラの破壊活動も汚れ仕事扱いしている。
マンドラゴラの信頼とは対照的に、二人にとってはあくまで戦闘員の一人という認識のようである。


物語中の動向

レユニオン編終了後の新章である9章にてヴィクトリア編ボスのトップバッターを務める。

+ 9章での動向
9章ストーリーでは比較的序盤から暴れ始めるものの、章ボスなので実際に対峙するのは最終盤。
ホルンが率いる"第二テンペスト特攻隊"をほぼ壊滅させ、遅れて駆けつけたバグパイプとホルンとの直接対決となる。
岩石を操るアーツで二人の攻撃を防ぎ、ページ冒頭の台詞を吐きながら侮辱。
更に貴族への憎しみや、ヴィクトリア兵が祖国に見棄てられていることなどをホルンにまくしたてる。
だがホルンとの会話の間にバグパイプが石柱を倒そうとしていることに気づかず、防御のために慌てて石の盾を解除してしまったことで状況が一変。
アーツの能力を一度に複数のことに使うことが出来ないという弱点がバレてしまい、隙を突かれて攻撃される。
辛うじて急所への攻撃は防ぎ反撃に転じようとするが、更に予想外のアクシデントが立て続けに起きたことで失敗、バグパイプの逃亡を許してしまった。
マンドラゴラは満身創痍のホルンにトドメを刺すかのような台詞を言い放ち、9章での出番は終了する。
公式チャンネルの動画

ゲーム中では"Mandragora"と表記される。
出現直後は石盾という防御能力を持ち、オペレーターの攻撃で受けるダメージを大幅に軽減する。
しかし9章で初登場したギミック、脆い石柱を倒してぶつけることで大ダメージを与えつつ石盾を解除することが可能。
素の防御力はあまり高くないため、石盾を解除してしまえば簡単にダメージを通すことができる。
撃破すると第二形態に移行し空を飛ぶようになる。また、石盾も再展開される。
飛行状態ではブロック出来ず、オペレーターの近接攻撃も当たらなくなってしまうが、
やはり石柱をぶつけることで石盾を解除出来ると共に一時的に地上に降ろすことが可能。
防御力は特に上がっていないので、再度浮上される前になるべくダメージを与えよう。
余談だが、ゲーム中でのSDは可愛らしいと評判である

+ 10章での動向
10章ではロンディニウムと呼ばれる都市にダブリンの指揮官として配置されている。
9章でのラストから一転、ホルンはトドメを刺されることはなくダブリンで一時的に拘束されていた。
どうやら生かしておくように指示があったらしい。

9章では性格の悪さと小物っぷりが強調されたマンドラゴラであるが、
10章では口は悪いながらも窮地に陥った部下を見棄てずに救出する仲間想いの一面や、
協定を結んだサルカズ(悪魔をモチーフとした種族。魔族とも呼称)兵の上官・マンフレッド将軍と対談する、
死んだ部下の人数を覚えている等の指揮官らしい一面も見せている。
中には、旧友の死を前に動揺するシーンもある。9章での彼女を見たプレイヤーにとっては割と印象が変わるかもしれない。
しかし、そもそもマンドラゴラがロンディニウムに配置されたのは9章での失態にリーダーが不満を持ったためであり、
アルモニが最後のチャンスとしてリーダーに頼み込んでのことであった。
マンドラゴラは変わらずリーダー目線での失態を繰り返したことで、完全に足切りされることとなった。
アルモニ曰く「個人の感情を優先せず、怒りを抑えて冷静に仕事をこなせてればまだマシだった」とのこと。
結局、マンドラゴラはリーダーの一番の理解者を自称しながら、実際はリーダーの意図を把握出来ていなかったのである*1

協定を結んでいるはずのサルカズ達との衝突及び殺害を少なからず繰り返していたマンドラゴラ達だが、
サルカズ達に処遇を一任するとリーダーが決めたことで、遂にマンフレッドの手で制裁されてしまう。
マンドラゴラも抵抗するが、複数の石像をまとめて破壊されるなど全く歯が立たたず、
結果的に引き連れていた部隊は壊滅、マンドラゴラも心臓を貫かれる重傷を負った。
だがマンフレッドはトドメを刺さずにその場を去り、その後の生死は明らかにされていない。
もし死亡している場合、メインストーリーのボスとしては初登場からかなり早い退場と言える
(レユニオン編では章ボスを務めたキャラはメインストーリーだけでなくイベントにも登場することが多く、
 また8章でも殆どの幹部格のメンバーの過去が描かれている)。

なお、ストーリー中でマンフレッドに倒されるためか10章ではゲーム中で戦わない。

+ イベント「この炎が照らす先」
本人の出番は無いが、10章での表記が伝わりにくかったと判断されたのか、
イベント中でやたらと「マンドラゴラは死んだ」と強調されている。
やはり死亡したのだろうか。


MUGENにおけるマンドラゴラ

名無しのぽろろ氏が原作のスプライトを使用して製作したものが存在する。
同氏のメフィストと比べて攻撃技などにアレンジ要素が多い。
ステータスも原作と異なり、カンフーマン等の一般的なキャラと同様の数値となっている。

原作ゲーム中での攻撃が再現されている他、相手の足下から石柱が飛び出す攻撃や、頭上に岩石を落とす技等も使用する。
原作で特徴的だった石盾と石柱を倒すギミックだが、どちらもMUGENでの再現が困難だったとしてバルバトスの鋼体のようなシステムに変更されている。
マンドラゴラは石盾(鋼体)を解除しても常時アーマーである点、再展開までに時間がかかる点がバルバトスと異なる。

デフォルト設定では一度倒しても体力を全回復して復活し、飛行形態となる。
攻撃性能が強化される他、この状態では飛び道具属性以外の攻撃が当たらなくなるため、石柱ギミックが無いこともあってキャラによっては解除が難しい。
一方、飛び道具による激しい弾幕を得意とするようなキャラだと第一形態とあまり変わらずに解除出来る。
メフィスト程では無いがキャラ相性が出やすいと言える。なお、設定で飛び道具以外の攻撃が当たるように変えることは可能。

紹介動画ではスカーレットデビルMr.Dragon-JCのタッグに勝利しており、デフォルト設定での強さは狂ランクでも上位の部類だと思われる。
設定項目が豊富なため狂ランク全般に対応出来るとのこと。

後に信楽氏が原作で因縁のあるマンフレッドを公開し、マンドラゴラにも対応したイントロが追加された。
また、それとは別に勝利時にもいくつか台詞が存在するが、その中にページ冒頭の台詞があり、
マンドラゴラが狂キャラなのも相まって「相手が強いほど株が上がる駐屯軍」等とネタにされることがある。
実際に出会った動画

出場大会



*1
ダブリンが目指していたものは「ドラコ(龍がモチーフの種族)とターラー人による新たな国家の誕生」である。
そのため、表向きにはあくまで平和的に交渉を進める姿勢をとっていたのがリーダーとアルモニであり、
貴族への恨みの感情から暴力的に振る舞っていたマンドラゴラとは相容れないのも止む無しと言える。


最終更新:2023年08月24日 00:23