「テニス… 空手…
 ベストマッチじゃない…」
特撮番組『
仮面ライダージオウ』に登場した
怪人「アナザーライダー」の第1号。
タイムジャッカーのウールが
仮面ライダービルドから奪った力で作り出した「アナザービルドウォッチ」により誕生した。
変身者は本名不詳のバスケットボール選手で、本来の歴史では2017年に車に撥ねられ選手生命を絶たれる筈だったが、
車に轢かれる直前、時間停止しながら現れたウールに「自分と契約を結べば選手生命を絶たずに済む」と、
他に選択の余地が無い状況で取引を持ちかけられ、やむなくこれに応じた事でアナザーライダー化した。
固有能力として、人間をフルボトル化させる事が出来る。
フルボトルには素材となった人間の得意とするスポーツの能力が備えられ、
ボトルを口から呑み込んで吸収する事で、その能力を行使出来る。
また、変身者が
バスケ選手だったためか、バスケットボール型の火球弾を発生させて投げ付ける能力も持つ。
元の自我はほぼ失われているようで、誕生から2018年9月までの1年間、
特に目的もなく本能の赴くままにベストマッチを求めて闇雲に人を襲い続け、
スポーツマン連続失踪事件を引き起こしていた。
アナザービルドの誕生により、戦兎と万丈はごく普通の一般人と化しており、
仮面ライダーと関わりのない道を歩んだ形で歴史が改変されている。
    
    
        | + | アナザーライダーについて | 
 
「今日から君/あなた/お前が、仮面ライダー○○だ/よ!」
 
 
タイムジャッカーが作り出した『ジオウ』における怪人で、同時に「仮面ライダー」でもある。
素質を見出した人間に契約を持ち掛け 、歴代の仮面ライダーの力を宿した「アナザーウォッチ」で変身した姿であり、
 
オリジナルのライダーのデザインを醜く歪められている。
 
アナザーライダー共通の意匠として、身体のどこかに元のライダーの英文字と活躍していた年が刻まれている
 
(アナザービルド なら「BUILD」「2017」)。
 
顔には瞳のような部分や歯を剥き出しにした口のような部位も見受けられ、
 
見方によっては「髑髏 」「仮面をしていない」ようにも見える。
 
また、対象のライダーと戦った怪人達共通の意匠も見受けられる
 
(アナザーキバ なら、ファンガイアが持つステンドグラス状の器官など)。
 
他、顔(主に目)には「W」の文字に見える意匠も見受けられている。
 
アナザーライダーが誕生すると「その時代の本物の仮面ライダー」として歴史が変わり、
 
オリジナルの変身者とサブライダー達はライダーとしての力と記憶を失い、「自分が仮面ライダーである事実」 も忘れてしまう。
 
この歴史改変は怪人等も影響を受け、例えば2011年でアナザーフォーゼが誕生した瞬間、
如月弦太朗 はフォーゼ の力と記憶を失い、同時に戦っていたスコーピオン・ゾディアーツも消滅している。
 
変身者はいずれも何らかの事情で逼迫した状況に陥り、そこをタイムジャッカーに付け込まれて契約し、
 
自身の願いや欲望を叶えるために手に入れたライダーの力を利用している。
 
基本的にオリジナルのライダーの力を歪められた能力を持つが、変身者の殆どが一般人であるためか戦闘力にバラつきがある。
 
しかし、変身者が全員仮面ライダーとは無関係の人物というわけではなく、
元のライダーの関係者 や元の変身者自身 がアナザーライダーと化す場合がある。
 
また、変身者が過去では別のアナザーライダー であったり、サブライダーの変身者 が主役ライダーの力 を得たりと、
 
二つのライダーの力を持つアナザーライダーが登場するパターンも存在している。
 
アナザーライダー化した変身者の行動は、オリジナルのライダーの劇中での活躍に対する皮肉のようになっている場合が多い
 
(「人々の希望の象徴たらんとした指輪の魔法使い」仮面ライダーウィザード に対し、
 
 結婚指輪を見せられた事で絶望、逆恨みして想い人とその婚約者を亡き者にしようとする元マジックショーの裏方」アナザーウィザード等)。
 
上記の通り、アナザービルドは自我を失っているが、殆どの契約者は(明らかに正気は失っているが)自我を保っている。
 
これについて明言されてはいないが、後述のアナザージオウによって強制的に変身させられたアナザーライダー達も自我を失っている事や、
門矢士 の蘇生のために盗んだアナザージオウのウォッチを使った海東大樹 が士が助かると暴走して士の命を奪おうとした事などから、
 
「目的があれば手段を選ばなくなり、目的が無くなると自我を失う」のではないか、などと考えられている。
 
アナザーライダーを倒すには力の源である「アナザーウォッチ」を破壊しなければならないが、
 
それが出来るのは「オリジナルのライダー本人か、同じ力を持つライダーアーマー」 のみである。*1 
他のライダーの力で倒したとしても変身解除がやっとで、アナザーウォッチが無事である限りタイムジャッカーの手で何度も復活してしまう。
 
その間、元のライダー達の力と記憶は蘇るが、「同じ仮面ライダーは同一の時間には共存出来ない」法則により、
 
「本物の仮面ライダー」であるアナザーライダーではなく、オリジナルのライダー達の方 が力を維持出来ずに消滅する。
 
更にソウゴ達がアナザーライダーを撃破したとしても、今度は「ソウゴがライドウォッチを入手する=元のライダーの力を奪う」ため、
 
いずれにせよ本来の仮面ライダー達は歴史から消滅し、その時代の『仮面ライダーの物語』は初めから無かった事になる。
 
『ジオウ』前半まではタイムジャッカーがそれぞれの時代でアナザーライダーを作り出していたが、
中盤以降は方針転換により現代でアナザーライダーを作り出すようになり、
 「アナザーライダーとオリジナルのライダーが同じ時間軸で共存する」という特殊なパラドックスが生じている
 (2019年に誕生したアナザーライダーには元のライダーの年ではなく「2019」が刻まれている)。
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        | + | 劇中での活躍 | 
「事故の回避」を条件に契約する事で誕生。
 
なお、突っ込んできた車はウールが時間停止中に吹っ飛ばした事で「事故の回避」自体は成立している。
 
また、他のアナザーライダーと異なり、契約者の人格はほぼ完全に失われてしまっている。
 
前述の仮説が正しければ「事故の回避」という契約自体は成立したからだろうか。
 
その後、約一年間スポーツ選手(部活動帰りの学生を含む)をひそかに襲い続けていたらしく、
 
新聞にも連続行方不明事件として取り上げられていた。
 
ソウゴと同じ高校の空手部部員に襲い掛かった事でソウゴに発見され、そのまま仮面ライダージオウ の初陣の相手となった。
 
その戦闘ではギリギリスラッシュを受けて爆散、一時的にバスケ選手の姿に戻るも、
 
ウールがアナザービルドウォッチを再起動した事で復活。
 
何度倒しても復活する特性でジオウとゲイツ を苦しめる。
 
攻略の鍵は2017年(ビルドの時間軸)にあると知ったジオウとゲイツは2017年にタイムワープ。
 
2017年では誕生したばかりのアナザービルドは桐生戦兎、万丈龍我(仮面ライダークローズ)に遭遇。
なぜかページ下部の台詞を言いながら万丈に抱き付こうとしていた。
 万丈「気持ち悪っ!」戦兎「なんか妬けるな」そこにジオウとゲイツがタイムワープしてきて合流、戦兎と万丈も変身し、4対1で戦おうとするも、
 歴史改変能力によってビルドとクローズは変身能力を失い、
 更にアナザービルドは「水泳選手×弓道」のベストマッチ能力「地面や壁を水中のように泳ぎながら弓を撃つ」戦法でジオウとゲイツを苦戦させる。
 しかし、ジオウが戦兎からビルドライドウォッチを、ゲイツが万丈からクローズライドウォッチを受け継ぐ事で形勢逆転。
 最後はジオウビルドアーマーの必殺技「ボルテックタイムブレーク」とクローズライドウォッチを装填したギワギワシュートの同時攻撃によって、
 アナザービルドウォッチが破壊されて倒された。
 なお、契約した選手はウールが車をふっ飛ばしていたために事故に遭わずに済んだ(吹っ飛ばした先の別の車は大破してしまったが……)。
 
 
その後は、加古川飛流/アナザージオウ及びアナザージオウIIの配下として何度も再登場。
 
こちらは無関係の一般人がその都度無理矢理変身させられたものと思われる。
 
また、誕生した時代が現在(2019年)のため、胸の年号が「2019」となっているのが見分けるポイント。
 
既に弱点を知られている上にアナザーライダーの特性を無視して倒せる手段をジオウやゲイツ、
仮面ライダーウォズ ら主人公陣営が習得済みなのもあって、「強めの戦闘員」くらいの強さでしかなく、目立った活躍はなかった。
 「再生怪人など恐るるに足らずだ」
 
42話でヒロインのツクヨミをアナザーカブト と共に追いかけるシーンでは、
 
障害物を飛び越えようとして誤って転倒する シーンがあり、アナザーカブトのスーツアクター(中の人)が素で驚いているようにも見えるため、
撮影中のアクシデントをそのまま本編で使用した のでは?とも言われているが、詳細不明。
 
それでもどちらも間発入れずに走る芝居を続行しているのは流石プロのアクターと言った所か。
 
このシーンが妙にアホっぽい、として視聴者からは時折ネタにされる。
 
元の変身者が天才物理学者なのに対して、契約者がスポーツ選手でなおかつ言動が賢く見えない等、
その行動は『仮面ライダービルド』のアンチテーゼとなっている。
 アナザークローズは逆に賢くなるのだろうか
 おかげで視聴者からはアナザーライダー一の萌えキャラと評判となった。 | 
MUGENにおけるアナザービルド
カリン氏の製作したキャラが存在するが、最新版は現在公開停止。
4ボタン形式のキャラであり、バスケットボール状の火球を放つ攻撃や、弓を放つ攻撃など、
スポーツを模した飛び道具が強いキャラとなっている。
2ゲージの超必殺「熱血ボール」は威力は高いが少々当てにくい。
AIもデフォルトで搭載されている。
「俺、ビルド。お前、クローズ。
 ベストマ~ッチ!」
出場大会
*1
アナザーライダーは元のライダーの力でなければ撃破できず、
当初ソウゴ達はアナザーライダーを倒すために必要なライドウォッチを集めていたが、
救世主の到来を望む白ウォズの介入を切っ掛けにソウゴは
「ジオウⅡ」、ゲイツは
「ゲイツリバイブ」と、
それぞれ単独でアナザーライダーを撃破する強化形態を手にしている。
その後、白ウォズからライダーの力を奪ったウォズも宇宙からの侵略者の力を秘めたライドウォッチで、
アナザーライダーを撃破している。
 
また、例外的に時間改変の影響を受けない特異点である野上良太郎は単独でアナザー電王を撃破できた他、
アナザー龍騎戦ではジオウの世界線(龍騎の最終回に繋がるルート)とは別の世界線(TV版ルート)から、
仮面ライダー龍騎に変身していた城戸真司が召喚されており、この場合は力を失う事なく自身のアナザーライダーと戦う事が可能だった。
この他、アナザーリュウガの反射能力でゲイツが必殺技を返された際にライドウォッチが破壊される描写があったため、
ジオウ陣営は実行しなかったものの、敵の攻撃を反射する手段でもアナザーウォッチの破壊は可能ではないかと視聴者からは考察されている。
最終更新:2025年07月11日 09:34