+ | 作風 |
平成仮面ライダー放映20作品記念作としての側面もあり、10周年記念作『仮面ライダーディケイド』との差別化という意味も込めて、
歴代平成仮面ライダーのキャスト陣が「レジェンド」としてゲスト出演するという作風が特徴。 同じ東映特撮作品で例えるなら、『海賊戦隊ゴーカイジャー』に近いといえるだろう。 ただし、設定的には本来世界観がバラバラなはずの平成ライダーが(一部は歴史改変に巻き込まれたが)全て集った世界観であり、 その関係で「歴代平成ライダーに登場した本人達に似通った歴史を辿った『ジオウ』世界の人物(所謂パラレル)」であるため、 あくまで本人ではないものの、当時のキャスト陣を交えた演出再現やif展開等は大きな話題となっていた。 スケジュール等の大人の事情からメインキャストのゲスト出演が難しい場合でも、当時の写真や代役が演じる後ろ姿、 アーカイブ流用等で「レジェンドが健在である」事を示したり、サブライダーや関わりの深いサブキャラクター達を起用するなど、 可能な限りの事はやっている。 ただし、『クウガ』のオリジナルキャストは誰一人出ていなかったり、 序盤から中盤にかけての「平成仮面ライダーの歴史を奪い、アナザーライダーを誕生させる」という設定から、 歴代平成ライダーが力を失って共闘が出来ない事が多く、それを残念がる声も多かった。 代わりに、ライダーの歴史を奪われた影響で本編では死んでいたはずの人物が生存して登場という特殊なケースもある。 中盤以降は ジオウと歴代ライダーとの本格的な共闘も有り得るようになった。
また、「(オーマジオウが倒された)別の可能性の未来で活躍している」という設定で、
(視聴者達が知らない このライダーの変身者である役者は戦隊シリーズ等の特撮(特にメインライターの下山健人氏が関わった作品)出身者が多く、 元となった役柄をモチーフにしていたりする。 更に未来ライダー編も歴代ライダー編と同じく2話完結形式のため、スーツ自体は過去のライダーの流用・改造で作り出している事が多い。 この未来ライダーの一人である、『ジオウ』から3年後の2022年に活躍している「仮面ライダーシノビ」は、 後にスピンオフ『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』として「3年後の未来から独占入手」という設定で、 2019年に東映特撮ファンクラブでネット配信された。
他、劇場版はTV本編以上にメタフィクショナル色が強い事でも話題を呼んだ。
仮面ライダービルドとの共演を描いた『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では、 「時代と共に駆け抜けた平成ライダーへの人々の想い」が描かれ、 平成ライダーそのものの最終回を描いた『劇場版仮面ライダージオウ OverQuartzer』では、 「たとえ凸凹道でもライダー達は平成の時代で瞬間瞬間を必死で生きてきた」事が語られ、 ストーリーの内容とも相まって高評価を得ている。
余談だがOP曲「Over “Quartzer”」の歌詞は一見すると王と成る者への讃美歌に見えるが、
「正解は1つじゃない」「その鼓動響かせてみたら」「絆(ひかり)を糧に加速して」「Driving baby!」など、 歌詞の所々に歴代平成ライダー作品19作を連想させるフレーズが散りばめられており、 また歌手もAAAの末吉秀太・DA PUMPのISSAと歴代作での担当者を再び起用と、平成ライダーの集大成に相応しい曲となっている。 その西川氏は令和最初の作品『仮面ライダーゼロワン』の主題歌担当に抜擢というオチも付いたが ちなみに中には「Are you ready?」「Believe yourself」とかなりまんまな歌詞もあるが、 特に後者の由来である挿入歌は共演の際使用されるという厚遇を受けていたりする。 |
+ | 変身者・常磐ソウゴ(演:奥野壮) |
「決めた、俺は魔王になる!ただし、最低最悪の魔王じゃない!」
「最高最善の魔王になってみせる!」
光ヶ森高校の3年生。2000年4月28日生まれ。
両親は十年前のバスの爆発事故で亡くし、大叔父の常磐順一郎の営む時計屋「クジゴジ堂」で暮らしている。
「なんかいける気がする」が口癖のポジティブ精神の持ち主。
状況の把握や判断力に優れ、困難に直面してもそれを難なくこなす才能を持ち合わせる。 しかし王様を目指しているので受験勉強や就職活動等は全くしておらず、得意科目の歴史を除くと学業成績は悲惨。 特に化学と物理は絶望的に苦手で、ビルドアーマーの必殺技で出た数式も「よくわからない式」「1年生のときに習ったやつ」などと書かれ、 オリジナルの変身者は「最悪だ」と漏らしていた(それ以外にも継承したライダーの必殺技をアレンジしている事が多い)。 まともに勉強していないため、卒業がかかった追試の追試を受ける羽目となり、担当する教師も頭を抱えていた程。 高校はなんとか卒業したものの進学はもちろん就職もせず、ツクヨミに指摘された際も王様になると言い張り、彼女を呆れさせた。 しかし劇場作品『平成ジェネレーションズForever』では、(『「仮面ライダー」に関わらない』ifのソウゴとはいえ) 全科目A判定を取っており、「勉強をしないから」点数が取れないだけで、頭が悪いわけではないようだ。 アバンタイトルのウォズのナレーションでは卒業して
王様を目指す夢を目指すようになったのは、幼少期の夢に出た謎の男から「お前には王となり、世界を破滅から救う使命がある」と告げられた事から。
その夢は支配欲ではなく「皆が幸せでいられる世界を作りたい」という想いから来るものだが、 あまりにも痛々しいため、周囲から可哀そうな目で見られている。 小学校時代のアルバムにも王様になると書き、ツクヨミから「この頃から浮いてたのね」と突っ込まれた (尤も、同じように「鬼になる」などと書いていた同級生もいたのだが)。
浮世離れした性格だが、同級生を庇ったり、アナザーライダーになって暴走する人物を助けるために行動するなど、
友達想いで正義感の強い平成仮面ライダーの主人公らしい人物ではある。 しかし良くも悪くも「大物」で、三日後の自分やミラーワールドの自分が現れてもあっさり受け入れたり、 年上だろうと先輩ライダーであろうとほぼタメ口で話しかけている。 これは王として他者をフラットに見ている姿勢の表れであり、ただ偉そうにしているわけではなく、 普通に敬語を使う場面があり、ある程度の常識は持っている。 相手をマイナス印象で決め付けてかかる事はほとんど無く、アナザーライダーと分かっている相手も様子を見てから戦うべきか判断を下す。 タイムジャッカーから協力を持ちかけられても二つ返事で引き受けている。
基本的にお人好しだが、敵対者にはかなり冷酷で、目的のためなら無情な手段を厭わず、
共闘相手のゲイツに躊躇なく必殺技を繰り出す、生身であるタイムジャッカーに銃撃して行動を妨害したりと容赦しない。 そのため、ライダーバトル展開となっても特に躊躇いのない異色の主人公である。 王様になる夢に加え、本人の言う「最高最善」と「最低最悪」の極端な二面性を併せ持つ事から周囲に敬遠され、 友達と呼べる人物は殆どおらず(逆にイジメも受けていないが)、幼少期には友達代わりとして玩具のロボットで遊んでいた。
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+ | 形態 |
パンチ力:8.2t
キック力:19.0t ジャンプ力:ひと跳び30.2m 走力:100mを5.0秒
『ライダータイム!』
『仮面ライダー!ジオウ!』
ウォズ「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来をしろしめす時の王者。
その名も仮面ライダージオウ!まさに生誕の瞬間である!」
基本形態。
時計型デバイス「ジオウライドウォッチ」をベルト型デバイス「ジクウドライバー」に装填する事で変身する。 平成ライダー2期には珍しく「~フォーム」に相当する名称は存在しない。 モチーフはアナログ腕時計で、時計の文字盤部分が頭部になっている。 最大の特徴はマスクの目に当たる部分がまんまカタカナで「ライダー」と書かれている事(視覚装置「インジケーションアイ」)である。 ついでに額の部分にも小さく「カメン」の文字があり(この部分は所謂ライダーズクレストとしても扱われている)、 そのため、平成ライダー特有の「仮面ライダーに見えない」奇抜なデザインでありながら、 「誰が何と言おうと仮面ライダー。だって顔に書いてある」等と問答無用の説得力で放映前から話題となっていた。 なお、同型のベルトで変身する2号ライダーであるゲイツも同様にマスクにひらがなで「らいだー」と書かれる。 子供が真似して描き易いように、という狙いもあるのかもしれない。 元々はもっとシンプルなデザインだったが、 歴代ライダーと並んだ際に没個性的になってしまうため、今の「文字」を強調したものになったらしい。 また、変身時に文字がすっ飛んで来てマスクに装着される演出は平成ライダー恒例の攻撃判定を持った変身エフェクトも兼ねている。 専用武器「ジカンギレード」は、変形する事で剣と銃両方の特性を発揮する。こちらにも装填スロットがあり、 ライドウォッチを装填して強化された攻撃を放つ事が出来る。 必殺キックは足の裏に書いてあるキックの文字で敵を取り囲み動きを封じた後、足裏に文字を収束して放つ飛び蹴り「タイムブレーク」。 発動の際にマスクの「ライダー」と足裏の「キック」の文字が光り、「ライダーキック」と読めるようになっている。 トップ画像の指で時計の針を表すハンドサインは決めポーズっぽいが、実は本編では一度もやった事が無い。
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+ | 『ゼロワン』より後の時代での客演 |
『仮面ライダー』シリーズ50周年と『スーパー戦隊』シリーズ45作を祝う映画『スーパーヒーロー戦記』では西遊記の世界で登場。
グランドジオウに変身して召喚したカブトのクロックアップで人質を救出し、 現役ヒーローを差し置いて映画オリジナルの敵の1人を倒すという自重しない魔王ぶりを見せた。 最終決戦の巨大戦ではデカデカと文字の入った攻撃エフェクトでライダー勢で一番目立っていた (次点は見た目が他と異なる巨大アックスカリバーをふるったウィザード)。
『仮面ライダーリバイス』では仮面ライダーリバイ・ブラキオゲノムの容姿モチーフに選ばれている。
ちなみに派生形態のデザインがレジェンドライダーモチーフなのはシステム開発者の個人的な趣味によるもの。 ちなみに冬映画の『ビヨンド・ジェネレーションズ』では予告CMの時点でSOUGOの変身したライダーが、 仮面ライダー王蛇ら悪のライダー軍団・デビルライダー軍団の1人(所謂再生怪人枠)で登場することが明かされるという、 皮肉とも尊厳破壊とも取れる扱いとなった。 しかし、再生怪人枠なのにデビルライダー軍団はヒーロー側を圧倒していた。 この他、『リバイス』関連では『ガールズリミックス』後半にツクヨミが登場。 ブラックサタン相手に大立ち回りを披露した。 騒動解決後の取材では、ジオウの決めポーズを取っていた。 |
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