仮面ライダーディエンド


 ■スペック
 身長:194cm
 体重:88kg
 パンチ力:6t
 キック力:8t
 ジャンプ力:一跳び30m
 走力:100mを5秒

+ 「コンプリートフォーム」
 身長:201cm
 体重:107kg
 パンチ力:14t
 キック力:16t
 ジャンプ力:一跳び60m
 走力:100mを3.5秒

+ 「ネオディエンドライバーVer」
 身長:194cm
 体重:88kg
 パンチ力:24.5t
 キック力:36.4t
 ジャンプ力:一跳び48.2m
 走力:100mを3.1秒

「僕の旅の行き先は、僕だけが決める」

東映の特撮番組『仮面ライダーディケイド』に登場する仮面ライダー。
変身者は海東大樹かいとう だいき)。演ずるは往年のバイプレイヤー声優戸谷公次氏のご子息たる 戸谷公人 氏。
モチーフはディケイドと同じくバーコード。また、アオスジアゲハの要素も取り入れられている。


「言っておくけど、僕は君よりもずっと前から、
 通りすがりの仮面ライダーだ!」

門矢士/仮面ライダーディケイドと同じく世界を巡るもう一人の通りすがりの仮面ライダー……なのだが、
目的は自分が「お宝」と見定めた物品を手にするため、早い話が泥棒
なんだかんだ言ってお人よしで正義感の強い士に対し、海東はお宝のためなら平然と他人を裏切るし、状況を引っ掻き回すし、陥れる。
単にお宝のためだけでなく唐突に出てきて事態をややこしくしてどこかに去っていくなんて事までやらかす。
また、士に強く執着し、無意味に絡んでくる事数多である。
一応、人の心や思い出と言うモノを大切にし、ある程度の持論を持っていたり、
士が居ない場所ではトリックスター系ヒーローとして活躍する事はあるものの、それ以上に面倒臭い性格をしている。
気分屋という範疇では治まらないほどにやる事なす事目的が分からないため、
視聴者からは「こいつは一体何がしたいの?」というのが大体の評価。シナリオの都合で動かされているとかいうのは禁句*1
とはいえ目的の一つが後述の兄を助け出すための力を手に入れる事だったのは確かであり、
本編で狙った「お宝」も殆どが変身アイテムや武器など何らかの戦力になり得る代物ではあったりする。

銃型の変身道具「ディエンドライバー」も大ショッカーから盗んだお宝であり、これに「ディエンド」のライダーカードを装填して変身する。
なお一度だけスーパー戦隊の怪人チノマナコに奪われ、変身された事がある(後述)。

日常シーンでは、夏海の事を何故か「夏メロン」と呼んだり、
普通の胡椒を「バスコ・ダ・ガマも求めた伝説のスパイス」だと言われアッサリ騙されたりと、割とズレた言動が多い。
また、士に度々「ナマコは食べられるようになったかい?」などと絡むが、ファイナルステージによれば実は元々ナマコ嫌いだったのは海東の方。
大ショッカー潜入時に腐ったナマコを食べてしまった事がトラウマになっており、何故かそのナマコ嫌いが士にも移っていたらしい。

+ 過去について
元居た世界(ディエンドの世界)では怪人「フォーティーン」に支配されており、海東は反乱分子である仮面ライダーを追っていた。
しかし、逮捕した仮面ライダーが兄の純一だった事、信じていた管理社会の実態を知らされた事で信じるものに裏切られ、
フォーティーンに洗脳された兄を救うため、故郷の世界を去った。

その後の経緯は不明だが、大ショッカーから盗んだディエンドライバーで兄と同じライダーの力を手に入れ、
お宝を求めて世界を渡り歩き、士一行と遭遇しては彼らの行動を援助ないし妨害していた。
なお、記憶を失う前の士とは世界を巡る過程で面識があったようだが詳細は不明。
一度士の過去について話そうとした事はあったが邪魔が入り、結局話さず終いだった。

物語の中盤で故郷の世界へ戻ると、純一はフォーティーンの忠実な部下となり、海東自身は裏切り者として指名手配を受けていた。
士や純一の元仲間と協力してフォーティーンを倒したが、純一が最初から世界を支配するためフォーティーンに従っていた事を明かされ、
戦いの末、兄との溝は埋まる事無く、喧嘩別れとなってしまう。

+ 『ジオウ』での客演
「この世界のお宝を独り占めにはさせないよ、士」

平成仮面ライダー最終作『仮面ライダージオウ』に出演していた士に続き、海東本人も登場。
士と同じくドライバーがシアン色のネオディエンドライバーに変わり、G3~クローズまでの2号ライダーを召喚するようになっている。
販促の関係か劇中では2号ライダーしか召喚せず、玩具「DXネオディエンドライバー」付属のカードも歴代平成2号のみであるが、
実は玩具版では過去のCSM版等のカードも一通り読み込めるようになっているため、2号縛りは単に作劇上の都合だった可能性もある。

相変わらずお宝を求め、ジオウでは敵勢力と組んでジオウ勢の持つライドウォッチを狙っていたが、
後に加古川飛流/アナザージオウⅡのアナザーウォッチを狙いに定め、飛流から掠め取る事に成功したものの、
タイムジャッカー・スウォルツに奪われた代わりに、彼から時間を止める力を強引に与えられた。
その力でジオウの最強フォームのウォッチを盗んだり、スウォルツと組んで士からディケイドの力を奪わせたりとやりたい放題し、
報酬としてスウォルツからアナザージオウⅡウォッチを貰って去っていった。

その後、士がツクヨミを庇って死亡した直後にオーロラカーテンから銃撃しつつ現れ、
士を生き返らせるためにアナザージオウⅡウォッチで時間を巻き戻し、復活させる。もやし炒めとか言ってはいけない
しかし、自業自得と言うべきか、アナザーウォッチの副作用で自我を失いアナザージオウⅡに変貌し、
最高のお宝である士の命を奪おうとするも、力を取り戻したディケイドとグランドジオウに敗れ、
アナザージオウⅡウォッチを壊されてしまう。

物語終盤のディケイドとスウォルツ/アナザーディケイドとの戦闘中に現れ、スウォルツから与えられた時間停止の力で士を助ける。
最後の戦いではソウゴ達に加勢し、士と共にソウゴによる世界の創造を見届けた。
時間停止の力を失ってない疑惑があるため今後の士は大変である

ちなみに士が「勝手に(ソウゴの)飯を食っていくけど、ライドウォッチをくれた」のに対して、
海東は「料理を作ってくれたけど、ライドウォッチを盗んだ」と見事に行動が真逆になっている。
献立は全部 士の好物であったが。……本当に気持ちの悪い男だ。
なお、オーマジオウの「祝電」をソウゴ達に届けるなど、オーマジオウとは何らかの関係にあったようだが詳細は不明。

Vシネマ『NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』でも主要キャラとして登場している。

+ 能力
単体としては、身軽な動きとディエンドライバーによる銃撃を活かしたヒット&アウェイ戦法を得意としている。
ドライバーに銃身のスロットにカードを装填して引き金を引く事でカードの能力を発動できる。
アイテムの起動等を介せず高速移動する描写があるが、
東映の『仮面ライダー図鑑』では「身体能力の高さを活かした高速移動」と説明されており、
クロックアップのような特殊能力ではなく、単に物理的に速いだけらしい。

最大の特徴は「カメンライド」。
自身がそのライダーに変身するディケイドのカメンライドと異なり、カードに描かれた仮面ライダーを召喚・使役する。
これで2~3体のライダーを呼び出して戦わせるのがディエンドの基本戦術であり、
自身も加わっての追撃や敵の足止めなど場面に合わせて多彩に使い分ける。
召喚されたライダーはあくまでも同じ姿や能力を持つだけの分身だが、性格などもある程度トレースされている模様。
呼び出したライダーに「ファイナルフォームライド」が可能なため、本人不在だと発動不能なディケイドのそれに比べ汎用性が高い。
また、ディエンドは相手や場面にちなんだライダーを召喚する傾向がある
(例:ボス怪人の十面鬼ユム・キミルに対し、「鬼」繋がりで斬鬼・威吹鬼・轟鬼を召喚)。

ファイナルアタックライド(必殺技)「ディメンションシュート」は、ディケイドのファイナルアタックライドとは違い、
大量に出現した青緑色の光のカードがディエンドライバーの銃口から渦を巻くように伸びて、敵をロックオンするエフェクトとなっている。
この時にカメンライドで召喚されたライダーがその場に居た場合、そのライダーもカードの渦に還元されエネルギーの足しにされる。
最終話ではコンプリートフォームのディケイドが使用し、ディエンドとのダブルディメンションシュートを披露した。

+ 所持アタックライド
  • BLAST(ブラスト)
ディエンドライバーの銃口を一時的に分身させて銃撃を浴びせる技。
高速連射以外にもホーミング弾を放ったり光弾を雨のように降らせたりするなど、ディケイドに比べて技が多彩。

  • INVISIBLE(インビジブル)
一時的に透明になる能力。劇中では主に逃走時に使用されている。
原理は不明だが攻撃の回避能力も付随しているらしく、
明らかに攻撃が当たっているような場面でもこのカードで切り抜けている。

  • CROSSATTACK(クロスアタック)
召喚したライダーの必殺技を発動させる。

  • BARRIER(バリア)
ディエンドライバーからエネルギーの壁を放ち、バリアーを創り出す。

  • ILLUSION(イリュージョン)
第29話にて鳴滝の持っていたパワーアップカードにより使用可能になった。
ディケイド同様、実体のある分身を生み出す。

ちなみにディケイドが変身やカメンライドで「ディディディケイド」と頭の文字を連呼するのに対し、
ディエンドは変身・アタックライドで「ディッエーンド」と頭の文字を連呼せずちょっと溜める。
ただし劇中以外では基本的に音声がおかしく、放送当時の玩具「DXディエンドライバー」はディエンドにカメンライドしても無言変身、
ディエンド以外のカメンライドは「ライドゥ」、ファイナルアタックライドに至っては「ファイナルライドゥ」なる謎音声からの無言で爆発音が鳴り響き、
ゲーム作品ではファイナルアタックライド音声が「デデデデェーン!」とやはり別物の音声になっている。
そのライダーの音声を完全収録している事が売りの大人用ライダーアイテム「COMPLETE SELECTION MODIFICATION」のディエンド版、
「CSMディエンドライバー&ディエンドベルト」ですら、ファイナルアタックライド音声は「ディディディディエンド」である。

+ 形態
  • チノマナコ ディエンド変身態
放映当時のスーパー戦隊『侍戦隊シンケンジャー』とのコラボ回で誕生した形態。
上記の通りシンケンジャーの怪人である外道衆(要するに妖怪)のアヤカシ、
チノマナコ(声:大友龍三郎)にディエンドライバーを奪われた際、
チノマナコが海東の真似をして変身したシンケンジャーの世界で最初に誕生した仮面ライダー
海東のせいなのに、鳴滝は盗まれた海東ではなくディケイドにキレた。なんでや!
後のアナザーライダーのような凶悪な形相となりというか後のアナザーディエンドの頭部がほぼこいつそのまま
さらにチノマナコ(≒目目連)の特徴が反映された全身に目が生えた非常にグロテスクなビジュアルに変貌している。
全く違う世界の力を得た事で存在が変質、アヤカシの性質である現世での時間制限「水切れ」が無くなったが、
代わりに精神に異常が発生し、本能だけで動くような存在に変貌している。
また、戦隊怪人お約束の巨大化能力に相当する第二の命「二の目」も失われている。
スペックこそ変わらないが、元々持つカメンライド・アタックライドに加え、
体中の隙間から外道衆における戦闘員「ナナシ連中」を出現させる(外道衆はモノの隙間から這い出てくる)、
怪人版カメンライドの「カイジンライド」を使うなど本来のディエンドよりも大幅にパワーアップしている。

スーツは頭部を差し替えたチノマナコにディエンド風の装甲を被せたもの。
その都合もあってか、変身前のチノマナコのカラーリングも青を基調としたディエンドに近い配色になっている。

  • コンプリートフォーム
劇場版『超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ』に登場。
ディエンド専用の青いケータッチをつけて変身する。
胸部装甲のヒストリーオーナメントに平成『仮面ライダー』シリーズの劇場版限定の8人の仮面ライダーが表示される。
ただし劇場版限定という都合上、全員が故人(かつ一人を除き悪役)のため「リアル遺影フォーム」の別名を持つ。
グレイブ?ありゃニーサンじゃなくて志村だ
上記の8人のライダーを同時召喚し、ディエンドに合わせて一斉に必殺技を放つ「アタックライド『劇場版』」が必殺技。

  • 仮面ライダーディエンド(ネオディエンドライバーVer)
仮面ライダージオウ』29話から登場。
外見は変化が無いが変身アイテムは「ネオディエンドライバー」に変化している他、
スペックもコンプリートフォームより高い。
また、平成二期の2号ライダーを召喚可能になっている。

アタックライドも「ネオブラスト」「ネオインビジブル」と名前にネオが付いており、強化されているものと思われる。


「痛みは一瞬だ」


MUGENにおける仮面ライダーディエンド

仮面ライダー制作Wikiで作られたキャラと、その改変版が公開中。

+ Project Diend & 仮面ライダー制作Wiki製作
  • Project Diend & 仮面ライダー制作Wiki製作
有志による企画「Project Diend」で作られたディエンド。現在は仮面ライダー制作Wikiが引き継いでいる。
遠距離攻撃とストライカーによる攻撃がメインとなっており、
シザースサガ一号、ライダーマンを召喚する他、超必殺技ではケタロス、Jも召喚可能。
当初の製作動画

+ nipa3008氏 & ninefreeman氏製作
  • nipa3008氏 & ninefreeman氏製作
上「記Project Diend」のディエンドを海外製作者が改変したもの。
各種アタックライドが追加され、カメンライド出来るライダーも大幅に増加。
ゲージ技もクロスアタック、ディメンションシュートなど豊富に追加されている他、なんと瞬獄殺までも使用可能。
これは成立するとランダムにストライカーが現れ一緒にボコる『ジャス学』版春獄殺のような技である。
同作者のオーズ同様Anomi Polis氏による外部AIが存在していた(現在はDL不能?)。
ガンガンカメンライドを使って人間弾幕を張るため非常に強いが、
相手が近付くと「持続が長いがガード中の相手に当たらない」という性質のバリアを連発するため、ガードの硬い相手だとグダりやすい。

+ 藤山氏製作 ネオディエンド仕様
  • 藤山氏製作 ネオディエンド仕様
制作Wikiにて公開された、『ジオウ』のネオディエンド仕様に改変されたもの。
必殺技が大幅に追加された他、2ゲージ技「ディメンションシュート」、
3ゲージ技「禁じ手・タイムジャック」などのストライカー以外の超必殺技も搭載された。
特にディメンションシュートはエフェクトが秀逸である。
ストライカーも1ゲージ技にスペクターとブレイブが追加されている。
ななび氏のAIが公開されている。


「士、見ていたまえ。これが僕の戦い方だ!」

出場大会

非表示

出演ストーリー



*1
特に有名なのが『スーパーヒーロー大戦』で、マーベラスと士が周囲に黙って敢えて敵に祭り上げられた振りをして、
ライダーと戦隊を殺す振りして密かに異次元に匿い、大ショッカー・大ザンギャックの切り札であるビッグマシン完成を阻止するという、
犠牲をゼロに食い止めてさらにその事実を土壇場まで隠し通し敵の企みも阻止するという完璧な形で役目を遂行したにも拘らず、
騙された事に怒り、「同じ心の痛みを彼らに味わわせる」という理由で一度は阻止したビッグマシンの合体を自分の手で行い、
半ば自分と同じ巻き込まれた立場のライダーや戦隊も巻き添えで士を追い込もうとした逸話である。

ただしこれは非常事態かつ演技だったとはいえ過剰なまでにジョーの友情を踏みにじり、
後から敵を騙すのは味方からという「盛大な自作自演でした」で済まそうとした事に納得できず、
自分の怒り以上にジョーを苦しませた件で義憤に駆られたためと白倉プロデューサーからフォローされている。
映画単体だとなぜジョーにここまで感情移入したのかが分かりにくいが、『ディケイド』本編のディエンドの世界のエピソードを見ていると、
きっと理由があるんだとマーベラスを信じようとするジョーにかつての自分を重ね、
だからこそ作戦遂行のためとはいえ友情と踏みにじるという手段を取ったことが我慢ならなかったのだと思われる。


最終更新:2025年01月09日 12:27