「あれこそ『プロト』じゃ!! 貪欲に電脳世界の全てを喰らい尽す怪物!!」
【詳細】
ネットワーク技術の第一人者であり、
光熱斗の祖父である
光正によって試験的に作られた初期型
インターネット。
名前の由来は、この
「初期型(ProtoType = プロトタイプ)」という部分から取られている。
文字通り巨大な
プロトバグの頭部のような姿をしている。
しかし形態変化したのか、戦闘画面に入るとページ冒頭の画像の様な別の姿になっており、その違いに戸惑ったプレイヤーも多いだろう。
コア部分が地面から伸びて球体を象る様な形状へと変形しており、上半身とも呼べる部分が形成され、さながら鎧を着込んだような姿へと変貌している。
戦闘方法も
プロトバグのように
ロックマンに飛びかかるものではなく、腕を飛ばしたりマシンガンを撃ってくるなど、プロトバグとは全く異なっている。
防衛用の姿なのか、戦闘用のカスタマイズを
Dr.ワイリーが施したのかは定かではない。
なお、海外では
ブルースの名前が「Proto Man(プロトマン)」」となっている為、名前が被るのを避ける為に「Alpha(アルファ)」という名前になっている。
プログラム界隈では、とりあえず形になった程度の初期開発版を「アルファ版」という呼び方をするので、そこが由来か。
また、現実世界でのインターネットの起源である「ARPANET(アーパネット)」も意識されているのかもしれない。
プロトと呼ばれる存在を語るには、「
プロトの反乱」と呼ばれる
電脳世界が出来始めたばかりの頃に起きた事件の情報が必要となる。リンク先も参照していただきたい。
これはまだ世界のインターネット技術が黎明期だった頃のある日のこと。
開発された初期型インターネットにつないだ電子機器が誤作動を起こすという事件が起こる。
当時の
科学省に勤めていた職員達は、調査の末その原因を世界初の
自立型ネットナビ「
フォルテ」の仕業だと
誤認し、フォルテのデリート作戦を実行(実際は失敗)するも、事態は全く解決しないまま被害は更に拡大してしまう。
科学省の職員は、そこでようやく事件の犯人が
初期型インターネットそのもの = プロトであることを突き止め、強固な防衛プログラム・「
ガーディアン」による封印を行った。
その後
科学省エリアにて封印状態で厳重に保管されていたのだが、
ドリームウイルスの次にプロトの破壊力に目をつけた
WWWがこれを復活させようと行動を起こした……というのが『3』の物語であり、同時に『2』の事件の裏で動いていた事態の真相でもある。
紆余曲折の末、
ワイリーはプロトを安置している地点の防御壁を破壊する
テトラコードを掻き集め、自分が開発した
ドリルマンにインストールしてプロテクトを打ち破り、プロトを強奪することに成功する。
その後、半覚醒状態に戻されたプロトは分身とも言える「プロトバグ」をばらまいて破壊活動を再開し、膨大なエネルギーを吸い取られた各
インターネットエリアは機能を著しく低下させてしまう。
とはいえ、内部から動きを抑制する「
ガーディアン」の存在も手伝って完全な覚醒状態ではなく、その事を知った
光熱斗と
ロックマンは
伊集院炎山、大山デカオ、
荒駒虎吉らと共に
WWWの本拠地への突入を決行。完全に復活する前の段階で撃破する事を試みる。
仲間達の助けを得ながら到達したワイリー城の最深部にて、熱斗は
初期型インターネットたるプロトの電脳が移換されたサーバの元に到達。
パルストランスミッションシステムを用いてロックマンと共に接続し、そこで今まさに封印を解かんとするワイリーと
フォルテを発見する。
フォルテによって最後の砦である
ガーディアンが破壊され、プロトの解凍が進む中、激闘の末にフォルテに手傷を負わせることに成功した二人だったが、その間にプロトは完全復活を遂げてしまう。
しかし原始的な意思しか持たないプロトが誰によって復活させられたかなどわかるはずもなく、消耗しきったフォルテ、更には封印を解いたワイリー(の精神データ)まで吸収し、熱斗とロックマンに襲い掛かった。
最後は生みの親の孫である熱斗とロックマンによって撃破されたプロトだったが、崩壊したプロトの内部から
突如謎めいた扉が現れ……
プロトバグと同様に潜伏能力やある種の分裂能力も備えているらしく、撃破後あと一歩でエリアから脱出できるというところで不意を打ってロックマンの体を飲み込むなど、しぶとさが目立つ一面もある。
戦闘にあたっては、ダメージが通るコアが順次再生する2段階の膜によって守られており、まずこれをはがさなければダメージを与えられない点が非常に厄介。
現在がどの段階かは一目でわかるものの「いつ前の段階に戻るのか」は視覚的に判別不可能であり、露出したコアを狙って放った渾身の一撃が復活した膜に受け止められる事もしばしば。
複数ヒットするチップなどは効果的に膜を剥がせるので有効活用したいが、2段階の膜と本体は内部的にある種の入れ替わり処理を挟む必要があるらしく、処理の挟めない暗転チップだと複数ヒットの攻撃でも1段階しか剥がす事ができない点にも注意がいる。
ただ、
ドリームオーラのように一定値以下のダメージを無効化する形ではなく「自動回復する見えないHPを0にする」のと同義の為、
チャージショット連射や最悪強化したバスターの連射でもコアまで到達する事は可能。
ウッドスタイルのコガラシ、
ガッツスタイルのガッツマシンガン、アクアスタイルのバブルショットといったチップを消費せずにまとまったダメージを出せる攻撃は特に有効。
なお、プロトバグ同様根っこのようなものでパネルと接触しており、その緑色の穴部分により、前作の
ゴスペルと違って
エリアスチールは通用しない。
ただし、このマスはグラフィック的には見えないだけで
ステージ系チップの効果はきちんと機能しており、プロト本体にも
アイスパネル+
電気属性チップといったコンボはしっかり通用する。
【使用技】
- デビルハンド
- プロトの右手(奥側の手)がロックマンの縦列を上から引っ掻き、その後左手(手前側の手)がロックマンと同じ最前列横列に現れまっすぐ突く。
- この行動は3回1セットであり、3連続で「横→縦」の順番に動くことで回避できる。
- ちなみに、横に飛ぶ左手だけは最前列に何かしらの置物を置いておけば、手が移動出来ないため攻撃を中断させることが出来る。
- ブレイク性能とソード性能を備えており、シールド系プログラムやカゲブンシンやメットガードやカースシールドで防御できない。
- ゴッドハンド
- SP版のみが使用してくる技。金色に光るデビルハンド。
- 右手はロックマンを狙わず最前列固定となるが、エリアスチールの効果を持っている。
- 横に飛来する左手は、移動個所を毒沼パネルやアイスパネルに塗り替えてくる。
- 地味に飛来スピードもデビルハンドより速く、ダメージも高い。
- ただし攻撃範囲や飛んでくる順番などの基本的な性質は同じなので、同じように横→縦で良ければ良い。
- そもそも最前列に攻撃が集中するので、エリアを奪われるのを気にしないのならば最後列で避けていればいい。
- ただし、後述の大技には何かしらの対策が欲しい所。
- リバースバルカン
- 両肩から銃口が現れ、ロックマンのいるマスに直接バルカン砲を連射する。
- 一発のダメージ自体は少ないが攻撃間隔が短く、常にロックマンのマスを追尾してくる。
- のけぞりもショートインビジブルも発生しないため、回避がうまくいかないと連続ヒットしてしまう。
- なお撃ち込まれるマスが穴パネルだった場合はダメージを受けないため、エアシューズがあるとノーダメージでやり過ごせる。
- パネルを撃ち抜くため、ユカシタモグラ系では防げない。
- レッドアイズデリート
- プロトの目がエネルギーチャージをした後最前列中央マスにレーザーを放ち、そこから最前列縦3マスと中央横一列の横向きT字型に衝撃波を発生させる攻撃。
- 攻撃範囲のうち、最後列中央のマス以外をヒビパネルに変化させる。
- 着弾点と攻撃範囲が完全固定であり、穴パネルだと完全無効化が可能。
- チャージしているのが見えたらすぐに上下の列に避難し、攻撃後にヒビパネルを踏み抜いて穴パネルに変えておくのも良い。
- この技は、ブレイク性能とは別に「置物を耐久力を無視して消去する」という性質を持っている。
- 「ガード性能・耐久500」を誇るルークですら問答無用に消し去ってしまうので注意。
- 意味は特にないが、この技の発射中にプロトを倒すとカウンター扱いとなる。
- プロトアームΩ
- HPが半分以下になると使用してくる大技その1。
- プロトの膜が完全再生され、そのうえでブレイク性能のある大型ロケットを召喚。
- 一直線に飛ばしてくるのだが、直撃した場合は周囲1マスに誘爆する。
- 画面外まで到達すると最後列2マスに爆発が起こる。
- どちらにせよ、ロケットが見えたら上下列の最前列へと移動する必要がある。
- [シールド系プログラム]]等では防御不能…とは限らず、爆発にはブレイク性能がないため、防御できる。
- SP版だと、前述のゴッドハンドで最前列を奪われているとインビジブルなどを使わないと回避不可能の攻撃となってしまうので注意。
- ダメージが大きく(N:100・SP:300)攻撃範囲の広さもさることながら、現在の状態に関係なくプロトの膜が元に戻るという点も厄介である。
- プロトアームΣ
- HPが半分以下になると使用してくる、初見殺しともいえる大技その2。
- プロトの膜が完全再生され、そのうえで電極を召喚。
- 「横一列に電撃」と「上下の列に枝分かれする電撃」を10回分繰り返して放つ。
- ちなみにこの攻撃自体は電気属性ではなく、無属性の攻撃である。
- 電極に一定以上のダメージを与えると中断させることができる(700程度)。
- SPは威力200(Nは威力60)であり、タイミングを外すと連続で攻撃を受け続けるため、
- この技1つでピンチになってしまう事も。
- テンポよく上下に往復しないと回避できないのもそうだが、こちらもプロトの膜が元に戻るのが厄介。
- 破壊しても二度と使ってこないわけではないため、プロトアーム破壊にチップ浪費してもムダ。
- 実はインビジブルでかわすことができる。
有効なチップやPA
ざっくりとはいえ狙ってくれるおかげで、動かないプロト相手なら高い的中率が期待できる。破壊されないよう、設置場所にだけは要注意。
また置物判定なので、プロトの腕を遮ってくれる。
ダメージを与えても無敵が発生しない特性上、一定時間チップ攻撃を使い続けられる
ゼータ系の
プログラムアドバンスが非常に効果的。
中でも一回3連射であっという間に2段階の膜を剥がせる
ゼータキャノン系はお手軽な上に、一歩も動かず最大効率で攻撃できるため特に有効。
同じく多段ヒットで火力も十分な
ゼータヨーヨー系も同様にして強力だが、こちらは
プリズムをプロトの目の前に設置する事で凄まじい勢いで連射が可能となり、更なる効果が見込める。
ただし、プロトの腕は置物扱いで、腕にヨーヨーをヒットさせても、一方的にかき消されてしまう点には注意。
プロトが中央から動かないおかげで当てやすく、連続ヒットさせやすい。
更に近年では、チップのバグを用いた戦法で文字通り瞬殺する方法も編み出されている。
プロトはある程度ダメージを与えるまでは攻撃パターンが少ないので発動も超お手軽。
プロトの両腕は置物判定があり、両腕2本分のダメージを与えることができる。
詳細は当該チップのページにて。
プロトの目の前に置いておけば、針の連続ダメージの他、プロトの腕を防げる。
防御力の高さで苦戦させられたプレイヤーが多い一方で対抗手段も多く、効率良くダメージを与える手段が豊富なことから初見であっさり倒せてしまったというプレイヤーも多い。
人によって強さの印象が変わるラスボスと言える。
アニメや漫画では
ゲーム版ではインターネットそのものという壮大な存在であるが、ナンバリングタイトルのラスボスの中で唯一、アニメには登場しなかった(ただしBEAST7話の発言から、存在はすると思われる)。
プロトはアニメには出てこないが、アニメ版
キャッシュがプロトの代わりに、データの全てを吸収して自分の一部にしようとした。
漫画版では、鷹岬 諒版とあさだ みほ版の両方に登場する。
鷹岬 諒版ではゲームと同じく初期型インターネットそのものであり、
プロトの反乱もより詳細に描かれているが、体内で
フォルテを
フォルテGSとして復活させたのち、フォルテに破壊されてしまった。繭のような扱いで全く行動せず、一度も攻撃してくることも動く事も無く、そのまま復活後に木っ端微塵となった。
何らかの理由で闇の電脳世界との出入口になっていたらしい。
あさだ みほ版では初期型電脳世界そのものではなく電脳世界を管理するプログラムという設定だった。作品が『4』部分の序盤で打ち切られたため、扱いとしてはラスボスに近い。
暴走して電脳世界の全てを取り込もうとし、
Dr.ワイリーの虚像で新生
WWWを立ち上げ、
フォルテGSを
フォルテと分離させるなど暗躍するが、
伊集院炎山から
バリアブルソードを受け取った熱斗とロックマンの特攻に敗れた。
最終更新:2025年03月09日 12:22