バスク・グラン

登録日:2009/05/29(金) 00:02:41
更新日:2020/03/28 Sat 23:23:58
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CV:青森伸

鋼の錬金術師』の登場人物。
アメストリス国の軍人で階級は准将。
「鉄血の錬金術師」の二つ名を持つ国家錬金術師であり、軍隊格闘の達人とされるほか、名目上の第五研究所責任者でもある。
かなりの巨漢で浅黒い肌(所謂黒人とか東南アジア系の色。イシュヴァール人とは無関係)をしており、
ツルツルに剃り上げた頭と突き立ったカイゼル髭を持つ強面の男性。

原作とアニメ第1期とでは性格が真逆と言っていいほど異なるため、時おり議論の中心となることがある。


◆原作

名前が出た時点で既に死亡しており、物語の本筋には絡まない。
それを報告したヒューズからは「グランのじじい」呼ばわりされていたので彼らより高齢であることは確か。
イシュヴァール殲滅戦の回想が実質の初登場となる。

内乱当時の階級は大佐。
グラン隊を率いて多大な戦功を上げていた。

錬成陣が彫られたガントレットを装備し、両拳を合わせることで錬成を行う。
多種多様な武器を錬成し、それを一斉にぶっ放すという豪快な戦い方を得意とする。


アレックス・ルイ・アームストロング少佐が抜けた穴を埋めるため、マース・ヒューズ大尉(当時)も所属するフェスラー准将の部隊の援軍として登場。
軍人としての気骨に溢れ、大佐でありながら常に戦線の先頭に立って他の兵を守る高潔な人物として描かれた。
この時、兵の1人が「大佐を死なせるな!」と言っていることから、どれほど信頼されているかが分かる。
降伏してきたローグ=ロウ一行を伴い陣に戻った際、受け入れるどころか上への報告すらせず戦闘続行と皆殺しを叫ぶ(もともと保身のために身勝手な発言を繰り返し、戦術もなく兵を突撃させて消耗するばかりの無能として毛嫌いされていた)フェスラー准将をライフルで暗殺した。
この一件は『流れ弾に当たった』として処理されている(ヒューズを始めとする部下もフェスラーを嫌っていたため)。

率先して戦場に立ってはいるが、人を殺すことは好きではない模様。
事実、イシュヴァラ教最高責任者ローグ=ロウの嘆願を聞き入れ、キング・ブラッドレイ大総統との会談の場を手配するなど内乱の早期終結を願っていた。


内乱後は中央で生活していたようだが、物語が開始してしばらく後に傷の男(スカー)によって殺害された。
おまけによれば、夜中にほろ酔い状態で帰宅途中に闇討ちされて殺されたらしい。
原作者の荒川弘曰く、
「くくく…この世は弱肉強食!!! 油断すれば喰われるのサ!!!」

2017年に公開された実写映画版「鋼の錬金術師」の入場者特典である0巻にもまさかの登場。
国家錬金術師の試験に合格したエドを捕まえ、少佐や大佐たちと共に酒で祝った。仕事中に。
酒癖の悪さも健在。なお、准将も少佐も実写映画本編には登場しない。
イシュヴァール殲滅戦での「流れ弾」の話に触れるなどファンにはちょっと嬉しい小ネタも。


◆アニメ第1期(03年版)

原作とは打って変わって典型的な悪人として描かれている。
原作よりもやや目が小さいのが特徴。
同じイシュヴァール帰りの国家錬金術師であるロイ・マスタング大佐とは出世を争うライバルの関係で、お互い良く思っていない。

錬金術の戦闘利用の第一人者。
イシュヴァール内乱ではマルコーから渡された試作型の賢者の石(紅い石)を用いて
キンブリー、マスタング、アームストロングと共に大虐殺を行った。
この時、地面を液体金属に変え、全身を砲台にして周囲を殲滅する錬金術を使用している。正直キモい。
またロックベル夫妻を、嫌がるマスタングに無理矢理銃殺させた
この一件がトラウマになり、03年版のマスタング大佐は威嚇射撃程度しか銃が使えなくなっている。

合成獣」や「賢者の石」に関する部門の統括者でもあり、非人道的な実験を多数行っていた。
作中では明かされていないが、合成獣や賢者の石生成の実験においては
セリフと時系列から察するに(原作とは違いスカーに殺されず軍に飼い殺しにされていた)ショウ・タッカー*1に命じていたらしい。

最終的に、人工賢者の石を持ち慢心した状態で傷の男に顔面をつかまれ不意打ちを食らい、エドの目の前で脳ミソを傷の男に破壊されて死亡した。
耳から血が吹き出すシーンはなかなかグロいのでインパクトがある(でも他がスゴすぎるので霞んでしまう)。
ちなみに死後はエンヴィーがグランに成り代わっていたのだが、
かつての同輩であるキンブリーには見抜かれ「准将閣下はあのような大物ではない」と死後も軽口を叩かれていた。


第一期のアニオリでいこう!という決断とは別に何が原因で悪役に回されたのかは気になるが、
これはまず原作がまだ連載途中(まだグリードがやっと出たばかり)でかなり早い時期に企画・放映開始されているため、
グランの設定はほとんど固まっていなかったためだと思われる。
そしてイシュヴァール内乱が悲惨な戦争だったという大筋は共通しているが、
こちらも恐らく詳細がまだ固まっていなかった影響を受けて悪役になったものと思われる。
仮に詳細が固まっていたとしても、アニオリでいくと決めていたのだからそもそも同じにする必要もないという話でもある。

作品背景を知らないと分かりにくいが、
第一期の彼がおかしいという話ではなく、第一期ではこういうキャラであるというだけの話である。


◆アニメ第二期(FA版)

第一期と同じく錬金術戦闘利用の第一人者という設定。ただし軍隊格闘云々は死亡後マスタング大佐のセリフで触れられる程度だった。

ろくに出番がないまま、第4話にして早々に傷の男に殺害される。
闇討ちという意味では原作のおまけ通りの末路だが、酒酔い描写はなく真っ当な戦闘をして死亡している。
なかなか気合いの入った作画だったが、傷の男に一撃も与えられず実力で負けてしまったので賛否両論だったり…
(敗因はグラン准将の油断だったのでやはり弱肉強食の厳しさ故だろうか)



◆名言

「戦線をこじ開ける。貴様らは後からゆるゆると来るがよい」

「我が名は『鉄血の錬金術師』バスク・グラン!!」

「鉄と血!! すなわち兵器と兵士!!! この身こそ戦の先駆けにならんでなんとする!!!」

「フェスラー准将、ご存知ですかな? 戦場における士官の死因の二割が、部下に殺されたものらしいですよ」

「うい~グラン准将のお帰りだぞっと♪」




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