E-シリーズ(ソニック)

登録日:2009/09/22(火) 21:13:57
更新日:2025/01/31 Fri 02:35:46
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「E-シリーズ」とは『ソニックシリーズ』の登場キャラクター。
初出は『ソニックアドベンチャー』。Dr.エッグマンロボのなかでも一番バリエーションが多いシリーズ。

この項目では主にプレイヤーキャラクターである『E-102“γ”』『E-123“ω”』を取り上げる。

概要

E-シリーズとはDr.エッグマンが作った自立型戦闘用ロボ。シリーズは番号順に
E-100“α"(ZERO)
E-101“β"
E-102“γ"
E-103“δ"
E-104“ε"
E-105“ζ"
E-123“ω”

基本武装はレーザ―サイトと追尾ミサイル、オプショナルパーツにブースターと参式レーザ―銃がある。
武器強化がコンセプトのシリーズらしい。

E-シリーズに限らないが、エッグマンのメカは動物のもつ生体エネルギーを動力源としている。
その為、エッグマン製のメカには小動物がコアとして使われており、メカを破壊することで彼らを救出することができる。



各機体の説明

E-100“ZERO”(α)
E-シリーズの試作機。他の機体とは違い飛び道具は持たない代わりに、強力な近接攻撃能力を有する。
また非常に堅牢な体躯を与えられており、こちらの攻撃は全て無効化する。
エミー編に登場し、彼女の友達である小鳥さんを捕獲するべくエミーを執拗に追跡する。エミー編ラスボス
カラーリングは緑。

E-101“β”ベータ
正式なE-シリーズの初号機。
エッグマン入魂の作品であり、同型機において最も高いスペックを有する。γのライバル機。カラーリングは黒。
下記のE-シリーズと違い喋る描写は見られない。

E-102“γ”ガンマ
プレイヤーキャラクター。CVは中田譲治。テーマはTheme of“γ ”。
βの余ったパーツで適当に組み上げられた機体で、エッグマンからは全く期待されていなかった。
カラーリングは赤。

E-103“δ”デルタ、E-104“ε”イプシロン
γの兄弟機。特筆事項なし。
カラーリングは青、黄色。
下記のζと共に自分が捕ってきたカエルの自慢をしていた。

E-105“ζ”ゼータ
出典:ソニックチャンネル、
http://sonic.sega.jp/SonicChannel/comic/25th/20161021_001192/、2017年1月8日

初期E-シリーズの最終ナンバー。改造後は拠点防衛の迎撃専用機となる。そのため移動機能すら奪われてしまう。
移動要塞『エッグキャリア』の守護者であり、侵入者へ八本の砲身からミサイルの集中放火を浴びせる。
真っ当に戦おうとするとかなりの強敵なのだが、戦術も何も考えずただひたすらゴリ押しすると十数秒で倒せるというなかなか面白いバランスのボスとなっている。
カラーリングは紫。


E-121“φ”ファイ
『ソニックバトル』で登場したロボット。
ネーミング的にE-シリーズだが、エメルを基にエッグマンが作ったため、見た目はエメルの色違いである。
エメラルドのカケラを動力にして動いている。
なお順番的には121は「χ」になるはずだが、なぜか「φ」がコードネームとなっている。
『ソニックアドバンス3』では更に強化した「ジーメル」が登場するが、E-シリーズの型番は確認できない。


E-123“ω”オメガ
『ソニックヒーローズ』に登場。ζの後に作成された、ロストナンバー。
E-シリーズ最強らしいが、エッグマンの手で封印されており、その事で彼を憎んでいる。この通り最初から感情を持っており人間臭い。
「最強」の自負は強く、エッグマンのメカとみれば一言目に「破壊」。一方、低ランククリア時には「γ、βニモ劣ル戦績データダ」と冷徹に自己評価する。

本来の役割は共に封印されていたシャドウ・ザ・ヘッジホッグのサポートまたは抑止。
正しくインプットされていないのか、本人が逆らったのかは定かではないが、「エッグマンに歯向かうシャドウのサポート」というエッグマン的には最悪の形で作用。恨みがあるとはいえマスターを平気で殺そうとするあたり、AIに欠陥があるとしか思えない。
正直これだけ見ると彼の暴走時の抑止としては結構不安な存在としか思えないが……。

「敵の敵」としてだが、一応Eシリーズでは初めて最初からソニックたちの味方サイドとして登場している。
ただしシャドウやルージュとの共闘が主であり、ソニック個人との関わりは少ない。

カメラアイや足の外観などはβ~ζを踏襲しているが、増強された装甲や逆関節から改められた脚の構造などシルエットは大きく変化。
重量が400kg近く増えて車輪や変形機構はオミットされたものの、標準装備されたブースターもあってか従来機よりむしろ身軽になっている。
動力源は明言されていないが、少なくとも小動物ではない(と考えないと説明がつかない描写がある)。

両腕は通常時のクローからマシンガンやミサイルランチャーに変形する可変腕で、遠近両方に対応したより攻撃的な設計。
戦闘能力は大幅に向上しており、カオスエメラルドなしのシャドウと互角に渡り合うスペックを誇る。
胸部には収納スペースがあり、カオスエメラルドの格納が可能。


E-1000
ソニックアドベンチャー2』でエッグマンのピラミッド基地を警備している、γの量産型と思しきタイプ。
方向転換のみで移動せず、装備も低速の無誘導弾と貧弱。


E-2000
『ソニックヒーローズ』でエッグマンの空中要塞に配備されている機種。
一応、型番からして前作に登場したE-1000の後継機であるが、他のEシリーズとは全く異なる外見の可変機。
レーザーで武装し防御用のシールドを持つ強敵。耐久値も高く、ヘビーエッグハンマーと共に本作の雑魚メカの頂点に位置する。

通常型の赤色に加えて、E-2000Rという金色のE-2000も存在する。
性能はE-2000と大差ないが、撃破すると莫大なスコアがもらえるなど、前作におけるゴールドビートルの立ち位置に近い。
E-2000、完成シテイタノカ…!


作中の活躍

(ネタバレ注意)




ガンマ

●ソニックアドベンチャー

エッグマンをマスターとして起動した“γ”。
βとの戦闘訓練を終えた後、γ達はマスターの命令に従い『シッポの生えたカエル捕獲作戦』に参加する。

カエルを捕獲して帰還すると、γ以外のE-シリーズは別のカエルを連れてきており、ミッションを失敗。
腹を立てたエッグマンはお気に入りであるβとミッションを成功させたγ以外の兄弟機を“廃棄”してしまい、またβも何処かへと連れて行かれる。

次にγへ与えられたミッションは『捕獲したエミーの監視』。
途中γは牢屋への道に迷い、エッグマンの研究室へ入りこんでしまう。
そこでγが見たのはバラバラに分解されつつあるβであった。無惨な兄弟の姿を見たγは、無言でその場を後にする。

牢屋での監視中、エミーと話しをするγ。
γには、他者である小鳥の為に身体を張るエミーの行動が理解出来ない。
しかし僅かなエラーが彼の中に生じ始める。自分でも訳が解らぬまま、絶対尊守であるはずのマスターの命令に反し、彼女を牢から逃がしてしまった。
その後エッグマンに召喚されたγは、墜落するエッグキャリア上で捨て駒としてソニックと対峙する。

ソニックに敗れ破壊されそうになるその時、ソニックとの間にエミーが割って入る。
『善い』ロボットであるγを守る為に、身を挺してソニックを止めるエミー。

彼女のおかげで破壊されずにすんだγは沈みゆくエッグキャリアから脱出し、海岸を目指して水上を移動していた。
水上で独り考えるγ。命令されるだけの機械であった彼に『意思』というバグが生じ、それをどう扱うか悩んでいた。

悩んだ末、彼はエッグマンをマスター登録から解除。
しがらみを捨て、自分の意思で行動することを望んだ。そして彼は廃棄された兄弟たちを『解放』することを決意する。


改造の末に各地に転送されていたδ、ε、ζを破壊し、小動物を解放するγ。
残るE-シリーズはβと…自分。γは自らの存在について苦悩する。


γは高速で飛び去る影を発見する。サーチしてみるとその影からはβの反応が。急いでその影を追う。
因縁のエッグキャリア上にて影と対峙するγ。その影はやはりβであった。
しかし同型機であったはずのβのボディは改造され、かつての見るかげもなくなっていた。
γは異形にさせられてしまったβを『解放』する為に最後の戦いを挑む――



――長い戦いも、γの勝利で終わった。沈黙し動かなくなったβに背を向けるγ。残るE-シリーズは自分のみとなった。

…しかしその時、突如起き上がりγに発砲するβ。最期に一矢報いたβは直後爆散する。
βから解放された小動物は、小鳥。彼はエミーと行動を共にしていた小鳥さんの兄弟だった。
γは膝をつく。βの最期の発砲により致命傷を受けていた。
機能が停止しようとする刹那、γは思い出した。自分の過去。自身の動力である小動物の記憶。彼もまた、小鳥さんやβの兄弟だったのだ。
記憶を取り戻し、βの小鳥の方を振り返ったと同時にγの身体は爆散、炎の中へと消えた。


彼の『解放』が中の動物達を助けることなのか、エッグマンの呪縛からの解放なのか、終わり無き戦いの定めからの解放なのか、それとも別のことなのか。
それを知るのはγのみである。しかし彼は旅路の果てに望む『解放』を得られたのであろう。そう思いたい。


余談だが、他のプレイヤーキャラのテーマは全てボーカル曲な中、γのテーマだけはインスト曲である。
しかし機械的な無機質さと僅かな意思を表現したカッコいい曲となっている。
β戦の音楽もかなりカッコよく、機械的な無機質さに加えて、曲からは兄弟を救出するために破壊するという行動の矛盾に対する悲しみが垣間見える。

なお、γはこのストーリーで『解放』されているため当然時系列的に後であるラストストーリーのスーパーソニック編には参加していない。
だが、そのストーリーのある場面でエミーが連れている小鳥はエミーのストーリーの小鳥さんではなく、γの中にいたピンクの小鳥だった。
『解放』の意味を考えると間接的だが最終決戦にγも駆けつけてくれた…とも言えるだろう。アニメ以外でソニックのところには来ないビッグェ…


●ソニックバトル

CV:楠木大典
γがエッグマンの手により復活し、他に本作オリジナルキャラ・エメルを元にしたE-121”φ”が登場。

γはカオスエメラルドのカケラを埋め込まれたカオスガンマとなり、エメルを狙いソニックらの前に立ち塞がった。
ソニック達はγの事を覚えており懐かしんだが、実はガワが似ているだけの別人。中身から武装に至るまで何もかかもが違う。
性格も攻撃的で、口数もオリジナルのγと比べると多い。
ある意味オメガ

ただしこちらも単なるロボットではなく自我を持っており、クリームシナリオを皮切りに心境が変化していく。
主にエメルを徹底的に敵視していたが、最終的には認め、和解した。
最終シナリオでは自由に何度も試合を申し込んだりできる。
ここまでくると失敗を重ねエッグマンに役立たずと見限られたにもかかわらず、
「オマエの勝ちだ。」と試合に勝ったエメルを賞賛する器量の大きさを見せる。
その後の消息は不明。

キャラ性能は隙の大きい技が多いが、威力と拘束力の高い技が揃う。
歩行は遅めだが、ダッシュはモードチェンジし高速で縦横無尽に動けるというトップクラスの性能。
また、ヒールの回復力も1番高い。
今作ではロックオンレーザーは使わずナックルやスタンガンがメイン。
倒されると自爆して周囲に大ダメージを与えられる機能を持っている。

なおγを灰色一色にした量産型の『ガードロボ』も登場。
ルージュ曰く「エッグマンの小遣い稼ぎ」らしくセキュリティとして色々な場面で戦う。
……何度も世界制服を企んだ人物から買っていいものなんだろうか。

●ソニックX

序盤からエッグマンが開発するメカがE-シリーズという位置付けとなっている。
後にGUNがソニックによって破壊されたE-シリーズの残骸から独自の兵器を製作しており、内部構造を見たエッグマンはパクリと罵っている。

ソニックアドベンチャーをベースとしたカオス編からはγ編のシナリオが概ね再現され、オリジナル要素としてエミー編との同時進行となっていてエッグキャリアへ訪れたエミーがパソコンから小鳥さんの兄弟がγとβであることを知る展開となっている。なお、この際にβがγを攻撃した理由は「γ内にあるマスター登録が確認できなかった」からと補完がなされていた。
最後は原作通りβとγは相討ちとなっしまうがエミーが「これからも私たち、ずっと友達だよ」と抜け殻となった彼らを看取っている。



オメガ

●ソニックヒーローズ

初登場。チーム・ダークのパワーポジション。
シャドウとルージュで敵を殴りつけたり、彼らを打ち出したりする。
チームブラストではシャドウが時を止めている間にルージュに持ち上げられながら全包囲に極太レーザーをぶっ放す。
『排除・消滅・抹殺!』
目覚めて早々にシャドウとルージュをハチの巣にしようとする過激っぷりを見せるが、説得に応じて共闘。旅の中で仲間意識が芽生える。
最終的にルージュがシャドウ・アンドロイドを発見し、自分達と一緒にいたシャドウもアンドロイドなのではないかという疑惑が生まれた際には「コピーを作るタメには、オリジナルの存在は不可欠だ」と以前にシャドウと会ってない立場でありながら彼が本物であることを信じている発言をしたり、アンドロイドの処分を請け負っている。

●シャドウ・ザ・ヘッジホッグ

ミッションキャラクターとして登場。
ブラックアームズとも争っているが、エッグマンへの恨みも忘れてはいない。というより、登場ステージ的に基本エッグマン優先らしい。
ωと一緒に行動するかドゥームズアイやエッグマンと一緒に行動するかはあなた次第。
シャドウの行動によっては、念願であった「最強」の誇示を成し遂げる。
メカのため毒ガスの影響を受けない彼がいては台無しなためか、ラストエピソードには登場しない。

ハードモードでの漫才応援ボイスでは「エッグマン倒すしかやることないの?」とルージュに突っ込まれて言い返せないというコミカルな一幕も。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ(2006)

シャドウ編に登場。過去作より声が高め。
イブリースが復活した200年後の未来で機能停止していたが、実はルージュの依頼でカオスエメラルドを隠し持ったスリープ状態であり、未来に取り残されたシャドウの救援に駆け付ける。
現代に移動後、未来世界でシャドウを封印したのは自分だと語りつつも、今の自分にその命令は無いとしてシャドウの仲間でいることを選び、共にメフィレスを追う。
本作の間だけ、時間移動の都合で現代には2体のオメガがいたことになるが、この点には特に触れられていない。

●シャドウジェネレーションズ

前日談アニメではシャドウのアーク行きに協力。
GUN基地を警備していたブルーファルコンも自分で排除するつもりだったが、シャドウが撃墜してしまい不満を漏らす。
ソニックとの付き合いが浅いためか、ルージュも彼は誕生日会に誘っていなかった模様。仮に呼んでいても来てくれそうもない。

タイムイーターの時間破壊後はブラックドゥームのホワイトスペースに流れ着き、いち早くシャドウと合流する。
ソニジェネの仲間キャラのようにヒントはくれないが、シャドウやその周辺について様々な考察や意見を語ってくれる。
前回は情けをかけていたメタルソニックに対しても今回はかなり過激に対応してくれる
エッグマンを恨むきっかけとなった『ヒーローズ』での幽閉に関しルージュから「メタルソニックの反逆からシャドウとオメガを守るためだったのでは」との考察を聞かされたらしいが、それを「非論理的」とバッサリ切り捨て、「(そうだったなら)エッグマンは自分を前線に送り込むべきだった」と「最強」である自分を信じようとしなかったエッグマンへ改めて怒りを募らせていた。

ソニジェネで関わらなかったこともあり、終盤はシャドウたちとは別行動をとることになる。

●ソニックフォース

本編以前にインフィニットに敗れて機能停止していたが、回収・修理され復活。最終決戦に駆け付けた。



Dr.エッグマン マスター登録 解除…
E-シリーズ…コウモク…
ツイキ・シュウセイ…

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最終更新:2025年01月31日 02:35
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