クロノクルセイド

登録日:2011/05/16(月) 19:10:20
更新日:2024/04/08 Mon 20:50:27
所要時間:約 4 分で読めます




『クロノクルセイド』は月刊コミックドラゴン~月刊ドラゴンエイジで連載されていた作品.
作者:森山大輔
単行本:全8巻(富士見書房版と、作者解説が追加された少年画報社版が存在する)

ドラマCD化、アニメ化もされた。
また、原作とアニメがほぼ同時期に終了した珍しい作品でもある。
しかし、アニメ版の物語終盤は原作とは異なる設定・展開をみせ、とくにラストはまるっきり違うものとなった。そのためアニメ版は賛否両論である。
+ 以下、ネタバレに付き注意!
原作とアニメの最大の違いは、端的に言うなら「悪魔の真実」。
アニメ版ではシンプルに「神の反存在たるファンタジーな存在」なのに対し、原作では「古代に宇宙より飛来した地球外生命体の末裔」。
なのでメディア間でそれぞれ最終決戦とその後の様子は異なるものとなった。

またタイトルが似ている『クロノ・トリガー』『クロノ・クロス』とは関連性はない。






【ストーリー】
舞台は第一次世界大戦後の1920年代のアメリカ。
世の中では悪魔がはびこっていた。
悪魔から人々を守るため設立された『マグダラ修道会』*1に所属するエクソシストであるシスター、ロゼット・クリストファと相棒のクロノによる悪魔との戦いと悪魔アイオーンにさらわれたロゼットの弟ヨシュアを取り戻す物語。







【登場人物】
○ロゼット・クリストファ
CV:川上とも子
主人公。
シスター兼エクソシストそしてクラッシャー。
後先考えず突き進む破天荒な性格。
常に首から懐中時計を下げている。
獲物はマウザーC96。弾は連射可能な『聖油弾』と強力な単発『福音弾(ゴスペル)』を使う。終盤では強力な武器『四聖文字砲(テトラグラマトン)』を使う。
某ヨーヨー使いに格好が似ているが関連性は無い(というか作品としてはこちらが先)。
+ 彼女の行く末
作中で寿命はどんどん削られていき、最終決戦時にはヨシュアを正気に戻した直後一時臨死状態となってしまう。幸いアズマリアやクロノらの呼びかけで幻視した死後の世界から戻り蘇生したものの寿命は戻らず、
クロノを残し地上に戻った数年後衰弱死した。ラスト頁は彼女が危篤状態に陥った時クロノと再会するシーンで終わっている。

●クロノ
CV:石田彰
もう一人の主人公。
ロゼットの相棒でありストッパー、そして悪魔。
『折れた尖角』、『罪人クロノ』、『爵位剥奪者』などの二つ名を持つ。
ある事件で魔力の源である尖角(ホーン)を失っている。
そのため普段は少年の姿だが、ロゼットに渡した懐中時計を解放することでロゼットの寿命と引き換えに元の大人の姿に戻り魔力が使えるようになる。
+ 戦いの決着
最終巻では尖角を取り戻し元に戻るも、アイオーンとの決着と決着の舞台となる地の墜落による地上への二次被害を防ぐためにロゼットを残し一人去っていった。
その後どうなったかは不明だが、世紀末になってもロゼットの墓に花を供える者がおり、ロゼットは最期の時大人モードの彼と再会している。

○アズマリア・ヘンドリック
CV:千葉紗子
ファティマの予言に記された『御使い』。天然。
悪魔崇拝者に捕らえたところをロゼットらに助けられた。以後、二人に憧れエクソシストとして二人の下に就く。
読者のコーナーでは黒アズ化する。
エピローグでは本編終了後家族を持ち(少年画報社版8巻で明かされた未来での問題等に対応する)財団を結成。晩年に海中に沈んでいたサテラとフィオレを発見した後、サテラ向けにビデオレターを残し天寿を全うした事が孫の口から語られている。

○サテラ・ハーベンハイト
CV:根谷美智子
『宝石の魔女』の通り名を持つ宝石(ユヴェール)使い。ショタコン。
行方不明の姉と『尖角の無い悪魔』を捜すためにロゼットらに同行する。
ロゼットとは仲が悪かったものの冒険を経て信頼するようになる。
+ 長い旅路の果て…
最終決戦時、姉を基にしたフィオレと対決し、瀕死の重傷を負うも彼女諸共最期の切り札で結晶化。
その後、世紀末になってアズマリアが創った財団に結晶が発見され、アズマリアの死後に(フィオレは何処かに消えたが)蘇生した。
…但し、上空の構造物で結晶になりながら海底から発見されており、「最終決戦時の地上への二次被害」は完全に防げなかったことが伺える(少年画報社版8巻の解説ではその詳細が記されている)


○ケイト・ヴァレンタイン
CV:榊原良子
ロゼットの上司。
ロゼットの破天荒な行動に頭が痛く、ときにはロゼットにサブミッション系の技をかける。

○ユアン・レミントン
CV:速水奨
マグダラ修道会の人でロゼットとクロノをマグダラ修道会につれてきた保護後見人。
身体に悪魔の生体組織『レギオン』を移植しているため超人的な能力を持つ。

○エドワード・ハミルトン
CV:西村知道
通称『長老』。そしてエロジジイ。
ロゼットらエクソシストの武器の開発を一人で行う天才。

●アイオーン
CV:井上和彦
褐色の肌を持つ悪魔。その一派は「咎人」と呼ばれている。
クロノとは仲間だったが、ある事件がきっかけとなり対立。クロノの尖角を折った。そして再びクロノ達の前に現れ、ヨシュアをさらった。そして本編では数多の犠牲を出してまでかつて知ってしまった「世界の真理による絶望」を打破するため策動し、(理由こそ分からないが)彼による被害を許せないマグダラ修道会やクロノら、そして他の悪魔達と対峙する。
+ 作品的には最大の敵なのだが…
…実は本編では最終決戦でクロノ達が追いつく前に悪魔の故郷「パンデモニウム」のコアを自ら滅し、ロゼットが新たな器を探していたコアの憑依を臨死状態から蘇生し自ら防いだ事で目的の一部を達成してしまっている。ラストでクロノから最後の決着を挑まれた後の消息は不明だが、少年画報社版最終巻の解説と合わせると未来世界は半ば彼の願いが叶った世界…なのかもしれない。

○ヨシュア・クリストファ
CV:皆川純子
ロゼットの弟。病弱でロゼットに世話をかけていることにコンプレックスを持つ。
アイオーンに唆されて渡されたクロノの尖角を装着し、自分が住んでいた孤児院の時間を止め、アイオーンと共に姿を消す。
尖角により悪魔を軽く捩伏せる力を得る。
作中では尖角の副作用と「脳内における理想化された姉への盲信」によって「現在のロゼット」が分からないまでに壊れてしまっていた。
だが最終決戦時ロゼットと決闘し、ロゼットによって尖角に痛打を与えられたことでかろうじて正気を取り戻し、無事帰還した。

○フィオレ
CV:桑谷夏子
ヨシュアにつくメイド。ヨシュアを溺愛している。
サテラと同じく宝石使い。
+ その正体
その出自はサテラの姉「フロレット」の遺骸を基に、シェーダが改造した事で生まれた「宝石」を作るための「人形」。「フロレット」としての記憶は残ったものの、ヨシュアに偶然「姉さん」と呼ばれたことで「フィオレ」としての存在意義を得、人間時代~「人形」だった頃の長髪とドレスを断ち今の装束となった。
…そしてアイオーンは、彼女が創った宝石を使って「人の魂を封入した宝石」を多数生産し、悪魔にとって力の元であると同時に上位からの枷ともなりうる「尖角」を切除しても使えるリソースを確保。最終決戦直前にその処置を仲間一同で実践する事になる(7巻及び少年画報社版7巻解説より。但しシェーダのみ様々な感傷から他より「宝石」の装備数は少なかったそうな)。
ヨシュアを守るためにあえて最終決戦に臨み、サテラを圧倒するも最期に抱き合うような形で「姉妹」揃って結晶化。エピローグでは結晶化解除後消えてしまうが、遠くからロゼットの墓前にいるステラの様子を見た後、シェーダに「フロレット」と呼ばれ去っていった。

●リゼール
CV:沢海陽子
悪魔。アイオーンの仲間その1。
過去の事件で下半身を失い、現在はクモのような下半身になっている。

●ジェナイ
CV:遠近孝一
悪魔。アイオーンの仲間その2。
過去の事件で両目と片腕を失い、現在は目には布を巻き、片腕には良く切れるハサミを装着している。

●ヴィド
CV:木村雅史
悪魔。アイオーンの仲間その3。感情的になったジェナイの制止役。

●シェーダ
CV:笹本優子
悪魔。アイオーンの仲間その4。猫耳眼鏡ッ娘で略して『博士』。
ロゼットの持つ懐中時計の製作者。
+ 彼女のその後
最終決戦の最後では巻き込んだ子供達やロゼットらがいる外郭部を「パンデモニウム」から切り離しこっそり彼らの生還の手助けをし、アイオーンとクロノの決着を見届けた。
そしてエピローグでは世紀末でもちゃっかり生存し、フィオレと共に行動していた。つまり他の2人もあるいは…?

○マグダレーナ
CV:川上とも子
キーパーソン。
50年前のクロノとアイオーンの対立の原因。
物事のすべてを見通す『事象視』を持つ





【TV版OP・ED】
OP『翼はPreasure Line』
歌 栗林みな実

ED『さよならソリティア』
歌 千葉紗子






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最終更新:2024年04月08日 20:50

*1 少年画報社版の解説によると『対魔物戦のためカトリック・プロテスタント問わず人材を集めた組織』として「何で修道女と牧師が一緒なんだ」というツッコミに対応したら、「禁酒法発生はカトリックVSプロテスタントの争いが大本だ」と知らされ困ったとか。