ウィッチウォッチ

登録日:2025/03/17 Mon 20:36:43
更新日:2025/04/23 Wed 17:42:22
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奇想天外! マジカルコメディ開幕!!



概要

『ウィッチウォッチ』とは『週刊少年ジャンプ』にて2021年10号から連載している漫画。既刊20巻。
作者は『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の篠原健太。
25年2月に累計300万部を突破した。

魔女の少女と使い魔の少年たちが織り成すドタバタラブコメディー。
『SKET DANCE』とは世界観を共有しており、コラボ回もある。
ギャグのクオリティが高く、1話完結ギャグが基本。
とはいえメインストーリーはシリアスなバトルものなため、約50話に一度の間隔で長編シリアスバトル編が始まる。
『SKET DANCE』の頃からも言われている事なのだが、ギャグ回とシリアス編の温度差がありすぎて読者からのシリアス編の評価は分かれがち。
作者もその辺を自覚しているのかミハル初登場回で「シリアスになると色々下がる」と自虐している。
とはいえウィッチウォッチの場合はギャグ回に伏線を大量に仕込んでおき、それをシリアス編で回収しているため、ギャグ回を好きな人ほどシリアス編を楽しめるようになっている。

2022年からボイスコミック化しておりYouTubeで配信されている。こちらは小松未可子松岡禎丞、福島潤、花守ゆみりの4人が様々なキャラを演じ分けている。
アニメ化した際には前3名は高校関係者にキャスティングされた。

アニメ化が決定し、2025年4月からTBSの日5枠にて連続2クールで放送開始する。

あらすじ

鬼の力を持つ高校生・乙木守仁は、古い盟約に従い魔女で幼馴染のニコと同居することに!!
魔女修行から戻り、幼馴染との再会にときめくニコだったが、守仁には、予言された災いからニコを守る使い魔としての使命があり……!?

“ドジっ子”ニコが突飛な魔法で、回避不能なトラブルを巻き起こす──!!

奇想天外! マジカルコメディ開幕!!

(公式より引用)

主な登場人物

ニコとそれを守る白魔女には「数字」、使い魔組にはそれに加えて「守る」関連の言葉が名前に入っている。
キャストはアニメ版のみ記述している。

  • 乙木守仁/モリヒト
CV:鈴木崚汰
本作のW主人公の一人。虎と牛の血を引くの使い魔の末裔。ニコの幼なじみで、彼女からは「モイちゃん」と呼ばれる。
生真面目で責任感が強い性格。乙木家の居候組の父親的存在。
鬼の力を受け継ぎ怪力の持ち主であり、父親からそれを活かした『鬼艮術』を学んでいる。
しかし幼少期は力をコントロールできず周囲の子供を傷つけてしまい、その後出会ったニコが引っ越してしまったので友達がいなかった。
そのため趣味が高1のくせにヴィンテージもの集めやカフェ巡りと渋いものになった。
一見すると文武両道のイケメンだが、度を越した几帳面と拘りの強さから共同生活では家事を一手に担っている。
また、何かに熱中するとすぐ古参面するようになり上から目線で早口になる厄介オタの一面がある。
特にヨーロッパの古着に関しては他の追随を許さないこだわりを見せる*1古着を来たニコが揺れ動くだけで鼻血を出すレベルで性癖にまで達している。
そうでなくとも拘りの強く生真面目な性格からパズルゲームに家事を忘れて熱中したり、
カンシの変な企みやケイゴのクソゲーに口を挟んでプロデュースを始めたりとたまに天然でボケに走っている。

朴念仁ではあるが実はニコに異性としても好意はあった。
しかしニコの残した二人はずっと友達という手紙を心の支えに何度も目にしていたため、意図せず呪いとして作用し恋愛感情に蓋をしていた。
カンシたちが陰ながら応援する中、ふとしたきっかけで遂にその蓋が決壊したが、直後に黒魔女の襲撃が発生してしまい……
ニコが幼児化した後は異様なまでの父性に目覚め、それまで以上に主夫としての手腕を発揮してまうことに。

名前の由来は「1(ひと)」「守り人」。

  • 若月ニコ
CV:川口莉奈
本作のW主人公の一人。
優しく天真爛漫でおっちょこちょい。語尾は「~のよ」
小学4年の時、魔法の修行のため魔女の聖地へ出向き、修行を終えたので乙木家で居候することになった。
魔女の力が弱まった現代においても多種多様な魔法を扱える程の力を持つ『千の魔女』。
しかし使える魔法の中には微妙な魔法や制限がある魔法も多くあり、そのうえ本人がドジなため頻繁にトラブルを起こす。

モリヒトが致命傷を負ったとき、大切なものと引き換えに対象を復元する『マジョリカバリー』を使ったため、自分の時間(思い出)を失い幼児化してしまう。
その際に習得した魔法が蝶となって各地に散らばってしまい、これを回収することで少しずつ元の年齢に近づく。
街周辺に大多数が散らばったた事が分かったため、モリヒトらはニコの育児をしながら蝶の回収を行い街外は両親たちに任せる事とした。
実際に幼稚園に入園もしたが、魔法の回収で成長していくため一年経たずに飛び級で小学校に入学した。

名前の由来は「2(に)」「ニコニコ*2」。

  • 風祭監志/カンシ
CV:天﨑滉平
鴉の血を引く天狗の使い魔の末裔。ニコの幼なじみ。関西弁。
ニコの魔女の修行先の山に住んでおり、親同士が知り合いなこともあって仲良くなった。
天狗ながら鼻は高くなく翼もないが、風を自在に操ることが出来る。
寅さん映画好きで人情味があり誰とでも仲良くなれる性格だが、その反面、金銭面にだらしがなくすぐに使い込み、内職やバイトをしている。
ニコの魔法に巻き込まれると皆ひどい目に合うのだが、その中でもカンシが巻き込まれた際の被害は飛びぬけており、カン虐回として読者から大好評。
メインのツッコミを担う点といい、ざっくり言えばボッスンとヒメコを足して割ったようなポジション。

名前の由来は「4(し)」「監視」。

  • 真神圭護/ケイゴ
CV:石川界人
狼男の使い魔の末裔。元フィギュアスケート選手。ニコ達のクラスメイトでサブカルクソ野郎。
プログラミングができ時折ゲームを作るが、どれもクソゲーなので不評。
長い間一般人として生活していたが、ある日狼男の人格「ウルフ」が目覚めてしまう。
また事故で母の足が動けなくなり、それを治してもらうため黒魔女に協力していた。
ニコに母を治してもらってからは乙木家に居候しニコを守る。
三日月型の物を見るとウルフに変身し、ウルフはケイゴ時の記憶を持つものの、ケイゴはウルフ時の記憶がない。
人気投票1位。

名前の由来は「5(ご)」「警護」。

  • 霧生見晴/ミハル
蝙蝠の血を引く吸血鬼の使い魔の末裔。女性と見まがうほどの美少年。
外見は儚げで線が細いが、かなりの毒舌家。
自分の肌に触れた生物の生気を自動で吸い取ってしまう上、長時間日光を浴びることもできない。
そのためまともに日常生活を送れなくなりつつあったが、乙木家の使い魔組の生気をもらうことでようやく学校に通えるようになった。
モリヒトたちより一つ年下で、登場時は中学生だったが後に進学して同じ高校に入っている。
『SKET DANCE』に登場するキャラ、チェリーに容姿が似ている。

名前の由来は「3(み)」「見張る」。

  • バン
竜の使い魔。
普段はマスコットのような姿をしているが、デカイ形態にもなることができる。
人化の魔法を使うとワイルドな雰囲気大人の女性となり、酒を飲むと冷熱自在のブレスを吐ける。
普段はひたすら遊んで暮らしてる酒好きでだらしないヒモ女。ただし他の男子もそれなりにアホなのでツッコミに回る事も少なくはない。
他の同居人と違い学生でないため普段から家におり、幼児化したニコの面倒を見ている事が多い。
ニコと正式に契約をしている使い魔は現状バンだけ。

名前の由来は「8」「番」(恐らく「番犬」とかけている)。

白魔女

  • 宮尾音夢/ネム
CV:楠木ともり
隣町に住む良家の魔女で『変身の魔女』。
千の魔女であるニコは勿論、自分の母と比べても魔女として出来が悪いと自認しているが、それに腐らず地道な努力を続けている。
恥ずかしがり屋で陰キャな性格だが、心の中ではハイテンションでよくポエムる。
元々はモリヒトを自分の使い魔にしようと猫に変身して乙木家に通っていた。
今では当初の目的を忘れてウルフとの約束「ケイゴに三日月型の物を見せる」を果たすために家に行っている。
そんなケイゴには好意を抱いている一方でウルフにも気持ちが揺れており、当のケイゴとウルフにも想われているという、多重人格を介したなかなかややこしい三角関係を築いてしまっている。

名前の由来は「6(む)」

  • 倉持桃/モモチ
色んな部分がデカい『移動の魔女』。
ニコたちのサポートするために乙木家の近所に引っ越してきた。
瞬間移動の魔法が使えるが、その代償は自分の体重。そのため運べる距離には限りがあり、無理をすると極端に痩せる。
母性溢れており、彼女の膝枕の魔力には抗えない。しかし彼女の母はその数段上を行く。
使い魔としてオカメインコのチークちゃんを連れている。

名前の由来は「100(もも)」

  • 土屋美依/チャミー
小学生の天才子役で『召喚の魔女』。
自身が呼び出した魔神であるスタプラスランプを使い魔にしている。
魔女の事を知らないまま黒堕ちしかけていたところを救ってくれた恩人であるニコの母・伊吹の依頼を受け、
幼児化したニコの精神修養の指導のため乙木家を訪れるようになる。
内心ではニコのことを妹のように思っていたが、急速に成長した彼女が同級生になったことには複雑な様子。

  • 若月伊吹
CV:水樹奈々
ニコの母親で『予言の魔女』。美人。
その予言の力は白魔女が弱体化した現代において、黒魔女の企みを阻む唯一と言って良い手段。
モリヒト達にとっても度々伝えられる予言は大きな指標となっている。
20年前にもモリヒトやカンシの父親と共に任務に就いたことがある。


翌檜高校関係者


  • 南伽羅/カラ
CV:高橋李依
ニコのクラスメイト。あだ名通りカラッとした男勝りな性格。女子力は高いが性格のせいでイマイチモテないのを気にしている。
実家が神社で、ニコの魔法とカラの神力から生まれた式神「シキ」(普段はカラの髪留めとなっている)を連れている。


  • 嬉野久々実/クック
CV:小原好美
ニコのクラスメイト。カラとは中学時代からの友人。
物静かな性格だが実はオタク。物凄く絵が上手く、チッター(TwitterみたいなSNS)で「ハイミ@ちょっと低浮上中」名義のアカウントを持ち、絵師として活動している。
ふとした言動から真桑先生をオタと見抜き、趣味トークする良きオタ友。

  • 清宮涼華
天流の妹で登場はこちらが先。モリヒト曰く「なんか大正浪漫っぽい兄妹」。
名家の娘らしく多数の習い事を嗜んでいるが、そのどれもが壊滅的に不器用な為上手くいかず、厳しい祖母の審査の度にクラスメイトのニコの魔法による人助け活動を頼っている。

  • 真桑悠里
CV:小松未可子
モリヒトやニコたちのクラスの担任教師。年齢は26歳。
一見すると眼鏡をかけた理知的な雰囲気を漂わせるクールビューティーな女教師だが、実は漫画やアニメを愛し、同人誌も漁っているほどのガチヲタ。モノローグもやたら長く早口である。
生徒にこの趣味がバレることを恐れて、普段はクールキャラを気取っている。
クックと互いの素性が露見して以降は二次創作の「脚本」を提供している。

  • 清宮天流
CV:松岡禎丞
名家嫡男としての英才教育の結果、ベタ王道しか愛せなくなった哀しき生徒会長。
時代錯誤の軍服のような格好をしており、右手で常に帽子を押さえている(本人曰く帽子が手にくっついてるらしい。日常生活どうしてるんだよ)
ボキャブラリーが少なく厨二病のヲタクのような言い回しで話す。
しかし生徒会長としては有能で人格にも優れ、多種多様な業務をワンオペでこなしている。
モリヒトを自分の後継者と見込んでしつこく生徒会に誘っては断られているが、
魔女絡みの騒ぎへ理解や支援する事も多く、変な人と思われながらも頭の上がらない先輩として認識されている。

多数の生徒会メンバーを従えているが、どいつもこいつも今昔の漫画のキャラクターのテンプレを絵に描いたような個性的な連中ばかりである。

  • 藤木累/ジキル
ミハルが転校した中学校の生徒会長。
カツアゲの現場を自分から取り押さえようとする等、正義感のある人物。
一方で、実はジーキル博士の子孫らしく、破壊衝動(ハイド)を蓄積し、定期的に発散させなければ暴走する体質を抱えており、その危険性に悩まされていた。
ミハルからエネルギーを吸われると衝動を抑止できることが判明し、利害の一致と秘密を共有した縁でミハルと若干アブノーマルな友情を築く。
後に翌檜高校に入学、兼ねてよりスカウトされていた生徒会に入る決意をした。

  • 次萩不乱/フラン
ミハルが転校した中学校の女子生徒。
ブラック・ジャックのようなツートンカラーの髪をしており、右目に医療眼帯を掛けている。
実は超天才科学者であり、ふだん通学しているのは自分そっくりに作ったアンドロイド。当人は自宅に引きこもって遠隔で授業を受けている。
あるコンプレックスを持っているので、人前に出たがらない。
後にミハルやジキルとともに翌檜高校に入学。

その他の人物

『SKET DANCE』からの客演。30歳。彼女の登場により今作は『スケダン』と同一世界かつ未来が舞台になっていると判明した。
オカルト嫌いのスイッチは幸い魔法の存在はまだ知らないと思われる
学生時代に志した教師になるという夢を叶えており、真桑先生の代理として臨時でモリヒトたちのクラスの教壇に立つ。
スケット団の2人との親交も相変わらずで、学生時代から抜け出せていない感じの何でも屋事務所を立ち上げたボッスンにトラブル解決のアドバイスを貰っていた。
そのボッスンとはどうやらめでたく交際中の模様。だが相変わらずボッスンの方がグダグダしており、結婚の話になると非常に機嫌が悪くなる。

用語

  • 魔女
魔法を人々の役に立てる『白魔女(ウィッチ)』と悪用する『黒魔女(ウォーロック)』がいる。
魔女というのは日本語訳の際の表現技法の為、男性の魔女も存在する。
現代日本にいる魔女の家系は昔魔女狩りから逃げてきた人たちの末裔。下記の使い魔もこの時についてきた。
魔女の血も薄れてきており、自分が魔女の血筋だと魔力が目覚めるまで知らない者も多い。
現代の魔女の魔力は弱く、生まれ持った魔法一つと基本魔法くらいしか使えないようだ。

  • 使い魔
魔女が契約している動物。
現代では「希望者のみ小動物と契約可」というペット可みたいな決まりになっている。
契約方法は交渉型と異世界からの召喚型がある。魔女の魔力が高いほど高次元の動物を召喚できる。
高次元の使い魔は人化の魔法を使うことができ、一般の小動物でも稀に魔力を得て人化するものもいる。
人化した使い魔は人間と交配することもできる。

鬼や天狗というのは、人間と交配したことで生まれた種族(鬼の場合、虎と牛の使い魔の血縁が混じった)
現代に受け継がれている使い魔の一族たちは血が薄くなって人間とほとんど同じになっており、モリヒト達は先祖返りでかつての力を宿している。

現代では魔女とその使い魔の血族に交流はほとんどないが、魔女の緊急時にはその助けとなるという古き契約が残されている。

  • うろんミラージュ
劇中作で、「週刊ジャガー」で連載中の「異能力ファンタジー学園サスペンス超能力バトル」漫画。
通称「うろミラ」。
一見普通の異世界ファンタジーのように見えるが、「アバウトな設定」「曖昧な台詞回し」「煙に巻く演出」など曖昧な部分が多くよみにくい怪作。
しかしその曖昧さからファンの間で「何か意味があるのではないか?」という考察が繰り広げられており、その考察合戦が白熱してファンが増え、発行部数4500万部を突破しアニメ化されるほどの人気作品となっている。
恐ろしい事に、連載を2回も使って現実世界のジャンプに「本編」が掲載された他、作者のうたかた模糊氏へのインタビュー(!?)がコミックナタリーに掲載された。
そんな作者のうたかた先生は顔出しNGを貫いている程度で意外とまともな漫画家であり、しかしながら創作者としての才覚は夢の魔女が偶然遭遇したうたかた先生の夢に逃げ込んだ際に逆にそのイマジネーションに圧倒されてしまうほど。



「追記・修正魔法『リライト』!」
「おいニコ、全部消えたぞ!」
「うわぁやっちゃった!これ全消し魔法『イレイザー』だ!」
「どないすんねんワシらの項目!」
「大丈夫だよ…すぐに誰かが追記・修正してくれるよ…」


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  • 溢れる藤子愛
最終更新:2025年04月23日 17:42

*1 しかし自分の持ち物が父のお下がりや貰い物ばかりで、バイトする余裕もないので自費購入がほとんど無い事を内心負い目に感じている

*2 彼女に加え、クラスメイトのカラとクックも笑いを表すオノマトペに由来している