登録日:2011/12/31(土) 21:35:08
更新日:2024/09/25 Wed 01:53:55
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結構昔から存在したギャルゲーに対して、かなり遅く開発された
「乙女ゲー」の一番最初の作品。
コーエーの社長夫人が、「女性向けで同様の
ゲームもいけるはず!」と社内の女性陣を集めた開発チーム「ルビーパーティー」によって製作された。
当時のコーエーは『信長の野望』や『三國志』を始めとする硬派な歴史シミュレーションゲームのイメージが強く、
発表当時は
「コーエーが壊れた」とか言われていたらしい。
ちなみに
スーファミ時代にフルボイスを実現するという何気に凄いことをやっている。
20年以上経過した現在でも続編のシリーズが作られており、
出演声優の平均年齢は50を超えている。
・ストーリー
ヒロイン(アンジェリーク・リモージュ)は、17歳のごく平凡な少女だった。
しかし、宇宙を保護し司る女王の素質を見込まれ、新しい女王としての資格を得るべく女王試験を受けることになる。
その過程で
ライバルの令嬢・ロザリアと共に切磋琢磨し、また女王を補佐する9人の〈守護聖〉との絆を深めていくこととなる……。
・女王候補
アンジェリーク・リモージュ(CV:白鳥由里)
主人公。フワフワとカールした金髪に明るい緑色の瞳をした少女でピンクを基調にした
リボンと制服姿。一般家庭出身。
ちなみに続編「アンジェリークSpecial2」「~天空の鎮魂歌」「~トロワ」主人公(アンジェリーク・コレット)と遠未来を描いた「ネオアンジェリーク」主人公も同じ名前をしており、
初代は「金髪アンジェ」・「リモージュ」として区別されている。
性格は無邪気で屈託がなく好奇心旺盛。
天然でドジな所があり、ライバルであるはずのロザリアからも心配されている。
続編作品では彼女が女王に選ばれるのが正史となっている。
主人公のライバル。過去に何人もの女王を輩出してきた名門の貴族出身で、プライドも能力も高い少女。幼い頃から女王となるべく教育を受けてきた。
口調こそツンツンしているが、意外と世話焼きなところがある。
ツンデレ。
全体的に青色を基調とし、紫の縦ロールの髪型にドレスのようなワンピース姿。
ヴァイオリンが趣味でばあやが居るなど、本編でも遺憾なくお嬢様ぷりを発揮している。
ちなみに名前の由来は薔薇の花。薔薇のように気高くあれと両親に名づけられたという。
続編作品では女王アンジェリークを支える新しい女王補佐官に就任している。
・守護聖
後の「アンジェリークエトワール」では「神鳥の宇宙の守護聖」とされている。
「女王候補として、どの様な行動を取ればいいかはわかっていると思うが…最善を尽くしてほしい」
主星の貴族出身で守護聖のリーダー格。
頑固で融通のきかない生真面目な性格で、誇りを司る光のサクリアを持つ。
クラヴィス、ルヴァとは同期であり、ルヴァのことは信頼している。が、あちらからは内心苦手に思われていたりする。
一日中部屋に引きこもっているクラヴィスとは仲が悪いが、これは彼の職務怠慢ぶりと幼少期のある出来事に由来する。
基本的に厳格でリーダーシップに溢れているが、スピンオフ作品では天然な一面や成金趣味を披露している。
「闇の力を操りたいなどとは、まったく面倒なことを考えるものだな、アンジェ?」
流浪の民族出身。安息を司る闇のサクリアを持つ守護聖。一日中薄暗い部屋で水晶玉を眺めている真性ヒッキー。
寡黙で無愛想な性格から他人に疎まれがちだが、人の本質を見抜く能力を持つリュミエールや動物からは好かれている。
現女王とはかつて相思相愛だったが、彼女に告白しようとした日に即位が決定したため、叶わぬ想いとして封じ込めた。
占いを得意としており、「天空の鎮魂歌」では
タロットカードで攻撃する。
幼なじみのジュリアスを子供時代は慕っていたらしいが、彼の歯に衣着せぬ物言いを嫌がり今は距離を取っている。
余談だが、今は亡き塩沢氏が担当したキャラソンは、口調も相まって某動画サイトで
「風呂場のカラオケ」と評された。
田中秀幸氏のキャラソンが存在する数少ないキャラ。最近
ドフラミンゴでも歌ったけど。
「えー、地の力は人々に知恵をもたらすものです。あ、こんなことはわかっていますよね」
砂漠の星出身で、地のサクリアを司る。頭にはターバンを巻いている。
のんびりとしており知性豊かで温厚な人柄から、他の守護聖からの信頼も厚い。
一方で今一つ冴えず、ハッキリしない自分の性格に悩んでいる。
ゼフェルの世話役のような存在でもあり、結果的に年下の守護聖との絡みも多い。
「あと2、3年してから、この試験をやるんだったらお互い良かったろうに。なあ、お嬢ちゃん」
ダメに決まってるだろ炎のサクリアを司る守護聖。キザなプレイボーイで格好つけたがり。
女たらしの
チャラ男で、恋人募集を意味する右耳
ピアスなどの逸話を持つ。
元々は騎士の家柄出身のため、司る炎のサクリア同様に情熱的。
モチーフになったのはシベリアンハスキーであり、キャラデザを担当した由羅カイリからは「悪人顔」と言われる。
ジュリアスを尊敬して慕っているが、反対にクラヴィスの事は嫌っている。
またリュミエールとは同期だが、性格が正反対なため仲が悪い。
「こんにちは、アンジェ。女王候補として、しっかり頑張ってくださいね」
大洋の惑星出身の水のサクリアを司る守護聖。
女性と見紛うほどに儚げで線が細く、音楽や芸術をこよなく愛する物静かな人物。
クラヴィスと親しく、時として彼と他の守護聖の橋渡し役にもなっている。
よく竪琴を持ち歩いているせいか、実は怪力の持ち主。
だが「天空の鎮魂歌」では竪琴による音波攻撃なせいで活かされていない。殴った方が強いだろうに…
オスカーとは性格や思想が正反対なためあまり仲がよくない。
「目標に向かって突っ走って、バカみたいだよね。人生もっと楽しいことがあるはずだよ」
夢のサクリアを司る煌びやかな声の守護聖。テラ子安。
オスカーから「極楽鳥」と揶揄される派手でキラキラした衣装を身に纏い、化粧をして女言葉をしゃべり語尾には「☆」を散りばめているが、
別にオネエではない。そのせいかリメイク版の「ルトゥール」では大幅に衣装の方向性が変わり、伊達男風になった。
美形を見ると着飾らせたり化粧をしたくなるらしいが、その一方で「子供が無理に背伸びをする必要はない」など意外と真面目な思想も持ち合わせている。
夢のサクリアは人の希望など抽象的な部分を司るためか、技術などを司る鋼のサクリアのゼフェルとは相性が悪い。
マルセルの体を弄んだことがある。
設定上だとルヴァと仲が良く、ジュリアスを苦手としている。女王試験に対して肯定的でないためだろうか。
漫画版では今日着ていく服を選ぶために、全て同じ服が入ったクローゼットを全開にしていた。
「風の力は勇気を運ぶんだ。発展のためには勇気が大事だと思うよ。君はわかっているようだね」
勇気を司る風の守護聖。爽やかな熱血漢で正統派ヒーロータイプ。
赤い
マントが特徴。一昔前の少女漫画のキャラのようにヒロインとはウブな関係を築いていく。
オスカーを剣術の師と仰ぎ尊敬している。ほぼ同期のゼフェル、マルセルとよくつるんでいるが、ゼフェルとは衝突しがち。
自分の屋敷で犬を飼っているらしく、犬と散歩する姿をよく目撃されている。
「いいか。よく聞けよ!オレはあんまり関わりたくないんだよ!ちょろちょろ来るんじゃねーよ!!」
器用さを司る鋼の守護聖。ツンデレ要員で発明家。なお中の人は自重している。
任命直後に自分の前任の守護聖に罵倒されたことや、就任そのものが望まないものだった事から守護聖や女王に否定的な考えを持つ。
器用さを司っているが、人間関係はいたって不器用で、漫画ではロザリアが心を閉ざすきっかけとなる言葉を口にしてしまい、本人も後悔していた。
カレーなどの辛い物が大好き。
緑の守護聖マルセル(CV:優希比呂)
「いらっしゃい!アンジェ。エリューシオンは順調に発展してる?」
豊さを司る緑の守護聖。最年少。一見すると美少女にしか見えない。
趣味は園芸とフルートで、小鳥のチュピを友達にしている。
人懐っこく甘えん坊な性格で、クラヴィスとジュリアスを少し怖がっている。
守護聖になったのが最も遅い。前任守護聖となったカティスとの仲も理想的と評されるほど良好だった。
就任直後にゼフェルに「好きにしてください」と発言し、オリヴィエに体を弄ばれた。
・その他の人物
第255代女王アンジェリーク(CV:勝生真沙子)
作中における現在の女王。スモルニィ女学院出身。深くベールを被っていて、滅多に顔を見ることができない。
候補生時代は活発な性格だったようだ。
第255代女王補佐官ディア(CV:
田中敦子)
作中における現在の女王補佐官。現女王のアンジェリークの親友。
女王の代わりに表に立つことが多く、守護聖の仲を取り持とうとよくお茶会を開く。
王立研究院責任者パスハ(CV:
矢尾一樹)
大陸の育成についてアドバイスをしてくれる水龍族の男性。
サラとは恋人同士。
占い師サラ(CV:
折笠愛)
女王候補たちに占いで恋のアドバイスやおまじないをしてくれる火龍族の女性。
パスハとは恋人同士。
前・緑の守護聖カティス(CV:
池田秀一)
「ふしぎの国のアンジェリーク」などの外伝にのみ登場。
先代の緑の守護聖で、人望があった。
前・鋼の守護聖ライ
設定上の存在で、ゼフェルにとってはありがたくない人物。
・設定
聖地…女王と守護聖及びそのサポートをする様々な人物が住まう場所。女王の力で守られており、外宇宙とは時間の流れが違うらしい。
守護聖はやめたら出て行かされることになっている。
女王…守護聖の力をバランスよくまとめる「調和」のサクリアを持つ存在。
守護聖…宇宙の人々に力を与えるサクリアを持つ存在。
サクリア…宇宙を支えるすごい力。
比較的若い内に衰えていずれ喪失してしまうため、女王・守護聖共に代替わりが行われる。
女王は現在スモルニィ女学院の生徒から選ばれているが、新たな守護聖候補は宇宙中から捜索されて聖地に連れて来られる。
守護聖候補は基本的には納得してもらった上で聖地に来ることになっている。基本的には。
・派生作品
続編まであげているとキリがないので、ここでは本作自体のリメイク作品を紹介する
●アンジェリークSpecial
PC-FXで発売されたボイス搭載版。
●アンジェリーク デュエット
Specialにロザリア主役モードを搭載したバージョン。
●アンジェリーク ルトゥール
キャラクターイラストをリニューアルし、新規キャラもプラスしたリメイク版。
・まさかの配信
2024年9月18日、本作発売から30周年を迎える年となるSFC本作が『スーパーファミコンNintendo Switch Online』にて配信された。この意外過ぎる突然の配信に、アンジェリークファン達は歓喜の声が続出し、またXではトレンド入りも果たしていた。
著作権表記には発売元であるKTゲームスは勿論、本作のキャラデザ担当である由羅カイリ氏の名前も記されている。
ちなみにNSOでギャルゲー及び乙女ゲー系ジャンルの配信はこれが初である。またKTゲームス関連作品がSFCNSOに配信されるのも何気に初。
今から原点に戻りたい、又は本シリーズをやり込みたいという方はこちらをプレイするのがいいだろう。
Wiki籠もりの追記・修正、項目に届け!追記・修正フラーッシュ!
- 発売当初、光栄と言えば信長の野望の印象を持っていたオジサンが中身も知らずに買ったなんて逸話もあるとか…時代を感じる話ですよね。 -- 滋味 (2013-08-05 11:50:07)
- 新シリーズ開幕だが、主人公が25歳OL。ライバルがバリバリのキャリアウーマン。これも時代か… -- 名無しさん (2021-05-12 09:50:49)
- 現在の乙女ゲームでは攻略対象同士の友情や敵対はキャラ付け以上のものは特にない事が多いが、当時はノブヤボや三國志の光栄が出したという事もありいわば“配下武将同士の相性”はそれなりに仕事効率に影響した(というか、乙女ゲームというものがこれ以前に存在せず名称も概念もなかった時代では、まさか恋愛プレイが本命とは当初誰も思わず「女の子が内政を頑張って女王様になるSLG」だと思われていた)。…そのためか、現在の乙女ゲーファンの間では蛇蝎のごとく嫌われる「攻略対象同士のBL」が、この作品においてはむしろめちゃくちゃ多かった… -- 名無しさん (2024-09-19 21:19:35)
- 最新作は攻略対象が優しいため物足りないと嘆く古参が結構な数いた。…お嬢様方訓練されすぎですぜ。 -- 名無しさん (2024-09-25 01:53:55)
最終更新:2024年09月25日 01:53