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塩沢兼人

登録日:2010/05/23 Sun 09:14:07
更新日:2026/07/09 Thu 21:48:14
所要時間:約 6 分で読める項目…美しい…





塩沢(しおざわ)兼人(かねと)(1954年1月28日 - 2000年5月10日)

日本の男性声優。故人。
東京都出身。青二プロダクションに所属していた。
身長171cm、体重53kg、血液型はA型。

本名は塩澤(しおざわ) 敏一(としかず)。芸名は映画監督の新藤兼人にちなみ、塩沢自身が命名したものである。妻は元声優の馬場はるみ。

やや鼻にかかったような滑らかな声が特徴的。
基本的に何やってても色気がある。
ヒーローから悪役のボス、クール、熱血漢、美形、ユーモラスな三枚目、シリアスからギャグキャラ、さらに人間以外のキャラクターまでこなす。
退廃的な雰囲気を醸し出した美形悪役をやらせるとこの人の右に出る人はいなかった。
オカマキャラも多く演じたが、自身は「そういう役ばかり来た時期もあって、一時はやや困惑していたこともある」と回想していた。

神谷明にとっては非常に印象深い同業者の一人であり、芝居についてよく語り合っていたという。

趣味はスキューバダイビングで、よく柴田秀勝と一緒に潜りに行っていた。ただ海水浴に行った際に海に浮かぶ仏さんを見つけてしまい、言葉にできない恐怖を覚えたこともあるとか。

【主な出演作】

司馬亮(超獣機神ダンクーガ
レオナルド・メディチ・ブンドル情報局長(戦国魔神ゴーショーグン
マリン・レイガン(宇宙戦士バルディオス
木戸丈太郎(銀河旋風ブライガー
真幌羽士郎(銀河烈風バクシンガー
ロック・アンロック(銀河疾風サスライガー
バイマン・ハガード(装甲騎兵ボトムズ
塞臥(冥王計画ゼオライマー
イラ・ジョリバ(伝説巨神イデオン
アーサー・ランク(戦闘メカ ザブングル
マ・クベ機動戦士ガンダム
ロイル・カシム(太陽の牙ダグラム
イエロー・ベルモント(機甲創世記モスピーダ
風間真(エリア88)
B.D.(メガゾーン23
リシェル・グレノール(スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
パウル・フォン・オーベルシュタイン銀河英雄伝説
ランダム・ハジル(SNATCHER
トニー・レッドウッド(ポリスノーツ
グレイ・フォックスメタルギアソリッドシリーズ
ザトー=ONE(ギルティギアシリーズ
バルログ(ストリートファイター ザ・ムービー)
デモングリーン(小さな巨人ミクロマン)
ダオス(初代)(テイルズ オブ ファンタジア
ゼクンドゥステイルズ オブ エターニア
クラヴィス(アンジェリークシリーズ)
白鳥任三郎(初代)(名探偵コナン
ぶりぶりざえもん(初代)(クレヨンしんちゃん
ラベンダー/ツヨシ(クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡
ナム、天龍、三星龍(ドラゴンボールシリーズ)
西郷利光(Gu-Guガンモ)
R・田中一郎究極超人あ~るシリーズ)
ジェロニモスクリュー・キッドキン肉マン(漫画)
福岡先生、鹿児島先生(まいっちんぐマチコ先生)
石川五ヱ門(ルパン三世 風魔一族の陰謀)
相沢耕平(軽井沢シンドローム)
物星大(ハイスクール!奇面組)※1985年版
オロチ丸(天外魔境シリーズ)
タマネギ、バンコランの部下(パタリロ!
はみがきまん(初代)(それいけ!アンパンマン
能見野新造(笑ゥせぇるすまん
変奇プロ(プロゴルファー猿
プリンス・デマンド(美少女戦士セーラームーンR)
ネオ皇帝ふしぎの海のナディア
デビモンデジモンアドベンチャー
レイ北斗の拳
牡羊座のムウ聖闘士星矢
ル・カイン(蒼き流星SPTレイズナー
シャドームーン(仮面ライダーSD(OVA))
ベルク・カッツェ(科学忍者隊ガッチャマン(OVA版))
シャーディー(遊戯王(東映版)
バラブレイン(超力戦隊オーレンジャー
深海魚人デズルビーファイターカブト
闇商人ビズネラ星獣戦隊ギンガマン
忌野雹(ジャスティス学園シリーズ
ラヴァ(吸血姫美夕(OVA版))
ラクシャサ、死神(ゲゲゲの鬼太郎
福岡康孝(ゲートキーパーズ)←遺作

【突然の逝去】

2000年5月9日午後4時頃、自宅の階段から転落。
その際目立った外傷はほとんど無く、本人も「大丈夫だ」と言っていたが、午後10時頃になって容体が急変。
意識不明になり東京・西新宿の東京医科大学病院へ搬送される。
しかし治療の甲斐なく翌日午前0時54分、脳挫傷のために急逝。46歳没。
葬儀は中野区の宝仙寺で執り行われた。
戒名は碧海院法優日敏信士。

その余りに突然かつ早すぎる死に、多くのファンや声優仲間が涙した。
多くのレギュラーを抱えていたこともあり、いわばブレイク真っ最中という頃合いに起こった悲劇であった。
特に親交が深く、自身の葬儀で塩沢が弔辞を読む約束をしていた柴田秀勝は、逆に葬儀で自分が弔辞を読むことになり、「馬鹿野郎!」とその死を嘆いた。
生前、「以前酔って階段から転落し恥骨を骨折したため、自宅の階段には手摺りを付けた」と語っていたのだが、残念ながらその対策は実を結ばなかった。

没後、彼が担当したキャラクターの大半は代役に引き継がれたが、中には原作者やスタッフの意向により、代役が立てられなかったケースもある。
一例として、ぶりぶりざえもんの声に関しては彼以外に考えられないとの意向から、アニメでは神谷浩史*1に引き継がれるまで実に16年の間、ぶりぶりざえもんが喋るシーンが描かれなかった。
また、メタルギアシリーズのサイボーグ忍者役は一部の作品では代役に引き継がれたものの、MGS2やスマブラでは生前に収録していた過去作の音声を流用するという力技で出演することとなった。

逝去直後、多くの代役を担当したのは山崎たくみと千葉一伸の2名。
特に欠かせないのは山崎たくみの存在であろう。当時のアニヲタからも真っ先に候補として上がっていたくらい、声の雰囲気が似ていた。ぶりぶりざえもんも山崎たくみでいこう、という話すら持ち上がっていたほどである。
また一方で、元々の自分の持ち役の一部が塩沢から引き継いだものと勘違いされていたこともあるほどに、塩沢と持ち役のイメージも似通っていた。

当時を時めく人気声優なだけあって、与えた影響は同業者だけに留まらなかった。
テイルズ オブ エターニア』の隠し大晶霊であるゼクンドゥスや『メタルギアソリッド2』のミスターXは、それぞれ彼の演じたキャラになぞらえてスタッフが追悼の意を込めて作ったキャラであり、生前に収録されたライブラリによるボイスが使われている。
また『ギルティギア』のザトー=ONE、『ジャスティス学園』の忌野雹は作中で命を落とすが、これも彼の逝去を受けてキャラクター設定にも反映させた形となっている。
もし塩沢が存命であったら今の声優業界のみならず、アニメ・ゲームなどといった多方面の分野において、現在とはまた違った未来になっていたのではないかと、その早すぎる死を悼む声は今なお尽きない。


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最終更新:2026年07月09日 21:48

*1 塩沢と同じ事務所所属で偶然にも誕生日と血液型まで一緒、本人もリスペクトしていると語っていた。