登録日:2010/07/21 Wed 19:13:57
更新日:2025/04/17 Thu 18:15:53
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ロラン・セアックとは仮の名であり、本名はローラ・ローラ(CV:
朴ロ美)。
美しい銀の髪と緑の瞳、健康的な褐色の肌が特徴的な美少女。
髭ことホワイトドールに搭乗しディアナカウンターのMSと死闘を繰り広げる美少女パイロットである。
元々はハイム家の使用人だったが、グエン卿に目をつけられ、「地球ではこんな美少女が機械人形のパイロットなんですよ」的な計画に巻き込まれ、ホワイトドールに乗り込むことになる。
上記の通り、プロパガンダに利用されることが多々あり、月と地球の友好パーティーに出席した際に、親衛隊隊長のハリー・オード(阪神王子)とダンスを踊ったり、ディアナ・ソレルに謁見したりした。
慣れないコルセットをつけ、着慣れないドレスを纏う彼女はとても良い。
その正体はムーンレィス。
地球への帰還政策の先遣をつとめていた。
本来、人を騙せるような人物ではないのだが、様々な要素が作用し多くのヒ・ミ・ツを持つことになる。
しかし、地球人のムーンレィスに対する過度な差別を目の当たりにして激昂し、ヒステリーに近い形でムーンレィスであることを暴露してしまう。
みんな、地球ってとってもいい所だぞ。早く戻ってこい!
地球はとてもいい所だ!みんなー!早く戻ってこーい!!
実際にはローラ・ローラこそ偽名であり、本名がロラン・セアック。
白髪と褐色の肌が特徴的な『
∀ガンダム』の主人公。
月の女王
ディアナ・ソレルが生涯を捧げて進めてきた地球帰還作戦が愈々実行される直前に地球への入植が可能なのかを試すべく送り込まれた先行潜入降下員の一人。
男性なのだが、女装をしても変装とバレない程に中性的(女性的?)な顔立ちと細身の体格をしており、公式に同性でも惹き付ける程の美人。
元は遺伝子的に貧弱という
裏設定が語られていたりもしたのだが(特徴的な髪色はそのせい)、地球の重力下で炭鉱夫として働いているうちに健康体になったとのこと。
細身なのは変わらないが、ちゃんと筋肉のある体に描かれており、劇中の様に案外とパワフルな所もある。
ムーンレィスは人工冬眠を行いつつ長い時間を生きている種族なのだが、ロランの場合は正暦2328年11月2日生まれと設定されており、物語開始時点(正暦2343年)で15歳(2年後の本編開始時点で17歳)と自己申告していた通りの年齢である。
下層民出身なので、そのまま月に居ても人工冬眠出来る立場ではなかったかもしれないが。
ちなみに女装する羽目になったのはグエン卿のせい。しかも女装前からロランをローラと呼ぶ筋金入り。
だが勘違いしてはいけない。グエン卿はバイであってホモではないのだ。
48話辺りでしつこく勧誘して瞳をウルウルさせながら「私は…私は…」とか言ってたけど気のせい。
最終回で「愛するローラが生きていれば良い」とか冗談言える空気じゃないのに言ってた気もするけど気のせいといったら気のせい。
褐色の肌に中性的な色気。更に乳首はピンク。乳輪もピンク。
他の追従を許さない程度の途轍もない「美少女(グエン卿フィルター)」故に、前述の様に
レベルの「絶世の美女」に認定されている(一応、本人は性別「
男の娘」だが?)
尚、当人は普通に
女の子に興味を持つ健全な男子であり、富野作品らしくラッキースケベな体験(自覚あり)もしている。
幼い頃から敬愛しているのは
ディアナ様で、瓜二つの
キエルお嬢様の様なタイプが好みのようだが、
異性としては意識していなかった
ソシエお嬢様が成熟してきているのを認めて赤面する等、意外以上に健全でノーマルである。
諦めろグエン卿。
デザイナーのあきまん氏が受けたオーダーは「
熱血と
クールが出たので次のガンダム主人公は
戦隊でいえばグリーン
」「男か女か見てわからないような外見」だったので
あえて肌を褐色にすることで見た者が肌に意識を取られて性別に目が向かないように意図したらしい。
ムーンレィスであることから機械いじりに強く、炭鉱でも重宝されていた。
それを買われて雇用主のハイム家で主人の運転手に取り立てられたり、ソシエに付き合わされて飛行機の訓練にも参加していた。
そして、自身が本当の地球人になれるとして密かに待ち望んでいた成人の宵越しの祭りにて月との戦闘が勃発。
そこで神像『ホワイトドール』の中から出現した謎のMSの起動に居合わせ、なし崩し的にメインパイロットとなる。
元々ロランは平和主義者で、人命を第一に考えるため、ホワイトドールこと
∀ガンダムに乗っている時も、
背負い投げで撃退する、ウァッドの背骨を引きちぎるなど人命優先のために
手っ取り早く相手を無力化するのに迷いが無い少年。
特に本編の序盤辺りはムーンレィスを『宇宙人扱い』し追い出そうとする地球人と、そんな地球人を『野蛮人』と評する者もいるムーンレィスの帰還民のいさかいを収めようと奔走した。
最悪の兵器である∀や
核兵器も全て命を守るため使っている。
とあるゲームでは
核を投げまくったり、ピンチになったら月光蝶を発動させたりしているが気にしない気にしない。
実際、操縦センスや戦闘センスは見た目に反してかなりあり、敗北らしい敗北も序盤にハリーのスモーに頭を殴られて思い切り凹まされた時と、
月から出ていく時にギンガナムのターンXの分離攻撃にやられて脱出した時の
二回しかないのは、もっと注目されるべき。
地球降下先発組の少年少女達(ロラン、キース、フラン)は一通りの訓練は受けていただろうが、他の二人は戦闘要員にならなかったとはいえ、ここまでMS操縦や戦術、状況判断能力が巧みだったのはロランだけである。
∀の性能が本調子になっていったこともあってか、以降は悩む様子はあっても苦労した様子は殆ど見られなかった。
また、普段の戦いぶりでは
不殺主義者と呼べる位だが、
ターンXに敗れて∀本体を鹵獲され、コアファイターのみに搭乗していた時には、
作戦のために殺害を覚悟の上でミサイルを使用しており、
そこではどう考えても相手が死んでそうなので、
殺る時は殺る覚悟は持っている模様。
本編でもテレパシーと思われる能力をさりげなく発揮したりしているが、
裏設定も盛り込まれた小説版等では、ハッキリとニュータイプに覚醒しているとするものもある。
ちなみに地球に帰還した理由は、あの貯金したらJAとかからもらえそうなブリキの金魚の玩具(メリーさん)を地球の川で泳がせたかったから
…なワケなく(多少はあるだろうが…)、ロランは月の下層階級の運河人に属しており、その両親は子供を産む権利がなく、
支給された赤子のロランを(肌の色の違い等もあって)邪険にしていたので家庭に居場所がない上、
望みの進路も本人に非も無く絶たれ運河人として生きていく事も体質的に難しかったため。
こんな境遇でもグレないロランはマジ天使。
これらを含んだ上での家族への想いだとか希望の象徴がちょきんぎょだったり。
ちょきんぎょは、けっして単なるモザイク役ではないのだ。
ちなみに、ロランの生い立ちはメディアによって違っており、上述した経歴はアニメでの設定である。
作品によっては孤児院の出身だったり、考古学に没頭する研究者の父親の放浪生活を見かねた叔父夫婦に引き取られたという設定だったりする。
2013年まで唯一女性声優が担当した男性のガンダム主人公であったが、『
ガンダムビルドファイターズ』で主人公の
イオリ・セイを小松未可子氏、もう一人の主人公の
レイジを國立幸氏が演じ、
続く『
ガンダムビルドファイターズトライ』でも主人公の
カミキ・セカイを冨樫かずみ氏が演じているため、現在では最初ではあるが唯一ではなくなっている。
ちなみに、演じている朴さんは初めての主演であるロラン役に思い入れがあり、禿御大が過去に口にしているリメイク版にも絶対に出演したいと明言している。
以降、声優としての凄まじいキャリアを積むことになった彼女は演じる前に御禿自らに∀のデザインを示され、このデザインは人気が無いと説明されたものの、当時はアニメの常識に疎かったので理解出来ず、
キャリアを積む中で他のガンダム作品にも出演することでそれを理解したが、それでも(普通のガンダムに出るような)格好いい
ロボットは本作には合わないと語っている。
ちなみに、朴さんが見出だされたのは御大の前作『
ブレンパワード』だが、世界観はともかく、過去に御大とも仕事をした永野護デザインの
ブレンパワードや他のメカニックは設定はともかく、アニメ的に格好いいデザインであった。
当初ディアナのことは信仰に近い敬愛を抱いていたが、ともに過ごす日々のうち、「ディアナも等身大の弱さや迷い、後悔を抱えた一人の人間であり女性である」と認識。その上で共に過ごしながら関係を深め、親密になっていった。
最終的にはディアナに寄り添い、余生を見守ることを選択。
そして前述のちょきんぎょ涙目へ。
実は意外にもソシエとの絡みも恋愛的な
フラグ描写も(序盤以外は)そう多くはなく、おおよそずっと世話の焼ける妹分のように接している。
一方ディアナはというとガンダムシリーズの指導者キャラとしては例外的なほど、主人公であるロランとの物理的、精神的距離が親しく親密であり最終的にそばにいることを選んだのもディアナの方である。
尚、初恋の相手は
ディアナに似ているキエルお嬢様だったそうだが、当人からは気づかれることはなかった。
ロランは途中からキエルと急接近したと思って喜んでたが、なんと
相手はお茶目にもキエルと入れ替わっていたディアナ当人という、普通ならあり得ない状況に混乱しきりだった。
……割とというか普通に勘が働き目聡くもあるロランがキエルとディアナが入れ替わっていることに気づかなかったのも、振り返ってみると
やけに自分を頼りにしてくるようになったキエル(ディアナ)の態度に驚きつつも嬉しく思ってのぼせ上がっていたからなのかもしれない。
なので、ファンの間ではよくヒロインがソシエなのかディアナなのかで議論が起こっているのだが、近年ではディアナとキエルがヒロイン格で重要キャラクターという意見の方が優勢か。
禿御大自身は著作『∀の癒し』の中で、どうしてエンディングがああなったのかの理由の一端を明かしている。
なおロランがソシエに対して抱いていた感情が男女の恋愛のそれであるかは結局明言を避けた。
ちなみに小説版ではディアナ様がグエン卿となんやかんやでランデブーしてしまったため、ソシエと結ばれている。
複数ある漫画版だとディアナとともに過ごして
フラグを重ねていくストーリーや描写が大胆に改変、削除されソシエが単独ヒロインっぽくなっている。TV版まんまの流れだとソシエとくっつきそうな余地が薄いため、しょうがないっちゃしょうがないのか…。
また、他のガンダムシリーズとのクロスオーバーが描かれる作品では、同年代であること、「戦争を嫌って(憎んで)いる」ことなどから、
『
機動戦士Ζガンダム』主人公の
カミーユ・ビダンや、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』主人公の
シン・アスカと仲が良い様子が度々描かれる。
スーパーロボット大戦シリーズでは上述の経歴を踏まえてか初期能力は高くなく、∀はアムロや他の宇宙世紀のエース級に任せろ等とも言われるものの、
大器晩成型で∀ともども後半にかけて能力が伸びる。他のガンダム系エース同様、何だかんだ言われながらも原作通りの乗機に落ち着きやすい。
『Z』以降では魂を覚える他、レベルアップ時に伸ばす能力をある程度任意で選択できるようになったため、
存分に月光蝶特化型に成長させられる。
■名言集
「地球はとてもいいところだ!みんな、早く戻ってこーい!」
「ユニバアアアス!ユニバアアアス!」
「これが…これがディアナ様のなさることなんですか…」
「地球の人はやることが無茶苦茶だ」
「人は皆、人ですから」
「地球は戦争するところじゃないでしょーっ!」
「皆さん、僕は…僕はね…ムーンレィスです…ムーンレィスなんですよぉぉぉ!
僕は二年前に月から来ました。けど、月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。
人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも、戦います!」
「立ってくれ、ホワイトドール!ガンダムって呼ばれてたんだろ!」
「でも、あれ…腕だけかもしれません、お嬢さん」
「戦闘出動ではありません、洗濯出動に行かせてもらいます」
「お前な、自意識持てよ!」
「全ての罪の源が御自身にあるなどと、おっしゃらないでください」
「僕はローラでもなければ、道具でもありませんよ」
「人の英知が生み出した物なら!人を救ってみせろぉぉぉ!」
「環境を考えろーっ!」
「お前ら下がれぇーっ!」
「人がいるのに……っ、殺る!」
「馬鹿野郎が…」
「人が、安心して眠る為には…」
「月光蝶を呼ぶんじゃない!」
「あなたが戦う力を守ってこられたのは、ディアナ様をお守りするという誇りがあったからでしょう!」
「倒す…倒します!」
「自分を捨てて戦える者には!」
「また明日。ディアナ様」
だからアニヲタ民というのか……記事を追記・修正する……
- 何でどのカップリングもロランが右側なんだよwww -- 名無しさん (2013-09-10 16:39:54)
- ロランは基本受けだけどベッドでは主従逆転ってことだよ言わせんな恥ずかしい -- 名無しさん (2013-09-10 16:56:34)
- ∀の最強兵器は、拾った核弾頭でも月光蝶でもなく、股間コクピットにいるロラン…もとい私のローラ‼ -- 名無しさん (2013-09-10 19:38:45)
- ちょきんぎょはたまたま一致したのか、そかはかとなくコラボしたのか、それがずっと疑問である -- 名無しさん (2013-09-10 19:46:27)
- 誰が呼んだか、「ガンダム界の五代雄介」。ギンガナムと対比すると、ますます五代くんvsダグバに見えてくる。 -- 名無しさん (2013-12-25 21:05:27)
- ↑クウガのオープニングの「歴史をゼロに巻き戻す」とか「英雄はただ一人でいい」が黒歴史のターンAを表してるように感じてしょうがないです。 英雄→ガンダム?みたいな。英雄って限らないけど。 -- ビギナー (2013-12-25 21:29:30)
- 第3次Zは居ないのか……黒歴史関連はリストラすんなよ~。 -- 名無しさん (2013-12-25 21:37:05)
- おークウガ、そんな考え思いつかんかったなぁ -- 名無しさん (2013-12-26 11:32:57)
- ↑
●穏健だがやる時はやる(しかも矢鱈に強い)
●自信なさげだが完璧超人気味
●人に警戒心を抱かせない
……とかは共通してるかも。 -- 名無しさん (2013-12-26 11:51:46)
- ↑「戦うのはみんなの笑顔のため」ってスタンスも共通。 -- 名無しさん (2013-12-26 16:37:58)
- ローラだよー☆んー?月光蝶?わかんなーいうふふ♪ -- 名無しさん (2014-01-11 22:44:05)
- ↑時獄編には出ないけど、天刻編に出るのかもしれない。焦っちゃダメよ -- 名無しさん (2014-01-11 22:46:40)
- ↑3しかもイケメソ -- 名無しさん (2014-03-05 18:02:56)
- セイきゅんの登場でローラ派が少しずつ減っているとかいないとか -- 名無しさん (2014-03-05 18:16:14)
- ↑ ???「そんなことはない、私のローラが最高に決まってるのだよ」 -- 名無しさん (2014-03-06 10:34:52)
- Sという少女のことを思い一言「この大馬鹿糞野郎!!!!!」 -- 名無しさん (2014-03-06 14:09:59)
- 御曹司落ち着けよ -- 名無しさん (2014-03-06 14:16:44)
- ↑2???「イケメンで変態なのね!嫌いじゃないわ!」 -- 名無しさん (2014-03-09 10:55:36)
- ↑月光つながりで出てきたオカマはパンツ好青年にやられちまいな -- 名無しさん (2014-08-13 21:57:50)
- 半裸になってたときがあったけど案外筋肉質じゃなかった? -- 名無しさん (2014-09-04 02:09:11)
- ??? -- 名無しさん (2014-10-24 09:41:06)
- ???「ローラは炭鉱夫やっていたから筋肉質。それでありながら女性みたいな顔しているからたまらないのだ」 -- 名無しさん (2014-10-24 09:43:23)
- あの金魚名前があったのか -- 名無しさん (2014-10-29 20:20:50)
- ガンブレ2PVでのロランとギンガナムくそ吹いたwwwww -- 名無しさん (2014-11-29 23:09:42)
- 本放送当時、見るの若干遅れたから主人公がロランなのかローラなのか、男なのか女なのか本気でわからなかったのも良い思い出。 -- 名無しさん (2015-04-03 12:18:13)
- アニメ版ロランが義理の親に邪険にされたとか、進路が絶たれたってのはどこに載ってたの? -- 名無しさん (2015-04-03 12:55:09)
- 福井版は何も決められない子供だったから、システムに取り込まれたと知って、絶望しててね……。ラストの救いが無けりゃホント、黒冨野。 -- 名無しさん (2015-06-23 17:53:23)
- あの見るもの全てを下卑た物言いするカン·ユーにすら(可憐だ)と美しい貴婦人に認定されるのは凄い -- 名無しさん (2019-05-11 17:57:17)
- 冷凍睡眠する前の時代のものらしいから、日本のおもちゃかその元の中国の骨董か、とにかくあの時代ではもう混ざりすぎて人種も糞もなくなってるけど、ロランの家系の文化的ルーツとしてちょきんぎょがあるんだろう -- 名無しさん (2019-07-15 07:26:10)
- 馬鹿野郎が…で夢芝居コピペを思い出した。訴訟 -- 名無しさん (2019-10-17 00:36:04)
- ガンダム主人公たちの中でも屈指の好青年。温厚ないい子でありながら嘘臭さや嫌味がないせいかアンチ少な目。 -- 名無しさん (2019-10-17 07:12:18)
- ビルドファイターズはプラモやりくりする系だから、コクピットに乗って戦争する系ではいまだに唯一の中の人女性の主人公なんだよね? -- 名無しさん (2021-08-06 17:08:16)
- ↑水星が出たけど中と外の性別が一致してないという意味では唯一だねえ -- 名無しさん (2023-10-11 09:52:28)
- 中の人が種のニコルのオーディション受けたのはロランを演じた縁から? -- 名無しさん (2024-06-17 18:44:48)
- 出自設定がここまでバラけてるキャラも珍しい 月の風設定が一番公式に近いんだろうか -- 名無しさん (2025-04-17 14:09:21)
最終更新:2025年04月17日 18:15