登録日:2011/09/06 Thu 17:26:02
更新日:2024/08/28 Wed 16:23:28
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シーボーズとは、『
ウルトラマン』第35話「怪獣墓場」に登場した怪獣。
別名:亡霊怪獣
身長:40メートル
体重:3万トン
『ウルトラマン』での活躍
全身が骨(といっても骨だけでなく中身はあるのだが)という不気味な姿の怪獣なのだが、この怪獣、ひたすら可愛いのだ。
「亡霊怪獣なんて名前ついてて骨だけの怪獣が可愛いわけねーだろ」とか思った奴、甘い。
なぜならこいつ、怪獣墓場から落ちてきただけで、特に何もしていない。しかも行動がいちいち可愛い。
以下主な行動
- 怪獣墓場から落ちてきてここがどこか分からず、ひたすら泣く。
- 飛べば帰れるんじゃないかと思ったのか、ビルによじ登りてっぺんからジャンプ→失敗して地面に激突。
つーか、そもそもシーボーズには羽根すらない。
「あの野郎、飛べもしねぇくせに!」と言ったのはイデ隊員。
- なかなか帰れなくていじけて夕日をバックに石ころ(岩)を蹴る→だがスカして失敗→悔しくて泣きじゃくる。
- ウルトラマンと戦闘すらしない。というか、ウルトラマンが拳を振り上げただけで殴られるかと思い頭を庇う→流石にウルトラマンも拳を下ろす。
とまあ、まるで子供のような怪獣なのだ。
そんな『ただ帰りたい』というシーボーズの思いが伝わったのか(どうか定かではないが)、
科学特捜隊も攻撃を止め、
シーボーズを宇宙へ帰す作戦を開始する事に。
ビルによじ登ったシーン以外では特に都市破壊をしていないのが幸いであった。
科学特捜隊はロケットにシーボーズを括り付け、宇宙に帰す作戦を決行するが、その最中にシーボーズが暴れてロケットを倒してしまい破壊。
失敗してしまう。
その後ハヤタ隊員が
ウルトラマンに変身し、シーボーズを抱え宇宙に帰そうとするも、駄々っ子に悪戦苦闘し時間切れで失敗。
作戦は一からやり直しになったが、ハヤタ隊員の「ロケットを
ウルトラマンの形にすれば、しがみついてくれるんじゃないか?」という案を採用し、
ウルトラマン型のロケットを作る事に。
いざ
ウルトラマン型ロケットを設置するも、シーボーズは中々しがみついてくれず、
ハヤタは再度
ウルトラマンに変身してシーボーズを説得する事に。
だが、駄々っ子シーボーズは中々言う事を聞かず、ついにウルトラマンは
実力行使に。
一発投げ飛ばしてやると、シーボーズはおとなしくなり、
ウルトラマンに促されるままロケットに向かい、そのまま宇宙に帰されていった。
この話は
ウルトラマンの中でもかなり異色で、
怪獣墓場で漂っている怪獣達の魂を見たイデ隊員が、「こうして静かな所を見ると可愛いもんだな」と言ったり、
怪獣墓場の事を聞いたハヤタ隊員が、「
許してくれ、地球を守るためには仕方なかったんだ」と怪獣達に謝るシーンがある。
そして、なによりも印象深いのが、怪獣達の葬式である。
隊員達は皆しっかりと喪服姿、今まで倒された怪獣達の遺影もしっかり用意し、
『宇宙院妙法怪獣居士』という立派な戒名まで付け、お坊さんも呼びお経も唱えるという徹底ぶり。
だが場所は
科学特捜隊の本部だったらしく、シーボーズ出現の一報が入った時は皆真っ先に葬儀場を抜け出し出動していった。
お坊さんだけ一人残されてびっくりしていたが。
ちなみにこの話は、
ウルトラマンのスーツアクター・
古谷敏氏が、
「
怪獣が倒されてばかりかわいそうだ。一度でいいから怪獣を倒さない話を作ってほしい」という願いから生まれたとか。
それ以前に第15話「恐怖の宇宙線」のガヴァドンや第20話「恐怖のルート87」の高原竜ヒドラ、第30話「まぼろしの雪山」の伝説怪獣ウーは倒されてはいないが……
初代とは異なり、好戦的な性格。
サッカーが好き(初代が石ころを蹴っていたからだろうか?)であり、その腕前は怪獣界きっての名手と鳴り響いているという。
第137話「イカルスはパンチがお好き」では
イカルスと国際親善試合を行ったが、その結果は……タイトルから察してください。
着ぐるみは初代のものを流用しているが、劣化が目立つ。
『ウルトラマンM78劇場Love&Peace』での活躍
可愛らしくデフォルメされた小さな姿のウルトラマンや怪獣達が暮らす星に
原典そのままの巨大な姿で降ってきた。
初代同様に悲しそうに空を見上げる姿を見かねた
ウルトラマンの
オーケストラで元気づけられる。
その後迎えの円盤が来ると宇宙に帰っていった……かに見えたが、今度は
ウルトラマン達との別れが寂しくなり、円盤から落ちてしまう。
円盤からの光線を浴びて他の怪獣達と同じ小さくデフォルメされた姿になり、一緒に暮らすことになった。
『ウルトラマンメビウス』での活躍
怪獣墓場で例の
ウルトラマンロケットに抱き付いたまま未だに宙に漂っていて、
これを見た往年の視聴者は、「どうやら無事に戻れたんだな」と、ホッとした気分になったとか。
クゼ・テッペイ隊員はシーボーズを見て感動していた。
ライトニングシーボーズ
データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場した
プラズマ怪獣。
CGアニメ版には登場しない。
墓場ステージに出現する第5弾のボス怪獣であり、プラズマソウルの影響で超巨大化して、
原典とは異なる凶暴な性格に変貌した。
全身の骨の間からプラズマソウルが飛び出しており、肉食恐竜のような前傾姿勢をしている。
鋭利なプラズマソウル自体を武器とし、怪力による格闘戦の他、怨念を操って攻撃したり、視界を遮ったりしてくるという、
EXタイラント(デスボーン)によく似た技を持つ。
グレートソードやヘヴィガンなどの重装系の武器を苦手とする。
◆余談
バルタン星人がM240惑星
日本国神奈川県川崎市に怪獣墓場ならぬ怪獣酒場を開店した際に徴用されたようだが、
どうしても怪獣墓場に帰りたいと脱走したらしく、空を見上げている怪獣がいたら御連絡をとお尋ね者怪獣として店から指名手配されていた。
『
ウルトラ怪獣擬人化計画』ではKADOKAWA版で擬人化。アニメ版と連動した小説版『始まりの物語』では前述の『
ウルトラファイト』におけるサッカー好きの設定が拾われている。
POP版では、
擬人化されず怪獣の姿のまま例のウルトラマンロケットにしがみついたまま漂っている。怪獣少女たちの間でも名物になっているらしく、
メフィラスは「あいつを見ると宇宙に来たって気がするな」と述べている。
『
ウルトラマンZ』でオオタ ユカ役を演じた黒木ひかり氏は推し怪獣としてシーボーズを挙げている。
追記・修正は、倒された怪獣達にお線香をあげてからお願いします。
- よくよく考えると、仏教の究極的な目標が「全生命体の救済」であるため、怪獣供養を仏教式にやるというのは正解だったんじゃないだろうか。 -- 名無しさん (2013-10-11 23:58:11)
- この怪獣自身より、「怪獣墓場」という設定が後のシリーズに受け継がれている事が凄いな。第二期ウルトラの頃、小学館の雑誌では改造べムスターやタイラントの紹介で「怪獣墓場が云々」って書かれてたし。 -- 名無しさん (2013-10-12 04:59:40)
- ウルトラシリーズ初の怪獣レスキュー話。この話が作られなかったらコスモスはなかったかも? -- 名無しさん (2014-02-27 20:57:24)
- ↑ガヴァドンじゃない? -- 名無しさん (2014-02-27 21:03:31)
- なにこの可愛い生き物クッソ可愛い -- 名無しさん (2014-02-27 21:16:40)
- カネゴンと同じく動くとかわいいデザイン。 -- 名無しさん (2014-02-27 22:03:27)
- ↑4ムードンってシーボーズのリスペクトか? -- 名無しさん (2014-02-27 22:46:14)
- あれ?ウルトラファイトでの活躍は? -- 名無しさん (2014-04-08 21:48:10)
- あのシーンは促されるっていうか、ウルトラマンに怒られながらってイメージがある。 -- 名無しさん (2014-04-08 21:50:31)
- ↑×3そっちは感動系の話なんだよな。確か。 -- 名無しさん (2014-04-17 17:13:54)
- 大怪獣ラッシュ5弾のボスにこいつが選ばれた。 -- 名無しさん (2014-05-24 11:48:54)
- ベリアルが大暴れしてる最中でも眠ってたんだろうか・・・・・・ -- 名無しさん (2014-10-01 19:15:08)
- 骨だけってことは肉や皮があるシーボーズもいるのかな?でも他の怪獣墓場の怪獣は生前(?)の姿だからもともとこんな見た目だったのかな? -- 名無しさん (2014-12-01 17:20:02)
- ウルトラマンの「殴るぞオラァ!」ってジェスチャーとそれを受けたシーボーズの「ふえぇ…」ってジェスチャーが可愛い -- 名無しさん (2014-12-23 17:11:32)
- ↑その時のマン兄さんの掛け声がまたww -- 名無しさん (2015-02-08 14:59:10)
- 三分しか時間がないんだから言う事聞いてくれなきゃそりゃ焦れるわなあ -- 名無しさん (2015-02-08 18:04:30)
- シーホース? -- 名無しさん (2015-02-08 18:21:12)
- 似たポジションに、帰マンのステゴンがいることを忘れちゃいけない。まあ、アイツはかわいいというより哀しい奴だったけども。 -- 名無しさん (2015-02-08 18:31:39)
- ↑なんかシーボーズ事件とステゴン事件って印象違うな。ステゴンは報われた気がしないんだよなぁ… -- 名無しさん (2015-02-09 02:48:44)
- シーボーズは宇宙怪獣が故郷に帰れたタイプだけど、ステゴンは地球怪獣なのに居場所ないから宇宙に運ばれたタイプだからな。悪気なかったとは言え溶解液で人を殺してるし -- 名無しさん (2015-02-09 12:02:50)
- こいつらの黒い部分は歌舞伎の黒子と同じで見ちゃいけないものなんだろうな -- 名無しさん (2015-05-11 15:00:36)
- ↑暗黒物質なんだよ…きっと -- 名無しさん (2015-05-11 15:06:55)
- ↑「そうか、圧縮したダークマターを加速してビームにすればいいんだ。このイデ様にお任せを」→スパーク8完成。「ダークマターも我々人間のものだ!」「ダークマターなんぞに頼るとはぶったるんどる!」「スッタホンロー!」→何やかんやで以後の組織には使用されず。 -- 名無しさん (2015-05-12 09:15:33)
- 少し可哀相なイメージ先行してらけどこいつ元々は他の怪獣たちみたいにどっかで暴れてウルトラマンの誰かに退治されたんだよね(多分生前はウルトラファイトの奴みたいな性格だったのかも)。 -- 名無しさん (2015-05-12 09:19:10)
- ポケモンのカラカラ(ガラガラ)の元ネタってもしかしてコイツかなぁ? -- 名無しさん (2015-06-03 22:13:12)
- ウル銀とかゼロファイトとかで怪獣墓場が大変な事になってたけどコイツ大丈夫だったのか? -- 名無しさん (2015-06-03 22:20:21)
- ダダをこねるシーボーズの見えないところでウルトラマンが外人風に肩を竦めてたところで大爆笑した -- 名無しさん (2016-02-10 19:58:11)
- ↑昔「テレビ探偵団」って番組でこのシーンが紹介された時、三宅裕司が「ウルトラマンはアメリカ人だったんですね」と言っていて、西田ひかるも「国際的で進んでますね」と言っていたwww(ちなみにムラマツキャップ役の小林昭二ゲスト回) -- 名無しさん (2016-05-11 10:26:32)
- 怪獣墓場の出身って事は怪獣の死体と自分しか居ないんじゃ -- 名無しさん (2017-03-04 21:50:53)
- ウルトラマンロケットにしがみつかせる時にマン兄さんが虐待おじさんと化してたのは、まあしょうがないよね -- 名無しさん (2017-06-30 04:42:48)
- 今の技術で、もっとガイコツ然とした姿にリメイクされたシーボーズを見てみたい。体の向こう側が見えるやつ。 -- 名無しさん (2018-01-31 14:43:11)
- よい子が怖がるから…と思ったけどギャップ萌えか…ふむ -- 名無しさん (2019-05-20 15:09:35)
- 後の『ウルトラマンガイア』のウルフガスも「偶然地球に迷い込んでしまう」、「臆病で害意はない」、「空を見上げては途方に暮れる」、「ウルトラマンのおかげで宇宙に帰れた」と平成のシーボーズとでもいうべき怪獣なんだろうか……? -- 名無しさん (2019-05-20 17:26:16)
最終更新:2024年08月28日 16:23