城ヶ崎姫子(ちびまる子ちゃん)

登録日:2014/01/16 (木) 22:43:29
更新日:2024/02/13 Tue 19:36:16
所要時間:約 9 分で読めます




城ヶ崎姫子とは、『ちびまる子ちゃん』に登場するキャラクターである。


人物

原作の初登場は13巻。アニメ版の声優は田野めぐみ→本井えみ。ドラマ版のキャストは梶浦花(現・杉咲花)。

好きな食べ物はチョコレートパフェとフレンチトースト。好きな歌手はキャンディーズ。

まる子のクラス、3年4組の中でもかなりの美少女。
また、花輪クンの家ほどではないが、かなりの金持ちお嬢様らしく、父親のピアノに合わせてバイオリンを演奏してみせたり春休みにグアムに行ったりなど、お嬢様らしい描写が見られている。美人なママ(CV:金月真美)と素敵なパパに愛されている。

髪型もお嬢様らしい縦巻きロールのツインテールで、四コマ漫画にて天然パーマと言う事が判明。
セットに三時間掛かると発言しまる子を驚かせた。

かと言って嫌みなところも無いため他の女子とも仲は良く、特に、アニメ版においては笹山さんと仲の良い様子が見られ、登場時には大抵一緒にいたりする。
少し弱気な笹山さんを引っ張ってあげているような関係なのかもしれない。

勉強ができる以外にも運動神経抜群で、クラスの研究発表会では花輪くん等とともにテニス研究会を作ったことがある。
体育のドッヂボールでは女子とは思えない剛速球を放ち、よそ見をしていたまる子の顔面にぶち当ててKOしてしまったことも……。

少し勝ち気で気が強い性格であり、たびたび男子達と衝突している。
また、みぎわさん、前田さんからは嫉妬めいた言いがかりをされるため仲が悪い。
パパからプレゼントされたリボン学校に着けてきた時には2人から激しい言い掛かりを受けていた(翌朝、二人も同じリボンを着けてきてあまりの似合わなさにまる子も呆れていた)。

将来のは、「スチュワーデスになって色んな国に行く事」。


永沢との関係

男子達には基本的に厳しい態度で接しているが、特に永沢とはよく対立しており、時には自分からけしかけてまで喧嘩をしている。
彼女があまりにも永沢に文句を言うので藤木が少し不思議がっていた。

当の永沢のほうも彼女を「生意気な奴」と認識しており、顔を真っ赤にして怒ったりしている。
ちなみに彼女の愛犬べスも永沢を見ると吠えまくる。

その口論はとても小学3年生とは思えぬほど微笑ましさゼロで、容赦なく相手の人格を否定しあう様は「仁義なきレスバ」と形容するに相応しい。



……が、それも『ちびまる子ちゃん』の作風が毒気全開だった第2期初期まで。

時代が進むにつれ『まる子』の内容はマイルドになっていった訳だが、それに呼応するかのように彼女の態度も「ツン」一辺倒ではなくなり、いわゆるツンデレ化が進み出したのだ。

永沢も永沢で基本的には反発してばかりだが、彼女との交流に満更でもないような反応を示すようになり、いつしかこの2人の絡みは「どこのラブコメですか?」と言いたくなるようなものとなっている。そりゃ厳密に言えば「少女マンガ」ではあるが。

以下は公式で行われた主な永城(この2人のカップリング呼称)回の一覧。
全てアニメ第2期のエピソードである。

  • 「ふたりで写って大騒ぎ」の巻(第568話)
遠足で、偶然2人一緒に笑っている写真を撮られてしまった城ヶ崎と永沢*1。はまじとブー太郎がからかうせいで、ただでさえケンカップル犬猿の仲の2人は火花を散らす。

城ヶ崎「永沢! 私と写ろうと思って近寄ったの?!」
永沢「どうして僕が城ヶ崎と写る必要があるんだ。何か勘違いしてないか?」
城ヶ崎「なんですってぇ?!」

しかし写真の注文締め切り日、永沢が密かにその写真を注文していたことが発覚。もっともそれは好意などではなく、火事で写真が全焼してしまったためだった。
藤木の余計な一言でトラウマを抉られ、廊下でひとり泣く永沢。そんな彼に城ヶ崎はハンカチを差し出し、これまで口論ばかりだった2人は初めていい感じになる。

そしてまる子の計らいもあり、城ヶ崎もその写真を注文することに。
態度こそ「やむを得ず」といった感じだったが、皆にバレないよう小さく書いた永沢とは対照的に、城ヶ崎は堂々と大きな字で自分の名前を書くのだった。

永沢
城ヶ崎

『ちびまる子ちゃん』本編において、恐らく初めて「デレ」を見せたであろうエピソード。
上記の永沢の真意が分かってからの展開も注目だが、前半の段階で既に「あの写真買おうか迷っていた」とさりげなくこぼしているのもポイントである。

  • 「永沢、おもちゃのピアノが欲しい」の巻(第863話)
城ヶ崎の話から溢れ出る裕福な暮らしぶりに、永沢はいちいち食って掛かり険悪な雰囲気になる。
だが一方で、彼はおもちゃのピアノが欲しいと思っていた。弟の太郎は散歩の途中よく泣いてしまうのだが、おしゃれな家から聞こえてくるピアノの音色でいつも機嫌が良くなるのだ。
しかし家計に余裕のない永沢家では困難な話だった。

ある日、いつものように太郎を連れて散歩していると雨が降り出してしまう。ちょうどその時まる子とたまえに遭遇し、彼女達が遊びに行くところだった城ヶ崎の家で雨宿りすることに。
気まずそうについて来る永沢だったが、城ヶ崎の家を見て、今まで聞こえてきたピアノの音色は彼女によるものだと知る。
一方、城ヶ崎も永沢がやって来た事に戸惑うが、意地を張って帰ろうとする彼を引き止める。

「早く入りなさいよ………太郎君が風邪ひいたら大変じゃない」

さらにまる子から「太郎のためにピアノを欲しがっているのではないか」と聞かされていた城ヶ崎は、小さい頃遊んでいたおもちゃのピアノを太郎にプレゼントしようとする。
しかし余計なお世話だと断ってしまう永沢。それを見た城ヶ崎は……

「何よ、永沢のことちょっと見直したのに」
「ええ?」
「あっ…!///」

なんだこのラノベみたいなやり取り

結局「自分のお金でピアノを買う」と最後まで断る永沢だったが、「良い兄」の一面に城ヶ崎の中の株も急上昇するのだった。元が低すぎるのもあるだろうが。

  • 「まる子、リレーのアンカーに選ばれる」の巻(第925話)
タイトルこそまる子にフィーチャーしているが、実質永城メイン回。
主人公を押し退けるこのカップル恐るべし。

運動会の応援団を各クラス男女2名ずつ選出することになり、女子からは城ヶ崎・笹山コンビが選ばれる。
当然男子は大野・杉山コンビになるかと思いきや、笹山と応援団をやりたい藤木が永沢を巻き込んで立候補し*2、大野・杉山も賛成してしまったために彼らで決定してしまう。
案の定、乗り気でない永沢を城ヶ崎が叱りつけ、練習の間ふたりは対立する。

運動会当日、永沢は6年生の応援団長から「元気がない」という理由で、ダンボールで出来た「白組ロボ」の着用を指示される。
……が、永沢との口論の末、何やかんやで城ヶ崎が着るハメに。かわいい
しかし、動きづらい白組ロボのせいで転倒してしまう城ヶ崎。それを見て流石に罪悪感を覚える永沢。

そしていよいよ3年生のリレーが始まった。デッドヒートを繰り広げ1位に躍り出た3年4組は、遂にアンカーのまる子にバトンが渡る。
だが永沢同様、推薦されただけで元々乗り気ではなかった上、補欠から急遽抜擢され準備が出来ていないまる子は追い抜かれそうになる。
それを見た永沢は遂に奮起。城ヶ崎が着ていた白組ロボを着用し、全力で応援する。

応援の甲斐もあり1位を死守してゴールしたまる子。3年4組は歓喜の渦に包まれる。
その中で嬉しさのあまりハイタッチしようとする永沢と城ヶ崎。

……が、寸前のところで我に返ってしまった2人は、照れ臭そうにそっぽを向くのだった。

  • 「思い出の線香花火」の巻(第969話)
『ちびまる子ちゃん』史上最大の永城回にして、純粋な(?)城ヶ崎ファンを阿鼻叫喚させた回。

夏休み、線香花火をやろうと盛り上がるまる子、たまえ、城ヶ崎、笹山の4人。だがそこに永沢と藤木が通りかかり、永沢はアクシデントで城ヶ崎の持っていた線香花火に水をかけてしまう。
これまで以上に溝を深めてしまう2人だったが、まる子たちが線香花火を買い集めようとする中、藤木は永沢が密かに花火を買っていたことを知る。
片や城ヶ崎も、永沢と仲直りがしたいと線香花火を買っていた。そしてまる子と藤木の計らいで、城ヶ崎含め皆で花火しているところに永沢を呼ぶことに。
なかなか永沢が来ない中「もう少し待ちましょう」と呼びかける城ヶ崎。なのにいざ彼がやって来ると、

「別に永沢を待とうと思って言ったわけじゃないわよ」

どう見てもツンデレです、本当にありがとうございました。

さらにロウソクが消えて花火に火がつけられない永沢に対し、自身の線香花火の火を差し出す城ヶ崎。
そして2人は花火の先端と先端とくっつける。

どう見てもキスのメタファーです、本当に(ry

ちなみに放送当時、某巨大掲示板の実況スレでは「永沢全焼しろ」とばかりに嫉妬民が湧いたという。

  • 「永沢、町内のたき火の心配をする」の巻(第1031話)
暖炉で家族団らんの時間を楽しむという城ヶ崎に、火に敏感な永沢は食って掛かり(またか)いつものように口論となる。

「永沢ったら何でも悪くとるんだから!」

このシーンの城ヶ崎は、ポーズといい頬を赤らめた表情といい『ちびまる子ちゃん』の域を超えた可愛さとなっており、スタッフの本気がうかがえる。
一方永沢は、道端にあった火の消えていないたき火を見たのをきっかけに、自主的にパトロール隊を結成することに。
丸尾、まる子、山田を従えて見回る永沢だったが、結局は自分達が行ったたき火で一騒動あり、その消火作業でびしょ濡れになってしまう。
そんな一行とちょうど出会う城ヶ崎と笹山。2人は城ヶ崎の家で遊ぶ予定であり、暖炉もあるということでパトロール隊も誘われる。
喜んでついていくまる子たちだったが、永沢は一人そっぽを向いてその場に留まる。
が、それを見た城ヶ崎は少しムッとしながら……

「ほら、行くわよ永沢」

この時の、深夜の萌えアニメ顔負けのツンデレフェイスは必見。スタッフ、気合入れすぎである。



――かくして『ちびまる子ちゃん』屈指の萌えヒロインと化した城ヶ崎姫子。
「彼女単身のファン」と「永城ファン」、それぞれを別の意味でやきもきさせながら、今日も彼女は華麗に舞う。

果たして永沢との関係、そして彼女自身の将来は……。























永沢君』における彼女

スピンオフ作品である『永沢君』にて、中学生になった彼女も登場(というより実は彼女の登場はこちらが初であり、『ちびまる子ちゃん』には逆輸入の形で登場した)。

相変わらず美人な上に勉強もできるらしく、良い男が周りにたくさんいるようである。



だが、そんな彼女のの相手は、やはりなんと永沢である。

『麗しき令嬢の過ち』と言う官能小説と自分を重ね合わせ、「汚い男に思いきりめちゃくちゃに汚されてみたい」と言うマゾヒズム願望に目覚めてしまったようである。

美人で優等生な彼女だが、中身は男子中学生並みの妄想に酔いしれる変態だったのだ……。


なんて汚いのかしら……

ああ…ぞくぞくしちゃう……
永沢、その汚さで私を思いっきり汚して……
この物語のように……


小学校時代の対立も、恋心の裏返しだったのかもしれない。


が、当の永沢から「もっと美人な方が良い」などと言われたり(ちなみに修学旅行以来野口さんが気になるようになったようである)、
バレンタインデーにチョコレートをあげてもイニシャルのH・Jヒデジイだと思われたりと、アタックは悉くダダ滑りしてしまっていた。
同じく下品な男子であるゲヘから好かれているが、永沢のような汚さでなければダメらしく全く眼中になさそうである。

進学の際、一番レベルが高い進学校に行けたのに永沢の第一志望だった商業高校を受験する辺り、もはや偏執的である。

が、当の永沢は第一志望に落ち、第二志望の高校に行ってしまう…。

商店の娘でも無いのに商業を勉強する事になった彼女は、なんの店を開こうかしらとやけっぱち気味に笑っていた。


あははっ、姫子のおっちょこちょい。


こっちの方が先なので、『ちびまる子ちゃん』でどんだけラブコメしても永沢と結ばれる事がない将来が最初から約束されているという哀しい立ち位置である


追記、修正は、汚い男にめちゃくちゃに汚されてからお願いします

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最終更新:2024年02月13日 19:36

*1 ポニーの親子が一緒にあくびしているところをたまたま同時に見ていた。

*2 永沢は藤木から出場したい種目を譲ってもらった恩があるため断れなかった。