ベール(ドキドキ!プリキュア)

登録日:2014/02/02 Sun 05:02:20
更新日:2023/04/07 Fri 18:51:32
所要時間:約 11 分で読めます




これで俺はジコチューのNo.2、そしていずれは…



ドキドキ!プリキュア』に登場する敵幹部。
CV.山路和弘


◆概要
キングジコチューの配下のジコチュー幹部の一人。
サングラスをかけた初老の男性のような姿をしている。
この人が動くときは物語も大きく動くため、ある意味キーパーソンのようなキャラとなっている。

モチーフは「怠惰」。名前は怠惰の悪魔「ベルフェゴール」から。



黎明篇
放送前に発表されたビジュアルでは、魔少年のイーラ、美女のマーモとならびサングラスのかけたオッサンというキャラクターで注目される。
その姿から「魔中年」「なにこの静かなる中条」と言われていた。
威圧感のある風貌や、プリキュアで今までにないデザインだったため、かなりの大物なのではないかと噂されていた。
ある意味全盛期。



風雲篇
1クール目。
3話で初登場し「上からの命令」ということで上司キャラの様子を見せていた。
登場した際、声優が山路和弘ということでまさかの『仮面ライダー剣』のプラズマチョチョンということが発覚。
モチーフが同じということで放送前からネタにされていたドキプリ×仮面ライダー剣がさらに加速し、視聴者からは「ベール所長」のあだ名が付いた。だが私は謝らない。

登場直後はジャネジー集めも王女探しもせず、アジトでゴロゴロしている日々が続いていた。
「(プリキュアが)1000人まで増えたら本気出すわ」とニートのようなことを言ってサボっており、怠惰に名に恥じない様子を披露。
ちなみに他の二人が失敗した際は「キングジコチュー様はお怒りだ」とねちねちと嫌味を言っている。

プリキュアが増えてきたところで本格的に活動を開始。
現存する4人が揃ったところで、全員をジコチューの本拠地となったトランプ王国に転移させて全滅させるという策を見せ、
放送前から噂されていた実力者っぷりを見せつける。
その後「念のため」といってトランプ王国に出撃。元の世界に帰るための鏡をプリキュア達の目の前で砕き、
心をへし折るというえげつない行為を行った。
この時、絶望するプリキュア達を見て楽しそうに笑っている。
流石ベール! そこに痺れる、憧れるぅ!




それで動じる相田マナではなかった。
むしろ「私達は貴方の力でトランプ王国に送り込まれた。なら鏡なんか無くても、貴方に元の世界に送り届けてもらえばいいだけの話よ!」
と言い返され、逆に不敵に笑い返される。

ベ「…お前、ひょっとして俺を言いなりに出来る事を前提で話してるのか?」

マ「モチのロン!」

ここら辺から放送前からの大物オーラが薄れ始めた。


その後、士気が回復したプリキュア達と戦闘。

ベ「なんだ? その拳は」
ベ「お前の蹴りは軽い」

余裕綽々な態度と雰囲気に違わない圧倒的な実力で追いつめ、初めて四人揃ったドキプリチームを窮地に追い込んだ。
が、余裕を見せつけていたらソードの鏡を使った不意打ちで体勢を崩され、
ダイヤモンドに凍らされて動きを止められ、止めにハートの攻撃がクリーンヒット。
更に割った鏡の破片がまだ力を残しており、目の前でプリキュア逃げられるという失態を演じてしまう。

べ「くっそー、プリキュアめー」

実は小物ではないかと視聴者に思わせたエピソードだった。
その後間を開けて登場したが、この時の傷が治っておらず服もボロボロのままだったため虚弱体質も噂され始めてしまった。


再度働いたのは11話目。
前回の屈辱を晴らすためにマナに目をつけ、アイちゃんを人質にとって一人で戦うように脅しをかける。
赤ん坊を人質に取るという外道キャラの本領を発揮し、前回無くなった実力者オーラを復活させた。
さらにマナの危機に駆け付けて揃ったドキプリチームを前に、プシュケーを食って1クール目にしてまさかのパワーアップ
掟破りの展開に視聴者を大いに湧かせた。

が、その変身した姿は手足の付いたガラケーの画面にベールの顔が写っているというシュールなものだった。(通称「携帯魔中年」

その微妙な姿にプリキュア四人は唖然。視聴者の腹筋を粉々に破壊。
さらにキュアソードの下半身にバイブレーション攻撃を仕掛けるなどの卑猥さも持ち合わせており、パワーアップというより単なる変態と化していた。
とはいえ戦闘力そのものは高いため再びプリキュアを追いつめたのだが、新装備・ラブハートアローの前に敗北。
結局、変な姿をさらしただけで終わってしまった。



雌伏篇
2クール目。
包帯でグルグル巻きになり相も変わらず傷を治すためにアジトでゴロゴロしていたが、ここでキングジコチューの娘であるレジーナが登場してしまう。
ボスの娘ということでワガママ言い放題のレジーナに対して一切逆らいもせず、肩を揉む・ジュースを持っていくなどパシリ姿を披露。
とうもろこしを茹でたり、漫才をしたりとコキ使われる日々が続いた。
当初は三幹部では一人上司のような雰囲気だったが、ここでヒエラルキーはほぼ同じになってしまう。

ロイヤルクリスタル争奪ゲームでは、スポーツウェアを着て参戦。
キーパーをやったり、アジトでのボウリングの成果を出し号泣。ドッチボールの最中に仲間割れをするなど微笑ましい姿を見せた。
放送前の大物オーラはここら辺で完全に消滅。

レジーナがキングジコチューに勘当された際は速攻で手のひらを返し、レジーナを餌にキュアハートとレジーナを葬る策を張り実行に移す。
その結果、二人に対してどちらか見捨てれば自分が助かるというカルネアデスの板のような状況に突き落とした。
この時「これで俺はジコチューのNo.2、そしていずれは…」ニューリーダー病を発病。
実は非常に野心が強いことが判明した。
しかしこの策もキュアハートの常人離れした鋼メンタルの前に失敗。再び小物っぷりを加速させてしまった。

ちなみに戦闘面ではまだまだプリキュアを圧倒しており、レジーナ奪還戦ではイーラ・マーモと協力してプリキュアを敗北に追い込んでいる。



飛翔篇
3クール目。おそらく黄金期。
レジーナがキュアエースに敗北し療養に入ったことで、再び上司ポジに戻れると思ったら現実は甘くなかった。
別働隊のホモコンビ・リーヴァ&グーラが帰還。今までの失敗からプリキュア討伐の任務から解任されてしまう。
さらにカマのリーヴァから「ベールちゃん」と呼ばれ貞操の危機にまで陥ってしまった。

が、二人がプリキュアに敗北を重ね、立場が危うくなったところで再び登場する。
「キングジコチュー様にご報告したらどう思われるか」と1クール目の様な嫌味を言い、心理的に圧迫。
これで焦った二人は切り札を使い、そして敗北。そこでボロボロで戻った二人を闇討ちし、ジャネジーを吸収して殺害してしまった。
ついでに、普段から咥えているロリポップが実はジャネジ―の結晶だった事も判明。

べ「残念ながら次はありません」
ベ「可哀相に…貴方がたはプリキュアとの戦いで、もう抵抗する力も残っていないでしょう? 御疲れ様でした。では、さようなら」
リ「ベールゥゥ……!」
ベ「後は俺に任せろ…」

放送前のような大物っぷりと外道っぷりを披露。
視聴者からは「ベールさん始まったな」「カワリーノさんみたい」と祝福するメッセージが溢れた。

さらにリーヴァとグーラから奪ったジャネジーで、黒い指輪型のアイテム「ブラッドリング」を製作。
イーラとマーモに、パワーアップアイテムとして装備したら自分に逆らえなくなることを隠して配給。

ベ「さっさと俺に跪いて忠誠を誓え!リーヴァとグーラのようになりたくなければな…!」

こうして二人を支配下に置いて見事ジコチューのナンバー2の座に辿りついた。

その後は二人をこき使い、やりたい放題。
「自分に黙って出撃した(イーラ)」「野菜炒めに人参を入れられた(マーモ)」などと気に入らなかったら容赦なく電流を流し、ご機嫌取りの接待を受けるなどわが世の春を謳歌。
またアイちゃんが泣くとジャネジーが増大することを見抜き、それを主軸にした作戦を立てるなど戦略面でも活躍している。
キングジコチューを追い落とし、真のラスボスになるのではないかと、このころは噂されていた。




が、そんな活躍も長くは続かなかった。




3クール目の最後に、プリキュア打倒のためにアイちゃんを完全なジコチューにする作戦を立てる。
その作戦は、アイちゃんを夜遊びにさせひたすらワガママさせるというもの。
この時アイちゃんを相田家から誘い出すのだが、この時の姿がアニメ版メダロットのロボロボ団みたいなまさかの全身黒タイツ
しかも誘うために妙に可愛い猫なで声で指人形劇を行って、再度視聴者の腹筋を完全に粉砕させた。
その後アイちゃんのワガママにひたすら付き合い、レジーナに振り回されてた頃の姿を取り戻してしまった。


耐えがたきに耐えアイちゃんをジコチューにしたものの、プリキュアとの戦いとさなかにアイちゃんを放り出して逃げたために、
キュアハートに奪還されて命を懸けた説得で元に戻されてしまう。
最後の手段として、イーラとマーモに付けさせていたブラッドリングを奪い、自ら装着することでジャネジーを集めて「スーパーベール」に変身。
戸愚呂(弟)のような筋肉ムキムキの姿になり、全身タイツがはじけ飛んで日曜の朝っぱらにほぼ全裸のおっさんを画面にさらすという、恐ろしい暴挙を行った。

しかしラブリーストレートフラッシュに正面から北斗百裂拳バリの動きで迎え撃ったものの、修行を終えたプリキュア達の火力には叶わず敗北。
ブラッドリングも消滅し、イーラとマーモを従えさせる計略を自らパーにしてしまった。

この出来事によりジコチューのナンバー2から転落。
さらに眠りについていたレジーナも復活し、再び上司についてしまった。
しかしここまで好き勝手やった彼を見捨てないイーラとマーモも、何だかんだ人が好いというか何というか…。

余談だが、敗北した時に「やまじ……」と北斗の拳のザコの様な断末魔をうめき、
これがイーラ役の田中真弓女史のツボに入ったのか「や~まじ~」「や、マジ?」と以降やられ声として使用され始める。
さらにこれがマーモ役の田中敦子女史のツボにも入ったのか、「いやん、マジぃ?」とこちらでもやられ声として使われるようになった。
声優にもネタにされるベール……。



落日篇
4クール目
再びレジーナのパシリとしてこき使われる日々が始まった。
が、今度はただパシられるだけでなく、プリキュア達を利用してトランプ王国地下に眠るミラクルドラゴングレイブを手に入れる計画を算段する。

思い返すと負けが込んでいたとはいえ、地道にジコチューを暴れさせてジャネジーを集めていたイーラ・マーモと違い、サボっていたベールはこの時まで何の成果も出せておらず
実は立場が非常に危ういものになっていたと考えられる。
そのためジョー岡田に変装してプリキュア達を誘い、グレイブを手に入れたところで横から奪い取る作戦を立て実行に移した。

が、変装はドキプリ勢に見破られており、神器のもとにプリキュア達をわざわざ案内してしまうという大失態を披露してしまった
しかも彼女達はキングジコチューと話し合うためにこの罠に敢えて飛び込んだらしく、到着時には、
案内してくれてありがとうございました!」とお礼を言われてしまい、ますます屈辱を味わうハメに。

結果的にはレジーナがグレイブを手に入れたものの、更に頭が上がらなくなってしまう。
レジーナに焼きそばパンを買ってくるよう命令されるなど、パシリとしてますます板についてしまった。
一応、自分達ジコチューでは触れる事すら出来なかったグレイブをレジーナが引き抜けたことに違和感を覚え、彼女の正体に疑問を抱いたりなどはしているのだが…。
その後はクリスマスに他の二人と共にレジーナのお付としてプリキュアと戦闘することになったが、
やはり前半怠けていたのが祟ってか、かつて圧倒していた戦闘力も追いつかれており苦戦することが多くなっていった。
しかも本気を出したレジーナが戦略や策略に長けている事が判明し、ジコチュー側の参謀格としてのお株すらも奪われる羽目に。

レジーナとキュアエースが戦った際は、チャンスとばかりに二人の共倒れを狙って神器を奪おうとしたが、またもキュアハートの乱入により失敗する。
遭遇するたびに策を悉く潰す彼女はもはや完全に天敵と化しており、策士のベールにとっては同じ作品に彼女がいたことがそもそもの不幸だったのかもしれない。
過去にはアン王女を精神攻撃でつぶしたことも判明し、マナ以外の相手にはかなりの確率で策が成功していることがまた悲しみを誘う。

最終決戦ではさっき襲ったことをなかったことにして再びレジーナに付いたと思えば、レジーナがキングジコチューに敵対すれば、
速攻で手のひら返して襲い掛かるというダブスタっぷりをみせる。
レジーナを気遣いダイヤモンドをさりげなく心配していたイーラと比べると、凄まじい小物っぷりだった。
戦闘力も信念も足りてない彼が活躍できるわけもなく、最終的にはロゼッタリフレクションで吹っ飛ばされ、彼方へ飛んで行ってしまった。
このまま醜態をさらしたまま、出番は終了かと思われたが……。




ベ「闇は永遠に消え去ることはない。あなたの意志はわたしが引き継ぎます」




キングジコチューを元に戻し、喜ぶプリキュアの達の前に登場。
浄化されて小さくなった「闇」を取り込み、ジコチューのNo.1として君臨した。

ベ「これで俺はNo.1」

まさかの下剋上を果たしてのラスボス化に視聴者は歓喜。
その一方で「コントロールできずに終わりそう」「体乗っ取られて終了だろ」「30分前初瀬ちゃんみたいになるのか?」という意見も多く見られた。






そして最終話……






ベ「マーモ! イーラ! 助けてくれ!」





なんと、開始30秒ほどで体を乗っ取られ、プロトジコチューになってしまった

あまりに儚い三日天下であり、期待を裏切らない展開に多くの視聴者は悶絶。
やりたい放題の限りを尽くした挙句、いつしか一人ぼっちになって何もできなくなるプロトジコチューの姿(※イメージです)は、
最終話にも関わらずシリアスな笑いを誘った。

その後プロトジコチューはプリキュアと戦い、キュアハート・パルテノンモードの前に敗北。
高層ビルをブン投げる、クレーターが出来るほどのビームをぶっ放す、パワーアップ前にキュアハートのプシュケーを抜き取るなど大健闘をしたものの、
思想を完全に論破された挙句に浄化技を食らい、ベールも消滅した。
























かと、思ったら、何故か小さなネズミ姿になり生存

サングラスと悪魔の羽をつけており随分可愛らしい姿になってしまった(通称「ジコチュウ」)。
こんな姿になったものの、「また1万年眠って力を蓄えるさ」と全く懲りていない。だが私は謝らない。
その後、力を蓄えるためにイーラ・マーモと共にどこかへ眠りにつくために旅立っていった。

ちなみにベールの最後の会話は

べ「腹へった」
イ「残飯でも喰ってろ」
ベ「えー」

と、何とも酷い言われようで終わってしまった。
まぁ今まで敵味方問わず散々暴れていたので、こんなでも一緒に居てくれるだけまだマシなのかもしれない。



◆こぼれ話

  • ベールを演じていた山路和弘氏は、自身のブログで"ベールと容姿が似ているかもしれない"と言及している。
    実際、実写版ベールかと思うほど容姿はそっくりである。
    • また、なにかと『仮面ライダー剣』ネタで盛り上がっていた本作だが、山路氏もあちらで烏丸啓として出演していたりする。やっぱりドキプリは実質仮面ライダー剣なのでは…?

  • 初期案では顔は変わらないものの服装が執事のようになっており、王子様のような衣服のイーラと対照的なデザインとなっている。





「追記・修正してくれ」「残飯でも喰ってろ」「えー」

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最終更新:2023年04月07日 18:51