隠しエリア(ロックマンエグゼ)

登録日:2011/10/02(日) 00:02:38
更新日:2025/04/23 Wed 07:48:10
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隠しエリアとは、ゲームボーイアドバンスソフトのロックマンエグゼシリーズに登場するクリア後に行けるようになるエリアの総称である。

シリーズ共通の特徴として、ウラインターネットのさらに奥に存在することと、隠れボスが現れるイベントがある。
出現するウイルスは本編に登場するエリアのウイルスよりも手強い。
と言うか地形効果も合わせて慣れるまでは下手なナビより強い。
ドリームビット系のオーラを剥がせずボコられたり、氷で滑ってるうちに撃ち殺されたり、プロテクトやナンバーズになす術無く倒されたり……トラウマを負った熱斗くんも多いであろう。



【各シリーズに登場する隠しエリア】


●エグゼ1

この頃はインターネットの構造もエリア毎の外見変化に乏しく、隠しエリアという概念も存在していない。
だが、インターネットの深部には条件を満たすことで開くゲートが設置されており、奥へ進むほどシナリオ本編に登場するウイルスよりも強い個体が現れるようになる。
また特定のエリアにはゲームクリア後、隠しナビのシャドーマンやファラオマン、フォルテが現れる。
もっとも次回作以降のように彼らに関するイベントは用意されておらず、条件を満たした状態で亡霊ナビのように特定の場所に来ると、即戦闘になる。またフォルテに関しては元々ランダムエンカウントでしか出現しない。
ましてこの頃はエネミーサーチもまだないため、ポイズンアヌビスやムラマサ、ドリームオーラを落とすまで粘る作業は果てしなく遠い道のり。
クリア前はナビこそ出現しないものの、実は序盤からフォルテの出現するエリア自体には行くことが可能であり、難易度こそ高いがミステリーデータを厳選できるので強力なチップを入手することも可能。パラディンソードとか。


●エグゼ2:WWWエリア

本編クリア後にウラインターネット4から行けるようになるエリア。
強力なウイルスが出現する上、エリア内でプラグアウトすることはできない。
そしてエリアのあちこちに防衛ウイルスであるプロテクトが設置されている。
その恐ろしさは入口にいるヒールナビ曰く「地獄の鬼も裸足で逃げ出すほど」らしい。

このエリアの正体は前作で壊滅したWWWの残党が組織の復興のために作り上げたもの。
そのためか前作のラスボスであるドリームウイルスを小型化したようなドリームビット系ウイルスも出現する。
エリアの守護者としてファラオマン、ナパームマンプラネットマンの三体が待ち構えており、フォルテもここに潜伏している。
最奥でプラネットマンを倒してよし帰るか、と入り口まで戻ってきた虚を突くようにフォルテと戦う羽目になるため、苦労したネットバトラー諸兄も多いのではないだろうか。*1
帰るまでが遠足とはよく言ったもの。

無印では見た目の変化に乏しかったインターネットエリアであるが、今作からはエリアごとに道や背景のデザインが大きく変わるようになった。
犯罪者や裏稼業の人物が蔓延ると言われるウラインターネットは黒を基調としたデザインで危険で怪しい雰囲気を出していたが、
隠しエリアであるWWWエリアに入ると一転して明るくなる。更に流れるのはタイトルBGMのアレンジと、このエリアに足を踏み入れた際の「やばいとこまで来てしまった」感はひとしお。


●エグゼ3:シークレットエリア

本編クリア後にウラスクエアの入口から入れる隠しエリア。
広く水を湛えたフィールドに漆喰塗りのような白いタイル、背景には飛石のようにぽつぽつと白い墓石のような物があり、さながら地中海建築を思わせるような美しい設計になっている。
暗闇がほぼ全てを占めるウラインターネットの奥に位置するとは思えない、何処か神秘的な雰囲気を持つエリア。

「2」同様プラグアウトすることはできず、出現するウイルスも非常に手強い。
エリアのあちこちにはナンバーズと呼ばれるセキュリティシステムのほか、多数のウイルスが封じ込められている「モノリス」もある。
地味にドリームビット系ウイルスもここに逃げ延びている。

最深部にはウラの王と呼ばれるセレナードがおり、道中にはセレナードを守護しているダークマンとヤマトマンも待ち構えている。
そしてある条件を満たせばゴスペルと融合したフォルテGSが出現する。

このエリアの正体は、使用を誤れば電脳世界を凍結しかねない非常に強力な凍結プログラム「ギガフリーズ」を安置するために科学省が作ったエリアであり、そういった意味ではシリーズで唯一科学省が認識できているエリアともいえる。

そのウイルスの強力さ等とは裏腹に、全体的に漂う美しくも荘厳な眺望から、ファンからの人気が高いエリア。

ただし、前作のWWWエリアは幹部選抜のために強力なナビやウイルスを配置したのに対し、こちらはなぜ強力なウイルスが蔓延っているかは不明。
モノリスもセレナードがかつて封じ込めたウイルスの一握りにすぎないため、セレナードがわざわざシークレットエリア中に配置しているとは考えにくいし、ダークマンやヤマトマンも元セレナードへの挑戦者の部外者なため、前作のプラネットマンのように配置したとも考えにくい。
さらにいえばバグピーストレーダーもあるあたり、ウイルスの類を引き寄せてしまうストーリー中未登場なギガフリーズ以外の危険物を隠蔽している可能性もあるかもしれない。


●エグゼ4:ブラックアース

4」で登場する隠しエリア。
5大暗黒チップと呼ばれるバトルチップを集めることで、ウラインターネットの闇の穴から進入できる。
今までの隠しエリアと違い、プラグアウトできる上に面積も2エリアしかない。
…とまああっさりと書いたが、実はこの突入条件はものすごく大変。
というのもこの5大暗黒チップなのだが、通信しない限り全て入手可能になるのは3周目以降である。
かつそのうちの3枚はフォルテを倒した後にしか入手できないので、実質的には3周クリア&フォルテ撃破が条件だったりする。

とてつもなく暗い雰囲気が漂うエリアで、闇が最後に行き着く場所と言われている。
戦闘ではウイルスに混じってダークソウルに浸食されたネットナビの成れの果てが出現することがある。
登場するウイルスも滅茶滅茶強く面倒な上、このナビの成れの果てはソード系しか効かない面倒な属性があるため一戦一戦が気を抜けない。

最深部には6つの鏡と1つの巨大な鏡が置かれており、6つの鏡からはロックマンが共鳴したネットナビのダークソウルが、最奥の巨大な鏡からはロックマン自身のダークソウルが出現し戦うことになる。

このエリアは見た目とは裏腹に闇に堕ちた者の最後の救いとされ、ロックマンは己の闇と向き合うことのできる神聖な場所だと評した。
ちなみにランダムミステリーデータは設定を反映してかユニゾンするナビ以外のDSチップが入手可能で、各鏡のユニゾンナビのDS戦でもDSチップが入手可能。
そのため、ライブラリコンプリートを行う場合は善ロックマンで進めた方が楽。
(悪状態でSPナビを倒してもDSチップになってしまいSPチップの入手が不可能なため。その性質上悪ロックマンを使用したい場合でもこのエリアまでは善で進めた方がいろいろと都合がいい。
余談だが、ブラックアースへの入口があるマップはかつて『2』のウラインターネットでウラスクエアへと通じていたマップと瓜二つであり、ウラスクエアへと通じていたワープホールのあった場所がブラックアースへの入口と化している。

真実の鏡は誰が設置したかは公式声明がなく不明である。
一番有力なのはあえて言えばセレナードかもしれないが、わざわざここに設置するメリットがないため、作中未登場のナビに置かせた設定でもあるのだろうか?


●エグゼ5:ネビュラホールエリア

「5」本編クリア後に条件を満たすと入れるエリア。
ウラインターネットからヤミの穴を通過した先に存在する、その名の通りネビュラが利用していると思われるエリア。
闇の生まれる場所と呼ばれており、本編で戦ったダークロイドが強化復活を遂げて立ち塞がってくる。
恐らくはネビュラホールエリアで生まれた闇が巡り巡って『4』のブラックアースを終着点とすると思われる。
面積が6エリアとかなり広く、リベレートミッションも3つ用意されており、ウイルスもかなり強化される。

ヤミの穴はウラインターネットの「ネビュラホールエリアに繋がる穴」と、ネビュラホールエリア内の「さらに深部へと繋がる穴」の2つが存在。
1つ目の穴を開けると全電脳世界でウイルスの上位種が出現するようになり、内部の穴を開けるとウイルスの強さが最強になる。
この仕組みの関係上、内部では強いウイルスしか出ず、1ターンリベレートどころか規定ターン内のクリアもかなり難しくなっている。
ウイルスの強さも歴代最強クラスで、最早難しいなんてレベルじゃなく、最後のリベレートミッションがトラウマになっているプレイヤーも多い。
…ちなみにこのヤミの穴であるが、この穴によってインターネット全体の入手できるランダムミステリーデータの中身も変化する。
必要なチップがある場合はかなり電脳世界を駆ける必要があるためこれまた面倒。開けたり閉めたり。

エリア最奥にはナビDSとの勝負や、最大のヤミ「ロードオブカオス」が待ち構えている。
ロードオブカオスには3段階の姿があり、各ナビDSを倒したデリートタイムの合計により、
ネビュラグレイ、フォルテ、ダークロックマンの姿の内のどれかになる。

通常プレイでは、フォルテとの初戦はこのロードオブカオスが変化した別個体と行うことになる。

4で別れて以来二度と対面しなかったが、ある意味デューオと距離的に一番近いエリアだったりする。
というのも、このエリアは悪の力の根源なはずなのに、道中で善状態専用のジャスティスワンがランダムミステリーデータに置かれていたり、カオス王を倒すと、デューオ自身は加勢しなかった代わりに、ギガントフックかメテオナックルを授けてくれる。


●エグゼ6:グレイブヤード

「6」本編クリア後に入れるエリア。
ウラインターネット最深部の黒い穴を通った先に存在する、霊気が立ち込める不気味なエリア。

グレイブヤード(墓場)という名前の通り、今までに登場した全ネットナビの名前が刻まれた墓石が複数置かれており、シリーズ最終作に相応しいエリアといえる。
「3」のナビ達の墓石のすぐ近くにバグのかけら10個が配置されているのは何らかの意図を感じずにはいられない。

最深部の墓石にはフォルテSPが潜んでいるほか、そのフォルテSPを倒してから再侵入すると、本編で戦った敵ナビのRVバージョンが墓石から現れるようになる。各ナビRVもフォルテSPもプラグアウトする度に復活するので何度でも戦うことができ、一種のエンドコンテンツ。
ロックマンに限らずリンクナビでもここまで到達すれば戦えるが、あまり。

因みに周辺機器のビーストリンクゲートを接続し、当時販売されたナビデータチップを読み込ませてナビチェンジした各種リンクナビでフォルテSPを倒すと、タイトル画面にビーストリンクゲートのマークが付く。
これはゲーム内だけで使えるリンクナビでは判定されず、あくまでもナビデータチップを読み込んで出現させた『PETに入れて自由に持ち運べるリンクナビ』で倒さなければマークがつけられない。
当時はシリーズ展開もほぼ終わりつつあったこともあり、コロコロコミック等で特に告知もされていなかったため、知らない人も結構多かったようだ。
簡単に書いたが結構な苦行である上にお金も相応にかかるので覚悟しておこう。今から挑むのは茨の道。
また『アドバンスドコレクション』ではそもそもビーストリンクゲートが非対応のため、このマークはどう頑張っても達成不可能になってしまった。
専用周辺機器が前提のためか、この称号がなくても最後の電脳獣SPを倒して隠しエンディングを見る事はできるのだが…。
なにかと手厚くカバーしてくれているアドコレでも、こればかりはどうしようもないポイント。

ストーリー中にデリートされていないナビでも、なんならシリーズ通してとうとう一度もバトルしなかったグライドも墓石に刻まれていたりする。
誰が何のためにこのような墓地を設けたかは不明。
開発者インタビューによると、初期構想ではセレナードが再登場する予定もあったようだが、残念ながらロムカートリッジ容量の都合でカットされてしまった。


●エグゼ6:イモータルエリア

「6」に存在するもう一つの隠しエリアで、グレイブヤードと似た雰囲気を持つが関連性はない。
隠しエリアの中では唯一ウラインターネットと繋がっておらず、条件を満たせばクリア前から行くことができる。

エリアの奥には別次元へと繋がる真っ黒なゲートがあり、ボクらの太陽シリーズに登場するハクシャクが現れる。
また、同じくゲートを通って現れたボクらの太陽の主人公のジャンゴと共にハクシャクを打ち倒すというアツいイベントが見られる。

海外版では新・ボクらの太陽が未発売なため、このイベントは削除されている。
チートでチップは出せるが、正常に動作しないものもあるらしい(詳しくはMMKBやThe Cutting Room Floorを参照)。


因みに「5」と「6」では隠しエリアに侵入すると「4」の最終ボスであるデューオらしき人物から、
ギガチップ(ギガントフックorメテオナックル)を添付したメールが届く。

「巨悪をうちたおしものよ……おまえをみているぞ……」



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最終更新:2025年04月23日 07:48

*1 実はデンサンエリア1の離れ小島に通じるワープポイントが用意されており、そこからであればプラグアウトできるので、出現フラグが立った状態からでもフォルテと戦わずに脱出可能。もう一回WWWエリア内に入ったら即戦闘開始だが。恐らく詰み防止用