ベスト・チャレンジャースターターセット(デュエル・マスターズ)

登録日:2014/05/29 Thu 09:33:29
更新日:2019/01/04 Fri 20:37:03
所要時間:約 5 分で読めます






百裂拳を武器に、新たな伝説と歴史が、君の未来に託された!



ベスト・チャレンジャースターターセットとは、2006年に発売されたデュエル・マスターズ構築済みデッキである。
商品品番:DMS-05S。

概要

この商品は本来は20枚ずつのハーフデッキが2つとホイルカードという構成なのだが、ハーフデッキがデッキデッキしてないのが特徴である。
そのため、2つ合わせてここではフルのデッキとして扱う。

さて…その収録内容なのだが、まずはデッキを見てみよう。

カード名 文明 枚数 備考
シザー・アイ 1 バニラ
アクア・ビークル 3
《爆炎野郎ジョー》 2
不死身男爵ボーグ 2
《群れを守るトライ・ホーン》 自然 1
《激闘するフェザー・ホーン》 2
《白銀の牙》 2
《炎のたてがみ》 2
《超砲手ボルカノドン》 1 準バニラ
《掃討兵バーニング・ヘル》 1
喧嘩屋タイラー 1
《樹界を守るパラダイス・ホーン》 自然 2
《ソード・バタフライ》 2
《ドラグライド》 1 デメリット付き準バニラ
《マドリオン・フィッシュ》 2 準バニラブロッカー
《ゼピメテウス》 2
《アクア・シューター》 2 準バニラブロッカーだが地味に攻撃可能
《オーラ・ブラスター》 自然 1 パンプアップ呪文
既存のカードの下位互換
《幻竜砲》 2 除去呪文
本デッキ唯一のS・トリガー
《テレポーテーション》 1 除去呪文
《ピコット・ミサイル》 1
《キャンディ・ドロップ》 1 ブロックされない
《無敵の咆哮》 自然 2 マナブースト
青銅の鎧 4


こ れ は ひ ど い


考察

……一応見ていこう。
青銅の鎧》と《テレポーテーション》はまだいい。
だが、《オーラ・ブラスター》は《パワー・チャージャー》に完全に負けている。
その他もボーグタイラーなど当時から弱いとされているバニラと準バニラばかり。デッキとしてはお粗末と言わざるを得ない。
七英雄に名を連ねる《シザー・アイ》が1枚とはいえ入ってるうえ、《アクア・ビークル》に至っては無駄に3枚も入っている。嫌がらせだろうか。
「スターターセット」というくせにどこにもスタートできない(一応ルールぐらいは覚えられるが)。

ぶっちゃけ、覚醒編期までに生き残れたカードは《青銅の鎧》のみ。
しかもその青銅の鎧も、エピソード1で初登場した《霞み妖精ジャスミン》と、
ドラゴン・サーガで登場した《青銅の面 ナム=ダエッド》のせいで厳しい立場になってしまった。

そして、限定カードの《ハンドレッドバレル・ドラゴン》はこんな感じである。

ハンドレッドバレル・ドラゴン 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 5000+
パワーアタッカー+1000
W・ブレイカー

生まれながらにして様々なカードの下位互換という悲惨な1枚。《ボルシャック・ドラゴン》やジャガルザーに負けている。
古参イラストレーターであるNottsuo氏が手掛けた迫力のあるイラストだけが救いだろうか。


今のデュエル・マスターズの構築済みデッキは無改造でも大会優勝が狙えてしまうことでしばしば話題になるが、
昔のデュエル・マスターズのデッキは逆で、いくら改造してもデッキのアーキタイプを守り続ける限り勝ち目のないデッキも多かった。

とはいえど、ここからどうやってはじめたらいいんだよ!
もはやアーキタイプというものが全く感じられない。
確かに出して殴るだけというデッキもあるが、それにしても出しやすくしたりcipやATがあったりというのは基本である。
初心者にも使いやすいシンプルなカードを…という方針は理解できるのだが、少々シンプル過ぎたと言えよう。

しかもこれを、ボルバルマスターズサファイア地獄の直後の時期に出したのである。
この前と後の転生編不死鳥編のこともあり、デュエル・マスターズはしばらく低迷期に入る。


…とはいえ、そもそも初期のスターターセットは 最新の120枚の大型セットのカードからしか選出できない と言う無謀にも程がある縛りがあった。
実際、このデッキに入っているカードはハンドレッドバレルを除き全て同時発売のベスト・チャレンジャーにも収録されている。
このような縛りがあったため、過去4年間にわたって出たスターターセットもそこまで強くはなかった。

だが、このセットは過去4年間のものと比べても 飛び抜けて酷い
例えば闘魂編聖拳編転生編のスターターセットはS・トリガーが8枚以上入っており、ある程度の駆け引きを楽しませようとしている。
中でも転生編のものは《地獄スクラッパー》が(1枚とはいえ)入っていたりするなど、縛りの中でそれなりにやりくりしていた。
そちらはそちらで目玉カードの《紅神龍グリムゾンサンダー》がハンドレッドバレルよりも更に酷い弱カードであるという問題を抱えていたが。

一方、こちらは入れようと思えば入れられたであろう《アクア・サーファー》や《ナチュラル・トラップ》が入っていない。
S・トリガーは《幻竜砲》2枚だけである。
手札補充に乏しいこのデッキなら《ネオ・ブレイン》なんかはピッタリだっただろうし、そうでなくても幻竜砲を増量するとか、
S・トリガー付きの準バニラを入れるとか色々やりようはあったはずである。

ベスト・チャレンジャー自体が「180種類もありながらそもそもベストでもなんでもない」「有用なS・トリガーが少ない」という問題を抱えていたが、それにしてもデッキとして滅茶苦茶としか言いようがない。

青銅の鎧を確実に4枚手に入れられたり、《ゼピメテウス》《マドリオン・フィッシュ》といった扱いやすい軽量ブロッカーを手に入れられたりと、
褒められるところもあるにはある。
せめてS・トリガーと手札補充さえどうにかなっていれば、強くはないもののそこそこ楽しめるデッキになっていたのではないだろうか。

どの道、縛りを設けてスターターセットを作ること自体が無謀だったといえよう。
にもかかわらず、このようなセットが5年にもわたり作られたのは・・・
もしやWotCは、デュエマでもMtGのようにスタン落ちでもさせようとしていたのか?


余談

開発側もこのような縛りでスターターを名乗るのは無謀だと5年もかけてようやく気づいたのか、
不死鳥編以降の初心者向けのデッキでは、レアリティの縛りはあるにせよ過去カードも含めたオールスターで構築されるようになっていく。
特に「ビギナーズ・ビートスラッシュ・デッキ」の扱いやすさは当時としては衝撃であり、
白凰をして「自分より遥か高みに居る者が作ったデッキ」自画自賛感嘆させていた。



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