シグマ・トゥレイト

登録日:2014/08/07 (木) 13:45:10
更新日:2022/11/07 Mon 23:08:09
所要時間:約 12 分で読めます






地上の災害に共鳴し、サバイバーはその悲劇を力に変える。




シグマ・トゥレイト》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャーである。
DM-06「闘魂編(インビンシブル・ソウル) 第1弾」にて収録。レアリティはレア。

今なお高い人気を誇る種族『サバイバー』のフィニッシャーを務めるクリーチャー。
その性能は、闘魂編環境下におけるサバイバーデッキの活躍に一役買った。

そのため、サバイバーのクリーチャーの中では一番の人気を誇る。
サバイバーの絶滅から10年以上経過した現在でも、サバイバーの復活と同時に再録を願う声も多い。


スペック

シグマ・トゥレイト R 火文明 (6)
進化クリーチャー:サバイバー 9000
進化-自分のサバイバー1体の上に置く。
クルー・ブレイカー:サバイバー

何といっても、こいつの一番の魅力は『クルー・ブレイカー』というブレイク能力にある。

クルー・ブレイカーは、条件を満たした自分のクリーチャーの数、もしくは自分の他のクリーチャーの数だけ、ブレイク出来るシールドが増えるという能力。
つまり、クリーチャーを並べれば並べるほどブレイク数が増えるため、小型クリーチャーを大量に展開するサバイバーのコンセプトとクルー・ブレイカーは非常に噛み合っている。
そのため、シールドを5枚以上ブレイクすることも難しいことではなくなっている。

パワーやコストは、闘魂編当時の環境で見ると高いスペックに入る方であった。
現在は、闘魂編当時よりはるかにインフレが進んでいるので、パワーやコスト面では特筆できる部分は無くなっている。
しかし、インフレが進んだとはいえ、決して低いパワーではなく、サバイバーであることから、他のサバイバーによる能力の共有ができるため《威嚇するスマッシュ・ホーンα》《ブレイズザウルスα》によるパワーの強化も期待できる。

しかし、注意点も結構見当たるクリーチャーである。

まず、フィニッシャーとしての効果が期待できるクルー・ブレイカーは、サバイバーが大量にいないと効果を発揮できない。
シグマ・トゥレイトだけでは、シールドは一枚しかブレイクできないのだ。

現在のようなインフレの進んだ環境では、小型であるサバイバーは並べられる前に除去されることが多い。
だから《死縛虫グレイブ・ワームγ》のような墓地回収効果を積極的に使いこなしていかないといけない。

また、シグマ・トゥレイトはサバイバーではあるが、自身の能力を他のサバイバーに与えることはできない。
どういうことかというと、クルー・ブレイカーを他のサバイバーと共有することはできない。

さすがにクルー・ブレイカーを共有できたら、あまりにも高スペックすぎるのでしょうがない。
しかし、勘違いしやすいと思われるので注意しておこう。

一応言っておくが、シグマ・トゥレイトは、他のサバイバーの能力をもらうことはできる。
能力を与えられないだけで、共有させてもらえないという訳ではない。

後は何と言っても最大の難点は、シグマ・トゥレイトの入手が難しいことである。
収録されていたDM-06はとっくの昔に絶版されてしまっている。
DMD-26などでサバイバーは新規が登場しているが、火のサバイバーは増加していないため再録の機会もほとんど与えられていない。

レアリティがレアであることも、ある意味入手の難易度を挙げている。
同じDM-06のスーパーレアのサバイバーである《ゼータ・トゥレイト》は、レアリティが高いことからある意味逆に入手しやすくなっている。

ついでに言うならば、サバイバーデッキのフィニッシャーは長年シグマ・トゥレイトが殆ど務めていることも原因だろう。
貴重な存在という認識からあまりユーザーが手放そうとは思わず、中古カードとしてカードゲームショップなどで見かけられないのかもしれない。

結論を言うと、サバイバーデッキのフィニッシャーとしては十分すぎる性能を持っている。

シグマ・トゥレイトがサバイバーデッキに入らないパターンはあまり見かけない。
ブレイドラッシュ・ワイバーンδ》や《ゼータ・トゥレイト》などのフィニッシャーの出番をも無くしてしまっているほどである。

火のサバイバーが新規に恵まれていないこともあり、火を投入したサバイバーデッキは現在でもあまり基本スタイルを変えていない
まだまだサバイバーデッキの切り札の役割を果たすことになるのは間違いないだろう。


相性の良いカード

シェル・ファクトリーγ(ガンマ) R 自然文明 (6)
クリーチャー:コロニー・ビートル[サバイバー] 2000
SV-このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分の山札を見る。その中からサバイバーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
サバイバー(このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の他のサバイバーも上のSV能力を得る)

DM-06で登場したコロニー・ビートル[サバイバー]。
山札からサバイバーをサーチするサバイバー能力を持った、サバイバーデッキの核とも言えるカード。

サバイバーデッキを使うなら、ほぼ必須の存在。
シグマ・トゥレイトを山札からサーチして、次のターンで進化という流れはサバイバーデッキではもはや定番。

サバイバーデッキでは自然が必須と言われる理由を作っているクリーチャーである。

流星魚(スターブルー・フィッシュ)α(アルファ) C 水文明 (6)
クリーチャー:フィッシュ[サバイバー] 3000
SV-このクリーチャーはブロックされない。
サバイバー(このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の他のサバイバーも上のSV能力を得る)

DM-05で登場したフィッシュ[サバイバー]。
サバイバーをブロックされなくする能力を持つ。

こいつの能力を、シグマ・トゥレイトが共有すれば、ブロックされなくなる。
クルー・ブレイカーの威力も発揮しやすくなるだろう。

難点を挙げるなら、サバイバーデッキでは水が入ることは少ない。
サバイバーデッキで使われる基本色は、火文明・自然文明・闇文明だが、ここに水を加えると、色事故の危険性が高まるからだ。

詳しくは個別項目を参照。

死縛虫グレイブ・ワームγ(ガンマ) R 闇文明 (5)
クリーチャー:パラサイトワーム[サバイバー] 3000
SV-このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分の墓地からサバイバーを1体選び、自分の手札に戻してもよい。
サバイバー(このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の他のサバイバーも上のSV能力を得る)

DM-06で登場したパラサイトワーム[サバイバー]。
サバイバーの墓地回収ができ、サバイバーにある程度の除去耐性を築き上げてくれる。

シグマ・トゥレイトが手札からハンデスされたりして墓地に置かれてしまう危険性を薄めてくれるクリーチャー。
マナカーブ的にも綺麗にシグマ・トゥレイトに繋がることにも注目したい。


派生カード

バクエン変怪 <シグマ.鬼> P 火文明 (2)
スター進化クリーチャー:鬼レクスターズ[サバイバー] 3000+
スター進化:レクスターズまたは火のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
パワード・ブレイカー(このクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
攻撃中、このクリーチャーのパワーを、自分のタマシード1枚につき+3000する。

鬼レクスターズとしてバクエン変怪なるデモニオに取り込まれたシグマの姿。
地味にサバイバー関連ではレクスターズディスペクターも登場しておらず、王来篇から王来MAXを通しても唯一のサバイバーである。

タマシードを参照したパワー上昇効果を持ち、原典のクルー・ブレイカーはパワード・ブレイカーへと置き換わっている。
基礎パワーこそ低いものの2コストという圧倒的軽量さで召喚できるため、タマシードと併用して序盤に出せばパワー6000以上の2打点として活躍が見込める。


関連カード

ブレイドラッシュ・ワイバーンδ(デルタ) VR 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ワイバーン[サバイバー] 5000
SV-W・ブレイカー
サバイバー(このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の他のサバイバーも上のSV能力を得る)

DM-05で登場したアーマード・ワイバーン[サバイバー]。
W・ブレイカーを付加させるサバイバー能力を持つ。

シグマ・トゥレイトとは、サバイバーデッキのフィニッシャー候補として争うライバル。
しかし、現状ではクルー・ブレイカーの方が安定性が高いためか、シグマ・トゥレイトが使われる。

ただ、こいつの一斉にW・ブレイカーとさせるサバイバー能力もそこまで悪くは無い。
たまにあるデッキタイプだが、両方ともフィニッシャーとしてデッキに投入するタイプも存在する。

詳しくは個別項目を参照。

ゼータ・トゥレイト SR 水文明 (8)
進化クリーチャー:サバイバー 8000
進化-自分のサバイバー1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにあるサバイバーの数と同じ枚数のカードを引いてもよい。
W・ブレイカー

DM-06で登場した水の大型進化サバイバー。
バトルゾーンの双方のサバイバーの数に応じてドローできるcip能力を持つ。

決して悪い性能ではなく、ドロー効果もサバイバーの性質とは相性も悪くは無い。
ただ、サバイバーの展開をさらに促すこのカードの能力は、オーバーキル気味で使いにくい。
パワーやコスト面ではシグマ・トゥレイトに劣っている点も痛い。

詳しくは個別項目を参照。

シータ・トゥレイト P 自然文明 (6)
進化クリーチャー:サバイバー 3000
進化-自分のサバイバー1体の上に置く。
S・トリガー
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて、それぞれの種族に加えてサバイバー種族を得る。

コロコロコミックの付録カードとして登場したサバイバーの進化クリーチャー。
DM初となる種族追加能力持ちかつ、初のS・トリガー進化という革命的なカード。

味方クリーチャーすべてがサバイバーとなるが、あくまで「サバイバー種族を得る」のである。
つまり、クリーチャー自身の能力が「サバイバー能力になる」わけではない…
パワーも低いため、進化サバイバー三体の中では一番使われない。

詳しくは個別項目を参照。


デュエル・マスターズ プレイス

シグマ・トゥレイト R 火文明 (6)
進化クリーチャー:サバイバー 9000
進化-サバイバー
自分の他のサバイバー1体につき、さらにシールドを1つブレイクする。
W・ブレイカー
攻撃されない。

DMPP-09EX「聖竜凱旋 -REBORN OF THE SURVIVOR-」にて収録。
クルー・ブレイカーではないブレイク数追加効果となり、W・ブレイカーへと変更。攻撃されない効果も得た。
味方のサバイバーがいなくても2枚のシールドブレイクは確約されたことになり、TCG版よりも素のスペックのブレイク数が増したことになる。

TCG版と同様に火の入るサバイバーデッキではフィニッシャーとなるが、味方のサバイバーがいない状態でも一定の攻撃力が保証されたことで安定性が増している。
攻撃されなくなったことで多少場持ちも良くなっており、ブレイク数を増やせなくても単純に殴り続ければごり押しで勝てる可能性も上がっている。


背景ストーリー

シグマ・トゥレイトを初めとする進化サバイバーは、闘魂編時期に超獣世界に現れた。

超獣世界の従来のクリーチャーに、徐々に劣勢に追い込まれたサバイバー軍の最後の切り札とも呼べる存在だった。
しかし、奮戦虚しく進化サバイバーは敗れ去り、サバイバーは超獣世界から絶滅した…ように見えた。

■基本セット~闘魂編

ある日、大爆発の影響により、未知の空間(惑星の地下)へと繋がる風穴が出現。
そこから姿を現したのが、サバイバーたちである。

彼らは元々惑星のマグマに近い深部で生活していた種族だった。

その苛酷な環境で生き抜くためか、共に力を分け合い、助け合う能力が発達していた。
つまり、サバイバーは文明間で戦っていた当時の超獣世界の考えとは異なり、文明という壁が存在しなかった。

彼らはここぞとばかりに世界の覇権を握るため、各文明へと攻撃を開始する。

初めは、サバイバーの『集まるほど強くなる』性質に驚きを示し、そんな彼らに違和感を感じていた超獣世界の住人。
文明という意識が無い彼らは、当時の超獣世界に衝撃を与えたかもしれなかった、が…

結局サバイバー軍は、当時の超獣世界のクリーチャーを脅かすことにはならなかった。
特に闇文明に至っては、本拠となる地下が猛毒の瘴気で包まれていたので、サバイバーの侵攻が出来ない始末。過酷な環境で生きてたのに…

各文明はサバイバー軍団を迎撃。それぞれが応戦し、窮地に陥ったサバイバー軍は最終手段を使う。
それは、倒れ行く仲間を融合し強大な進化クリーチャーへと進化を果たすことだった。

進化サバイバーは、各地で超獣世界のクリーチャーと激戦を繰り広げる。
最終的に、進化サバイバーは敗れ去ってしまったのだった…もう少し進化サバイバーも頑張れよ…

サバイバーは超獣世界から存在が無くなった。種族が全滅したのだった。

■ついでに

基本セットエピソード3の超獣世界で、完全に全滅を果たしたことが明言された種族は現在のところサバイバーだけだった。
転生編不死鳥編の間では多くの種族が滅び去ったが、それらの種族は最終的に不死鳥編終盤で復活させられている。

フェニックスなども一度はゴッド軍によって滅んでいるが、戦国編で不死鳥型と惑星型の両フェニックスが収録されている。
ゴッド・ノヴァもアウトレイジによって一度は全滅しているが、後にゴッド・ノヴァOMGが出現している。


つまり、サバイバーは背景ストーリーでは長い間蘇ってもいないし、同名の種族(背景ストーリーでは別種族扱い)が出現したりもしていない。
なので、正真正銘滅びてしまった種族とされていたのである。

従来の超獣世界とは別世界のドラゴン・サーガ世界ではどういう扱いなのかは分からないが、多分こっちでも全滅しているかもしれない。
ただし、続編の革命編の舞台において、サバイバーの設定を思い起こさせる地下世界にある国家の存在が示唆されているが……

こういった背景設定が、今日までのサバイバー復活や再収録の障害になっているのかもしれない。

……と思っていたら、DMD-26においてまさかの新規サバイバーが多数登場。
背景ストーリーの方でも、従来の超獣世界において復活を果たした。
しかし、シグマ・トゥレイトはこのDMD-26において再録を逃してしまった。

果たして今後、このサバイバー復活の波に乗ってシグマ・トゥレイトは初めての再録を果たせるだろうか。



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最終更新:2022年11月07日 23:08