特殊勝利(TCG)

登録日:2011/12/08 Thu 03:40:02
更新日:2025/07/12 Sat 10:20:33
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特殊勝利(エクストラウィン)とは、トレーディングカードゲーム(TCG)における勝利方法のひとつ。


概要

ライフやデッキが0になるなどのルールに基づかない、特定のカードの効果による勝利のこと。
おおよその勝利の戦法とは軸がずれる分、対策が難しいのが最大のメリットだが、
本来のルールに逸脱するだけありカード効果を発動するのに手間がかかったり、勝利条件を達成するのに果てし無い労力がかかる場合がある。
とはいえその労力が多大にかかる分、勝利できた時の快感は格別であり、独自のデッキ構築を求められることもありプレイヤーの腕が鳴る分、総じてロマン溢れること間違いなし。
ただ、たまに条件によっては簡単に発動条件を満たせてしまい、環境を荒らす要因になることもあるし、ソリティアという黒歴史になってしまうこともある。

また、ゲームによっては条件を満たすと敗北するいわば特殊敗北、なかには勝利を越える禁断のマッチ勝利(=この1試合ではなく、公式大会などにおける勝敗の意味での「特殊勝利」)というものも存在する。
ただしこれらはそれぞれ八百長行為の防止、実力審査としての意義を損なうという理由から禁止カードに指定されるか、「大会の類でのみ特例的に禁止カードと見なす」裁定が出されることが多い。
またこういった特殊敗北効果を持つカードは基本的に「特定の条件を満たせば特殊敗北、満たしていない場合は強力な効果を得られる」デザインのことが多く、なんらかのコンボでその「特定の条件」自体を踏み倒せる場合はバランス上非常に問題となりうるのも裁定を担当するスタッフ、つまりTCGとして発売・運営しているメーカーにとっては高リスクでもある。
実例として後述する《魂のリレー》(遊戯王OCG)は、下の実例集でも触れるように、当初は【宝玉獣】のような基本ルールとして破壊されないモンスターと組み合わせれば特殊敗北だけ踏み倒してLPが減らなくなる(=《魂のリレー》の効果以外では負けなくなる)と裁定されていたが、後に裁定変更が入り「この場合は特殊敗北条件は無効化されない。【宝玉獣】側の効果が発動した時点で特殊敗北となる」となった。
何?レベルを持たないならレベル0ではないのか!?項の「カードそのものの効果のみではなく、OCG基本ルールが絡む裁定」の部分も参照してほしい)

ほとんどがいわゆるアナログTCGかそれを下敷きにしたオンラインTCGでの採用で、アーケードTCGで導入されたカードは非常に稀なのも特徴。
これはアナログタイトルと違い対戦することそのものに料金を要するため、「ルールを踏み越えて強制的に決着がつくのはプレイヤー感情の面でお金を払ってよくわからないまま負けさせられる、単なる理不尽なカードとなりうる」「対策をしていないと強制的に敗北となる、はアナログ作品以上に対戦バランスの面で許容しにくい」のがネックなのだと思われる。
ただ、後述するように、追記時点でサービス展開中の作品にはキャラゲーとしての再現度の事情から「このカードは特殊勝利効果を持つ」効果となったケースが存在するため、このあたりは解釈次第か。


特殊勝利の例

MtG



遊戯王OCG


デュエル・マスターズ

特殊敗北についての前提条件として、DMには「ルール上の意味で敗北する場合に割り込みで発動できる」「条件を満たせば敗北を無効化し、そのまま対戦を続行する」効果を持つカードが珍しくない。
そのため「爆笑必至 じーさん」のような任意でのサレンダーしか効果を持たないカードですら勝つための用途が存在するカオスなことになっているきわめて特殊な前提となる環境になっている。
この理由から本項目では効果の説明を「ゲームに勝利する」としているカードのみ紹介し、特殊敗北に分類されるようなカードは割愛している。

ポケモンカードゲーム


Lycee


◆RamblingAngel


Precious Memories


プロジェクト・レボリューション


GUNDAM WAR


ガンダムアーセナルベース

1枚だけながら、アーケードTCGでは珍しく特殊勝利効果を持ったカードがある。

カードファイト!!ヴァンガード


バトルスピリッツ


Z/X


Hearthstone


Shadowverse




このカードを発動したターン、発動したプレイヤーがのべ22620回以上追記・修正を行っている場合、このカードを発動したプレイヤーは勝利する。

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最終更新:2025年07月12日 10:20

*1 クリーチャーの大量展開を得意としつつも、クリーチャー除去手段を持たない

*2 特殊勝利がアップキープ時などではなく常時誘発するため「勝利する→《白金の天使》で無効化」が永久ループするため、選択肢の無いループについてのルールで引き分けとなる。

*3 あなたがコントロールしているパーマネントのマナコストに含まれる青マナシンボルの合計

*4 条件が「信心がライブラリーの枚数「以上」」なので、両方が0でも適正。つまり、ライブラリー0枚時に場に出せば、その後自分の場が完全に空になってても勝利できる。

*5 ライブラリーを全て追放した後墓地をそのままライブラリーに置き換える

*6 デッキ製作者、浅原晃のあだ名から

*7 MTGのヴィラン。悪辣な人体実験を繰り返した医者。

*8 当時はメジャーではなかった毒カウンターと特殊敗北を除く。毒カウンターによる敗北は正確には特殊勝利・敗北ではないが

*9 こういう「カードの処理的な問題」に絡めたジョークはどのTCGでも定番。遊戯王でもアニメにおける《超融合》でプレイヤーとモンスターが融合する結末を迎えた際に、「プレイヤーと霊使いを融合させることはできますか?」というジョーク的な質問と、それに対する「融合デッキにそれを素材にするモンスターがいれば可能です」というそっけない回答が話題になった(当時は「調整中」の話題が非常に多い時代)他、デュエル・マスターズではこういうくだらない質問に公式がとても懇切丁寧に答える文化が盛んだった時期もあった。

*10 好きなカード名に変える事ができるが、「マジックに存在するカード名」でなければならないので、これ1枚だけで勝ちという訳にはならない

*11 アニメのヌメロニアス・ヌメロニアの効果「相手はデュエルに敗北する」を再現している。

*12 海外版では「FINAL」に変更されている。

*13 遊戯王の公式規定ではサレンダー(投了)の項目が無い為、反則負け以外でデュエルを中断する方法が基本的に存在しない。非公式的には投了を受け入れる場合も多かったと思われるが、このカードを使っているプレイヤーはサレンダーされてはこのカードを使っている意味(対策カードをサイドインさせずに勝利する)がなくなるので認めるはずもなかった。

*14 厳密には効果扱いではない

*15 世界に1万枚しか存在しておらず、ショップなどでの出回りは非常に少ない。

*16 元々の持ち主が自分のモンスターであっても、「相手フィールドに存在するモンスターの効果で生み出されたトークンの持ち主は『相手』になる」と言うルールが存在する。

*17 1を出した場合はそのまま勝利、2・4・6なら出たら目で1に変更出来るのでやはり勝利、3・5なら出たら目も使えず失敗。従って4/6=2/3の確率で勝利、2/6=1/3の確率で失敗。

*18 裁定上、《じーさん》の効果は1ターンに何度でも使えるため、これでワンショット特殊勝利キルも十分に可能

*19 知らない方に説明すると、ガンダムWはヒイロ・デュオ・トロワ・カトル・五飛の5人のガンダムパイロットが主役の物語である。それぞれに専用のガンダムがあるため、後述の様にこのカードの条件をちょうど満たせる

*20 詳しくは類似した性質のカードを解説している(MTG)の項目をどうぞ。

*21 このゲームの勢力色は原則出典作品で決まる。白勢力は先述のように『W』と『SEEDシリーズ』

*22 ちなみにこの弾で他に機体で最高レアリティになったのはνガンダムとサザビーの福岡立像版、ガンダム・バエル

*23 それ以前からガンダム試作2号機(アトミック・バズーカ)とガンダムX(サテライトキャノン)が同じく敵味方を識別しない判定だったが、この2機の戦術技には「範囲」があるため味方機体のみ退避させることも狙えた

*24 FORSQUAD 02弾のFQブースター販売開始時点。

*25 シャア(1st)とシャア(CCA)、レイジ(単独版)とセイ&レイジなど同様の別verパイロット扱いだった『トライエイジ』と違い、ローラとロランがシステム上同一キャラとなっている

*26 共にキーワード能力。Z/Xのルール上同じ能力を持つカードはデッキに4枚ずつしか入れられない

*27 前者2つの報酬は「自分のデッキからカードを発見する」

*28 自身のPPが各カード指定の値と同じかそれ以上の時、余分にコストを払うことで追加効果を発動させる効果。このカードの指定は『10』