登録日:2017/03/03 Fri 22:15:00
更新日:2025/05/12 Mon 23:11:01
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この項目には『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』のネタバレを含みます
闇、闇、闇!
光を喰らい、世を眩ませ!現れろ!
暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ!
暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ
効果モンスター
星10/
闇属性/
悪魔族/攻3000/守0
このカードは通常召喚できない。
このカード以外の手札の「方界」カード3種類を相手に見せた場合のみ特殊召喚できる。
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは、このカード以外の元々の攻撃力が3000以下のモンスターが発動した効果を受けない。
(2):このカードの攻撃でモンスターを破壊した時に発動できる。
このバトルフェイズ中、このカードはもう1度だけ攻撃できる。
(3):自分エンドフェイズに発動する。
お互いのプレイヤーは3000ダメージを受ける。
【概要】
映画のキャラクター、
藍神の使うカテゴリ【方界】モンスターの切り札的存在。
だが、他の方界胤ヴィジャムを組み込む事によって召喚される方界モンスターとは違う異質な召喚条件と効果を兼ね揃えている。
召喚条件として、手札の方界カード3種類を公開する事によって特殊召喚する事が出来る。
一見厳しそうな条件だが、方界カードならば種類を問わない上に【方界】デッキにはサーチ・リクルートが豊富なため、
後述する効果の割には簡単すぎる程に出す事が出来る。
第一の効果として
元々の攻撃力が3000以下のモンスターが発動した効果を受けない
という耐性を持つ。
遊戯王OCGでは強力な
制圧力を持つ効果モンスターが蔓延りまくっているため、耐性としては対象や破壊耐性よりも有用に使える場面が多い。
特に場所の指定がないため、フィールド外で発動する効果モンスターの効果に対しても有効で、
手札誘発モンスターの代名詞とも言える《
エフェクト・ヴェーラー》や《
幽鬼うさぎ》による妨害も無意味。
ただし、あくまで発動した効果なため、永続で影響を及ぼす効果モンスターの効果は3000以下であろうとも普通に受けてしまう。
次の効果は、攻撃でモンスターを戦闘破壊した時2回目の連続攻撃ができるというもの。
《
青眼の白龍》と同等のモンスターが2回攻撃できると言えばその恐ろしさは伝わるだろう。
そして、このモンスターを象徴する最後の効果。自分エンドフェイズにお互いのプレイヤーに3000ダメージを与えるというもの。
攻撃力3000のモンスターが2回攻撃を行った上でさらに直接攻撃クラスのダメージを与えてくるのだから、相手としては溜まったものではない。
バーンとしては最強クラスの効果ダメージであり、一度でも発動すればデュエルの進行はかなり早くなる。
欠点としては自分もダメージを受けてしまうことで、返しのターンで攻撃力を上回るモンスターを出されそのままワンキルされる事も。
ちなみにこの効果は珍しく同時にお互いにダメージを与えるため引き分けが起こり得る。
まさに諸刃の剣と言える効果であるが、かつての破壊輪等同様、あえて引き分けを狙う場合には便利な効果でもある。
総じて、
凄まじく殺意の高いモンスターと言える。
特に方界にはモンスターの攻撃力を
過剰なまでに上げる
魔法カードがいくつか存在し、
相手モンスターの攻撃力を半減させた上で、方界モンスターの攻撃力を倍加する
《方界波動》
などと合わせるとそれだけで勝負が決まってしまう事も多い。
往年のOCGプレイヤーにもわかりやすく解説すると
サーチ可能で無制限の開闢がこれまた無制限のリミ解の効果を受けて殴ってくるようなもの。
軽い条件と相まって後攻1ターン目で出てきて気づいた時には相手が死んでいたという事も珍しくない。
弱点としては、攻撃力3000以上のモンスターと魔法、罠カードの効果に対しては無力であること。
また、最近流行している壊獣モンスターに対しても耐性が働かずリリースされてしまう。
■映画においての活躍
ラストデュエル、
遊戯&
海馬vs藍神戦において、千年リングの闇の意志に支配された藍神が
暗黒次元領域決闘
で先攻1ターン目に次元特殊召喚した。
方界モンスターではあるが、元々藍神のデッキには入っていないモンスターらしく闇の力によって創造されたカードだと思われる。
この時の藍神は闇の力の影響で、自身も
歪な造形のモンスターと化していた。
お世辞にも可愛いとは言えない
その効果でターンエンド時にお互いのプレイヤーに3000ダメージを与え、
返すターンで次元召喚された海馬の
《パンデミック・ドラゴン》
の破壊効果を耐性で
無効化。
次のターンで、遊戯の場の《
ゴールド・ガジェット》に攻撃するも、罠モンスター《機動要塞メタル・ホールド》の発動によって防がれる。
そして《機動要塞メタル・ホールド》の反撃をトリガーに藍神は罠カード
《方界防陣》
を発動。
その攻撃を無効にし、
デッキから新たに《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》体を特殊召喚した。
そのまま、3体の《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》は遊戯達を抹殺すべく連続攻撃を行う。
《パンデミック・ドラゴン》《機動要塞メタル・ホールド》を粉砕し、ダイレクトアタックを決めようとしたが、遊戯の罠カード
《光の護封霊剣》
によって阻まれる。
辛くも邪神の攻撃を凌ぎきったように見えたが……?
余談であるが、映画版のデュエルにおいては召喚条件について特に触れられておらず、召喚制限そのものが存在していなかった可能性もある。
ちなみに、《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》のデザインは二種類あり、最初に召喚されたものはOCGのイラストと同じものだが、
《方界防陣》で召喚された二体目と三体目の《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》は頭部にあるキューブの角度や触手の色・数が違っている。
ちなみにこちらのデザインは原作者の
高橋和希氏の書き下ろしである。
邪悪なる意識よ集え!
世界を光なき絶望へと導くために、今こそ漆黒の闇から降臨せよ!
暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ!
藍神の罠カード
《方界合神》
により3体のクリムゾン・ノヴァを素材に融合召喚された狂気のモンスター。
暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ
融合・効果モンスター
星10/
闇属性/
悪魔族/攻4500/守3000
「暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ」×3
このカードは上記のカードを融合素材とした融合召喚でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):このカードの攻撃宣言時に発動する。
相手のLPを半分にする。
(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
そのバトルフェイズ中、このカードはもう1度だけ攻撃できる。
(4):自分が効果ダメージを受けた場合に発動する。
受けたダメージの数値分だけ相手にダメージを与える。
見れば分かると思うが、元となった《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》すら可愛く見える程の攻撃的なモンスターである。
耐性がパワーアップし《
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》のそれと同等のものを得た。
魔法・罠カードに対しても耐性を備えているが、場合によっては完全にモンスター効果を遮断する《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》と比べると対モンスター性能に少し穴がある。
《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》の連続攻撃もしっかりと受け継いでおり、攻撃力も上がっている分更に殺傷力が増した。
そして、なんと
攻撃時に相手のライフを半分にする
というとんでもない効果が付加されている。
ダイレクトアタックが通れば攻撃力と相まって初期ライフの8000では相手は即死。
当然ながら、追加攻撃でも発動するため相手のライフがいかに多かろうが無意味とばかりにライフを削る事が出来る。
ちなみに藍神はこの効果を「邪神の攻めに伴う生贄」と表現している。ただし、
生贄は見ての通り相手のライフである。
最後の効果は受けた効果ダメージをコピーし相手に跳ね返すというもの。
効果ダメージを与えるカードは多いものの、この効果を生かしたいなら相手の発動を待つより自傷する方が早いだろう。
特に素材元との《暗黒方界神クリムゾン・ノヴァ》との相性は最高であり、難易度は高いもののお互いに並べば相手に6000もの効果ダメージを与える事が出来る。
勿論、弱点もある。いかに強固な耐性があっても、4500を超えるモンスターには戦闘破壊されてしまうし、壊獣といったリリース系のモンスターも防げない。
特に、
対象を取らないコントロール奪取
は天敵で、《
FNo.0 未来皇ホープ》を相手にするとこちらの攻撃宣言時のライフ半分くらいしか削れない上に、
逆に《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》のコントロールを奪われてしまう。そうなった場合こちらが一気に敗北に近づくのは言うまでもない。
ただしこのカードのあまりの攻撃性の高さゆえ、一度場に出せば恐らく相手のターンが回ってくる事はほとんどないであろう。
出すにも大きな消費を伴うため融合召喚したそのターンに決着を付けてしまう事が望ましい。
このカードの特殊召喚で、絶体絶命の窮地に立たされる遊戯。
ダイレクトアタックによって敗北する刹那、海馬は
罠モンスター、
《クリスタル・アバター》
を発動。
その効果でなんと
ライバルである遊戯を庇う。
以前、バトルシティ編において「タッグデュエルとはいかに自分のパートナーを利用するか」とまで考えていた彼からは想像もつかない行動であった。
当然、発生するダメージによってライフが消滅する海馬。
その言葉を残して暗黒粒子へと消えていく海馬。
海馬から受け継いだ千年パズルを身につけ決闘を続けるも、
《クリスタル・アバター》の効果ダメージをトリガーに発動した邪神の効果により、藍神と同等のダメージを受ける遊戯。
《
クリアクリボー》の効果でそれを防ぐも、襲いくる邪神の連続攻撃とライフ半減効果でライフも精神も瀕死の状態となってしまう。
そして、満身創痍に追い込まれ、暗黒粒子に蝕まれながらも、《クリアクリボー》の効果でドローを行おうとする遊戯。しかし、もはやカードを引く気力もほとんど残っておらず、最後の最後で力尽きてしまう。
遊戯を包み込んだ光の柱。そして、広がる光が暗黒粒子を消し去っていく。
狼狽する藍神の前で、まるで燃え盛る炎のごとく、光が人の姿を取る。
遊戯と同じシルエット。
外套のごとくはためく童美野高校の男子制服。
胸元に輝く千年パズル。
現世に再び現れた「
王」は、クリアクリボーの効果でドローしたカードを見もせずディスクにセットする。
引き当てられたそのカードは当然のごとくモンスターカード。
主君に傅く姿で現れた《守護神官マハード》は、立ち上がり飛翔すると、その効果で倍加した攻撃力を以て《暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ》を迎撃する。
魔術攻撃を受けて全身から炎を吹き出し、暗黒方界邪神は爆発四散して消滅。
次元領域デュエルのルールによってモンスターの攻撃力分のダメージが発生し、ライフを失った藍神は敗北。千年リングも砕け散り、ようやく戦いは終結した。
暗黒次元領域の消滅と共に、消されていった人々や街並みも全て元に戻る。
そして、闘いの場であったスタジアム中央で向き合う「二人の遊戯」。
死者はこの世に留まってはならない。組み上げられた千年パズルと共に、「王」は再び冥界へと姿を消す。
その名残のように、夕空に消えていく黄金の光の粒子を、遊戯はただ見上げていた。
追記・修正は相手をワンキルしながらお願いします。
- ラストボスにふさわしいカードだと思うな。召喚条件も難しいし -- 名無しさん (2017-03-03 22:24:46)
- トリニティの方ははあれだな、ぼくのかんがえたさいきょうのカード的な雰囲気を感じる -- 名無しさん (2017-03-03 22:39:20)
- ↑2トリニティの事なんだろうけど、クリノヴァは何かおかしいぐらい簡単に出てくるんだよなぁ・・・ -- 名無しさん (2017-03-03 22:41:49)
- 項目名の/は/に変えた方がいいな -- 名無しさん (2017-03-03 23:01:20)
- 「逆にクリムゾン・ノヴァ・トリニティ」のところちょっと書き忘れてるね -- 名無しさん (2017-03-04 00:39:20)
- あれ自分のターンやなくてクリアクリボーの効果じゃなかった? -- 名無しさん (2017-03-04 10:50:30)
- ↑状況的にはクリアクリボーの効果なんだけどね。明言されてないし対戦会では自分のターンドローが条件になってるね。 -- 名無しさん (2017-03-04 11:02:01)
- 召喚口上的にも未来皇で殴れると気持ちいいんだ。そしてそこからのフューチャースラッシュによる追撃 -- 名無しさん (2017-03-04 13:01:35)
- 何で相手の攻撃の生贄をこっちが払わなきゃならないんだ…という理不尽感が凄かった藍神のセリフ -- 名無しさん (2017-03-05 02:33:09)
- 《シュトロームベルクの金の城》というカードが昔… -- 名無しさん (2017-03-05 21:35:11)
- ↑あれは兄貴のデータ改竄の結果だからノーカンで -- 名無しさん (2017-03-06 01:35:01)
- なんかエネルギードレインみたいなことしてるなら生贄感もあるけど実際には普通にビーム撃ってるからそれ攻撃じゃんってなるんだよな… -- 名無しさん (2020-11-08 19:51:15)
- 清々しいまでに「お前を殺す」と書いてあるテキストが好き -- 名無しさん (2021-08-26 22:12:07)
- 融合前もその後もファントム・オブ・カオスで有効活用出来そうだ。 -- 名無しさん (2021-08-29 14:26:33)
- ↑実際、クリムゾンノヴァ軸にオッドアイズフュージョン積んで覇王眷竜スターヴだして名称・効果コピーする型はある。打点はクリムゾンノヴァに劣るけど、耐性は据え置きだし、代わりに貫通能力も付与されるから波動使えばまず間違いなく相手は死ぬ -- 名無しさん (2021-12-06 07:09:05)
- おかえり、アテム -- 名無しさん (2025-05-12 23:11:01)
最終更新:2025年05月12日 23:11