キャディラックス恐竜新世紀

登録日:2017/10/12(木) 01:31:46
更新日:2023/09/28 Thu 20:42:58
所要時間:約 5 分で読めます



『キャディラックス恐竜新世紀』とは、1993年にカプコンが世に送り出したアーケードゲームである。
ジャンル:ベルトスクロールアクション
プレイ人数:1~3人
ステージ:全八面

◆あらすじ

時は、26世紀。
人類は、天変地異によって復活した恐竜達と共存していた。
しかし、その一方で恐竜達を狩る密猟者達が後を絶たない。
これは、恐竜達の保護を目的とした四人の戦士達による、白熱のバトルである…!

◆登場キャラクター


【プレイヤーキャラクター】


  • ジャック・テンレック
主人公。
四人のリーダーで、メカニックにして霊媒師。
性能はバランス型。
ダッシュ攻撃は姿勢が低く、相討ちになりにくいが、
発動距離が短いため、巨漢相手だと反撃されやすい。
アニメ版の彼は中々の二枚目であったが、何故か本作ではやや三枚目になっている。

  • ムスタファ・カイロ
黒人メカニック。
性能はスピード型。
四人の中でダッシュ攻撃のリーチが一番長く、安定して二発も決まる為、ワンコインクリアに一番近いキャラクターとされている。
メガクラッシュ技は竜巻旋風脚よろしく、トルネードキック。

  • ハンナ・ダンディー
四人の紅一点。
性能はスキル型で、四人の中では強化銃の弾数が一番多い。
欠点はダッシュ攻撃のリーチが短いため、潰されやすい事。

  • メス・オブラドビッチ
四人の中では一番の怪力の持ち主。
パワー型で、四人の中では一番攻撃力が高いが、その分スピードは一番低い。
投げ技が二種類あり、通常はボディー・スラム、つかんでから後ろに投げるとブレーン・バスターとなる。


【敵キャラクター】

敵が武器を落とした場合、こちらが拾って攻撃に利用できる。
食べ物系は拾うと体力が回復する。

  • 雑魚敵
アストロ 一番最弱な雑魚敵。
特筆すべき点は余りない。
リスク アストロより若干強い。
頭に装備しているスコープが特徴。
バイクで特攻するタイプもいる。
D.D アストロの色違い。
だが、アストロ以上に強く、非常に好戦的な性格をしている。
ジョー 頭にハチマキを絞めている密猟者。
猟銃で撃ってくる他、それで殴り付けて来たりする。
コブラ 髭面で中年風の密猟者。
サターン バンダナを被った初老の密猟者。
ブレード サバイバルナイフを武器にしている金髪のチンピラ。
倒すとサバイバルナイフを落とす。
編隊を組んで登場する事があり、その時に倒すとアイテムを落とすことがある。
レイザー サバイバルナイフを武器にしている、サングラスをかけたチンピラ。
ブレードと同じく倒すとサバイバルナイフを落とす。
ニトロ 手榴弾を武器にしている小男。
倒すと手榴弾を落とす。
ターボ ダイナマイトを武器にしている小男。
ボス戦時に登場することが多い。
倒すとダイナマイトを落とす。
ハンマー 突進デブ。
倒すと食べ物を落とすことがある。
ジェームス 髭面の突進デブ。
レンチ ハンマーやジェームスよりも倒した時の得点が高い突進デブ。

  • ファントム
Dr.フェッセンデンに改造されてしまった男。
舌を伸ばしたり体液を吐いてきたりする。
ストリートファイターシリーズのブランカではない、断じて。

  • ラッシュ
長いロープの先に取り付けた鉄球で攻撃を仕掛けてくる大男。
上手く鉄球を避けながら接近し、ダメージを与えよう。

  • コルト
バイスの義兄弟。
攻撃方法はバイス(1面ボス)と同じ。

  • 恐竜達
身体が真っ赤な状態で攻撃を仕掛けてくるが、何発かダメージを与えると身体の色が緑色に戻り、そそくさと退場する。
プレイヤーキャラクターだけでなく、敵キャラクターにも襲い掛かるため、中立的な位置のキャラクターといえる。

  • バイス
一面ボス。
密猟者達のボスで、戦いの初めに捕らえた恐竜に拳を何発か叩き込んで怒り状態にし、プレイヤーキャラクターにけしかけてくる。
自身は主に銃等で攻撃を仕掛けてくる。

  • アトミック
二面ボス。
骨のアクセサリーを身に付けているスキンヘッドの巨漢。
残忍な性格の持ち主で、恐竜達を捕獲しては二本のブッチャーナイフで切り刻みまくり、虐殺しまくっていた。

  • ガスパー
三面ボス。
ライダースーツを身に纏った髭面のライダー。
なお、三面は車(キャディラック)を使用したボーナスステージとなっており、手榴弾を避けながら車体を上手く彼にぶつけ、ダメージを与えよう。
車が破壊されるとバイクに乗った彼と生身で戦闘。
この時の彼の攻撃方法は、ひたすらバイクで左右に移動しながら手榴弾を投げまくるという物。
上手くかわしながらダメージを与えよう。

  • スライス
四面ボス。
素早い動きと切れ味の鋭いブーメランが武器のモヒカン野郎。かなり強い。
ワンコインクリアへの壁とも言える。

  • モルガン
五面ボス。
小柄な科学者で、村に火を放ったり、秘密を打ち明けようとした村長を平気で射殺等、性格はかなり残忍。
一度倒されると、恐竜の様な形態(モルギー)となり、再度プレイヤーキャラクターに襲い掛かって来る。

  • タイログ
六面ボス。
Dr.フェッセンデンが造り上げた寄生生命体で、雑魚敵に取り付き、怪物に変化させて襲い掛かって来る。
合計三回倒さないとクリア出来ない。
リスク→ハンマー→コルトの順番に寄生する。

  • スライサウルス
七面ボス。
スライスがDr.フェッセンデンに唆され、改造された姿。2体おり、2人プレイでは3体に増える。
攻撃方法はスライスとほぼ同じだが、数の暴力も重なるので…

  • Dr.フェッセンデン
ラスボス。
密猟者達を裏で操っており、その目的は人間と恐竜を組み合わせた究極生物を造り上げるという恐ろしい物。
最初はモルギーの色違いの形態になり、プレイヤーキャラクターに襲い掛かって来るが、
倒されると今度は双頭の大型恐竜の様な形態になり、再度プレイヤーキャラクターに襲い掛かって来る。


◆アイテム


  • 得点系
  • 1000点…札束、金貨、野球のグローブ、サングラス
  • 3000点…ネックレス、指輪、腕時計
  • 5000点…砂金、貝殻付きの真珠、アンモナイトの化石
  • 10000…ダイヤモンド、金塊、恐竜の卵

  • 食べ物系
体力満タン時には得点アイテムとなる。

  • ほぼ100%回復…原始肉(10000点)
  • 約90%回復…ステーキ(10000点)
  • 約70%回復…寿司、伊勢海老(いずれも10000点)
  • 約50%回復…ピザ、ホットドッグ、ハンバーガー(いずれも5000点)
  • 約30%回復…フライドポテト、サラダ(いずれも5000点)、パフェ、プリン、ケーキ(いずれも3000点)
  • 約10%回復…コーヒー、ガム、チョコレート、クロワッサン、ドーナツ(いずれも1000点)

  • 武器系
重火器類はバズーカ以外は弾切れになると相手に投げつけたり、打撃系の武器にしたりすることが可能。

  • 重火器類…バズーカ、拳銃、ライフル、ショットガン、ウージー、M16A1

  • 打撃系…角材、ナイフ、たいまつ、弾切れになったライフルやショットガン

  • 投隔系…ストーン、手榴弾、ダイナマイト、弾切れになった拳銃、ウージー、M16A1

◆コンテニュー演出

コルトが拳銃を此方に向ける。
タイムカウント:20~15
「俺があの世へおくってやるぜ!」

タイムカウント:15~10
「俺達に刃向かった罰だ!」

タイムカウント:10~0
「此所がお前の墓場だ!」

タイムカウント:0
「永遠に眠りな!あばよ!」

ドキュンドキュン!

GAME OVER

ちなみにコンテニューすると、プレイヤーキャラクターがコルトを返り討ちにし、ゲーム再開となる。



◆余談

本作はプレイヤーキャラクター、敵キャラクター共に攻撃力が高く設定されており、複数の雑魚敵に絡まれたらメガクラで切り抜けない限り、あっという間にライフが半分以上減らされてしまう等、ゲームバランスが大味であったため、先にリリースされた天地を喰らうⅡ赤壁の戦いや同時期にリリースされたパニッシャーの方がまだ遊び易く、結果として本作は埋もれた良作という評価が下されている。

本作はキッチンシンクプレス社から刊行されたアメコミ『Xenozoic Tales』(作者:マーク・シュルツ)を原作としており、アニメ化の際にマーヴルコミックス社やダークホースコミックス社から再販され、その時に『cadillacs and dinosaurs』というタイトルが付けられた。
日本では原作コミックス、並びにアニメ版のローカライズはされておらず、カプコンが製作したこのゲーム版でキャディラックスを知ったファンも多かった。

2018年、カプコンのベルトスクロールアクションを7作品収録したオムニバスソフト『カプコンベルトアクションコレクション』が発売され、パワードギアとバトルサーキットが初めてCSへ移植された。
そして2019年、今度はエイリアンVSプレデターが『Capcom Home Arcade』に収録され、
これらに伴い、カプコン製のベルトスクロールアクションでCSに移植されていないのは、本作を残すのみとなった。
(『パニッシャー』は過去に海外でのみメガドライブ版が出たのみに留まっており、AC版の完全な移植版は未だに出ていない。)

しかし、本作は版権がかなり複雑である為、今後も移植は絶望的といえる。
というのも本作の場合、原作コミックとアニメ版両方の権利関係が絡んでいる事は勿論、アニメ版のタイトルにもなっている本作の海外版のタイトルである『cadillacs and dinosaurs』自体が、原作コミック再販時に当時の版元によって付けられたタイトルである為、権利上の問題で使用する事が不可能なのである。
また、キャディラック自体、同名の実在する車体がモチーフである為、キャディラックの権利を所有している自動車メーカー・ゼネラルモーターズからも許諾を得る必要がある。
しかし、上述の様に版権の複雑さから長らく移植はされていなかったエイリアンVSプレデターが初めてCSへ移植された為、此方も移植される可能性が僅かに出てきた。
今後のCAPCOMの動きに注目したい所である。



追記・修正は、恐竜を保護しながらお願いします。

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最終更新:2023年09月28日 20:42