アットウィキロゴ

翼を織りなす者(遊戯王OCG)

登録日:2017/10/21 Sat 15:38:38
更新日:2026/05/25 Mon 10:17:55
所要時間:約 3 分で読めます





《翼を織りなす者》とは、『遊戯王OCG』に存在するカード。

《翼を織りなす者/Wingweaver》

通常モンスター
星7/光属性/天使族/攻2750/守2400
6枚の翼をもつハイエンジェル。人々の自由と希望を司っている。



概要

第2期第4弾パック「Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-」で登場した通常モンスター。
紫色の長髪に黄色い衣をまとった美しい女性の姿で、フレーバーテキストの通り6枚の翼を持つ天使(海外版では妖精になった)。
あの《ゴブリン突撃部隊》の同期でもある。

イラストでは穏やかな微笑みを浮かべていて温厚そうな印象を受ける女性天使だが、天使族通常モンスターの中では最高の攻撃力を誇る
単純な殴り合いでなら《伝説の都 アトランティス》の影響下にあるを一方的にジェノサイドし、《ヴェルズ・ウロボロス》と相討ちになる。
2014年4月に《メタファイズ・アームド・ドラゴン》が登場するまでの14年半にわたり、レベル7以下の通常モンスターの中では最も攻撃力が高かった。

上記の通り天使族通常モンスターの中では最高攻撃力だが、効果モンスターも含めればこのカード以上の攻撃力を持つカードは少なくない。
もし採用するのであれば、やはり通常モンスターであることを活かしたデッキに投入することになるだろう。

手札からなら《神の居城-ヴァルハラ》、墓地からなら《思い出のブランコ》、除外されたのなら《奇跡の光臨》と、特殊召喚自体はわりと容易。
バニラを手札に呼び込む《召喚師のスキル》や《闇の量産工場》もヴァルハラの使い勝手を上げてくれる。
《ジェルエンデュオ》・《カイザー・シーホース》・《ホーリーフレーム》・《幻奏の音女セレナ》と4種類のダブルコストモンスターに対応しているので、A召喚も容易な部類。
もちろん、《オネスト》や《王者の看破》も心強い味方である。

アタッカー以外でも、レベル7の儀式モンスターを《高等儀式術》で儀式召喚する場合の墓地へ送る候補として有力で、特殊召喚しやすい高レベルシンクロ素材として使っていく手もある。
更に《凡人の施し》・《天空の宝札》・《七星の宝刀》と3種類の除外を伴う手札交換に対応しているので、手札を肥やす助けにも使える、と特徴の多いカードである。




……と、まあ長々と書いたが、彼女最大の特長は、「このステータスでレアリティがノーマルだった」ということ。

今の魔境ぶりからは想像も付かないかもしれないが、当時はS召喚X召喚P召喚L召喚も存在せず、儀式融合召喚も消費リソースに対する見返りが少なく基本アド損だった時代。
その為「ステータスの高い上級モンスターでひたすら殴り込む超シンプルなビートダウン」でも十二分に戦う事ができ、「例え通常モンスターでも最上級ならレアカード」という風潮が強く、「ただ単純に攻撃力が高いだけのカード」を手に入れるにもそれなりの資金と運が必要だった。

ところが、この《翼を織りなす者》は上述の通り、所謂「主人公エース」ラインを上回るステータスであるにもかかわらず、レアリティはノーマル。つまり強くて財布にも優しい、正に女神様だったのだ。

金銭的な意味で彼女に救われたデュエリストは多く、その存在は下手なレアカードよりもよっぽどありがたがられた。
なにしろ2750という打点は上述の通り、原作出身の有名なモンスターたちの2400~2500を上回っていたのだから(当時はまだ彼らにサポートカードが乏しかった為、【ビートダウン】同士なら殴り倒せたというのもある)。
《メカ・ハンター》・《半魚獣フィッシャービースト》共々、切り札としてデッキに投入していたかつての初心者も多いだろう。
《悪魔のくちづけ》でも装備すれば「レアカードの暴力も怖くない!」というわけだ。

ただ、これらは編成のお手軽さも加味した上の地位で、レアだが当時更に強くて頼れるカードが存在したのも事実
仲間内でもっと高ステータスのモンスターを持っている人がいると、使っているうちに「どうしても自分のこのカードではあいつのレアカードと愛には勝てないのか」とコンプレックスに苛まれるようになっていく。
ここで貧乏デュエリストは選択を迫られる。レアカードを入手するべくお金と運を絞り出すか、レアカードに頼らない戦術を手持ちの中で新たに編み出すか、いっそ遊戯王から身を引くか…。
このWiki等を読む様な大人なら多少のレアカードに出すお金や使いこなす為の情報にもまず困らないだろうが、お小遣いも情報網も限られていた当時の小学生には切実な三択問題だったのである。

単純な数値よりも種族・属性・テーマカテゴリが採用基準となる現在、彼女が昔ほど注目されることはなくなった。
光属性の通常モンスターと言えば(当時は本当のレアカードだった)あの《青眼の白龍》がいるが、あちらはレアリティ&イラストにこだわらなければ容易に入手可能になったので、現在では天使族にこだわらない限りはあちらをメインにしたデッキの方が強くて使いやすいだろう。


しかし、このカードは一度も再録されておらず現在絶版である
かつて愛用した彼女が現在絶版であることを知り、一抹の寂しさを感じる古参デュエリストが存在するのもまた事実。
まぁ通常モンスターとはいえ「レベル7・光属性・天使族」と至って正統派なステータスなので、サポートするようなテーマが将来登場する可能性は十分あるし、未だに他のカードと差別化できる地位を維持している以上はそのうち化ける日も来るんじゃないだろうか。
遊戯王OCGはそういう「狭い範囲のサポート」でデッキを個性化させていくゲーム性だし、かつての《フレイム・ゴースト》や《カルボナーラ戦士》・《クリッチー》みたく案外そのうち需要が出たり、果てはめでたく再録を果たす……なんて日が来るかもしれない。


関連(?)カード

  • 《TM-1ランチャースパイダー》
《翼を織りなす者》と同じく、「最上級だがレアリティがノーマルだったため入手しやすく、デュエリスト達からありがたがられたモンスター」の代表格。《翼を織りなす者》の先輩でもある。
攻撃力は2200と最上級では物足りない数値だが、それでも登場当初は多くのデュエリストがこの機械蜘蛛のお世話になった。
「炎属性・機械族の最上級通常モンスター」という個性の塊でもある。
原作では王国編で城之内克也と対戦したバンデット・キースが使用した。

ただ、ぶっちゃけ出すまでが大変だったうえに攻撃力が低く、あまり強いモンスターとは言えなかった。
だからこそ《翼を織りなす者》や《半魚獣フィッシャービースト》がありがたがられたわけで。

攻撃力2750のモンスターたち。実は《翼を織りなす者》以外ではこの5体しかいない。
更に《ヴェルズ・ウロボロス》は2025年10月以降禁止カード指定を受けているので、公式デュエルで使えるのは《翼を織りなす者》を含めても5体のみとなってしまっている。


余談

アニメ『ZEXAL II』の「遊馬vsMr.ハートランド」戦において、遊馬が使用したアニメオリジナルカード《ライト・バック》のイラストには《翼を織りなす者》が描かれている。


Googleでこのカードの名前を調べると「エラー」というサジェストが出てくる(2022年8月現在)。
どうやら枠がずれているエラーカードがあるらしく、一応コレクター需要があるようだ。
遊戯王に限らず、カードゲームでは品質のバラつきが出やすい初期にこのような印刷ズレや印刷ミスでエラーカードになるものがある。


実はこのカード、第5期末期のほんの一瞬だけ注目を浴びたことがある。
ウィンドフレーム》が登場した当時、多くのプレイヤーはこれを普通のフレームシリーズだと思っていた。
そこで、
  • 「風属性の最上級モンスターなんていたっけ?」
  • 「ほら、《翼を織りなす者》とかそうじゃなかったか?」
なんて感じで、このカードにさほど思い入れのない人はこれが名前から風属性のカードだと勘違いしたのである。
しかしすぐに勘違いだったと気づき、「対応するモンスターがいないフレームシリーズ」ということが明らかになり、屈指のネタモンスターとして愛されるようになっていったのだ。




追記・修正は、《翼を織りなす者》を3枚積みしているorした事がある方にお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年05月25日 10:17