デーモンの召喚(遊戯王)

登録日:2010/07/22 Thu 07:48:28
更新日:2025/04/23 Wed 20:18:13NEW!
所要時間:約 5 分で読めます




(もし…次に引くカードが「ミノタウルス」よりも攻撃ポイントが低かったら…オレの負けだ!)

よし!
オレの手札の中の最強カード「デーモンの召喚」!!

「デーモンの召喚」だと!?
悪魔系モンスターカードの中でもベスト5に名を連ねるほどのレアカード!!
そんなカードを持っていたのか!



《デーモンの召喚》とは、高橋和希作の漫画『遊☆戯☆王』、及び『遊戯王オフィシャルカードゲーム』に登場するカード。


英名:Summoned Skull

☆6/闇属性悪魔族/攻2500/守1200
闇の力を使い、人の心を惑わすデーモン。
悪魔族ではかなり強力な力を誇る。


Vol.4より登場した通常モンスターカード。
レベル6にして攻撃力2500と、生け贄1体のモンスターとしては最強クラスの攻撃力を持つ。
遊戯王をプレイした人なら、誰もが一度は「《デーモンの召喚》を召喚!」と叫んだことがあるハズ。

‐例‐
子供A「どうだ!オレの《人造人間-サイコ・ショッカー》の前には手も足も出まい!」
子供B「俺のターン、ドロー! 魔法カード《死者蘇生》を発動、墓地から《ホーリー・エルフ》を復活させる!」
A「フン、そんな雑魚モンスターで何ができる!」
B「フッ、そいつはどうかな…?
オレは《ホーリー・エルフ》を生け贄に、《デーモンの召喚》を召喚!!

原作では《ブラック・マジシャン》と同じく星7。
しかし、初期の遊戯王OCGは(攻撃力+守備力)÷700して切り上げたものをレベルとしていたため、守備力の低い《デーモンの召喚》はレベル6となった。
このおかげで師匠は「デーモンと同じ攻撃力のクセに生け贄2体」と評され、《真紅眼の黒竜》や《暗黒騎士ガイア》に至っては目も当てられない事に…*1
同様に「守備力が低いのでレベルが下げられた」例には《人造人間-サイコ・ショッカー》がいる。

かつては上級モンスターの中では最も攻撃力が高く、大会では下級モンスター最強の《ヂェミナイ・エルフ》と共に必須カードとして君臨していた。
シンクロ召喚実装以前の環境はレベルが高いより低いことのメリットの方が圧倒的に大きく、特に「レベル4以下とレベル5」「レベル6とレベル7」の間の二つの壁は高かった。遊戯王で肝心な要素の1つを象徴するカードの座にいたといっても過言ではないだろう。

攻撃力2400の《人造人間-サイコ・ショッカー》を倒せる数少ないカードであり、
更に守備力1500以下のモンスターをデッキから手札に加える《黒き森のウィッチ》で簡単にサーチできる。
守備力が低いせいでレベルを下げられたはずが、皮肉にもそれがさらなる使い勝手の向上に繋がり様々な面で優秀だったのだ。
(おかげで守備力1600の《サイバティック・ワイバーン》は不遇をかこっていた)

後に帝モンスターが登場すると「生け贄召喚すると同時に相手のカードを除去できる」のが常識となり、このカードを始めカードアドバンテージから遠い上級通常モンスターは大会から姿を消した。

「EX」「ストラクチャーデッキ遊戯編」などの構築済みデッキに入っていたこともあり、強さの割に入手しやすかったのもイケメン
「《デーモンの召喚》を召喚!」した人が多いのはこれも一因である。
ちなみに、遊戯は「《デーモンの召喚》を召喚」と言うことは避けており、「来い、《デーモンの召喚》!」などと言っている。アニメ版ではデュエルをしていた子供がこの言い回しを使った。

《デーモンの召喚》を使ってみよう

現在はリリース1体で攻撃力2500というだけではとりたてて強力なカードとしては扱われない。
攻撃力2600の《フロストザウルス》、2500でメリット効果付きの《エンド・オブ・アヌビス》《ゴーレム》等がマイナーであることからもそれは分かるだろう。

また《E・HERO プリズマー》や《ダイガスタ・エメラル》を利用した蘇生コンボ*2なら《青眼の白龍》等の最上級モンスターを使った方が強力ではある。

しかし《デーモンの召喚》はデーモン闇属性悪魔族サポート、
専用カード《魔霧雨》や融合素材モンスター専用サポートと活用する手段がとにかく豊富。
特に《E・HERO プリズマー》《終末の騎士》《融合徴兵》の全てに対応しているのは大きい。
E-HERO ダーク・ガイア》の融合素材としてもなかなかの使い勝手を誇る。

ぶっちゃけ《フロストザウルス》など総合的な使い勝手では全く《デーモンの召喚》に及ばない。

原作出身かつ初期には無双の強さを誇ったこともあり、かつてはかなりの人気を誇った。 
相当な人気を誇るせいか、複数種のイラストが存在しており、結構優遇されている。


関連カード


迅雷の魔王ースカル・デーモン
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
《デーモンの召喚》のリメイクカードにして、召喚される前の真の姿。原作漫画のワンシーンを元に描かれたイラストは非常にカッコいい。
維持コストが毎ターン500LPかかるが、サイコロで1/2の確率で自分を対象に取る効果を無効にできる。
運が良ければ《氷結界の龍 ブリューナク》やの効果を連続で止められる。
ただ、無効にされる恐れがあるのに効果を使ってくる相手は少ないので、扱い方を誤ると結果としてライフコストが嵩むだけの存在になりがち。
また、「デーモン」に関する効果を持っていないため、【デーモン】デッキでも現在では下記の将星などが優先される。
専用デッキを組むにしても、サポートを駆使して戦うならバニラである元祖《デーモンの召喚》の方が受けられるサポートが多い。
真の姿でありながら、中々苦しい立場にあると言わざるを得ない。
【悪魔族】系列のデッキにアタッカーとしてピン差ししたり、《悪魔の憑代》でサポートすると良いかもしれない。


ブラック・デーモンズ・ドラゴン
☆9/闇/ドラゴン族/攻3200/守2500
真紅眼の黒竜》との融合体にして王様凡骨の友情の結晶。
元キングの魂とは違うよ?
コイツが存在するお陰で、《デーモンの召喚》は《E・HERO プリズマー》を活用できる。
《龍の鏡》を使えば割りと出しやすいので、その気になればコイツを過労死させるデッキも組める。
正月特番では、城之内妹こと静香の羽子板に描かれていた。


トゥーン・デーモン
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
《デーモンの召喚》がトゥーンになったのデース。
しかし攻撃力が劣っていても召喚酔いしない《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》の方が使いやすい。
差別化するなら《トゥーン・フリップ》で相手ターンに出すか、互いに召喚酔いを強制される《怨霊の湿地帯》と併用する手もある。
また最上級がポンポン出てくる現環境なら《トゥーン・マスク》で出せる機会も多く、こちらも相手ターンに発動すれば召喚酔いを無視できる。


アンデット・スカル・デーモン
☆6/闇/アンデット族/攻2500/守1200
ゾンビキャリア》+チューナー以外のアンデット族2体
《迅雷の魔王-スカル・デーモン》がさらにアンデット化したシンクロモンスター。
フィールド上のアンデット族全てがカードの効果で破壊されなくなるという強力な効果を持つが、召喚の難しさゆえにあまり使われていない。
ワイトデッキならゾンキャリ+ワイトキング+ワイト夫人で出せなくはない。


魔霧雨
自分の場の《デーモンの召喚》か雷族を指定し、その攻撃力より低い守備力の相手モンスターを破壊する。
ただし、そのターンはバトルフェイズを行うことはできない。

《デーモンの召喚》自体をサポートするほぼ唯一のカード。
しかしせっかく上級モンスターが自分の場にいるにもかかわらず攻撃が封じられるのは大きな痛手。
基本的に《ライトニング・ボルテックス》で十分だろう。


デーモンの将星}
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
《デーモンの召喚》のリメイクカードの1つ。イラストはLIMITED EDITION 3版がモデル。
自分の場にデーモンがいる時に手札から特殊召喚が可能。
この効果で特殊召喚した場合は自分の場のデーモンを破壊する必要があるが、それでも普通の上級モンスターより事故要員になりづらい。
またA召喚に成功した場合はレベル6のデーモンを蘇生できるという強力な効果を持つ。
複数枚投入するか、下記の《真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン》などと併用するのも良いだろう。


真紅眼の凶雷皇(レッドアイズ・ライトニングロード)―エビル・デーモン
デュアル/効果モンスター
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
まさかのデュアル&真紅眼化。
デメリット無しの《魔霧雨》を内蔵に加えてデュアルサポートに「レッドアイズ」サポートも受けられる様になった為、使い勝手が上昇した。


悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン
☆9/闇/ドラゴン族/攻3200/守2500
☆6「デーモン」通常モンスター+「レッドアイズ」通常モンスター
上記の《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》のリメイク。名前は原作の物に戻った。
攻撃時に相手の魔法・罠・モンスター効果の発動を封じ、
融合召喚して出した場合、戦闘したバトルフェイズ終了時に墓地の「レッドアイズ」通常モンスターの攻撃力分のバーンを与え、そのモンスターをデッキに戻せる。
実は「☆6デーモン通常モンスター」であり、「レッドアイズ通常モンスター」でもある上記の《真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン》×2で出せる。


デーモンの降臨
儀式/効果モンスター
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
「奈落との契約」により降臨。
ひょっこり現れた儀式デーモン。ちゃっかりこれでデーモンは全ての召喚方法を網羅した。*3
儀式モンスター以外との戦闘で破壊されず、儀式モンスター以外のモンスター効果で破壊されないと言う非常に強固な耐性と、儀式召喚した自身が相手によって墓地に送られた場合に手札・墓地・デッキから《デーモンの召喚》を呼び出す効果を持つ。
また、場にいる限りは《デーモンの召喚》として扱うので魔霧雨の発動条件を満たせ、《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》の素材にもなる。


デーモンの顕現
融合/効果モンスター
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
ちゃっかり現れた融合デーモン。《デーモンの召喚》と闇属性で融合できる。
場にいる限り《デーモンの召喚》になる永続効果、場にいる限り《デーモンの召喚》の攻撃力を500上げる効果、融合召喚した状態で相手によって墓地に送られた場合に《デーモンの召喚》を手札かデッキか墓地から呼び出す効果を持つ。
ぶっちゃけ降臨の相互互換。両方並べれば打点3000が2体並ぶ。蘇生制限をクリアすれば本家と降臨とコイツで打点3000をほいほい並べることが出来る。


デーモンの招来
シンクロ/効果モンスター
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
シレっと現れたシンクロデーモン。他と異なり《デーモンの召喚》を素材に出来ない。
場にいる限り《デーモンの召喚》になる永続効果、場にいる限り《デーモンの召喚》に対象耐性を与える効果、シンクロ召喚した状態で相手によって墓地に送られた場合に《デーモンの召喚》を手札かデッキか墓地から呼び出す効果を持つ。
耐性付与以外は《デーモンの降臨》や《デーモンの顕現》と変わらない。
ちなみに、何気に初の悪魔族レベル6シンクロ。


デーモンの超越
エクシーズ/効果モンスター
★6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
フラッと現れたエクシーズデーモン。《デーモンの召喚》2体で召喚できる。
場にいる限り《デーモンの召喚》になる永続効果、《デーモンの召喚》の破壊を素材で肩代わりする効果、エクシーズ召喚した状態で相手によって墓地に送られた場合に《デーモンの召喚》を手札かデッキか墓地から呼び出す効果を持つ。
破壊無効以外は他のバリエーションと変わらない。


デーモンの光来
☆6/闇/悪魔族/攻2500/守1200
久しぶりの《デーモンの召喚》のリメイク。アニメ版戦いの儀で表遊戯が使用した縁で《光の黄金櫃》関連のカードとして登場。
自身以外の味方モンスターの攻撃力を自分のターンの間500アップさせる効果と、本家のフレーバーテキストの再現なのか召喚・特殊召喚時に相手モンスターのコントロールを攻撃を封じつつエンドフェイズまで奪う効果を持つ。
《光の黄金櫃》があればリリースなしで召喚可能であり、コントロール奪取時に光の黄金櫃があれば奪取したモンスターが攻撃可能になるため《光の黄金櫃》との併用が前提となる。
とは言え、《光の黄金櫃》デッキでは召喚権は《トリコロール・ガジェット》に割きたい都合上、《破壊竜ガンドラG》の効果でリクルートして全体破壊を生き延びたモンスターを奪って一斉攻撃と言う使い方がベター。トドメを刺せなかったらレベル6を活かして《交血鬼ーヴァンパイア・シェリダン》を出したりなど奪ったモンスターの処理をしておきたい。


劇中での活躍


ATMこと闇遊戯の使用カードとしての活躍が主。「悪魔族の中では五指に入るレアカード」らしい。
最終形態一歩手前とは言えグレートモスを戦闘破壊する等、結構活躍している。
攻撃名は「魔降雷」。

記念すべき最初のデュエルである海馬戦で初登場し、《ミノタウルス》に押されていた遊戯の起死回生の切り札として海馬のモンスター達を圧倒。
ペガサス編でも羽蛾迷宮兄弟戦などで活躍した。

原作では星7の最上級モンスターであったため、生け贄が必要なバトルシティ以後、
墓地に行くことで相手の攻撃力を500下げる特殊能力を持つ星6の上級モンスター《暗黒魔族ギルファー・デーモン》に出番を奪われたが、
アニメでは星6なことからバトルシティ編以降も使用され、遊戯とアテムの最後の戦いにも登場した。

続編のGXにも若m(ry…もといタイタンやスカルビショップの決闘で登場。
しかし、儀式召喚の生贄にされただけで出番が終了と扱いはATMの時とは打って変わってかなり悪い。

ブラック・マジシャン》が初登場時あまり活躍できなかったうえ、エースカード扱いされたのがバトルシティ以後。しかも双六からの借り物カードだった。
それに対してこの《デーモンの召喚》は攻撃力が2500で、しかも遊戯がもともと持っていたカードに加えてかなり活躍していたため、このカードが遊戯のエースモンスターだと認識している人も多い。



ゲームでの《デーモンの召喚》


一部ゲームでは「未熟な悪魔+時の魔術師」や「転職の魔鏡+悪魔族」を融合して召喚できる。
特に某無理ゲーでお世話になった決闘者も多いのではなかろうか。


その他


元ネタは「マジック:ザ・ギャザリング」のクリーチャー「奈落の王/Lord of the Pit」。
また、原作初登場の回に双六の店で広げられているカードの中に「デーモン」というカードがあるため、このカードの元々の名前は「デーモン」だった可能性がある。
この「デーモン」のカードは攻守イラスト共に《デーモンの召喚》と同じである。
MTG第5版まで、クリーチャーカードはクリーチャーそのものではなく「クリーチャーを召喚する呪文」というカードタイプとして扱われ、
イラスト枠外左下のカードタイプ表示には「(クリーチャータイプ)の召喚」と書かれていた。
奈落の王はクリーチャータイプ「デーモン」なので、カードタイプ表示は「デーモンの召喚/Summon Demon」。
それにあやかって《デーモンの召喚》となったのかも知れない。

なお現在こそ悪魔のような容貌だが、初期はどちらかというとアンデット族に近かった。
その後、カードイラストのポーズが原作に出た辺りで悪魔っぽさが上昇している。

ちなみに、バンダイ版カードでは真っピンクだった。
そのため東映版ではその色だったが、劇場版では少し《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》に近い色合いとなっている。





オレは翻弄するエルフの剣士を生け贄に捧げ、追記・編集の召喚を召喚!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 星6
  • 闇属性
  • 悪魔族
  • 通常モンスター
  • バニラ
  • 融合素材
  • レアカード
  • デーモン
  • 遊戯デッキ
  • デーモンの召喚
  • トゥーン
  • LEGENDカード
  • 遊戯王ラッシュデュエル
  • DT再録
  • 原作出身
  • 2500
  • タイタン
最終更新:2025年04月23日 20:18

*1 なお、後に師匠も真紅眼もガイアも救済されている

*2 召喚僧サモンプリースト召喚から効果起動でE・HERO プリズマー特殊召喚→プリズマー効果でこのカードを墓地に→エクシーズ召喚、エメラルの効果で蘇生

*3 このカードが出た時点でのデーモンエクシーズは「CNo.102 光堕天使ノーブル・デーモン」。後に後述の超越が登場している。