登録日:2014/03/28 Fri 17:00:26
更新日:2024/12/07 Sat 14:10:59
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ペンデュラム召喚とは、
遊戯王OCGに存在する召喚方法の1つである。
【概要】
モンスターをフィールドに出す方法である特殊召喚の一種。
ペンデュラムモンスターという特殊なモンスターを利用して行われ、
第9期でマスタールール3が導入されるとともに追加された。
後から追加された新しい召喚方法という意味では、
かつての
シンクロ召喚、
エクシーズ召喚に続く。
ただし、それら2つの召喚がそれぞれシンクロモンスター、エクシーズモンスターを
出すための手段であったの対し、
こちらはペンデュラムモンスター自体がペンデュラム召喚のための手段であるという点で異なっている。
もちろん後述するようにペンデュラム召喚でペンデュラムモンスターを展開することも可能である。
【ペンデュラムモンスターの性質】
ペンデュラム召喚のために必要不可欠なのが、この『ペンデュラムモンスター』である。
◆ペンデュラム効果
ペンデュラムモンスターの大きな特徴として、まずテキスト欄が2つ存在し、
上部はモンスターの色、下部は魔法カードの色になっている。
これは、通常はモンスターとして扱うが、新設された『ペンデュラムゾーン』に置くと魔法カード扱いになるという性質を表している。
そして、モンスター効果が書いてある欄の上に新たな欄が新設されている。
これは『ペンデュラム効果』と呼ばれ、ペンデュラムゾーンに魔法カード扱いで置いたときに適用される効果が記されている。
モンスター扱いの時はペンデュラム効果は適用されず、効果の発動もできない。
ちなみに魔法カードとしての発動が「封魔の呪印」で無効にされた場合、
同名カードの使用は魔法カードとしての発動のみが不可能になる。
よって、モンスター効果だけを発動させる分には問題ない。
ペンデュラムモンスターをペンデュラムゾーンに置くのは魔法カードの発動であるため、
これにチェーンして「
サイクロン」を発動して破壊したり、
「
神の宣告」や「
ナチュル・ビースト」でその発動を妨害することが可能。
「マジック・キャンセラー」が存在する場合には発動はできない。
また、フィールド魔法とは異なり、ペンデュラムモンスターの上書きはできない。
そのため、ペンデュラムゾーンのカードを入れ替えるためには、「
サイクロン」で破壊するなどの方法が必要となる。
さらに、ペンデュラムゾーンへペンデュラムモンスターのセットはできない。
ペンデュラムモンスターは表側表示で発動することはできるが、裏向きで伏せておくことは不可能。
もちろん、通常の魔法・罠カードならば、ペンデュラムゾーンとしても扱う魔法・罠ゾーンの両端2つにセットすることは可能。
「魔封じの芳香」は、効果が適用中の場合ペンデュラムゾーンへの発動ができなくなるため、ペンデュラム召喚へのメタカードとなる。
なおこのペンデュラム効果自体はペンデュラム召喚と直接関係はない。
ペンデュラム召喚において重要なのは次のペンデュラムスケールとなる。
◆ペンデュラムスケール
ペンデュラムモンスターは上記のテキストに加えてペンデュラム効果の両隣りに書いてある数字を持つ。
この数字を『ペンデュラムスケール』と呼ぶ。
この数字は左右に一つずつ存在するが、現在は左右の数字が違うカードは存在していない。
そのため公式の裁定も2024年時点では区別の必要はないという裁定が出ている。
左右の数字が違うカードが登場した場合は、改めてルール確認が必要となると思われる。
なおこのペンデュラムスケールはペンデュラム召喚において非常に重要となる要素だが、前述のペンデュラム効果とは関係なく設定されている。
そのため「ペンデュラム効果は使うけどスケールはほぼ無視(≒ペンデュラム召喚しない)」や「スケールが優秀なので採用するけどペンデュラム効果は全く使わない置物」といったことが往々にして起こりうる。無論両方生かせるに越したことはないのだが。
◆フィールド上から墓地に送られない
ペンデュラムモンスターの特徴はもうひとつある。
デュエル開始時点ではメインデッキに入っているのだが、フィールド上から墓地へ送られる場合、
墓地ではなくエクストラデッキに表側表示で送られることである。
そして、これは効果ではなくルールである。
そのため、コストで墓地に送る行為は行えない(
トークン同様シンクロ召喚の素材にはできる)。
一方で、効果で墓地に送られる場合は代わりにエクストラデッキに送られる。
No.50 ブラック・コーン号の効果でモンスターゾーンに存在するペンデュラムモンスターを墓地へ送る事はできるが、
ペンデュラムモンスターは墓地に送られないためにダメージは発生しない。
また指定が「フィールド上」であるため、
モンスターゾーン以外の魔法&罠ゾーンや、ペンデュラムゾーンで墓地に送られる場合も、エクストラデッキに移動する。
注意点としては、ペンデュラム召喚を無効化されたり、エクシーズ素材になった時。
フィールドから墓地に送られる扱いでない場合、普通に墓地に行くことになる。
もちろん、「
マクロコスモス」や「
M・HERO ダーク・ロウ」の効果が適用中で、カードが墓地に送られない場合もエクストラデッキにはいかずに除外される。
ただし、「次元の裂け目」の場合、
ペンデュラムゾーンにあるペンデュラムモンスターは除外されずにエクストラデッキへ行く。
これは、ペンデュラムゾーンにある間は魔法カード扱いとなるため。
このルールを応用すれば、
自分の場に伏せてある「
リビングデッドの呼び声」に対して「
サイクロン」などを発動された場合に、
墓地に行ってしまったペンデュラムモンスターを蘇生させてエクストラデッキに送るという戦法も可能。
一方で、手札・デッキ・エクストラデッキからは墓地に送ることは可能。
手札抹殺・おろかな埋葬・ゲール・ドグラなどの効果で墓地に送ることができる。
また、手札に存在する場合はコストで墓地に送ることができる。
【ペンデュラムゾーン】
ペンデュラム召喚を行うためにマスタールール3で新しく設けられたのが、ペンデュラムゾーンである。
ペンデュラムモンスターは、主に手札からここに置くことでペンデュラム効果を発揮し、ペンデュラム召喚に利用できるようになる。
青と赤の2色があるが、左右で処理が異なることはない。
新マスタールール以降は、魔法&罠ゾーンの両端2つが該当する。
この2か所は魔法・罠ゾーンとしても扱い、魔法・罠カードの発動やセットが可能だが、
ペンデュラムモンスターを魔法カード扱いとして発動することもできる。
なお、マスタールール3の段階では魔法&罠ゾーンと独立しており、魔法・罠ゾーンの5枚とは別に2枚まで発動可能だった。
【ペンデュラム召喚の手順】
1.ペンデュラムモンスターをペンデュラムゾーンに置く
ペンデュラム召喚を行うためには、準備としてペンデュラムモンスターをペンデュラムゾーンに置いておく必要がある。
これを行えるのは自分のメインフェイズ。
フィールド魔法や永続魔法を発動するのと同じように、手札からペンデュラムゾーンに置いてそれを発動する。
このときのペンデュラムモンスターは魔法カードとして発動する扱いである。
そのため通常の魔法カード同様、ペンデュラムゾーンに空きさえあれば1ターンに何枚でも発動することが可能。
例えば手札にペンデュラムモンスターが2枚あるならば、両方のペンデュラムゾーンを埋めてしまえる。
フィールドの2か所のペンデュラムゾーンにペンデュラムモンスターを発動できればペンデュラム召喚への準備は完了である。
2.ペンデュラム召喚をする
左右のペンデュラムゾーンにペンデュラムモンスターが置かれると1ターンに一度「ペンデュラム召喚」を宣言することが可能となる。
ここでは前述した『ペンデュラムスケール』が重要となってくる。(以後の解説では「スケール」と記述する)
例えば2つのペンデュラムゾーンに「スケール:1」と「スケール:8」のペンデュラムモンスターがあるとする。
この場合、2つのスケールの数字の間にあるのは「2~7」である。
そして手札の特殊召喚可能モンスターか、エクストラデッキに表側表示で存在するペンデュラムモンスターのレベルを確認し、
そのレベルが「2~7」の間にあるという条件を満たすのが、ペンデュラム召喚で召喚できるモンスターである。
条件さえ満たしていれば一度のペンデュラム召喚で何体でも同時に召喚できる。
また手札のモンスターはモンスターゾーンのどこでも置けるが、エクストラデッキに表側表示で存在するペンデュラムモンスターはエクストラモンスターゾーンに限定に限定される。
この時、特殊召喚できないモンスターは
- スケール間の数字よりレベルが低い。またはレベルが高いモンスター(この例ではレベル1とレベル8以上のモンスター)
- 特殊召喚モンスターや儀式モンスター
- Pモンスターの特性を持たず、エクストラデッキに裏側表示で存在するモンスター全般
- エクシーズモンスター等といったレベルを持たないモンスター
である。
【ペンデュラム召喚の戦術】
ペンデュラム召喚の戦術の特徴としては現時点では基本的に「墓地に頼らない」という点であろう。
ペンデュラムモンスターは基本的には墓地にはいかずエクストラデッキへ行き、
展開のためには手札かエクストラデッキにモンスターを揃える必要があるため、
遊戯王的に言えばペンデュラムではエクストラデッキが『第二の墓地』となる。(除外ゾーンも第二の墓地であるが)
そのため、墓地を利用するデッキで墓地肥やしを行うのと同じように、
ペンデュラムの場合はペンデュラムモンスターをエクストラデッキにため込むのである。
そして準備が終了した時点で、ペンデュラム召喚による大量展開を狙う。
そこで展開したペンデュラムモンスターが破壊されたりしても再びエクストラデッキへと行き、
また次のターンでペンデュラム召喚する……と墓地を介さずに循環させる。
ペンデュラムモンスターをため込む方法としては戦闘破壊やシンクロ召喚などがあるが、
アドバンス召喚は手札に上級モンスターが必要で、リリース元が必要と歯車が良くかみ合う。
リリース元もペンデュラムモンスターをエクストラデッキにため込んでおくことで毎ターン確保でき、
上手くいけばあの伝説のゲート・ガーディアンをアドバンテージを稼ぎながら出すことができる。(勝てるとは言ってない。むしろ三魔神で殴れば(ry)
【ペンデュラム召喚の弱点】
大量展開が可能という全く新しいタイプの召喚方法であるペンデュラム召喚だが、明確な弱点がいくつか存在する。
デッキにもよるが、メインデッキがペンデュラムモンスターで圧迫されやすい。
そのため、罠カードなどのバックを充実させにくい傾向がある。
◆ペンデュラム召喚という行為は基本的に1ターンに1度しか行えない
そのため、一度ペンデュラム召喚させてから、同じターン中に別のモンスターをペンデュラム召喚するというやり方はできない。
もしも両方とも出したいならば、一度のペンデュラム召喚でまとめて出さなければならない。
この纏めて出すという点が強力であり、弱点でもある。
例えば、ペンデュラム召喚に対して「
神の宣告」「神の通告」などの
特殊召喚を無効にするカードを発動した場合。
ペンデュラム召喚しようとした全てのモンスターに対してその効果が適用される。
また、特殊召喚を無効にされると、ペンデュラムモンスターはフィールド上から墓地に送られた扱いではなくなるため
エクストラデッキには行かずに墓地へと送られてしまう。
これは召喚無効効果でなくとも、除外してしまう「
奈落」などでも同様である。
「
奈落」は対象を取らない効果なので、攻撃力1500以上のモンスターならまとめて除外できる。
◆ペンデュラムゾーンのペンデュラムモンスターを上書きできない
そもそも、ペンデュラム召喚できるモンスターのレベルは、
2枚のペンデュラムゾーンのペンデュラムスケールの間の数値である。
しかし、このときペンデュラムゾーンの2枚のカードのスケールが同じであったり、1つ違いだった場合は
条件を満たすレベルのモンスターが存在しないため、ペンデュラム召喚自体が行えなくなってしまう。
上述した通り、一度発動してしまったペンデュラムモンスターは、何らかのカードの効果で離れない限り残り続ける。
そのために新たなペンデュラムモンスターを発動できなくなってしまう。
もし相手によって破壊されてしまったり、ペンデュラム効果を優先して使用した結果、
うっかり両方のスケールを同じか1つ違いにしてしまうと、効果で一度ペンデュラムゾーンのペンデュラムモンスターを除去しない限り、
ペンデュラム召喚自体ができなくなってしまうのである。
ここら辺は「
オッP」のように任意の自壊効果を持つカードも後々増えてくるかもしれない。
◆墓地肥やしができない
これはペンデュラム召喚の欠点というよりはペンデュラムモンスターの欠点であり、
先ほど言ったようにこのデメリットは同時にメリットと言える。
ペンデュラムモンスターはフィールド上から墓地に送られる場合はエクストラデッキにいくため、
従来のデッキ(とくにシンクロ召喚やエクシーズ召喚)で重要だった墓地肥やしとは少し相性が悪い。
例えばシンクロ召喚で素材にしたペンデュラムモンスターは墓地へ行かずエクストラデッキへいくため、「シンクロキャンセル」などが使えなくなる。
「
ジャンク・シンクロン」や「
バルブ」など、
シンクロ召喚の展開方法も墓地利用が基本のために、墓地に行かないペンデュラムモンスターは使いにくい。
代わりに、エクストラデッキにため込みたいペンデュラムモンスターは、モンスターを展開しながら行うことができるメリットがある。
ペンデュラム召喚をあくまでもシンクロ召喚のサブとして扱う場合であれば逆にかなり高相性と見ることもできる。
対してエクシーズ召喚でエクシーズ素材にした場合は墓地へ送られるが、
エクストラデッキにため込みたいペンデュラムモンスターが墓地に送られてしまう。
無論、大量展開自体はエクシーズ召喚とは相性は良いので、ここら辺もデッキと相談したいところ。
今後のカード
プール変化にもよるが、ペンデュラム召喚の趣旨と相性がいい召喚方法は、
ある意味で
アドバンス召喚だといえる。
「
クリフォート」はこれを地で行くテーマであり、
ペンデュラム召喚で確保したモンスターをリリースして
アドバンス召喚を行っていく。
◆ペンデュラムゾーンにカードが2枚必要であること
ペンデュラム召喚はペンデュラムゾーンにカードが2枚存在しないと行う事はできない。
なので、ペンデュラムゾーンにカードを置くのに手札消費が2枚分必要であり、
更にエクストラデッキにペンデュラムモンスターを送っていなければ更にペンデュラム召喚時手札から出す必要がある。
序盤においては手札消耗が非常に激しい。
ペンデュラムゾーンにカードを置く時は魔法カードとして発動するためその手のメタは踏んでしまう事になる。
ナチュル・ビーストがいる場合は発動を無効にして破壊されるためフィールドに存在してない扱いになるので墓地に叩き落とせる。
ペンデュラムゾーンにセットは行えないので魔封じの芳香がある時は発動すらできない。
ペンデュラムゾーンにカードを揃えても魔法除去カードで破壊されてしまうと再び機能しなくなってしまう。
特に大嵐や魔法効果の矢は2枚ともまとめて吹き飛ばされてしまうため振り出しに戻されてしまう。
この時破壊されたカードはエクストラデッキに行くので再度ペンデュラムゾーンにカードを揃えられれば大逆転できるかもしれない。
ペンデュラムゾーンにカードを揃えたり、エクストラデッキにペンデュラムモンスターを送り込んだりと最初にやることが多く、
いかにこれらの行動を相手の戦術を防ぎながら素早くこなせるかが重要になる。
エクストラデッキを肥やしつつペンデュラムモンスターを揃えると言う点では、
「
オッP」は非常に優れていると言える。
【新マスタールール施行後の影響】
自分のPモンスターを破壊するサーチで必要なカードを集め、
エクストラデッキに溜め込んだペンデュラムモンスターを一気に吐き出すことで膨大な
アドバンテージを得る。
その後、シンクロやエクシーズに繋ぐことで総攻撃をかけたり、フィールドを制圧できるようなモンスターを繰り出す。
もしくは、そこからさらにサーチを行って、スケールを壊されても良いように後続を確保…というような戦法が主体となっていた。
これらにより、スケールを破壊してもなかなか展開を止められない凶悪な召喚法となっていた。
【ペンデュラムゾーンは魔法&罠ゾーンとしても扱う。】
以前のルールでは独立していたペンデュラムゾーンだったが、魔法&罠ゾーンの両端と統合された。
よって、スケールを張ると魔法&罠ゾーンを圧迫するようになった。
「
クリフォート」のような罠を伏せながら戦うデッキでは結構無視できない問題になる。
特に、魔法・罠ゾーンを経由して展開する「
宝玉獣」にとってはかなりの痛手となった。
とはいえ、スケールを張っても3枠は使用可能。
ペンデュラム召喚に特化したデッキでは伏せるカードをそこまで多く入れられないため、大きな問題にはならない。
【エクストラデッキからの特殊召喚はエクストラモンスターゾーンに限定。】
従来のモンスターカードゾーンは「メインモンスターゾーン」となり、
新たに「エクストラモンスターゾーン」が設定された。
この変更により、エクストラデッキから呼び出すモンスターはEXモンスターゾーンにしか特殊召喚できなくなった。
ペンデュラムモンスターもこの例外ではなく、
EXデッキから呼び出す場合には、原則として1か所しか使えないEXモンスターゾーンにしか特殊召喚できなくなった。
そのため、EXデッキからの5体同時召喚なども困難になった。
救済措置である
リンクモンスターを使えば、実質的にEXモンスターゾーンを増やせるが、
絡めない場合はエクストラデッキからは1体しか出せない。
エクストラデッキにモンスターを溜め込んでも一気に吐き出せなくなったため、あまり有効な戦術ではなくなったといえる。
スケールの共有効果が「クリフォート以外特殊召喚できない」がある「
クリフォート」は事前にリンクモンスターを用意するのが難しいのでこの部分のルール変更で更にダメージを受けることになる。
「
イグナイト」の手札を減らす代わりにエクストラを肥やすというコンセプトは根幹から否定されてしまう事になった。
逆にいえば、あらかじめ
リンクマーカーを確保しておけば、2体以上ペンデュラム召喚することも可能。
ペンデュラム召喚自体には召喚権を使わないので、
その点では、フィールドに素材を出す必要のある
シンクロや
エクシーズよりも有利かもしれない。
また、手札からの召喚には何の制限もかけられていないため、
EXデッキのペンデュラムモンスターを手札に戻せるカードが有効であり、注目されるようになった。
新規のペンデュラムサポートの中には「EXデッキのペンデュラムモンスターをサルベージする」というカードもあり、
今後のペンデュラムデッキはこの方式が主流となるだろう。
また、「
インフェルニティ」など、コンボデッキの起点にする分には問題ないため、
そういったデッキでは相変わらず使われ続けられるだろう。
……とか言っていたら、新規リンクモンスターの立て続けの登場に伴い、一時失速したペンデュラム戦術は再加速。
大量展開の取っ掛かりとして、これまで以上の重要性を以て新ルールに適応することになった。
なお、2020年のルール改定においても、ペンデュラム召喚についてはエクスラデッキからメインモンスターゾーンに出せるようにはならなかった。
それだけ爆発力が警戒されているということなのだろう。
【
スピードデュエルではペンデュラム召喚は不可能。】
公式で施行されている簡易ルール「
スピードデュエル(遊戯王OCG)」では魔法&罠ゾーンの両端が使用不可能である。
よって、当然ペンデュラムゾーンの使用もできず、ペンデュラム召喚もできなくなる。
一応、モンスターとしては使えるが、ペンデュラムモンスターは墓地へ送られず、
EXデッキに送られると再利用が難しいため、どちらかといえばデメリット寄り。
どうしてもペンデュラム召喚を行いたい場合、
あらかじめ対戦相手と相談し、臨時でペンデュラムゾーンを設定する必要がある。
とはいえ、スピードデュエルの細部のルールは作品によってコロコロ変わっており、作品によってはペンデュラム召喚に対応している事もある。
たとえば
遊戯王デュエルリンクスでは、新マスタールールのように魔法&罠ゾーンを使ったり、キャラクターのスキルでペンデュラムゾーンを別途用意した状態でデュエルできたりという形で対応している。
三枠しかない魔法&罠ゾーンを更に圧迫するため基本はスキル持ちキャラで使う事になるだろうが、魔法や罠に依存しないデッキであれば他のキャラでも採用を検討できる。
【アニメにおいて】
冒頭で述べたようにペンデュラム召喚はアニメ「
遊戯王ARC-V」で使用される。
PVの段階から「PENDULUM」などの文字が
デュエルディスクに表示されているのが見られる。
ちなみにペンデュラムとは「振り子」の意である。
フィールドを振り子の軌道に見立て、左右の振れ幅の間のレベルを持つモンスターを出すことができる、というデザインといえる。
アニメ本編では第一話のラストに初登場。
まさかのただの効果モンスターである
オッドアイズ・ドラゴン、星読みの魔術師、時読みの魔術師の三枚を
ペンデュラムモンスターへと
書き換えた。
ちなみにこの世界でのペンデュラム召喚は前作までのシンクロ召喚やエクシーズ召喚とは違い認知されていない召喚方法。
つまり実質上、
遊矢は「新たなルールを作成した」ということになる。
アニメでは冒頭の召喚口上のほかにペンデュラムゾーンへペンデュラムモンスターを置く際に
「俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」
というセリフが存在する。
第二話では早速「ペンデュラムスケールのミス」と「ルールの不理解」を披露。
(
オッドアイズはスケール4、時読みはスケール8で召喚しようとしたのは星2と星3だったため召喚条件が整ってない)
そしてデュエル終了後観客や入塾希望者たちに
問い詰められる中、
通常のカードとは違う「ペンデュラムカード」(命名は遊矢)が無ければペンデュラム召喚ができない事が公になる。
その結果、「
それズルじゃん!を筆頭とした
視聴者が使いやすいバッシングを受けてしまった。
この状況に
ZEXALの観客の民度に慣れた視聴者からは「ネオ童実野シティの住民を思い出した」などという人もいた。
そして・・・
ペンデュラム召喚が本当に君一人だけの力かどうか・・・
第13話にて、
赤馬零児が独自に試作したペンデュラムカードを使ったペンデュラム召喚を実現させる。
だが!しかし!!ペンデュラム召喚をした次の自分のスタンバイフェイズにペンデュラムカードから異常が発生し、
ペンデュラム効果が浮き上がり、その効果でペンデュラムモンスターを墓地へ送ってしまう事態に陥る。
遊矢の自然発現したペンデュラムカードには程遠かった
というわけだろうか・・・?
そんな状況下でペンデュラムそのものが完成形に至っていない事、ペンデュラムには更なる進化の可能性がある事に気付くが、
その可能性を証明しようとしたところでLDSが襲撃された一報が入った為、急遽デュエルを中断して帰って行った。
その後、試行錯誤の末にペンデュラムカードを完成させており、
その披露としてLDS所属のネオニュー沢渡が舞網チャンピオンシップ1回戦で
ペンデュラムカード「ダイバカゼ」を切り札とする【
妖仙獣】デッキを使用した。
その後も街そのものを会場としたバトルロイヤル戦においても、レオ・コーポレーション製ペンデュラムカードが街中にばら撒かれている。
バトルロイヤル用に用意されたLDS製ペンデュラムカード『PS(ペンデュラム・スタチュー)』。
全12種類のバリエーションを持ち、全てのモンスターが岩石族である。
|
カード名 |
レベル |
属性 |
種族 |
スケール |
● |
PS ブラック・サン |
1 |
闇 |
岩 石 族 |
12/12 |
● |
PS パープル・ソード |
2 |
闇 |
11/11 |
● |
PS イエロー・スカラベ |
3 |
光 |
10/10 |
● |
PS ホワイト・フラワー |
4 |
光 |
9/9 |
○ |
不明 |
5 |
? |
8/8 |
● |
PS レッド・エンジェル |
6 |
炎 |
7/7 |
○ |
不明 |
7 |
? |
6/6 |
● |
PS パープル・シールド |
8 |
闇 |
5/5 |
○ |
不明 |
9 |
? |
4/4 |
● |
PS ホワイト・バタフライ |
10 |
光 |
3/3 |
● |
PS ブルー・ホエール |
11 |
水 |
2/2 |
● |
PS レッド・デビル |
12 |
炎 |
1/1 |
時読み・星読み「他の参加者はまだしも遊矢にまで使われると思ってなかった……」
その後、レオ・コーポレーションがランサーズ用にペンデュラムカードを率先して提供できたため、
ペンデュラムカードを大量投入した遊矢・沢渡・デニス・零児、
ペンデュラムカードを2枚1組だけ組み込んだ権現坂・月影・セレナ、
ペンデュラムカードを組みこまない黒咲・零羅という内訳で各自がデッキを組み込み、
シンクロ次元・エクシーズ次元・融合次元・第五次元「アークファイブ」での激闘を戦いぬいた。
ロジェ「ペンデュラムカードはランサーズの武器では無かったのか?!」
遊矢を迎え討つべく融合次元のアカデミア総帥である赤馬零王もまた、
自らが組み上げたペンデュラムモンスター特化型デッキ【精霊機巧軍】を使用。
その力で彼らの得意とするペンデュラム召喚を逆手に翻弄し、
遊矢もまだ作り出せていなかった融合ペンデュラムモンスターまでも完成させていた。
ランサーズと赤馬零王の奮闘空しく復活を果たすズァーク。
彼もまたペンデュラムモンスターをデッキに組み込み、覇王龍ズァークを戦術の中心とす覇王と名のつくペンデュラムモンスターを展開、
それらを駆使したペンデュラム融合・ペンデュラムシンクロ・ペンデュラムエクシーズを披露してみせた。
その戦いの終盤、「ペンデュラムカードの創造は転生後も負けたくないとする自身の信念が具現化したもの」と語るズァーク。
ペンデュラムが生まれた力の根源は4枚のエンカードと覇王龍である自身の力が衝突する事で発生した次元を引き裂く程の莫大な力とされ、
その中で大きく揺れ動く力によってペンデュラム召喚は創造され、自身の魂の覚醒により1話でのペンデュラムカード化も引き起こした事が明かされた。
ただし、エンカードを使ったレイ曰く、「ズァークの持つ悪意の力とは別の力があったからこそペンデュラムは揺れた」とも明かされ、
二つの交錯する想いが揺れ動いた事がペンデュラム召喚の創造に至った真の経緯であったとされている。
ちなみにズァーク的には、「モンスターを破壊し墓地に送ってバーンする」《エン・フラワーズ》対策として、「破壊されても墓地に行かないモンスター」を生み出したらしい。
追記・修正は5体一度にペンデュラム召喚してからお願いします。
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2015-05-29 22:26:44)
- タッグフォースSPやってるが、ペンデュラムのどこが有利なのか分からない…CPUに使いこなせないのかな -- 名無しさん (2015-07-18 23:57:01)
- ↑クリフォートを触ってみよう。強さがわかるはず。 -- 名無しさん (2015-07-19 00:19:13)
- ↑クリフォートが強いのはPの弱点潰して良い所だけ取ってるからなんで、むしろクリフォート以外のPの使い辛さを理解するだけなんだよなぁ。 -- 名無しさん (2015-07-19 00:44:10)
- ワーオ!情報ありがとうございます!ARC世界で戦ってても、シンクロとエクシーズ強いんですよね。難易度は最大であって禁止レベルじゃないので、終わり次第禁止デッキ挑みます -- 名無しさん (2015-07-19 08:24:19)
- 通常ペンデュラムモンスター(効果がないとは言っていない) -- 名無しさん (2016-02-02 01:12:50)
- ペンデュラムモンスターのエクストラに行くルール効果を「破壊時のみ」って勘違いしてたわw -- 名無しさん (2016-04-11 10:45:41)
- 最初のペンデュラムの時の遊矢のセリフが「出でよ、我がしもべのモンスターたちよ!」になっていたのもやっぱりズァークの影響だったんだな -- 名無しさん (2017-02-02 06:55:12)
- いわれてる新ルールが事実なら大幅弱体化だな -- 名無しさん (2017-02-02 10:08:26)
- ズァークのことは全否定したのに彼の作ったペンデュラムは使うというのもどうなのだろうか。こういうのは普通、「ズァークの作ったものだから徹底否定」か「ズァークに対して何かしらのフォローを入れた上でペンデュラムは肯定」みたいなものじゃなかろうか? -- 名無しさん (2017-02-11 12:46:42)
- 新ルールでどうなるんだ? -- 名無しさん (2017-02-19 15:01:15)
- 魔法&罠ゾーンの右端と左端になってPゾーンが消滅した。 -- 名無しさん (2017-02-19 15:07:52)
- ↑Pゾーン自体、不評でしたし弱体化は順当では。それ以上にリンク召喚の影響が大きいでしょうね。 -- 名無しさん (2017-02-19 18:18:18)
- エクストラデッキからモンスターを出す場合元々の召喚条件及び召喚方法の正規非正規関係なくEXゾーンに出さないといけない。これによってセルフ破壊連打してエクストラをため込んで吐き出す今ペンデュラムで使われている基本戦法は大きく弱体化する。 -- 名無しさん (2017-02-21 13:36:01)
- 余所でえらい発狂してるのがいたけどペンデュラムで特殊召喚したEXモンスターがなんで例外になるとか思ってたんだ、ペンデュラムで召喚しようがEXモンスターならEXゾーンにしか出せないなんて分かるだろ -- 名無しさん (2017-02-21 14:37:35)
- イグナイト死亡 -- 名無しさん (2017-02-21 14:47:10)
- ↑2Vジャンプで省いていたのが悪い。「最初からEXにあるモンスター」のみだと思ったりしていた人もいるさ -- 名無しさん (2017-02-22 10:40:28)
- まー来年か再来年の今頃にはきっとリンクペンデュラムモンスターとか出てきて救済されるさ、でもなきゃやってられねえけど -- 名無しさん (2017-02-22 10:56:09)
- 魔法・罠と一緒になるのはまだ分かるがリンク召喚使わなきゃ再利用できないのが痛い。リンクなきゃ強味が生かせないってことだし。一番酷いのはKONMAIに失敗作って認められたからこうなったんじゃなくて新要素を売りたいからこんなことになったこと。どんだけリンクに命かけてるんだKONMAI。 -- 名無しさん (2017-02-22 12:11:53)
- どっちか片方なら俺は許した -- 名無しさん (2017-02-22 12:20:49)
- ↑2むしろモンスターゾーンの左右を埋めて三体しかp召喚できないとかのほうが良かったと思う -- 名無しさん (2017-05-10 16:24:44)
- シンクロやエクシーズの前に導入されていたら、また評価は違ったと思います。当時のカードパワーならリリースや融合素材を揃えるくらいで終わったでしょうし。 -- 名無しさん (2017-05-15 21:14:40)
- リスクとリターンのバランスが極端で扱いが難しいのに強化の仕方がひたすらサーチ充実せてスケール壊された後のリカバリーも楽々と調整の仕方が雑すぎた。された後どうするかよりもさせないの方向で対策を目指さざる得なかったし。 -- 名無しさん (2017-05-22 12:18:52)
- アニメでは誕生経緯が悪の召喚法って感じだったけど、あの時環境でペンデュラムがヤバいことになってたから納得してしまった。 -- 名無しさん (2017-07-31 02:20:26)
- 別に負けないって気持ちは悪じゃないだろ -- 名無しさん (2017-07-31 06:03:21)
- ズァークの力なんだから悪だろ -- 名無しさん (2017-08-24 17:20:34)
- gxの覇王の力にせよzexalのカオスの力にせよ「力の発祥は悪でもそれを皆のために使う」的表現がされてたけど、ペンデュラムってそういうのなんか言われてたっけ? -- 名無しさん (2017-08-27 16:10:44)
- 皆を笑顔にするために力を使うってズァーク(遊矢)が何度も言ってたじゃん -- 名無しさん (2017-08-27 21:20:29)
- ペンデュラムといいカード創造の力といい、ここまで「リスクも考慮されず、使用を躊躇されない悪の力」って他にあったっけ?オレイカルコスはATMも躊躇したのに。そもそもハゲは何でズァークの力であるペンデュラムを平気なツラで使ってたんだ -- 名無しさん (2017-09-10 16:12:19)
- スピードデュエルでPを徹底的に否定したのは絶対許さない -- 名無しさん (2017-12-10 10:02:21)
- もう環境で生き残ってるPデッキは魔術師くらいで大半は根絶されたな -- 名無しさん (2018-12-01 23:32:23)
- 10期のスピリッツPモンスターが列を指定しちゃってるからスピードデュエルに仮に実装されることになっても3枚しかない魔法罠両端使って魔法罠ゾーン1枚になりそう -- 名無しさん (2018-12-02 00:07:55)
- むしろ今くらいのが適正な気がするペンデュラムの調整 -- 名無しさん (2019-06-09 11:12:42)
- EXデッキから大量召喚はやっぱ解放できんわな -- 名無しさん (2019-12-28 01:00:37)
- 全方位に悪影響を与え過ぎた -- 名無しさん (2020-09-08 09:50:01)
- 弱点に魔封じの芳香を入れたほうが良いのでは?先に決められるとペンデュラム召喚自体が死ぬ。 -- 名無しさん (2021-09-01 13:23:22)
- そういや結局ペンデュラムスケールが左右で違うカードは出たの? -- 名無しさん (2021-09-02 12:01:36)
- 出てない -- 名無しさん (2021-11-24 12:46:47)
- ペンデュラムゾーン返してやってもいいのでは?泣いてる宝玉獣たちがいるんですよ! -- 名無しさん (2022-06-25 16:40:38)
- 未だに仕様がよく分からないジャンルなんだよな、ペンデュラム -- 名無しさん (2022-06-25 17:44:24)
- 現状OCG内のストーリーでも端末世界以外でテーマが登場してないというのも寂しいなぁ。烙印は1月のパックで終わるだろうし、ヴィ様でワンチャンあるかな? -- 名無しさん (2022-11-26 17:43:55)
- Pモンスターは魔法としても使えるモンスターというデザインは良いんだけど、P召喚は性質上極端なことになりやすくてバランスとりにくいのがな。 -- 名無しさん (2024-12-03 10:19:22)
- ペンデュラムゾーンを返してもいいんじゃないかという願いを身体を張って否定するヴァリアンツ -- 名無しさん (2024-12-07 14:10:59)
最終更新:2024年12月07日 14:10