アマクダリ・セクト

登録日:2017/11/05 (曜日) 11:39:00
更新日:2025/06/27 Fri 23:05:04
所要時間:約 ? 分で読めます







私はシステムを構築した。幹部が欠けようとも揺らぐ事のない、強固なシステムを。死んだ者のかわりはモータルでも構わぬ程のな

―――アガメムノンの言葉




「アマクダリ・セクト」とはニンジャスレイヤー第2部~第3部における「悪の組織」。
通称は「アマクダリ」。漢字明記だと「天下」と書く。
首領はラオモト・カンの遺児ラオモト・チバ
第1部の敵組織ソウカイヤの正式な後継に当たる組織。





【概要】

第1部で壊滅したソウカイ・シンジケートの残党に、謎のニンジャアガメムノンとその私兵団が合流して結成された暗黒経済組織。
雰囲気としては秘密結社色が濃くなっている。
なお残党と私兵団の合流の割合は半々。
ラオモト・チバがアマクダリの首魁であるが、実際の組織運営はチバの執事となったアガメムノンが行っており、
チバはソウカイヤの権威を輝かせるための神輿のような立ち位置。
しかしチバの成長に伴い、チバ自身も首領としての絶大な風格と父譲りの支配者のオーラを纏うようになる。

対抗勢力であるザイバツ・シャドーギルドニンジャスレイヤーに倒されたことを契機に一気に勢力を拡大し、第3部においては一大勢力を形成。
ネオサイタマを実質掌握することに成功し、第3部におけるニンジャスレイヤー最大の敵として君臨する。


母体はラオモト・カンCEOの死後、国税の投入によって存続した「ネコソギ・ファンド」
かつて傘下にあったリアルヤクザ・ファンド等を中心としてはいるものの、その実体は旧ソウカイヤとは似て異なる。


【組織構造】

  • 極端なワンマン経営と実力・実績至上主義により戦力の弱体化や劣化が著しかったソウカイヤ
  • 組織の序列に終始しがちでフットワークが鈍重に過ぎるザイバツ・シャドーギルド
双方の弱点を反省したかのような、現実的でシステマチックな組織運営を行っている。

アマクダリ独自のシステムとして特徴的なのが、
複数のヤクザ組織やニンジャ組織をアマクダリ中枢部の管理下に置き、アマクダリの手足としてテリトリーごとに管轄させる「フランチャイズ・システム」
フランチャイズされた各組織は徹底して組織間の管轄テリトリーや情報の伝搬が制限されており、
結果的にニンジャスレイヤーが下部組織のニンジャを幾ら拷問してもそこから先へ進めず、中枢への手掛かりを得られないという非常に厄介な仕組みが出来上がっている。
人材の運用においても、派閥論理に縛られたザイバツや実力主義のウェイトが大きすぎたソウカイヤよりも柔軟かつ適材適所の人事が行われ、
組織自体も複数の部門が設置されているなど雰囲気は非常に近代的。

他にもソウカイヤ以上にネットワーク関係に力を注いでいる。
本部と末端組織、また実働部隊との連絡用、果ては戦闘時における構成員同士の情報共有や戦闘のサポートとして、
天下網(アマクダリ・ネット)という高度な独自ネットワーク・システムを導入しているが、情報管理の観点からアクセス者ごとに扱える情報は厳しく制限されている。


そして真に脅威な点は、これまでのニンジャ組織と違って政治・経済・文化・軍事の分野にも積極的に手を広げることで表社会にも影響力を広げ、体制側にも支配権を拡大。
結果ネオサイタマの行政や政財界は愚か、主要メディアや企業、暗黒メガコーポに至るまでほぼ全てがアマクダリの支配下や影響下に置かれていること。
アマクダリはソウカイヤやザイバツ以上にネオサイタマの行政府や政財界と深く密接な癒着が行われており、
掌握された社会システムを利用した敵対者の社会的な抹殺戦術がアマクダリの恐るべき戦法である。
ニンジャスレイヤーもニンジャになる前の正体と詳細な来歴を押さえられており、
有事の際には支配下に置いたマスコミを通じて、彼を社会の敵に仕立て上げて糾弾、社会的に抹殺する体制を整えている。
この社会システム掌握の効果はアマクダリに都合の悪い情報や事実、事件の隠蔽にも役立つ他、
メディアを介してネオサイタマの情勢や人々の心理を自分達の都合のいいよう誘導したり市民の扇動・洗脳にも効果がある。


徹底的な情報統制や無尽蔵に肥大化していく特性もあり、組織の全貌は謎に包まれており、首領であるチバですら全貌を把握しきれていない。
大半の構成員は「誰が幹部なのか、どこに本拠地があるのか」といった事について何も知らされず
誰もがアマクダリという巨大機構から匿名的な電子命令を受け、それを達成することで、システムが維持されている。
中には総帥であるラオモト・チバの存在さえ知らない者も大勢いるという。
また以前どこの組織に所属していたかもアマクダリではあまり問題にされず、理念やイデオロギーは希薄。
更には最高幹部に至るまで予備人員を揃えているため、ソウカイヤやザイバツのようにただ敵幹部を倒していくだけでは倒した端からシステムが再構築され復活していく。

この複雑怪奇な組織をすべて把握しているのはアガメムノン只1人のみ。


このように裏社会だけでなく、表社会をも急速に飲み込んでゆくアメーバのような、無限に再生し続ける不死身のヒドラのような支配システムがアマクダリ最大の武器である。
第3部終盤では行政やネットワークも含めネオサイタマの完全掌握に成功。
「アマクダリと敵対する=ネオサイタマ社会全てを敵に回すに等しい」という、ニンジャスレイヤーやアマクダリに抵抗する人々にとって過酷な苦難が襲い掛かる。



【弱点】

複雑怪奇で厄介窮まる組織だが、欠点として上げられるのが、話が進むにつれ組織のシステムに依存した思考停止状態のニンジャが多数を占めるようになったこと。
セクトが肥大化するにつれシステムに精神的依存するニンジャが増えており、
想定外の事態が発生すると激しく動揺した結果作戦指揮を無視して逃走したり、ある種の恐慌状態に陥る者。
冷静な判断力を欠き碌に真偽を判断することなく即座に撤退してしまう者も少なくないなど所属ニンジャの精神面での練度不足が頻繁に見られるようになった。
第3部最終章でアマクダリのトップが軒並み壊滅し再建不可能な状況に陥った際は、殆どのニンジャが統制もされず逃走するなど、
後期・末期のアマクダリ所属ニンジャのシステム依存は酷くなっている。

また「ニンジャスレイヤーという個人は驚異だが、ニンジャスレイヤーの攻撃によるアマクダリへの影響は無意味」という楽観的な認識がアマクダリ内では多数を占めることも欠点。
これはアマクダリは表社会と強固に癒着しているのに加え、
所属ニンジャ達はアガメムノンが作り出したアマクダリの強固な管理システムを妄信しており、己の組織の強大さに酔いしれているためである。


【目的】

第2部から第3部序盤では基本的な目的は勢力拡大が主であったが、
最終的にアマクダリ傘下にある各暗黒メガコーポや組織全体の利益のため金儲けを重視する方針が目立った。
しかし真っ当な金儲けなどする筈もなく、行った行為はキョート・ネオサイタマ間で意図的な戦争を引き起こすこと。
それも相手であるキョートとは裏で話が通じており、意図的に戦争が長引き継続されるよう手筈を整えている。
これにより両国間で作為的に戦争特需を回し続け、暗黒メガコーポや自分たちが金を荒稼ぎするという最低の計画を実行した。

そしてアマクダリの最終目的は日本を影から支配し、全ての人間を管理統制する暗黒管理社会(ディストピア)の実現。
ザイバツ・シャドーギルドの掲げたニンジャによる絶対支配とは違い、アマクダリの支配対象には人間もニンジャも含まれている。
アマクダリは管理社会の実現のため様々な悪法の制定を推し進めており、社会的マイノリティへの迫害や格差拡大の合法化、
自分達に有利になるよう行政を動かすなどなど挙げれば切りがない社会的犯罪を繰り広げている。


だがこれも序の口。アマクダリの真の目的とは世界征服
手順としては、
  • アマクダリ配下の月面基地と世界全土に建設されたアマクダリ通信基地を利用して既存のインターネットに代わる新たなネットワークを構築
  • Y2K問題の影響で偶然開いてしまったインターネットとコトダマ空間(オヒガン)とのリンクを遮断
  • Y2K問題により1度変貌した世界を再びY2K問題発生以前の状態に戻す「再定義」を実行
という仕組み。
これによりコトダマ空間がもたらしていた不条理も可能性も発生し得ない、完全に制御された「秩序」を再定義によって全てがリセットされた世界の上に構築することで世界を支配しようとしている。
すなわち世界規模でのディストピア化こそが真のアマクダリの狙いである。

なおこの過程でY2K以降に誕生したUNIXを含む全てのテクノロジーは存在の機能不全を起こし、更に全てのUNIXが爆発もしくは消滅を引き起こす未曽有の大災害が発生する。
一方でアマクダリ側はこのテクノロジー消滅の影響を受けないY2K問題以前のUNIXを保持しているため、結果としてアマクダリだけがネットワークを掌握することになる。


【カスミガセキ・ジグラット】

通称「カスミガセキ皇居ビル」。
第3部におけるアマクダリの本拠地。
ネオサイタマに存在するエンペラー不在の権力の象徴にして、政・官・民が高度な癒着を遂げた人類史上稀に見る巨大複合施設。
Y2K以前から途方も無い複合増築を重ねられ、今なお増築が進んでおり全貌を把握している者はいないという。

第1部の時点で最上階は700階。高さ1000mは裕に越え、数年後の第3部では全高2千メートル超にまで達した現代のバベルの塔。
頂上部である最上階層は空中庭園のような構造であり、重金属酸性雨を降らせる雲より上に突き出しており汚染されていない大気や陽光の恩恵を与れる。
そんな上層部分に居室を構えられるのは、ネオサイタマ市長かその補佐官、あるいは暗黒メガコーポ各社のCEOといったトップクラスのみである。
ジグラット外壁「斜面」でイクサが繰り広げられ、外壁を馬で最上部まで駆け上がった者がいたことから、形状は山めいたもので、地表面での胴回りはかなりのものと推測される。
 
地上の万魔殿の如き超高層建築物であるが、不吉を忌み嫌う日本人の慣習により、4や9の数字が含まれる階や部屋は存在しない。
階層の内訳としては
  • 1~50階:ネオサイタマ市役所
  • 51~300階:ネオサイタマ市警をはじめとした公官庁
  • 301~600階:国会議事堂などの行政施設
  • 601階以上:メガコーポのヘッドオフィス群
といった階層構造。
ちなみに666階にはソウカイヤなどの為の談合用IRC設備が用意されている。
アマクダリのトップたるラオモト・チバが居するネコソギ・ファンドのヘッドオフィスもここにある



【戦力面】

アマクダリの構成ニンジャは「12人」「アマクダリ・アクシス」「アマクダリ・エージェント」「下部衛星組織所属」の4種類に分類される。
ただしアマクダリはフランチャイズ形式で組織を拡大しているため、全体像を把握するのは困難。
所属しているニンジャ達もアマクダリ上層部からの指令を遂行しているだけの場合が多く、多くは衛星組織の末端である場合が多い。
所属ニンジャの練度はシステム化の影響により非常に安定している。

しかし大半の構成員は「誰が幹部なのか、どこに本拠地があるのか」といった事すらも知らず、
アマクダリという巨大機構から匿名的な電子命令を受け、それを達成する形で組織が維持・運営されている。
また末端から幹部まで、全ての構成員はシステムを構成する「替えのきく歯車」にすぎない。
徹底的なシステム化の影響かソウカイヤのような部下と上司で密接に絡むようなこともない。
ニンジャとモータルの扱いにおける差もそこまでないので、良くも悪くも安定しているがニンジャの扱いは3組織の中で恐らく一番悪いだろう。


結成初期にはアマクダリの命令に従わず残虐行為を行う所属ニンジャも大勢存在していたが、そういったニンジャはアクシスに粛清させたり、
暴虐を嗅ぎ付けたニンジャスレイヤーにあえて殺させる事で不穏分子を淘汰。
ニンジャスレイヤーさえも利用して邪悪ながらも秩序・命令を守るニンジャのみをふるい分け、組織の地盤を強化していったとのこと。

なお第3部後期になるとアマクダリ・ニンジャには、ニンジャスレイヤーと単独遭遇した場合は即時撤退とアクシスへの即時通報が推奨されているなど、
ニンジャスレイヤーに対しての対策は執拗なまでに徹底されるようになった。


◆12人

アマクダリ・セクト最高幹部。
それぞれセクト内における各部門を統括する立場にあるが、存在はトップシークレット扱い。
その存在を把握するセクト構成員の数は非常に限られ、アクシスを含む一般構成員はアマクダリ各部門や「12人」の存在を知らされていない。
ニンジャの有無や戦闘力よりも、社会的地位が重要視されるのが特徴。
そのためニンジャ組織でありながら一部非ニンジャがこの位置に収まっているという異質な集団である。
ネオサイタマの様々な組織や政財界、メディア、暗黒メガコーポのトップに座る集団が顔を揃えており、それ故かめったに会合も開けないらしい。

「12人」という集団で一番厄介なのが、例え何らかの要因でメンバーが死んだ場合でも、アマクダリの心臓であるアルゴスを除く「12人」はその地位と役割を受け継ぐ者をニンジャの有無問わず常に用意していること。
仮に「12人」を何人か打倒したとしても、短時間で「12人」は元の体制を取り戻す。
なお社会的権威重視と言えども初期メンバーは皆一様に一筋縄ではいかないカラテの練度やジツを持つ強敵ばかりである。
が、現実はそう上手くはいかず後半のエピソード群「ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ」では「12人」の約半数である6人がニンジャスレイヤーとその協力者によって殺害されてしまう。
中盤で4人の死亡を恐る恐る報告した伝令ニンジャのスクラピュラスエミッサリーに対してアガメムノンも冒頭の台詞を口にし余裕綽々な態度をとっていたもののこれに安堵し「ニンジャスレイヤー何するものぞ!全てが想定内なり!」と口にしたスクラピュラスエミッサリーに対し

「とでも言うと思ったかッ!!!」「この愚か者!」

と突如激高、ノリツッコミデン・スリケンを投げ殺害している。*1


+ 12人の内訳

私は、復讐に狂い、地べたを這いずって苦悩する君をこそ応援し、楽しんですらいたが。
ラオモト・カンを殺し、ロード・オブ・ザイバツを滅ぼし、なおのさばる君は、私のささやかで無害な娯楽としては不完全だ

モータルネーム「シバタ・ソウジロウ(柴田 宗次郎)」
アマクダリの事実上のトップにして神話級ニンジャ「ゼウス・ニンジャ」の憑依者。
役割は「執政官」。表向きの立場はネオサイタマ知事秘書⇒知事代理。
詳しくは彼の個別記事を参照。


  • アルゴス
攻撃せよ。攻撃せよ。攻撃せよ。アマクダリの支配体制には、些かの揺らぎも無し

アガメムノンと並んでアマクダリの中核を成す正体不明の電脳ニンジャ。憑依ソウルはアーチ級ニンジャ「ツキヨミ・ニンジャ」
役割は「ネットセキュリティ部門」。
アマクダリの宇宙進出計画に伴いシャトルで宇宙へと上がった宇宙飛行士ニンジャ、ユリシーズの消息が途絶えた直後に覚醒している。

電脳部門に特化したニンジャの中でも最強と言って過言ではなく、尋常でない速さのタイピング速度と「TELNETプロトコル」と呼ばれる古のテクノロジーの使い手。
その力はダイダロスヴィジランスといったニンジャすら軽くあしらう能力を持ち、ナンシーですら逃げ切るのがやっととされる驚異的な電算能力を持つ。

+ その正体
その正体はニンジャソウルが憑依した月面基地。超高性能サーバー「A.R.G.O.S.」。
アガメムノンはアルゴスを利用し世界を「再定義」することで世界を支配しようとしていた。
第3部最終章にて、月基地に帰還したアガメムノンの手によって電力が供給されたことで、本来の目的である新たな秩序の構築のために再定義を完遂せんとするが、月基地内部でのニンジャスレイヤーとアガメムノンのイクサの末、ニンジャスレイヤーがアガメムノンを複合UNIXデッキに叩きつけ、その衝撃でUNIXデッキは爆発四散。
さらにUNIXデッキの爆発がジェネレータに届き、月内部空洞に築かれていたメガトリイ地下施設網とジェネレーター群が連鎖爆発を起こし、月が砕けたことで月基地メインフレームの破壊が直接の死因となり、アルゴスは崩壊。再定義も巻き戻された。*2

名前の元ネタはギリシャ神話の怪物「アルゴス」。
TELMETプロトコルは実在するプロトコルの用語。「Telnet接続」とも表現されるが現代ではほとんど使われなくなった接続方法になる。
古いアニヲタ的には「テレホーダイ」「テレホマン」と言ったワードの方が馴染みがあるかもしれない。


  • マジェスティ
市場はフェアだ。誰にでも勝利チャンスがある。……つい先程まではね。だが洪水で方舟はもう出航した。皆さんで満席だ
チートで這い上がろうとする連中は、バットで叩いて海に追い落とそう!息ができなくなるまで頭を押し付けよう!

モータルネーム「カラカミ・ノシト(唐紙 熨斗)」
ビジュアルはプラチナ製の杖と伊達メガネを装備する縦縞スーツのイケメン。
カラカミ・ファンド社の経営者という表の顔を持ち、ネオサイタマでも著名なカリスマ青年実業家として知られている。
役割は「マスコミ部門」。表向きの立場はメディア各社の筆頭株主で、市民や暗黒投資家達を扇動する旗印。

鼻持ちならない若社長であり、合理性と経済性を重んじるビジネス至上主義者。
一方で風習や伝統的タブーといった彼が合理的でないと考える精神的なものの一切を見下し小馬鹿にしている尊大で傲慢な性格。
アガメムノンに対して絶大な信頼を寄せる一方で、チバの事は傀儡と見抜いて露骨に軽んじている。
また洗脳した奴隷秘書をストレス解消グッズ感覚で殺害してストレス発散するのが癖。そのためイラつくとスポーツジムで汗を流すが如く秘書数人を撲殺して「スカッとした!」と言い放つ。

アーチニンジャ「サバト・ニンジャ」のソウル憑依者でもあり、戦闘では蹴り技や携行するプラチナ製ロットを武器として用いる「サバット・ドー」の使い手。

ニンジャスレイヤーとの戦いでは秘書を撲殺して回復や強化リソースとして用いて戦うなど暴れまわったが、ナラク化したニンジャスレイヤーには及ばず、爆発四散した。
実況タグ上にはヘッズ達の「スカッとした」ツイートが溢れたことは言うまでもない。

名前の元ネタは「威厳」「荘厳」等を意味する英単語。
サバト・ニンジャは中世ヨーロッパにて堕落と黒魔術を蔓延させた元凶とされ、ステッキやロッド、蹴り技を駆使する「サバット・ドー」の使い手であったというが、最後は串刺しと火炙りで処刑されたという。


  • ブラックロータス
現世利益を生みます。経済をね!人は死にますが、その者らは生まれ変わりますから、実質プラスです

モータルネーム「タダオ・ビョウドウイン(平等院 忠夫)」
第一部から登場していたタダオ大僧正がカネの力で奪った「キリク・ニンジャ」のソウルにより変貌したニンジャ。
ザ・ヴァーティゴの質疑応答企画によるとモータル時代に既に「12人」入りを果たしその後ニンジャ化した模様。
役割は「宗教・電脳麻薬部門」。表向きの立場はカスミガセキ教区大僧正

紫の法衣を纏った肥満体でカネとブッダの威光を笠に着て「大ブッダ要塞」を建造、ゲイ行為に励む拝金主義の俗物。
要塞最深部で対面したフジキド曰く「見た所、この黄金部屋にブッダ像はひとつもないようだな。オヌシが何の力を信じているかは一目瞭然だ。オヌシもクローン聖職者と何ら変わらぬ、くだらぬ子供騙しの紛い物よ」とのように何よりも権力とカネを求める守銭奴である。もっともタダオ時代からこうだったが。

+ 素顔
「ARRRRRRRGH!アバーッ!」ナムアミダブツ!ブラックロータスの肉体はどす黒く変色し、両の目玉が垂れ下がっている!INWによる人工的ニンジャソウル憑依の副作用だ!それはもはや僧衣を纏ったゾンビーと呼ぶに相応しい!

人工的にニンジャソウルを憑依させたことに関係してか、リー・アラキから提供されている特殊配合エキスを定期的に首筋に注入している。これが切れるとなんとゾンビ―ニンジャになってしまう。
そのおぞましい姿は部下からも仏敵と思われて銃撃され、とどめにかつて自身の陰謀で破滅に追いやった男の銃弾を暗黒非合法探偵の拳で額に打ち込まれたタダオは、インガオホーの極みと言うべき死を遂げたのであった。

余談だが作中の銅鑼の音や劇中劇の効果音(と思われる音)に「タダオーン!」というものがあるがタダオ本人とは全く関係ない。にもかかわらずヘッズ達の間ではニックネームとして「タダオーン!」が定着してしまっている。

名前の元ネタは「黒い蓮」の直訳。
キリク・ニンジャの元ネタは恐らく「阿弥陀如来」「千手観音」などの神仏を象徴する梵字のこと。


  • メフィストフェレス
君の望みはなんだね?目を覚ませ。情けない男だ。
あらためて、君の人生を始めようじゃないか。私が力をやろう。欲しいものなら何でもくれてやろう

モータルネームは「ダイザキ・トウゴ(東郷 大咲)」だが、あくまでコレはネオサイタマ向けの偽名で本名は別にあるという。
表向きの立場は世界的な投資銀行グループの顧問理事。
前述したタダオすら軽く霞む超金持ちの資産家で、最早働かずとも金が入ってくるような状態にあるらしい。
役割は「宇宙開発部門」。と同時にその潤沢な資産を利用したアマクダリに対する資金面でのバックアップである。

表向きは洗練された奥ゆかしさとユーモアに富む老紳士だが、本性は非常に狡猾。
本人の言を信じるならば電子戦争を生き抜いており、ニンジャソウルとは第二次世界大戦のスターリングラードで邂逅したらしく、あのシュトロハイムですら死ぬような戦場でニンジャソウルが憑依するのはそう難しくはないだろう。

老獪さと裏腹にカラテも強く、中国拳法に似た「カンフー・カラテ」の使い手である。
極めて長期に渡りニンジャソウルを秘匿してモータルに扮してきたためか、当初はナラクにすらもソウル正体を感知させないほどにソウル隠蔽能力にも長ける。

名前の元ネタはゲーテ著『ファウスト』に登場する悪魔「メフィストフェレス」。


  • ジャスティス
破壊者、殺人鬼、テロリスト
日陰を這い、命を啜る。それを悪と呼ばずして何と呼ぼう。世の為に今ここで死すべきは貴様だ。ニンジャスレイヤー=サン

モータルネーム「ムナミ・シマカタ(島方 無波)」
表向きの立場は治安維持警察「ハイデッカー」の女長官。
役割は「法務官」。アマクダリが進める暗黒管理社会計画の象徴たるハイデッカーを束ねることが、「12人」としてジャスティスに与えられた任務である。

己の掲げる正義を妄信し、秩序を乱す混沌や反社会的な存在全般を嫌悪し侮蔑する独善的で厳格な潔癖症。
ニンジャスレイヤーに追跡が振り切られた際には部下に激高するも「すまない。取り乱した」と自信の非を認める冷静さも持ち合わせているが、所詮邪悪な組織のニンジャであることは変わりなく、ニンジャスレイヤーにアマクダリの秩序を説いた際「秩序?秩序とは抑圧の事だったか」「初耳だ」と罵倒を返された。

憑依ソウルはヒカリ・ニンジャクランのグレーターニンジャソウル。
棒術に優れた達人でもあり、特殊警棒めいて伸縮する鋼鉄のボーや翼を模した飛行ユニットで戦う。
更にハイデッカーの人海戦術を駆使し、ナンシーの捕獲に奔走。自身も巨大飛行船である蛸型移動治安維持拠点「セイギオオキイタテ」にて直接指揮を執る。

名前の元ネタは「正義」を意味する英単語。


  • マスターマインド
完璧なる統治秩序機構完成のためならば、私は死すらも厭わぬ!

モータルネーム「シキタリ・シャンイチ(式足 正一)」。表向きの立場は内閣官房長官。
役割は「政治部門」。あらゆる危険や問題、潜在事態を想定して万全の防衛体制を敷いて敵を全力で叩き潰すことを第一とする、
油断や慢心とは程遠い堅実ながらもどこか機械的な精神性を持ちハーヴェスターから「クソ真面目のバカ」と称される程厳格で冷酷な性格の持ち主。

憑依ソウルは格の低いレッサーニンジャのソウルに過ぎず、正面きってのカラテでは(非ニンジャのリー先生を除いて)12人最弱。
だが「何故なら私は官房長官だからだ!」と公言する彼の行動原理、そして最大の依って立つカラテは、暗黒管理社会が創る「秩序」に対する理想と信念が生み出す不屈の精神力である。
不屈の魂にアメフトやジュー・ジツベースのカラテ、身に纏うオナタカミ社製パワードスーツ「アツモリ」が合わさることで、異常な打たれ強さを誇る。
ハーヴェスターと原子力航空母艦キョウリョク・カンケイで卓越した指揮能力を生かし、湾岸警備隊所属ニンジャ達を操り、ニンジャスレイヤーとナンシーを迎撃した。

名前の元ネタは「指導者」「首謀者」を意味する英単語。
後にタダオ同様人工的にニンジャソウルを移植されたニンジャだったことが明かされている。


  • ハーヴェスター
所詮キョートのバカどもも、戦いたくて仕方ないのだ。WIN-WINよな。ハ!ハ!戦争はいいぞ、小僧!

自称「アマクダリのワイルドカード」。モータルネーム「ケイノウ・サナダ(真田 嘉納)」
役割は「軍事部門」。ネオサイタマの国防軍を手中に収めている他、アマクダリ・アクシズニュービーへの教育や指導も担当する。
表向きの立場は国防軍顧問で、国防軍内にも配下のニンジャ兵士を多数所属させている。
部下の質は非常に高く、ニンジャスレイヤーと互角以上に戦えるカラテ強者も存在。
ハーヴェスター自身のワザマエを上回ると思われる部下を従えている点からも、彼のカリスマ性、そしてメンターとしての才能がうかがえる。
月の満ち欠けで強さが変わりナラク・ニンジャをして「新月を待つのが最善手」と言わしめる程の強力なジツを持つダイアウルフやキョート大使暗殺を成し遂げたカメレオンニンジャスレイヤーを一度は完全敗北に追い込んだインターセプターなどで有名か。

電子戦争を戦い抜いた湾岸警備隊の元高官であり、現在は国防軍の顧問を務めているがその本性は世界征服大戦争を掲げるイカレた戦争狂。
ガラガラ声でよく笑う人物でもあり、激化するイクサに歓喜を見せ、市民を軍事攻撃のターゲットにすることも厭わない冷酷非道なる老将である。

憑依ソウルは「テッポウ・ニンジャクラン」のソウル。
ピストルカラテの使い手であり、地面にばら撒いた12丁のピストルを蹴り上げ、掴んで連射するガン=カタ感満載のスタイリッシュな戦闘スタイルを持つ。
また戦争経験者なだけあり、積極的にアマクダリが動員できる兵器もイクサに利用する柔軟性の持ち主。
ピストルカラテに関しては個別項目参照。
+ 第3部終盤の行動
前述したマスターマインドとの連携の最中ナンシー・リーのハッキングによる介入を受け敗北。爆発に巻き込まれ、生死不明となったいたが後に生きていたことが判明。ラオモト・チバのアマクダリ掌握に賛同して彼に接触を果たしていた。
...が、決起したチバに対して世界征服大戦争の夢を語り、内乱によるアマクダリの弱体化を避けるため、鷲の翼が開いた後まで待つよう説得を試みる。そして交渉が決裂に終わると、チバを生け捕りにするべく配下のアクシスを差し向けた。
彼は実際の所、チバ派でもアガメムノン派でもなく戦争狂であったのだ。
第3部最終章では、アマクダリの将として率いる配下と共に戦いを挑む。だが、ザイバツの登場やアルゴスの破壊等により戦局は悪化。敗北は誰の目にも明らかなものとなるがそれでもなお抵抗を続ける。
ピストルカラテをもってザイバツのニンジャ達を迎え撃ち、ミラーシェードを討ち取るが、ニーズヘグのヘビ・ケン・ムチの攻撃で腹と左腕を引き裂かれ、続けざまにダークニンジャのヤミ・ウチで心臓にベッピンを突き立てられ、爆発四散した。

名前の元ネタは「収穫者」「刈り取る者」といった意味の英単語。


  • スターゲイザー
喰らえ!さあ、喰らうといい!ノスタルジーの力を……美しき知恵の果実をな!

モータルネーム「サイデン・マルティネス(マルティネス 斎田)」
役割は「兵器・重工業部門」。表向きの立場は重工業企業「オナタカミ」社特別顧問。
元はかつて存在した超巨大オーバーテクノロジーメガコーポ「メガトリイ社」のユーロ部門幹部で、それゆえに社の秘密を有する希少な人物の1人。
アマクダリの最古参幹部にしてアガメムノンの側近の1人でもある。

「ヘリオス・ヘビィアーマー」と名付けられた生命維持装置と鎧が混ざったようなハイテクパワードスーツと半同化したスキンヘッドの巨漢。
12人の中では珍しくないリアリストであるが、かつてのメガトリイ社を知るが故に宇宙に対してノスタルジーを抱いてもおり、現代に蔓延るテクノロジーに対しては嫌悪の感情を向けてメガトリイ社製以外のテクノロジーを無価値とまで断じる。
12人の中では貴重な武闘派ポジションで、体外から無尽蔵のエネルギーを引き出すジツにより得た不死身の肉体の持ち主。
反アマクダリ勢力からも「不死身のスターゲイザー」と恐れられた。

名前の元ネタは「星を見る人」「夢想家」といった意味の英単語。


  • キュア
素敵ね。キラキラしていて。そして、若くって

モータルネーム「ヤイミ・コナギバ(小凪羽 やい美)」
実年齢113歳で麻呂眉和服エルフ耳銀髪のじゃロリ美少女ニンジャというとんでもない属性過多キャラ。ロリババアヤッター!
役割は「バイオ・医療・生体兵器部門」。表向きの立場はヨロシサン製薬本社役員、ヨロシ・バイオサイバネティカ社CEOで同社のスポークスマンも兼任する。

「ペイシェント」という奴隷ニンジャを使役しており、彼らを使役するのはイクサの時に限らず、スシやチャを出させたり、足を揉ませたりもするサディスト。
他者を豚呼ばわりし、ペイシェントを苛烈に虐げたりして女王様ムーブにいそしむ一方で、個性を奪われ隷属されることに嘆き苦しみ心折れていくニンジャの姿を見て愉悦を見出す悪辣な面を持つ。
なお悲鳴は「グワーッ!」派で本性の一人称は「ワシ」
施された最新鋭バイオサイバネ手術によって若さをキープしているが、肉体維持のため濃縮最高級バイオインゴットを日々摂取し、さらには同成分を溶かしたバイオエキス浴槽に長時間浸かることが日課だったらしい。

憑依ソウルはアーチニンジャ「オグニ・ニンジャ」
腐ってもアーチニンジャのソウル憑依者らしくカラテも鍛えており、軽業めいた暗殺者めいたカラテの使い手。

+ 素顔
「グワーッ!アバーッ!」恐るべき断末魔の形相で吠えるキュアは、さながらエクソシズムによって祓われる間際の悪魔の如し!そこにはもはや株主を魅惑する美しきスポークスマンの面影はなく、極めて長命かつヨロシサン製薬のテクノロジーを惜しみなく投じた邪悪なニンジャの本性があらわれていた!

ニンジャスレイヤーとの戦闘の際に逆向きの肩車めいて両肩に飛び乗って頸を両腿で挟み込み、「死ねい!ニンジャスレイヤー=サン!死ねい!」のシャウトと共に精製手術ナイフを延髄に振り下ろそうとする。
だが、ニンジャスレイヤーは電撃的速度をもってそれを回避。その姿勢のまま恐るべき禁じ手の投げ技・パワーボムで地面に叩きつけられてしまう。
その顔でタダオといい勝負が出来そうなおぞましい素顔が明らかになり、激しく苦悶するところをとどめとなる再度のパワーボムで大地に打ち込まれ、爆発四散した。

名前の元ネタは「癒す」を意味する英単語。
公式ゲーム「AREA 4643」ではステージ5の中ボスとして何故か戦車に乗って登場している。
オグニ・ニンジャは江戸時代に出現したリアルニンジャであり、生前は自らのジツを悪用して傷病者を癒すついでに癒した傷病者を奴隷に貶めて危険なカルト教団を立ち上げたが、後に滅ぼされたとされる。


  • スパルタカス
古代ローマカラテは魔技。極めたと思えば、なお研究の余地が見えてくる。いわば俺のライフワークよ。
そして……ぶっちゃけた話、俺の権力の源でもある。カネのなる木よ。カネ、女、旨いスシ。アマクダリ・セクト

モータルネーム「ヤマ・マサカツ(邪馬 将克)」
古代ローマカラテ筆頭伝承者であり、単純格闘においてアマクダリ最強のニンジャ。
役割は「威力部門」。表向きの立場はネオサイタマ格闘技振興連盟会長。
詳細は古代ローマカラテの個別項目を参照のこと。


  • トランスペアレントクィリン
元・ザイバツグランドマスターという鮮烈な経歴を持つニンジャ。
第3部終盤にて、ヨロシサン製薬本社の取締役会の一員であり、キュアの爆発四散によって生じた空席の後任者であることが明かされた。
役割は「バイオ・医療・生体兵器部門」後任。表向きの立場はヨロシサン製薬本社取締役。
あからさまにクリスタル・ボーイな見た目であり、放射線を放って対象を崩壊させる「ガンマ・バースト・ジツ」なる凶悪極まりない能力を有する。
詳細はこちらを参照のこと。


  • リー・アラキ
役割は「ニンジャソウル研究部門」。
ほぼすべてのニンジャ以上にニンジャの歴史・生態に精通した作中屈指の大天才にしてマッドサイエンティスト。
12人のうち、唯一の非ニンジャ。*5
が、終盤にてアマクダリの最終目的が自身の目指すニンジャソウル研究に不都合であることを知ったため、ナンシー・リーとの取引に応じ、彼らのツキジ最深部での潜伏を受け入れアマクダリから明確に離反した。
敵ニンジャによる最強級のゾンビ―ニンジャ、カラミティのコントロール乗っ取りによる敵対化やキョウリョクカンケイの艦砲射撃による地下要塞の崩壊といったトラブルに見舞われるもなんとか生存。
結果的に皮肉にもアマクダリを裏切ったことで「12人」唯一の生存者となった。

◆アマクダリ・アクシス

アマクダリ・セクトにおいて、衛星組織を含まないセクトの中枢部分に位置する実行部隊。
ソウカイ・シックスゲイツ」や「ザイバツ・グランドマスター」といった組織内の部門名や位階名などとは異なり、あくまでアマクダリ衛星組織には所属しない即時対応戦力。
セクト中枢部分からの指令に対し常に待機状態にある精鋭部隊を示す言葉である。

特に厄介なのは、最高幹部も含めアクシス全員がニンジャスレイヤーの事を「恐るべき脅威」と認識して行動をとっている点。
戦闘では常に複数人でニンジャスレイヤーと戦うという方針を取り、時にはニンジャスレイヤーと出逢っても敢えて戦闘を回避し遁走したり、
果てはニンジャスレイヤーと遭遇した際の対処マニュアルまで完備されている。

本来はアマクダリの精鋭部隊を指す言葉だったが、後にアガメムノンの方針により新しくアマクダリに入ったニンジャは皆アクシスに送り込まれるようになった。
結果的に数は著しく増大した代償として、質の劣化の有無が激しくなった上に、
アクシス新兵の末端ニンジャ達はセクトの強大さに酔って思考停止し、組織の全容も把握せず唯標的を狩る事しか考えない存在へとなり果ててしまっている。


◆アマクダリ・エージェント

官史・斥候に相当する立ち位置にあり、アクシス隊員とほぼ同等の地位を持つ。
主に企業や組織に単独で入り込み、暴力による「恐喝」や非合法ニョタイモリ・バーの会員権や暗殺サービス券などを用いた「誘惑」などで要人や重役をアマクダリの支配下に置き、
アマクダリの表社会での支配領域を広げる役割を担う。


◆下部衛星組織所属

上記の2種類に入らないその他大勢の所属ニンジャ達。
組織内では一番下位に当たり、ソウカイヤの「アンダーカード」やザイバツにおける「アデプト位階」に相当する立ち位置。
彼らは属州めいたテリトリを与えられそのテリトリーを統治、テリトリー内の裏社会の秩序を保ちながらアマクダリに上納金を収めなければならない。
アマクダリの法を順守している限りは行動の自由が保障されるが各衛星組織は分断されて管理されており、構成員同士のコミュニケーションも稀。
第3部後期になるとアガメムノンの方針により衛星組織は増えることはなくなり、代わりにアクシズに取り立てられていくことで減少の一途をたどるようになる。


【ダイサン・セクタ】

アマクダリが崩壊した第四部で登場したアマクダリ・セクトの残党及びアマクダリが作った思想を心酔する思想主義者達。
「アマクダリ主義者」「ノスタルジスト」「絶対秩序主義者」とも呼ばれる。

2038年に流出したとされる、アマクダリ機密情報のハードコピー断片「アル=マクダリウスの書」を礼讃して収集を使命としている。
また、アマクダリの幹部十二人らを神格化して「大天使」と崇めているのが特徴。

ただし勢力としては心許ない上に秘密主義思想が激しいため目立って宣伝などはしておらず、全世界規模で 3桁程度の総数しかいない。
おまけに秘密結社要素・カルト教団的要素が多分に強まって細分化を加速させており、かつてのアマクダリの強みだった一枚岩の団結力は喪失。
各々が崇める大天使の思想に則り多数に派閥が細分化されてしまっている。*6
これはアマクダリ思想崇拝者は様々に分派しており、かつ、それぞれが他の分派よりさらに純粋かつ極端であろうとするため、互いに一切許容の姿勢を見せようとしないのが原因。
極端な過激派の中にはラオモト・チバやリー・アラキ先生を「滅ぼすべき堕天使」とみなす派閥もいる。

1部・2部における主要敵組織であったソウカイヤとザイバツが、同じように一度壊滅の憂き目に遭いながらも、その内実を大きく変容させつつ復興・存続しているのと比べると、3組織の中ではある意味一番凋落が激しいと言える。

そもそも全盛期のアマクダリ自体がアガメムノン(とアルゴス)という強力な旗頭によって奇跡的にまとめられていた組織であり、取りまとめられるリーダーも不在のままカルト宗教化が進行してしまった末路とも言える。
とはいえ「社会の各地に癒着し根を張る」というアマクダリのもう一つの強みは未だ健在。
鎖国が解けたネオサイタマを離れ、アマクダリ思想は各地に細々と広まり潜伏している。
この事はアマクダリのお飾りの首魁から反旗を翻し、後にソウカイヤを復興させたラオモト・チバも相応に危険視しており、アマクダリ復興の神輿にされかねない己やアガメムノンの血族の生き残りがいないか秘密裏に調査も行っている。

また第四部に当たる2048年現在の世界では「アガメムノンもアルゴスもいない中で後継者を名乗ることなど烏滸がましい」と言った謎の解釈一致の理由からアマクダリの正式な後継組織を自認する派閥はひとつとして存在しない。


  • アル=マクダリウスの書
アマクダリ思想主義者達が探し求める機密文書。
オリジナルデータは旧世紀テキストエディタによって記され、偉大なるインパクト式印刷機械によって打ち出された時刻印入り。
本来はカスミガセキ・ジグラットの地下から門外不出であり、そこに安置された神聖なるジアゾ式複写機によってのみ複製が可能であったとか。
ただし感光紙印刷なので保存性に難があり、サルベージされた断片は劣化を防ぐべく、論理聖教会や一部の暗黒メガコーポ本社の地下データストレージ最深部に安置されている。

もし完全なアル=マクダリウスの書が存在するならば、そこにはアガメムノンのルーツである〈鷲の一族〉の秘密の一端、オヒガンと物理世界の切断儀式方法、および人類と夢を切断し支配することの必要性と実践方法までもが記されている可能性が高い。
だが、それらは破損もしくは断片化してしまった可能性が高いという。

  • カレンダー手帳
アマクダリ結社員心得が書かれているが機密情報が一切含まれていないため、アル=マクダリウスの書に比べて遥かに重要性の低い「外典」として扱われている。
だが手帳そのものが貴重なレリックと化しており、闇マーケットで高値で取引されダイサン・セクタにおける崇拝の対象として扱われる。


【余談】

名前の由来は、高級官僚がその権力を使って民間の企業や団体に就職斡旋させることを指す「天下り」。
また天界の最高神の血を引くニニギノミコトが、天界から降りて地上を治めたとされる「天孫降臨」という説もある。



追記・修正よろしくお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年06月27日 23:05

*1 地の文曰く「スクラピュラスエミッサリーには、なんら落ち度は無い。ただ……間の悪い者というのは、居るものである。」とある。何たる理不尽!

*2 連鎖爆発すると月が砕けるほどの巨大な施設を、いつの時代、誰が、どのようにして建造したのか。地の文は「いたずらに歴史の闇に触れるのは得策ではない」としか語らない。

*3 喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、恐怖の感情を指す

*4 食欲、性欲、名誉欲、金欲、風流の概念を指す

*5 正確に言えばブラックロータスとマスターマインドの2名はリー・アラキの科学技術によりニンジャソウル移植をしている元モータルである。12人は「強いニンジャのみが入れる組織」ではなく、「入った権力者を後天的に強いニンジャにできる組織」だと言える

*6 公式で明らかになってるのは8つ