カービィプリンター

登録日:2017/12/17 Sun 04:05:35
更新日:2024/04/25 Thu 13:41:07NEW!
所要時間:約 9 分で読めます






星のカービィシリーズの一つであるニンテンドー3DS用対戦アクションゲーム『カービィ バトルデラックス!』に登場する機械。



概要

ストーリーモードにて、デデデ大王が豪華賞品の「デラックス山もりケーキ」を賭けた『デデデグランプリ』なる謎のバトル大会を開くにあたり用意したもの。
ある意味では、今回のストーリーの状況を仕立て上げた舞台装置とも言える。

見た目は円形のボディに上面が青いレンズで覆われ、側面はフチが黄色い赤の三角形の模様が描かれた機械。
大きさ的にデデデ大王の約2倍分である。
左右横には排気口、手回し式のハンドルがそれぞれ取り付けられている。
普段はキャスター付きの台座で手押し運搬するが、結構重量があるらしい。

カービィプリンター、という名がそのまんま示す通り、ハンドルを回すことで色違いのカービィをたやすく生み出せる。
出現する時は装置の正面部分にある、水色の逆三角形の口から飛び出してくる。
デデデ大王の命令でワドルディが「そりゃそりゃ!」と頑張って回す光景は何だか可愛い。


生み出されたカービィはきちんと自我を持っており、城のエントランスでも台詞こそ無いが敵意を見せる訳でもなく、変わった様子は見られない。
一方、カービィとバンダナワドルディが会場に向かう途中で遭遇した野良の個体は、有無を言わさず襲いかかってきた為、理性に差異がみられる。

勿論カービィなので、オリジナル同様にコピー能力を扱うことが出来る。
ただし、吸い込みの概念を排した本作では、少なくとも吸い込みとそれに伴うフレキシブルな能力変更までは確認されていない。
基本的に一体一種類である。
作中では彼らを見物していたメタナイトが「ニセモノ」と吐き捨てているので、どうやらその辺りはオリジナルより確実に劣化している様子。
(このため、メタナイトは相棒にニセモノではなく身内のアックスナイトを採用している)
それでもカービィとほぼ互角の力を持つことには変わりなく、グランプリを勝ち抜くにつれて敵カービィの強さも徐々に引き上げられていく。



色々書いたが、「主人公のニセモノをいとも簡単に生み出す原理不明の機械」という時点で色々と思い切った装置である。
どことなくドラえもんテイストを感じるアイテムである。
過去にはカービィを四人にそっくり切り分ける弱体化させて十人に分ける悪役がおり、お祭り的なゆるいストーリーの番外編にもかかわらず、彼らと同等のヤバイことをさらりと実行している。
最もカービィプリンターの発想自体は、こうしてカービィが当たり前に増える世界観ゆえにさほど新鮮とは言えないが、出る作品をひとつ間違えていたら狂気の産物以外の何物でもない。
本項目のコメント欄を初め、ファンの間では「悪用された時のリスク」よりも「カービィが増えたことによる食糧問題」の方が先に心配されているあたりがカービィシリーズの世界観のゆるさを物語っている。

従来のデデデ大王からは考え難い、なおかつオーバーテクノロジーな代物であり、「裏に手引きした真の黒幕がいるのでは…?」とも疑いたくなるが、そのような協力者の存在は全く言及されていない。
つまり彼一人で発明・開発した可能性が高い
かつてスターロッドの力を借りて分裂した前例を考えると、彼には案外出来ないことではない……のか?

(もう一つの可能性は背景レベルの話になるが、「とばせ!ロケットレース」では管制室にスージーの姿が映っているため、彼女の協力を取り付けた線も考えられなくはない。
『ロボボプラネット』の頃にハルトマンワークスカンパニーが見せたクローン技術から有りそうではあるが、あくまで本作は背景のみの出演。真相はデデデ大王とハル研のみぞ知る、といった所か。)

この辺りは小説版では独自の設定で説明されている。ついでにカービィが増えるとどうなるかという脅威も再認識できる。


ストーリーでは

謎のバトル大会の噂を聞きつけたカービィ(オリジナル)達が到着した時点で、既に多くのカービィ(ニセモノ)が会場にたむろしており、オリジナルの前に現れたデデデ大王が早速プリンターの機能をお披露目。
異様な状況には見物客のワドルディも「ひゃ~ カービィさんがまた増えた…」と驚きを隠せなかった。
その後もリーグアップ戦の刺客が玉座の間で生み出され、その時点ではまだプレイヤー側が使えない能力のカービィが差し向けられたりする。


しかし、デデデ大王の思惑とは裏腹に、カービィとバンダナワドルディは順調に勝ち進んでいく。
カービィプリンターでどんなに強いカービィを生み出しても、リーグアップ戦でかち合えば負けてばかり。
挙句、修行の名目で大会に飛び入り参加したメタナイトに多少期待するも敗退したことで、デデデ大王は遂に自ら動くことになる……





小説版では

角川つばさ文庫の小説版では、オリジナルキャラクターの自称発明王トロンがカービィプリンターの開発者ということになった。
原理も詳しく解説されており、あらかじめ被写体のデータを用意して読み込ませることで、その対象を複製・量産することができる。
性能証明として最初にワドルディがコピーされ、後に大量のコピーカービィが選手として生み出された。
なお、ワドルディはオリジナル同様に会話能力を持つのに対し、カービィはトロンの調整によって優しさや思いやりを排除されたため、冷酷な印象が強い。

原作同様最後にはデデ・デデデンZのパーツとして組み込まれる。




追記・修正はうちにも一台欲しいと思った人にお願いします。
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最終更新:2024年04月25日 13:41

*1 リョウリガーZに限らずアニメの方が何かしらのメカに乗って戦闘した回数が多い

*2 デデデ大王に限らず本作のキャラクターは小説版に近いキャラ付けになっており、小説版ワドルディ=バンダナワドルディのメタナイトへの呼び方が違うくらいである。

*3 サウンドテストでは「デデデグランプリ 13」表記。

*4 コックカワサキ曰く「悪名高い」「パッサパサでものすごくまずい」「とても食用でない」など。