カービィボウル

登録日:2022/06/07 Tue 23:42:06
更新日:2024/05/21 Tue 06:28:10
所要時間:約 8 分で読めます





画像出典:『カービィボウル』任天堂 HAL研究所 1994年9月21日発売

カービィボウル』(Kirby's Dream Course)とは、1994年9月21日に任天堂より発売されたHAL研究所開発のスーパーファミコン(SFC)用ゲームソフト。
星のカービィシリーズ初のSFC作品でもある。

概要

公式曰く「ゴルフとビリヤードが合わさったゲーム」であり、カービィをボールのようにショットして様々なコースを駆け巡り、カップインを目指す。
1人用モードのほか、2人で対戦するモードもあり、2人プレイ対応なのも「カービィ」シリーズでは初の試みとなっている。
のちにバーチャルコンソールや「Nintendo Switch Online」にて配信されたほか、『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』の海外版にも収録された。


ストーリー

カービィはある日、プププランド中の星が徐々に減っていることに気付く。
いよいよ星が残り一つになった日、カービィが監視していると、星を奪っていくデデデ大王を発見。
いつもの夜空を取り戻すために、カービィは天空に浮かぶデデデ大王の城へと立ち向かっていくのであった……


詳細ルール

基本編

ゴルフゲームのようにカービィを「ゴロ」または「フライ」でショットして、ホール上に配置されている敵に触れて倒していきながら、ゴールカップにカップインするのが基本的な流れ。
ただし、ゴールカップは最初は出現しておらず、ホール上の敵が残り1体になった時、その敵がゴールカップに変化する。
各ホールで1打目でカップインするととなり、ひとり用モードでは、ホールインワンするとカービィの残機が1つ増える。
本作ではこの方法でしか残機が増やせないので、積極的にホールインワンを狙っていこう。

ショットする前にガイドラインを操作して、ショットの方向やスピンをかけたり、「フライ」で打つ場合はその高さなどの調整ができる。
ショットの方向を決めたら、つぎにパワーを決めるとカービィがショットされる。
なお、ショットしたり、カービィが一部の障害物にふれるたび、カービィの「バイタリティ(体力)」が減ってしまう。当然、闇雲にショットするのは好ましくない。
バイタリティが0になるか「OB」になると1ミスとなる。バイタリティは敵を倒した時やカップインした際に回復できる。
残りのバイタリティが少なくなると、ショットの前にカービィが息を切らせたようなモーションが挿入される。かわいそうだが、かわいい。

ちなみにゲーム内にはデモプレイを見るモードが別途用意されている。
実演つきでゲームのルールやテクニックを説明してくれるので、誰でもルールを理解しやすい。


応用編

なるべく少ない打数でカップインするには、これらのテクニックをいかに上手く使い分けられるかが重要となる。
ひとり用モードでは、これらを併用すれば各ホールで3打以内のカップインが可能。

  • カーブとスピン
ショットの際にはパワー調整の他にカーブとスピン(フライのみ)も調節できる。カービィの軌道調整には必須のテクニック。
なお、ショットの方向調整のさいに表示されるガイドラインは最大パワーでショットした場合の軌道である点には注意。

  • がんばれボタン
ショット後、カービィが動いている間にAボタン(「がんばれボタン」)を押すと、カービィの移動距離をちょっとだけ増やすことができる。
ゴロの際に連打すると移動距離が少しのび、バンパーに当たって跳ね返される瞬間やフライでバウンドした時にタイミングよく押すと跳ね返りが大きくなる。
あとちょっとで敵やカップに届きそう、そんなときに使おう。
つづける →がんばるとは関係ない

  • コピー能力
カービィのゲームではおなじみの「コピー能力」も本作に登場。
能力を持った敵を倒すと、それに応じたコピー能力を入手することができる。
本作のコピー能力は全10種類。コピー能力はミスしなければ次のホールに持ち越すことができるので、記録更新はどのコピーを持ち越すのかを考えてショットするのがミソ。
コピー能力の詳細な仕様はこちらを参照。

  • ヤクモノ
ホール上には数々の障害物や仕掛けが配置されている。これらはまとめて「ヤクモノ」と呼ばれている。

【ヤクモノの例】
  • バンカー
砂がしきつめられており、通るとカービィの勢いが落ちてしまう。そんなバンカーな

水がたまっているところ。池ポチャした場合は脱出が困難。
スピンや「がんばれ」ボタンなどを併用すると水切りショットとなり、水面を跳ねることができる。
ホールにスイッチが設置されている場合、カービィがスイッチを踏むたびに池の水を消したり出現させたりできる。

  • ダメージゾーン
トゲが敷き詰められている。カービィが触れるとバイタリティが1つ減るほか、勢いも落ちてしまう。

  • コンベアー
乗るとカービィが終点まで自動で運ばれる。乗っている時の効果音がかわいい。

  • ワープパネル
乗ると別の位置にある対応したパネルにカービィがワープする。
赤と青の2種類あり、赤が入った時の方向に出るのに対し青はパネル上の矢印の方向に出る。

  • その他
上記のヤクモノとは別に「ウィスピーウッズ」、一定間隔で雷を落とす「クラッコ」、無敵の「ゴルドー」が障害物として登場することもある。
ゴルドーやクラッコ本体、クラッコが下に落とす雷に触れるとカービィのバイタリティが減ってしまうため、注意が必要。
ウィスピーウッズやクラッコは「スパーク」能力を使用して体当たりすると破壊可能。


ゲームモード

1PLAY GAME

ひとりプレイ専用のモード。なるべく少ない打数でホールを順番にクリアしていく。
全部で8つの「コース」があり、1つのコースは8つのホールで構成されている。
8つのホール全てを通してクリアするとそのコースはクリアとなり、つぎのコースをプレイできるようになる。

このモードでは、カービィのバイタリティの最大値は4つとやや少なめ。
最初のホールでホールインワンできても、次のホールでパワーがわずかに足りず1打増やし、そのまた次で角度が逸れて挽回に2打……となると、あっという間にバイタリティが尽きてしまう。
バイタリティがなくなるか「OB」すると、残機を1つ失うので注意。
残機がすべてなくなるとゲームオーバーとなり、そのコースの最初のホールからやり直しとなる。なかなかシビアである。
8つのコースを全てクリアすると、デデデ戦専用コースに挑戦できる。

このモードではコースクリア時の合計打数がスコアとして記録され、各コースで定められた打数以下でクリアするとのいずれかのメダルがもらえる。
記録更新を狙おうとすると奇想天外なショットをノーミスで要求されることもあり、カービィシリーズの中でも完全クリアの難易度はかなり高い*1

さらに、ある条件を満たすと「エキストラコース」がオープン。
ホールの地形はノーマルコースと同じだが、敵の配置やカービィの初期位置が変わっており、殆どのホールでノーマルコースとはまた違ったショットが求められる。


VSデデデ

見事全コースを制覇するとデデデコースに挑戦できる。なお、デデデ戦は常に最大パワーでショットすることができる。
ちなみに説明書にはわざわざ「できるだけたくさんのストックを持ってから臨むこと」と書いてある。
実際、デデデ戦ではダメージを受けると問答無用で残機が1つ減ってしまうので注意。

いざコースに入るとデデデは開幕大ジャンプし、「メカデデデ」なる巨大マシンに搭乗してバトルが開始する。
さて、肝心のメカデデデの強さだが、道中の難易度が高いことや、説明書にもわざわざ注意書きが書かれてあったことから、さぞかし強いのだろうと思いきや……



弱い。



驚くほど弱い。



というのも、メカデデデの攻撃パターンがとても単純で、

  • 突進
  • チビデデデ排出

この2つしかない。

突進もこちらが体当たりすればすぐに後退するし、唯一厄介ともいえるチビデデデも体当たりしてくるタイミングの直前にショットすればたやすく回避できる。
加えて倒し方も、頭部にフライを4回ぶち当てればOKとかなり脆い。
一応、エキストラコースでは耐久力が倍になるが、それ以外は殆ど変わっていないので、そこまでの脅威はない。
そこ、折角ドリルやらアームやらを装備してるのに使わないのかとか言わない
とりわけ、道中の方が難易度が高く、デデデ戦はそのうっぷん晴らしの消化試合となっている。
そのため、よく「カービィ」シリーズ歴代最弱ラスボスは誰だという議論に持ち出されることも多いが、仮にも番外編で意図的に調整された弱さだし……

余談だが、これ以降デデデ大王と関連するメカが度々登場する。
エアライドマシンの「ウィリーバイク・デデデカスタム」や『バトルデラックス!』の「デデ・デデデンZ」など。


2PLAY GAME

ふたりで対戦するモード。
1Pはピンクのカービィ、2Pは黄色のカービィ(いわゆるキービィ)を操作する。
全4種類の対戦専用コースをプレイし、獲得した星の数を競う。
はじめにプレイするコースをえらび、ダイスの出目の大きさで先攻・後攻を決めてから、ゲームを開始する。
ゲーム開始前にガイドラインの表示の長さや、ショット時のパワーの最大値の変更などでハンディキャップをつけることも可能。

敵は倒すと「星」になり、この星の数を多く稼いでカップインするのが目的。
ひとつのコースは8つのホールで構成され、8ホール終了時点でより多くの星を稼いだ方の勝ちとなる。
星は他プレイヤーのものに触れると自分のものにでき、ゴールカップ付近のものに触れると一気に2つもゲットできる。
なお、カップインすると両プレイヤーがつぎのホールに移り、つぎのホールの先攻はカップインしたプレイヤーとなる。

このモードでは、各カービィのバイタリティの最大値は6つ。
カービィ同士がぶつかると、互いにバイタリティを1つ消費&所持コピー能力を交換してしまう。
また、OBした場合はバイタリティを2つ消費&コピー能力を失ってしまう。
さらに、コピー能力で相手を攻撃すると、相手のバイタリティを2減らすことができる。
バイタリティがすべて無くなるとゲームオーバーや負けにはならないが、つぎのターンは1回休みになってしまうので注意。

なお、「1PLAY GAME」である条件を満たすと、「2PLAY GAME」のエキストラコースも解禁される。


カービィボウルの原型『Special Tee Shot』

もともと本作はカービィとは無関係のゲームとして開発されていた。開発当時は『Special Tee Shot』と呼ばれており、開発も任天堂情報開発本部主体で行われていた。
実際に1990年代初頭のアメリカのゲーム雑誌に掲載されていたりする。
だが開発途中でHAL研も開発に加わり、カービィのゲームにすることになって、現在の『カービィボウル』となった。
のちに『Special Tee Shot』はサテラビューにて配信されることになったが、現在はサテラビューのサービス終了に伴い半ば幻のゲームとなっている。

カービィボウルの原型なだけあり、基本ルールこそ同一だが、

  • 敵がおらず、ゴールカップは既定の位置に最初から出現している
  • 「コピー能力」はないが、より強力なショットを打てるアイテムがある
  • 波打つ床や水溜まりなど、カービィボウルにはないヤクモノが登場
  • カーブやスピンを調整する際はルーレットで決め、微調整がしづらい
  • 加えて「がんばれボタン」もない
  • 実際のゴルフと同じく「風」の概念がある

などといった相違点があり、似て非なるゲームに仕上がっている。


余談

  • 有志のやりこみプレイ
有志により、エミュレータを用いた「Aボタン、Bボタン、上キーの3つのボタンのみ*2で全コース制覇を目指す」というとんでもないやりこみプレイが行われたことがある。
こちらはエキストラコース含め、完走を達成している。
何を間違ったのか「このレギュレーションで人力クリア」まで達成されてたりする。
「RTA in Japan Online 2020」にて取り上げられた際には話題となった。
これに限らず、打数短縮に向けた研究が日々行われており、さながら学会の様相を呈している。
ツールアシスト込みで、128ホール中123ホールはホールインワンが可能なことが確立されている。
さらには「上、R、A」(45度単位で方向転換可能だがコピーなし)でのクリアも達成されている。流石にこちらはツールアシストのみだが。

  • カービィボウルの続編
NINTENDO64にて、本作の続編が開発されていた時期があった。
だが、その後製作が中止となり、新たに開発が始まったのがあの『カービィのエアライド』である。
こちらはゲームキューブにて開発が移行され、コンセプトをガラリと変えたのちに無事に発売までこぎつけた。


追記・修正は全コース金メダルを取ってからお願いします。

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最終更新:2024年05月21日 06:28
添付ファイル

*1 とはいえ、想定されたと思われるルートでショットをしていけば、きちんと金メダルを入手出来る。タイミングが少しズレるとそれだけで打数がどんどん増えるので、依然として難しいが。

*2 Aボタンは決定とがんばれボタン、Bボタンはコピー能力の使用、上キーはゴロからフライへの切り替えに割り当てられている。つまり、方向転換や一部コピー能力の制御不可などといった厳しい縛りプレイである