登録日:2018/09/29(土) 22:55:01
更新日:2025/10/09 Thu 19:44:33
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◆概要
主人公・日々野晴矢たちの住む物語の舞台「楽園市」の隣町「獄冥市」を拠点とする暴走族集団。
町の端にある倒産した巨大な廃工場をアジトにしている。
…だが、
その実態は暴走族の皮を被った武装テロ組織。
幹部クラスになるとナンバーの入ったジャケットが与えられ、
数字が若いナンバーほど格上。
その為、ナンバー1がボスとなる。
回想シーンではナンバー19、20の姿があったことから、最低でもナンバーズは20人以上はいる模様。
ナンバーのない下っ端も含めれば、構成員は100人は軽く超えていると思われ、「BOY」で登場した敵組織では最大クラス。
ナンバーズは10代にして(一部を除いて)各種分野の格闘技・武器の達人というトンデモ集団であり、並の不良なんぞ相手にならない。
数週間前から突然町に現れ、その強さで周辺の族を片っ端から潰し、吸収していった。
獄冥市の不良たちは『ミリオン』を恐れるあまり上納金欲しさに自販機を
荒らしたり、カツアゲしたりしてさらなる犯罪を誘発し、ほぼ無法地帯と化していた。
だが、そんな中『ミリオン』は二つの一線を越えてしまう。
一つは一条誠の旧友・風間勇作の恋人・君島祥子にケガを負わせてしまったこと。
もう一つは、『ミリオン』の首領格二人が警察官を襲撃し、三丁の拳銃を強奪したことだった。
そして、ある日…日々野と一条が偶然町にやってきた事で、その栄光は崩壊し始める…
◆ナンバーズ
ここでは主要のナンバーズを数の多い方から順に紹介させて戴く。
●下位ナンバーズ
下位ながらも幹部クラスなだけに実力者たちであり、実際に交戦した一条からは「あんなのが他にもまだいるなんて…」と驚愕された。
・ナンバー15
劇中最初に登場したナンバーズ。フルフェイスヘルメットを被っており、口数は少ない。
ナンバー1の指示で風間
暗殺の為に現れた。
テコンドーの達人であり、靴に仕込んだブレードと華麗な蹴り技で一条をあわやという所まで追い詰めたが、壁に遭い詰めたところで放った蹴りが家具に突き刺さってしまい、そこを一条に足を折られて敗北。
それでも隠し持っていた
拳銃で戦おうとするが、一条が起こした停電の隙に晴矢の
パンチを食らってしまい、今度こそK.O.した。
なお、この時に落としてしまった拳銃は祥子に密かに回収され、終盤の切り札となった。
自身の
バイクに二人を乗せて三人で三階の病室までバイクで駆け上がるなど、バイクの技術も卓越したものを持つが風間暗殺は彼が自ら「銃を撃ってみたい」と志願したらしく、精神面ではまだ未熟さが目立っていた。
実力者でありながらもナンバーが低いのはこの精神面からだったのかもしれない。
だがナンバー1より遥かに強い
・ナンバー14、13、12、11
獄冥市の四方の主要道路の見張りにつくもナンバー12以外は未登場でナンバー12は警察がアジトに乗り込んできた際に逮捕されるシーンが描かれた。
●中位ナンバーズ
その大半が晴矢と一条とアジトで交戦した者たち。
・ナンバーX
風間への刺客として登場。
火炎瓶の使い手で、体のコートにたくさん隠し持っている。
風間のバイト先のスクラップ工場を襲撃し、彼の右脚に大火傷を負わせたが、それが晴矢の逆鱗に触れてしまい、左脚を折られて倒される。
その後は晴矢の
「くすぐり地獄の刑」でアジトを吐かされた上にコートとバイクをパクられた。
だがその後に息を吹き返し、上位幹部に報告に行ったりするなど、ナンバーズの中では見せ場が多く、ちょっと憎めないヤツ。
・ナンバー8、ナンバー9
8はプレハブ校舎、9は男子寮に赴くも存在が語られただけで未登場。
・ナンバー7
三人一組(三つ子かもしれない)のナンバーズ。
三人ともモトクロスバイクの達人であり、拠点としている暗闇の自身のエリアでターゲットをなぶり殺しにする戦法を得意としている。
三人は暗視スコープ付きのヘルメットを被っているので暗闇でも見えるが、晴矢との戦いではそれが仇となり、ナンバーXから奪った火炎瓶のガソリンに、金属バットを地面に擦り付けてできた火花が引火。
強烈な炎に「
目が!目がぁぁ!!」となっていた所を二人に凹にされてK.O.。
その後は1人が警察に捕まってる姿が描かれた。
・ナンバーSIX
ナンバー15とはデザインの違うフルフェイスヘルメットが特徴。
ボウガンの使い手でミリオン屈指のスナイパー。
上昇志向が強く、ナンバー4を毛嫌いしていたがナンバーIII昇格を条件に仕方なしにナンバー4の援護に向かう。
ナンバー4と取っ組み合ってる最中の一条を狙撃しようとしたが、下のナンバーズに出し抜かれることに憤慨したナンバー4に邪魔されて失敗。
一条にボウガンの矢を投げ返されたその隙に晴矢に蹴っ飛ばされて倒された。
・ナンバー5
熊。なんと熊。
大事なことなので二回言いました。
元はとあるサーカス団の熊だったが、野性に目覚めて調教師を殺してしまい、本来なら射殺されるところをナンバー4に救われた。
その巨体を生かし、体当たりで
パトカーをひっくり返す特技があり、
「パトカーキラー」の異名も持つ。
俊敏さと凶暴さで晴矢と一条を追い詰めたが、背中に乗られて牙と爪を封じられた上に、晴矢に
ケツバットで「調教」し直されてしまう。
最期は元の主人であるナンバー4に逆らってしまった事で彼の逆鱗に触れてしまい、殺されてしまった。
・ナンバー4
ナンバー5の飼い主でピエロ姿と大きく「4」と書かれたペイントが特徴の小柄で華奢な少年。
自身が戦う際には
鞭とその中に仕込んだレイピアをフェンシングスタイルで使用し、一度刺した個所にもう一度刃を刺して、傷口を抉る
「二度刺しの刑」も用いる。素手の力も強く、締め技を繰り出す。
ナンバー5に生き地獄を味わわせた上に殺害した際に一条から冷酷と軽蔑された際には激情し、ミリオンの厳しさを語るという冷酷ながらもミリオンへの忠誠心を見せるが下のナンバーズに横暴に振る舞っているために嫌っている者たちは少なくない。
二度刺しの刑で一条を苦しめるも強靭な腕の筋肉にわざと刺させるという奇策で武器を封じられた状態からのカウンターパンチでレイピアを奪われてしまう。最後の手段で締め技を使うも一条の抵抗で長期戦となり、最終的にはナンバーSIXに手柄を横取りされ、今の地位を奪われるのを恐れて、ナンバーSIXの放った矢を自身の足で受け止めたことで一条に反撃の隙を与えてしまい、一本背負いで投げられ、ナンバーSIXと仲良く、K.O.負けした。
一部ではナンバー5が殺した調教師は彼の実の父親だったのではないかという考察もある。
●上位ナンバーズ
上記のナンバーズとは別格の存在で武器よりも素手による戦いを得意とする。
・ナンバーIII
次期ナンバー1候補の一人。
大柄で筋肉質の体格に「III」の形の金属プレートが付いたニット帽が特徴。
ボクシングの使い手であり、拳一つでこの地位まで上り詰めた実力派。一条からも「本物のストリートファイター」と評価された。
拳が見えない程の早く重いパンチを繰り出す。更には普段は鋼鉄のリストバンドで制御しており、それを外すと更に速さが増す。切り札はバックルに付けたメリケンサック。
同じ時期ナンバー1候補のナンバー2と実力は伯仲しているようだが冷静さでは劣っている様子。とはいえ、ナンバー2との仲は良く、推測だがナンバー2と似たような理由で表の格闘界に受け入れられなかった者同士のシンパシーがあるのかもしれない。
一条のパンチをまともに食らっても効かないなど耐久面でも一条を上回り、彼が予告した「3分」の時間内に彼をフルボッコにしたが、トドメのパンチの際に足でクロスカウンターをされ、頭の金属プレートにまともに蹴りを食らってしまい敗北。
予告通り「3分」でK.O.負けを喫した。
・ナンバー2
『ミリオン』の上位幹部で、次期ナンバー1候補の一人。
短髪に「2」と入った眼帯をした
イケメン。
自称
「格闘エリート」で、元は空手・ボクシング・ムエタイなどありとあらゆる格闘技を極めた一流の格闘家だったが強すぎた上に相手を必要以上に痛めつけてしまうことでどの大会からも干されてしまった。
冷静かつ的確に相手を分析して倒す事ができるが無意識に自身の中で「格闘マニュアル」が出来てしまっており、それに対応できない敵には非常に脆い弱点がある。
その弱点を空き瓶のガラスを床にぶちまけられるという奇策で晴矢に突かれ、自暴自棄気味に襲い掛かったところを裏拳一発でK.O.。直前に失神したナンバーIIIの上に落とされた。
彼は決して弱くはなかった。晴矢が強すぎたのである。
ちなみに警察官を襲撃し、拳銃を強奪したのは彼とナンバーIIIであるがさすがに警察官にケンカを売るのは相当に危ない行為だっためにナンバー1に啖呵を切った際には「俺たちはナンバー1になるために死ぬ程、危ない橋を渡ってきたんだよ!!」という激情を見せた。
・ナンバー1
ミリオンのボスで獄瞑高校1年生の蛇沼。
ある理由からミリオンのボスを務め、ナンバー2とIIIが強奪してきた3丁の拳銃の内の1丁を使用。拳銃以外の戦闘能力は高くなく、卑劣な手段も使い、後述の事もあり、一条や風間からは「チキン・ヤロー」と揶揄されている。しかしながら、状況判断能力や指示の的確さから司令塔としては機能している。
風間の恋人・祥子にケガを負わせた張本人であり、ブチ切れた風間とチキン・レースで勝負するが単車を風間のバイクにぶつけて逃げるという下種な所業を見せる。その直後にパンチ一発で倒されたがしばらく後にナンバー1のジャケットと拳銃を持って報復に現れる。
アジトに踏み込んだ晴矢と一条からまんまと逃げ、風間を射殺して祥子を
レ○プしようと目論むが、ナンバーIIIを倒した一条に阻止され、指二本潰される。
最期はロシアン・ルーレットで対決することになり、ブチ切れて「神崎にケンカ売った時の目」となっていた一条に死ぬほどの恐怖を味わわされ、
失禁して失神。
その後は晴矢に残りの拳銃二丁を鼻に突っ込まれ、
ガムテープでガードレールに縛り付けられるという屈辱的な形で警察に突き出された。
そのある意味哀れな姿は、散々酷い目にあわされた風間も思わず「ヒデェ~…」と引いてしまった程だった。
オレこそが無敵の『ミリオン』の象徴!
誰も超えることのできない絶対者!!
『ミリオン』ナンバー… 0だ!!
・ナンバー0/蛇沼(兄)
『ミリオン』の黒幕にして、真のボス。
彼の存在はナンバーX以上の中位〜上位幹部クラスのナンバーズしか知らない模様。
ナンバー1の実の兄。筋肉質な肉体にドレッドヘアーが特徴。
実力は恐らく劇中最強クラスで、あの神崎狂や後半で登場した強者達にも十分匹敵しうるレベル。
「無敵」と自称したその鎧のごとき筋肉は伊達じゃなく、攻撃の際は波のようにしなやかに動き、防御の際は全神経を集中させることで一瞬だけ硬質化させ、ガラス瓶からも身を護る事ができる。(本人はタイミングが合えば拳銃の弾丸も防げると豪語している)
卑劣な下種野郎に過ぎなかった弟とは違い、己のカリスマ性と実力で『ミリオン』を纏め上げた。
暴力性だけでなく冷静な観察眼の持ち主で、晴矢に惚れ込み一度は「ナンバー1」として勧誘した人格者でもある。
その目的は、『ミリオン』を100万人の軍隊にして、この日本でクーデターを起こす事。
「一人でいきがっていても所詮は数に押し潰される」「この世は数に支配されている」という持論を持ち、恐らくは彼自身も「数」に押し潰された過去がある模様。
100万人の『ミリオン』で退屈な
日本をひっくり返す、という野望だったが、
所詮はその後の事は何も考えていないお山の大将に過ぎず、晴矢には
百万がどーした
日本がなんじゃ
耳の穴かっぽじってよ~~くきけ
世 界 征 服 !!
これぞ我が夢、我が野望じゃ―――――!!
そんなチンケな野望に、興味はねぇ
と拒絶された。
そもそも「数に支配されている」というナンバー0の持論は、他ならぬ『ミリオン』という『数の軍隊』に束縛されている自分自身への盛大なブーメランであった。
晴矢との「無敵対決」では、切り札であった拳銃を捨てて互角以上の激闘を繰り広げ、左足に怪我をさせて追い詰める。
が、直後の挑発に乗ってしまい、エンジニアブーツの右足で頭を蹴り殺そうとした所、カウンターで足首に蹴りを食らい、アキレス腱を断裂。
皮肉にもこの負け方は、一条VSナンバー15の決着とほぼ同じものであった。
その後は晴矢の「野望」と自身の「野望」の差を思い知らされた。
世界…征服かよ…
でけぇ…野望だぜ…
オレの…負けだ
そして、幹部クラスがほぼ全員倒れたところを警察に踏み込まれ、芋ずる式に逮捕。『ミリオン』は壊滅した。
ここでナンバー0…蛇沼(兄)の野望は潰えたが、初めて全力で戦って敗北した満足感と、自身の野望の矮小さを思い知ったからか、警察に連行される彼の表情は穏やかなものだった。
もしかしたら、ここで晴矢に敗れた事で彼自身も『数』の呪縛から解放され、『ナンバー0』からただの『蛇沼(兄)』へと、彼はやっと戻れたのかもしれない…。
オレに…触るな…
心配…すんな
逃げやしねぇさ…
オレは今… 気分がいいんだよ…
追記・修正は100万人の仲間を得てからお願いします。
- この項を見るまで「ごくつぶ市」なんていうおもしろ地名の存在をすっかり忘れていたことが悔しい -- 名無しさん (2018-10-01 20:09:28)
- 獄冥市(ごくつぶし)だけで面白すぎて草 -- 名無しさん (2020-09-01 20:22:02)
- HiGH&LOWの先駆けと言えるよね -- 名無しさん (2021-09-08 00:19:06)
- ミリオンナンバーゼロは喧嘩でハレルヤを圧倒してた数少ない人物(ほぼアキレス腱を狙うしか勝ち筋が無かった) -- 名無しさん (2022-02-06 12:28:08)
- №1の上に実は影のボスとして№0がいるっていう少年誌のお約束は俺の知る限りここからだな。探せばもっと古いのがある気もするけど。 -- 名無しさん (2022-02-06 13:11:34)
- ナンバー0は刃牙世界でも通用するレベル -- 名無しさん (2024-05-28 09:43:44)
- ひとケタナンバーだとナンバーSIXが際立つ弱さ…まさに、ナンバーⅢが言う「道具頼りのナンバーズ」という感じであった -- 名無しさん (2024-06-10 21:53:10)
最終更新:2025年10月09日 19:44