ウルトラウーマングリージョ

登録日:2019/05/20 Mon 22:08:51
更新日:2024/11/09 Sat 18:10:56
所要時間:約 7 分で読めます







星まで届け、乙女のハッピー!



画像出典『劇場版 ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』 https://m-78.jp/rb/movie/
©円谷プロ、劇場版ウルトラマンR/B 製作委員会





ウルトラウーマングリージョは円谷プロ製作の特撮作品『ウルトラマンR/B』に登場するウルトラウーマン。



【プロフィール】

身長:43m
体重:3万t
最大飛行速度:マッハ5
最大走力:マッハ1
水中潜航速度:700ノット
地中潜航速度:マッハ1
最大ジャンプ力:600m
腕力:7万t
握力:3万5000t

声:其原有沙
スーツアクトレス:安達仁美


【概要】

劇場版R/B』で初登場した、 湊アサヒ 美剣サキから受け継いだルーブジャイロを使用して変身した姿。活動時間は約3分間。

サキは精神体となってアサヒを見守っており、ウルトラマントレギアとスネークダークネスとの戦いにおいて、 グルジオレギーナ から羽化するように誕生した。
サキへの感謝を込めて、その本名であるグリージョを名乗っている。

ロッソブルとは異なりクリスタルチェンジは出来ないが、カラータイマー、銀のボディに縦にオレンジのラインが引かれている点など、2人と共通するポイントが存在する。
その一方でデザインに黒色や鋭角的な模様も少ないなど、2人とは違う独特なものになっている。
特定のクリスタルを使用していないためか、胸部や両腕にはエレメントに応じたアーマーや突起がない。当然グルジオレギーナ要素はどこにもない

争いを好まないアサヒが変身しているだけあって、バリアやヒーリングなどのサポート能力に長けている。
その一方で腕力はイマイチで、初陣ではパンチもかなり弱弱しい音が鳴っていた。
このため、その後再登場したときには足技を駆使して格闘戦をこなすようになっている。
また、専用武器は持っていないが、ライブステージなどではルーブスラッガーロッソの一振りやカルミラのカルミラバトンを借りて戦っている。

平成ウルトラシリーズの映像作品では最初にして最後となる味方のウルトラウーマンである*1
しかも、映像作品では初めての妹属性のウルトラウーマンであろう。
そのためか、ロッソやブル、ジードと並んだ際には、すぐわかるレベルで小柄である*2



【グリージョの技】

ヒーリング能力はエネルギーの分与ではなく文字通りの回復であり、さらにグリージョ自身の状態とは無関係に効果を発揮する。
ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』では蘇った死者であるギナ・スペクターを助けようとして無効になっていたため、原理としては相手の生命エネルギーを補填・活性化するものだと思われる。

グリージョ・バーリア
ロッソやブルが使うバリアの5倍の強度を誇る強力なバリア。
ウルトラマントレギアとスネークダークネスの同時攻撃を1人で防ぎきった。

グリージョチアチャージ
飴玉型のエネルギーを仲間に送って回復させる特殊光線。
ロッソ、ブル、ジードの三人を活動限界ギリギリの状態からフルコンディションまで回復させるという驚愕の威力を誇る。

グリージョショット
グリージョが持つ唯一の破壊光線。両腕で円の軌跡を描き、最後に腕を十字に組んで発射する。
映像作品では『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』にて初使用。兄たちの代わりに平和を守るため、この技で自主訓練していた。
それ以前では『ウルトラヒーローズEXPO2019』やウルトラマンフュージョンファイトでは使用シーンを見ることができた。

グリージョキュアバースト
『ウルトラギャラクシーファイト』にて使用。力を溜めて光のエネルギーを広範囲に放つ攻防一体の技。
衝撃波で敵を吹っ飛ばしつつ、光のエネルギーを味方に吸収させて回復させることができる。
正面にいたゼロダークネスは怯む程度だったが、ウルトラダークキラーは背後から不意打ちを喰らうことになり、大きく吹っ飛んだ。
グリージョチアチャージと異なり、拡散した光のエネルギーを受け手が能動的に吸収することで回復する。



【外部出演】

ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ

海外留学した兄達に代わって絢香市を守ろうと、光線技の練習をしていたが、
そこへ彼女を護衛しに来たウルトラマンゼロが登場、「俺と一緒に来い!」と言われて戸惑う。
その直後に出現したウルトラダークキラーによって、ゼロ共々ダークキラーゾーンに捕らえられてしまった。

ゼロがこっそりエネルギーを分け与えてくれていたことで持ちこたえ、ロッソとブルが駆けつけた際にダークキラーが生み出したゼロダークネスとの戦いになる。
そして絆を諦めない心でダークキラーを吹き飛ばし、兄達を回復させた。
その後はウルトラマングルーブに合体して戦った。

事件後はトレギアを追うことになった兄達に「自分達がいない間、地球を守って欲しい」と説得され、ゼロと共に元の宇宙へと帰った。


劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス

ウルトラマン変身者のゲストが7人もいた上、中の人もアクション適性は高くないのでアサヒとしての登場はなく、グリージョの姿で登場。
他のメンバーが切り札となる最終形態に変身して一気にラッシュを掛けようとしたのを見て、ロッソとブルが「じゃぁ俺たちはルーブに…」と悠長に相談しているところへ現れた。
その後ウルトラマングルーブへと合体変身を行ない、他のメンバーと共にグリムドと戦った。

戦いが終わった後は兄たちに置いて行かれそうになりながらも、視聴者に締めの挨拶をして宇宙の彼方へと去って行った。

前作出演者であり、貴重なウルトラウーマンでありながら本編での出番が少ないため、公式サイドでかなり力を入れたフォローがなされている。
ニュージェネクライマックスは過去作品のウルトラマンがわんさか出るので、トライスクワッドやニュージェネヒーローを予習するための公開前特番『30分で分かるウルトラマンタイガ』のナビゲーター役を務めた。
グリージョの地上波登場はこの番組が初であり、しかも進行役とはいえ単独での登場を果たした。
この特番では最後にジャイロを持ったアサヒの姿も見せている。

さらに映画が公開延期となり、8月に改めて公開が決まった際には公式YouTubeチャンネルにて他の出演者と同様に日替わりカウントダウンメッセージに登場。
動画は新撮メッセージの後に先述の公開前特番をまるごと加えて流すという豪華仕様になっていた。


ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀

今までロッソとブルのオマケ的な立ち位置だったが、今回は初めて1人のウルトラ戦士として登場を果たす。
登場早々に綾香市でザンドリアスノイズラー相手と闘っており、序盤は苦戦するも、奮起しグリージョショットで二体を追い払った。その後見守っていたゼロに新しい任務を伝えられる。
同じO-50由来の力を持つウルトラマンフーマをゼロが結成した精鋭部隊「ウルトラリーグ」へ勧誘し、ユリアンの危機を救うべくチームの仲間と供に惑星エビルへと駆けつけた。

惑星エビルではゼットン軍団と交戦してユリアンと共闘。
腕力が足りず背負投げには失敗していたものの、格闘戦では足技を駆使して立ち回り、ゼットンの腕を引いて投げ、グリージョショットで1体撃破することに成功した。

ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突

惑星エビルでの戦いの後、メビウスの下で特訓を行うが、彼から「自分の戦い方を見つけるんだ」と諭されていた。
直後、デビルスプリンターを奪いに現れたギナ・スペクターとタルタロスバット星人レイバトスの襲撃を受け、自身のダークネスが生み出される事態に。
多勢に無勢で追い込まる中、デビルスプリンターを追ってきたニュージェネレーションヒーローズが援軍として駆け付けたことで、自身はグリージョダークネスと交戦。
当初は押し負けるも、ゼアス達の応援を受けて立ち上がり、渾身のグリージョショットでダークネスを討ち果たした。
その後、タルタロスの策によってギナがグア・スペクターへと変貌すると、「ギナを救いたい」という思いからニュージェネレーションヒーローズと共にウルトラマンレイガに合体。
グア・スペクターを倒してギナを救うことには成功したものの、既に死者となっているギナにグリージョチアチャージによるヒーリングは無意味であった。
彼女の最期を看取ることとなったが、この戦いを機にさらに強くなることを誓うのだった。


『ウルトラマン ニュージェネレーションスターズ』

アサヒ/グリージョ自身は未登場だが、第14回『戦う女の子』にて前回からのナビゲーションを務めるロッソ/カツミ&ブル/イサミ兄弟がディメンションナイザー片手にアサヒの記憶を振り返る。
……が、ハロウィン騒動やらファルコン1やら勝手に別の星に飛ばしたトレギアにカツミが思い出しムカつきやらで横道に逸れてしまう。久々の兄弟漫才にほっこりした視聴者も数知れず
なんとか深掘りしていく中、スネークダークネスの戦いでアサヒがウルトラウーマンに覚醒し、グルーブとなったことを思い出す。

まさか、アサヒがウルトラウーマンになっちゃうとは思わなかったよ。
しかも俺たち兄弟3人で、グルーブに変身しちゃって……。

やっぱ湊家の絆は最強!…って感じ?

そうだな!

アサヒもあれ以降、頑張ってるみたいだしな。

そしてウルトラダークキラーとの戦いや兄弟が不在の中綾香市を守り抜いたことを振り返り……

いつの間にか俺たちも助けられるようになって、
今ではあのウルトラマンゼロから
スカウトされることにもなったんだもんな……。
成長したなぁ、アサヒ……うぅっ!

あれ?カツ兄、泣いてる?

ば、バカ!泣いてねぇよ!

ウソだ~、絶対泣いてんじゃ~ん!

そんなこんなでグリージョのディメンションカードをゲットしたロッソ&ブル。
湊三兄弟のデータを未来に送り届けたのはいいものの、「ていうか勝手にやっちゃってアサヒ怒んないかな!?おせっかいな兄貴になってない!?」とロッソが思春期真っ只中なアサヒを心配するどころか勝手に3時のおやつのプリンを食べてしまい当時高校生だったイサミに一週間口をきいてくれなかったことを思い出してしまい、グダグダ兄弟漫才を繰り広げる状態で次回予告に移行するのであった……。


【余談】

  • 演者の其原有沙氏は子役出身で、2歳のときにデビューしている。ドラマ出演経験はそこまで多くないものの、本編での泣きのシーンや、兄弟を励ますシーンの演技が上手かったのは、やはり芸歴の長さあってのものだろう。人間体での出演が殆どないため声だけの出演も多いが、声だけの芝居もかなり上手いのであまり問題はない。

  • 其原氏の番組収録時の年齢は16~17歳で、ウルトラ戦士の人間体を演じた役者としては、濱田龍臣氏と並ぶ最年少記録となる。当然、ウルトラウーマンの人間体役としては文句なしの最年少記録である。

  • ウルトラウーマン自体がかなり貴重ということもあり、演者の其原本人も家族や友人も変身することはさすがに予想していなかったとのこと。決まったときは驚いた、嬉しかったと語っている。

  • ウルトラの母ユリアン、ウルトラウーマンベスと過去のシリーズでウルトラウーマンは3人ほど登場しているが*3、過去作品のウルトラウーマンはいずれも人間体こそあれどマトモに掛け声が当てられたことはほぼない。このため、其原氏はどう声を当てれば良いか悩んだとのこと。

  • 男性戦士と同等の変身アイテムがあり、そのアイテムが玩具展開までされているウルトラウーマンというのも実はシリーズ初となる。単純な女性戦士の変身アイテムだと玩具は売りにくいのだが、最初は敵役の所有物として登場し、劇場版でヒロインの変身アイテムになることにより、販促的にもバッチリである。

  • 其原氏は出演を機に沼へハマっており、ウルトラシリーズのソフビやウルトラアーツを集めて、テレビも時間があればリアタイで視聴し、『ウルトラギャラクシーファイト』などもしっかり見ている様子。新規ファンの鑑である。

  • 貴重な平成ウルトラウーマンであるが、メインシリーズでは劇場版にしか登場せず、目立った活躍もないため、ロッソやブルのオマケで終わらせないよう公式からかなりプッシュされている。『大いなる陰謀』ではニュージェネ作品から唯一登場したほか、ウルトラシリーズのYouTube見逃し配信の途中に挿入されるウルトラサブスクのCMでも初代ウルトラマンなどと交代で登場している。

  • 今でこそウルトラウーマンとなりニュージェネを代表するヒロインとなったアサヒだが、実は本来なら『R/B』のルーゴサイト戦で消滅したまま復活しないはずだった。復活したのは「ご都合主義でもハッピーエンドで終わった方がいい」という意図による監督のアドリブで、生き残ってしまったなら折角だからとプロデューサーの判断で劇場版で変身する機会を与えられることとなった。


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最終更新:2024年11月09日 18:10

*1 女性を人間態としたことがあるセブン21や中性的なジャスティス、ウルトライブしたウルトラヒーローを除く。

*2 設定的にはグリージョより身長の低いウルトラマンもいるが。

*3 公式では4人目の女性ウルトラヒーロー扱いされている。ただし『ザ☆ウルトラマン』に登場したアミアや、悪役のカミーラ、小説版のウルトラウーマンなどを数えるとこの限りではない。