禁止カード(パウパー)

登録日:2020/01/23 Thu 10:19:50
更新日:2025/04/27 Sun 22:30:24
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この項目ではTCG『Magic the Gathering』のフォーマットの一つ、パウパー(Pauper)における禁止カードについて解説する。



概要

パウパーとは『Magic Online(MO)』における認定フォーマットの一つ。レアリティがコモンのカード限定の構築戦である。
2008年から制定されており、2019年からは公式フォーマットに昇格した。
『MO』またはテーブルトップで一度でもエキスパンションやサプリメントセット、構築済みデッキにコモンで収録されればカードプールに加わる*1

所詮コモンと甘く見るなかれ。
20年以上継ぎ足され続けた膨大なカードプールにより、他のフォーマットに負けないレベルの本格的なデッキを組むことができる。
モダンやレガシーで禁止のカードも使えたりするのだ。ぶっちゃけ魔境度合でいったらレガシーと大差ないレベルである。

フォーマット制定当初は主に【ストーム】と【感染】のせいで開幕数ターンで勝負が決まる超高速環境であった。
しかしそれらのキーカードが軒並み禁止になった現在では、速度はだいぶ落ち着いている。
それでも青有利な環境が長く続いていたあたり、流石はカードプールの大元がレガシーと同じなだけはある。

ちなみにパウパーでの禁止カードが発表される度に、パウパープレイヤー以外から「こいつコモンだったのかよ!」と驚かれるのは一種のお約束である。

なお、近年は「元々アンコモンだったカードが特殊セットなどでコモンで収録された結果、パウパーで大暴れして禁止される」というケースが増加。
このため「なんでコモンで収録したんだ」という意見も挙がることも多くなっている。
しかし、これに関しては「カードのレアリティはリミテッド環境を始めとして様々な要素を考慮して決められている」というのが大きい。
パウパーのことだけを考えてコモンに収録するしないを決めるわけにはいかないのだ。
パウパー・フォーマット委員会の一人であり公式のデザイナーでもあるガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verhey氏は
「MTGのセットはパウパーを中心に回るべきではない」
「各セットのリード(デザイナー)がそのセットのために正しい決定を下すべきであり、私たち(パウパー)を中心に据えてデザインするべきではない」
と語っている。
統率者戦ルール委員会もこれくらい謙虚だったらなあ……

+ 補足:パウパー・フォーマット委員会について
パウパー・フォーマット委員会とは、世界各国のパウパー有識者によって構成されるコミュニティである。
現在のパウパーの環境及び禁止カードリストは、彼らによって管理されている。

先述の通り、パウパーは2019年に『MO』限定のフォーマットから公式フォーマットに昇格した。
その際、禁止改訂も他のフォーマットと同様に公式社内にて協議・決定される様になった。
……のだが、元々『MO』限定のニッチなフォーマットであるパウパーの有識者が公式社内に少ないという問題があった。
実際にこのせいでいくつかのカードの禁止が遅れてしまい、パウパープレイヤーから不満が出るという事も起こっていた。

そういった状況を改善すべく、2022年に世界各国から集まったパウパー有識者*2による「パウパー・フォーマット委員会」が発足。
「環境の監視と禁止改訂の内容の提言」を担当する様になった。
ただし形としてはあくまでも提言に留まり、最終決定自体は公式のプレイデザインチームが行っているとされている。

他のフォーマットと異なりこの様な外部機関が設けられているのは、パウパーが
「公式フォーマットではあるが、他のフォーマットと比べるとプレイヤー人口が少ない(=公式の優先度が低い)」
「使われるカードがコモンのみであり、禁止による商業的な影響が少ない(=公式の外部で改訂内容を決めても問題が起きにくい)」
という特殊な立ち位置故の特例という側面が強いとみられている。



禁止カード一覧

基本的に禁止された順に記載する。

公式フォーマット昇格前まで

  • 《頭蓋囲い/Cranial Plating》
無色の2マナの装備品・アーティファクト。
自軍のアーティファクトの数だけ装備クリーチャーのパワーが上がる。
また通常の装備だけでなく、インスタントタイミングで装備させることもできる。

パウパーでは唯一の、フォーマット制定時から禁止のカード。
キーカードの多くがコモンなので、パウパーでも【親和】はかなりの完成度で組むことができる。
《頭蓋囲い》がその【親和】と相性が良いのは当時のスタンダードで証明済みなので、制定時からの禁止も致し方なしだろう。

  • 《大あわての捜索/Frantic Search》
青の3マナのインスタント。
カードを2枚引いて2枚捨てた後に土地を3枚アンタップする。

上記の《頭蓋囲い》を除くと、最初に禁止されたカード。
フリースペルドローはコモン限定構築でもやっぱり許されなかったので禁止になった。
猛威を振るっていた【ストーム】を弱体化させるのが目的であると言われている。

  • 《巣穴からの総出/Empty the Warrens》《ぶどう弾/Grapeshot》
赤のストーム持ちソーサリー達。
前者は4マナで1回につき1/1のゴブリントークンを2体生成。後者は2マナで1回につき1点ダメージを任意の場所に飛ばす。

どちらも【赤系ストーム】のキーカード。
パウパーだと決まってしまったストームへの対策手段が皆無に近いうえに、《ぶどう弾》だとコンボ成立が非常に早い。
《巣穴からの総出》は《ぶどう弾》よりは対策が存在するが、結局のところそれを引けなければ負けという根本的な問題がある。
総じてどちらもどうしようもないため禁止になった。

  • 《激励/Invigorate》
緑の3マナのインスタント。
クリーチャー1体に+4/+4修正を与える。マナコストを払う代わりに相手ライフを3点回復させる事でも唱えることができる。

【感染】をトップメタに押し上げた戦犯。
毒カウンターを10個与えれば相手を残ライフに関係なく殺せる【感染】において、代替コストの相手ライフの回復によるデメリットはほぼ皆無。
なのに効果は実質倍、つまり0マナ+8/+4修正ということになるのだ。
最速2ターンキルはダメなので禁止になった。

  • 《時間の亀裂/Temporal Fissure》《雲上の座/Cloudpost》
前者は青の5マナのストーム持ちソーサリー。1回につき種類問わずパーマネントを1枚バウンスする。
後者は「神座」というタイプを持つタップイン土地。神座である土地の数だけ出せるマナが増える。

【赤系ストーム】絶滅後に台頭した、【8postストーム】のキーカード達。
フリースペルとの組み合わせで大量のマナを生み出す姿はかつての《トレイリアのアカデミー》の如し。
ストームで5つくらいに増やした《時間の亀裂》で相手のパーマネントを土地含めて全バウンスし、身動きできなくしてからゆっくりと殴り倒していた。
【赤系ストーム】や【感染】程ではないがコンボ成立が早く、環境で猛威を振るったため禁止になった。
デッキ構成の関係でハンデスやカウンターが効きにくいのも理由だろう。
《雲上の座》は【ストーム】以外にも3~4ターン目に大型フィニッシャーを出せてしまうマナ加速性能が危険視されたのもある。

8マナの青のソーサリー。カードを3枚引く。
そのままだと重いが、探査で墓地のカードを追放することで7マナ分までは代わりにできる。

何故このご時世でこいつがコモンなのか。
一部のデッキのバリエーションを増やすなどの働きもしたが、低マナ高パワーカードが跋扈する環境と相まって当然の如く禁止になった。

なおパウパーでの禁止でフォーマット禁止四冠を達成してしまった。
有名な青の探査持ちの片割れである《時を越えた探索》はレアだったおかげで四冠は免れている。
ますます何でこいつがコモンだったのか不思議である。

  • 《フェアリーの大群/Cloud of Faeries》
青の2マナ1/1飛行持ちクリーチャー。
出た時に土地を2枚アンタップするフリースペル、更にサイクリングまで付いているという何かおかしいスペックを持つ。

【青単フェアリー】やフリースペルを使った無限コンボデッキ【Familiar Combo】が環境を支配していたため禁止になった。
コンボ以外でも【青単】で2ターン目に出す→土地2枚アンタップで《呪文づまりのスプライト》と《対抗呪文》構える、という動きは相当に強い。
フリースペルばかり注目されてサイクリングの影が薄い。

ちなみにこいつの禁止が発表された時に
「当時のパウパーでの土地以外の使用率で、上位10枚は9位までが青のカードで10位が《稲妻》」
という割と想定内衝撃的な一文があったりした。

  • 《流浪のドレイク/Peregrine Drake》
青の5マナ2/3飛行持ちクリーチャー。
出た時に土地を5枚アンタップするフリースペル。
初出の「ウルザズ・サーガ(USG)」ではアンコモンだったが、「エターナルマスターズ(EMA)」でコモン落ちしたことから解禁。

フリースペルって時点で怪しいと思ったそこのあなた、正しい。
上記の《フェアリーの大群》と比べると重いが、一度に起こせるマナが増えたので安定性や爆発力が増している。
またサイズ面でも戦力として十分に数えられる。
こうして直前に禁止指定された《フェアリーの大群》の後釜としてサクッと採用され、自分の名前を冠する【ドレイク・フリッカー】を生み出した。

しかし当時のパウパープレイヤーがみんな「これはすぐに禁止になるな」と思っていたため、当初の使用率は10%を超える程度に。
だがそのせいか公式は直後の禁止改訂でこれをスルー。
これにより「最低あと3か月は禁止にならないから使おう」と考える者と「禁止されるまでパウパー休もう」と考える者が増加。
参加者は減ったのに使用率は一気に増加、占有率が20%を超える程になってしまった。
この分かりやすすぎる反応に公式は大慌て。当時は『MO』限定のフォーマットであったことも含めて臨時の禁止改訂を発表。ようやく禁止になった。

なお《フェアリーの大群》が禁止になったのにまたフリースペルクリーチャーを解禁するというのは一見して暴挙である。
だが実は「エターナルマスターズ(EMA)」に入るカードやそのレアリティを決める時期は《フェアリーの大群》を禁止にすると決める前だったのだ。
実際に発売後のコラムにて「《フェアリーの大群》が禁止になると分かっていたらコモンでは収録しなかった。」と語られている。

  • 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
  • 《噴出/Gush》
前者は青の1マナのソーサリー。手札を覗いてカードを1枚引く。マナコストを払う代わりにライフを2点払う事でも唱えることができる。
後者は青の5マナのインスタント。カードを2枚引く。マナコストを払う代わりに島タイプを持つ土地を2枚手札に戻す事でも唱えることができる。

ヴィンテージ制限レガシー禁止なのに、パウパーでは4枚使えた青のスペル達。
ある意味パウパーの特色であった奴らだったが、ついに禁止になった。
共に《撃退》のコモン落ちに伴い【青黒デルバー】が大暴れしたせいである。
それまではそこそこ均衡が取れていたが、《撃退》のコモン落ち後は完全に一強になっていたので致し方無し。

ちなみに禁止理由が他のフォーマットでの禁止の時と同文だったりする。
あと《ギタクシア派の調査》の方はこれで《宝船の巡航》以来のフォーマット禁止四冠を達成した。

  • 《目くらまし/Daze》
青の2マナのインスタント。
いわゆる不確定カウンターであり、要求は1マナ。
マナコストを払う代わりに島タイプを持つ土地を1枚手札に戻す事でも唱えることができる。

要求マナは微々たるものだが、土地がフルタップの状態からでも使えるのは非常に大きい。素のマナコストも2マナと軽く、普通に唱えることも現実的。
レガシーでも強力ならもちろんパウパーでも強い。また《撃退》の代替コスト用を調達することもできるため、序盤の隙を潰すのに重宝された。
【デルバー】の大暴れを抑止するために上記のドローソース達と一緒に禁止になった。

この改訂で1度に3枚ものパーツを禁止にされた【デルバー】を筆頭とする【青系テンポ】は大幅に弱体化。
他のデッキと違い直近であまり強化もされなかったため、最終的にメタゲーム上位から消えてしまった。
パウパー制定当初から存在したデッキタイプの大幅な衰退により、環境は大きく変動することになった。


ここまでが公式フォーマット昇格前までの禁止改訂。以降は公式フォーマット昇格後の禁止改訂となる。


公式フォーマット昇格後

無色の1マナの氷雪アーティファクト。
いわゆるマナフィルターで、ついでに出た時にカードを1枚引ける。だが出す際に必要な1マナは氷雪マナ(後述)で支払わなければならない。
「モダンホライゾン(MH1)」という、モダンで使えるカードを増やすために作られたパック出身。
実際にはぶっ壊れカードを大量に排出しモダン自体をぶっ壊したというのは密に密に。

氷雪マナは氷雪パーマネントからのみ得られるマナであり、基本的には氷雪基本土地(《冠雪の○》という名前の基本土地)が必要となる*3
とはいえ、氷雪基本土地は全てコモンなのでパウパーでも使用可能。
そのうえ元々【青赤氷雪デルバー】が《雪崩し》*4のために氷雪土地を採用していたため、氷雪マナを出す土地基盤の組み方は問題にならなかった。

むしろ1マナで1枚ドローしつつマナフィルターを設置できるという点が注目される。
元々《雪崩し》を使うデッキは青をメインに白と赤を足すのが主流であったのだが、こいつの存在によりパウパーなのに色事故とはほぼ無縁に。
それどころかサイドボード含めて、どの色でも少量ならタッチできる事実上の5色デッキとなってしまう事になった。

おまけに《コーの空漁師》で使い回すというパウパーではおなじみの手法により、手札補充にも使われる様に。
以前使われていた類似した性能の《予言のプリズム》は2マナだったのでテンポ面に問題があったのだが、こちらはそれすら克服していた。
更に《粗石の魔道士》でサーチも可能。序盤に手札に来なくても全く問題が無い。
他にも氷雪パーマネントなので《雪崩し》のダメージアップに貢献するし、普通のマナをこれに通せば氷雪マナになるのでおかわりを出す事も可能だった。

「特殊土地が弱いためマナ基盤に弱点を抱えている」デッキはパウパーにおいて多数存在する。
それを容易に克服させるうえに、アドバンテージ源にもなるものが弱いはずもなかった。
最終的に《雪崩し》入り3色以上の【氷雪】系デッキが高い勝率と使用率を出したため禁止になった。

ちなみに後日、多色マナデッキの多色化に貢献しすぎているという理由で、パウパー同様にモダンでも禁止になった。
地平線の向こう側に行きすぎでしょこのセット。

  • 《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》
あの「エルドレインの王権(ELD)」に収録された、島タイプを持つ土地。
他の島タイプを持つ土地を3つ以上コントロールしていないとタップインになってしまう。
だがアンタップインで出せれば墓地のインスタントかソーサリー1枚をライブラリーの一番上に置くことができる。

典型的なカードプールが広いほど強くなる輩であり、それはパウパーでも例外ではなかった。
《悲劇的教訓》*5や《剥奪》*6などでの再利用が容易であり、ゲームを終わらせるループやロック状態を作り出す手段として利用されたため禁止なった。
勿論《噴出》や《目くらまし》との相性も抜群。既に禁止されていて良かった。

ちなみに後日パウパーと同様の理由でモダンでも禁止になった。

  • 《失墜/Fall from Favor》
「統率者レジェンズ(CMR)」で登場した青の3マナのオーラ・エンチャント。
出た時にエンチャントしたクリーチャーをタップし、付いている間ターン最初のアンタップを制限する《閉所恐怖症》の亜種。
こいつの場合、出した時自分が統治者になれる代わりに統治者でなくなるとアンタップ制限が無くなってしまう。

この「統治者」が何かというと「自分の終了ステップにカードを1枚引けるが、自分が戦闘ダメージを受けるとこの権利が相手に移る」というもの*7
つまり手札を減らさずに相手のクリーチャー1体の動きを止められ、リスクこそあるが上手く行けば更なるドローも可能という代物。
それでいてマナコストは《閉所恐怖症》から据え置きで、しかも従来よりも1マナ軽い3マナで統治者になれる。
なぜただでさえ強い青に渡した。

除去としてもドローエンジンとしても強力で、【青単フェアリー】や【青赤氷雪フェアリー】をはじめとした青を使うデッキが強化されすぎてしまった。
最終的にメタゲームに問題を引き起こしているとして禁止になった。

  • 《騒鳴の嵐/Chatterstorm》
「モダンホライゾン2(MH2)」で登場した緑の2マナのストーム持ちソーサリー。
1回につき1/1のリス・トークンを1体生成する。

出すトークンの数が減ったので致死量に必要なストーム数*8が《巣穴からの総出》の倍で、トークンが殴らないといけないので《ぶどう弾》よりは遅い。
……という調整の跡は、唱えた後に出たクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せつつ速攻を与える《授業初日》との組み合わせによって無に帰した*9
最速で2ターンキルという驚異の速度と、全体除去が極端に少ないパウパーのカードプールの相乗効果によって【リスストーム】は大暴れ。
高い使用率と勝率、対処の難しさが相まって禁止になった。

  • 《滞留者の相棒/Sojourner's Companion》
無色のアーティファクト・クリーチャー。
【親和】の定番パーツである《マイアの処罰者》の上位互換。7マナ4/4親和(アーティファクト)はそのままにアーティファクト土地サイクリングが付いた。

2色アーティファクト土地の橋サイクルによって強化された【親和】で、当然の様に《マイアの処罰者》とともに8枚体制で採用された。
【ストーム】程の勝率こそ無いが、デッキの多様性を減らしているとして【親和】の弱体化を狙い禁止に。


ここまでが公式のみでの禁止改訂。以降はパウパー・フォーマット委員会発足後の禁止改訂となる。


パウパー・フォーマット委員会発足後

赤の2マナ1/1クリーチャー。
素では貧弱だが、アーティファクトを1つ生け贄にする度にターン終了時まで+2/+2修正を得る。
【親和】の定番パーツにして古参の人気クリーチャーでもある。

「《エイトグ》でアーティファクトを食べまくって《大霊堂の信奉者》でライフを削り、デカくなった《エイトグ》を《投げ飛ばし》してトドメを刺す」
という昔懐かしい【グレ親和】デッキの使用率が高かったこと。
仮に《大霊堂の信奉者》を禁止しても《結婚式への招待状》*10など別の手段でも勝ちに繋がるだろうということで、こちらが禁止になった。

  • 《眷者の装飾品/Bonder's Ornament》
無色の3マナのアーティファクト。「統率者2020(C20)」の出身。
好きな色が1マナ出せる標準的なマナファクトの一種。更に4マナで《眷者の装飾品》をコントロールしている全てのプレイヤーがカードを1枚引く。

4人対戦が基本である統率者戦であれば、ターンが回ってくるのが遅い中で相手にもドローさせうるのは相応のリスク。
「相手にもドローさせるのを承知で起動するかしないか」「相手に使わせたうえで除去してマナを浪費させるか」といった駆け引きが生じる。
しかし2人対戦においては、ただのマナファクトとドローソースを兼ねる便利な存在としてのみ機能する。
【トロン】の有り余るマナ生産力をもってすれば、設置後に毎ターンドローするのも容易。もちろん好きな色が出せるマナファクトとしても有用。
こちらも【トロン】の規制の一環として、《予言のプリズム》と同時に禁止になった。

  • 《電位式リレー/Galvanic Relay》
赤の3マナのストーム持ちソーサリー。
1回につきデッキトップを1枚追放し、次の自分のターンの間だけプレイできる様にする。

一度稼いだストーム数をこれで手札に変換して次のターンに更にストーム数を稼ぐ、という使い方をする。
上記の【リスストーム】でも使われていたが、その際は規制されなかった。
だが「神河:輝ける世界(NEO)」で登場した《実験統合機》をきっかけに【赤黒ストーム】が大幅強化。
明確な弱点の少なさもあってか、『MO』のデータでミラーマッチを除く勝率が60%という非常に強烈な記録を叩き出してしまった。
その中でも後々他と組んで問題を起こす可能性が高いのはこれであるとして禁止になった。

  • 《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》
黒の1マナ1/1クリーチャー。
アーティファクトが1つ墓地に置かれる度に相手のライフを1点失わせる。

かつてスタンダードの【親和】でも禁止された問題児ではあるが、パウパーで一度【親和】を規制することになった時は見送られた。
しかしその規制をもってしても【親和】がトップメタから脱落することはなく、むしろ《クラーク族のシャーマン》と組み合わせたコンボへと先鋭化。
そして【親和】が不利な【ストーム】の核である《電位式リレー》の禁止が決定。
【親和】にも何らかの規制が必要なことから、コンボ性の核で代替が効きにくいこいつが禁止になった。

  • 《アーラコクラの隠密/Aarakocra Sneak》
  • 《物騒なバトルレイジャー/Vicious Battlerager》
  • 《奮起させるバード/Stirring Bard》
  • 《アンダーダークの探検者/Underdark Explorer》
「統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い(CLB)」で追加されたメカニズムである「イニシアチブ」を得るクリーチャー達。

「イニシアチブ」とは、能力またはイニシアチブを持つ相手に戦闘ダメージを与えることで得る事ができる統治者と似た様なシステム。
そして得た時と保持した状態で自分のアップキープを迎えた時に、進む毎に恩恵のある専用のダンジョン「地下街」を1マス進めるというものである。
おおむね攻撃的に再調整された統治者といった感じ。

問題はこのメカニズムが統率者戦という多人数戦、すなわち「イニシアチブを持つ者への集中攻撃で奪い合うこと」を前提としたシステムであること。
地下街内の進行時効果もスタンダードで出たダンジョンに比べ非常に強力であり、2人対戦で集中攻撃も無いパウパーでは大暴れ。
多くのデッキが《暗黒の儀式》と《水蓮の花びら》によるマナ加速でイニシアチブの早期獲得を狙う様になり始めた。
果てはそれ自体を目的とした【ターボイニシアチブ】なるデッキが生まれるまでに至った。

そうした状況が看過されるわけもなく、この4枚が速攻で禁止になった。
これらの内、上から3枚は4マナと比較的緩い条件の手札から出せてイニシアチブを得ることができるのが問題視された。
残った《アンダーダークの探検者》は5マナだが、黒であるが故に《暗黒の儀式》で早く出しやすいのが原因であった。
一方でこの改訂でイニシアチブ自体が全て排斥されたわけではなく、生き残ったものも少数存在する。

こうしてシステムの強さが周知されたイニシアチブは他のレアリティのカードも携えて他のフォーマットにも進出するのだが、それはまた別のお話

  • 《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》
赤の1マナ1/2速攻果敢持ちクリーチャー。
シンプルかつアグロ戦術にガッチリ噛み合う性能で、登場以来あらゆるフォーマットで活躍する傑作機。
「ダブルマスターズ2022(2X2)」にてコモンで再録されたことでパウパーの舞台にも降り立った。

その強さはパウパーでも変わりなく、【赤単カルドーサ】を始めとする【赤単アグロ】を一気に躍進させた。
だが、躍進させすぎて【赤単】系デッキのメインゲームでの勝率が余りにも高くなりすぎてしまった。
結果として多くのデッキがサイドボードに《水流破》や《青霊破》といった【赤単】系専用メタカードを大量投入させられるハメに。
最大で8枚ものサイドスロットを捧げてようやく全体勝率を50%前後に抑え込めるという状況では「勝率5割なら健全だよね」と言える訳も無い。
サイドボードへの負担を減らすことで多くのデッキが環境に残る余地を生み出すために禁止になった。

  • 《きらきらするすべて/All That Glitters》
白の2マナのオーラ・エンチャント。
エンチャントしたクリーチャーに自軍のエンチャントとアーティファクトの数だけ+1/+1修整を与える。
元々はアンコモンだったのだが「統率者マスターズ(CMM)」でコモンになったことでパウパー入り。

パウパーではアンタップインのアーティファクト・土地が無制限のため、他のフォーマット以上の修整値を簡単に出せた。
その結果、迂闊にフルタップすると即死が見える恐怖の存在に変貌。
【きらきら親和】と呼ばれるアグロ系【親和】を生み出したほか、【ボロス・シンセサイザー】*11を大幅に強化した。

これらのデッキによる極端な速度での決着の是正と、その爆発力によってデッキの幅が狭まる事を防ぐために禁止になった。
こいつもまた【親和】絡みの規制だが、この改訂時の声明によるとアーティファクト・土地はパウパーの定番としてできる限り残す方針の模様。

  • 《頭蓋槌/Cranial Ram》
「モダンホライゾン3(MH3)」で登場した赤黒の2マナの装備品・アーティファクト。《頭蓋囲い》のリメイク。
色々な差異や調整の跡*12は見られるものの、ほとんど《頭蓋囲い》と同じである。

ガヴィン・ヴァーヘイ氏が「禁止にする必要性が高い、私たちが過去に禁止したカードに似たコモンがある」と事前に予告していたのがこいつである。
そしてその危惧通り、「モダンホライゾン3(MH3)」発売1週間前(そしてプレリリース前日)の2024年6月6日に禁止になった。

発売前禁止という異例の判断を下した理由については
「過去の禁止カード《頭蓋囲い》《きらきらするすべて》と能力が酷似しているため、それらの禁止理由がそのままこいつに当てはまってしまうこと」
「発売直後にパウパーの大型大会が2つも控えており、それらを『《頭蓋槌》が許されるかどうか』の実験場にするには被害が大き過ぎること」
を挙げている。

また今回の判断については
「今回の措置はパウパー・フォーマット委員会が公式の外部のグループであるため、通常の禁止とは異なるプロセスを踏めるから可能な行為である」
「加えて上記2点の理由による特例であって、どちらか1つでも欠けていたなら行わなかったし今後この様な発売前禁止を常態化するつもりはない」
と明言している。

いずれにせよ大昔のスタンダードじみた【親和】の大暴れはまたも未然に防がれたということである。

  • 《日を浴びる繁殖鱗/Basking Broodscale》
欠色で無色扱いである緑の2マナのクリーチャー。
自身に+1/+1カウンターが乗ると、生け贄にすることで無色マナを1マナ出せるエルドラージ・落とし子・トークンを1体生成できる。
マナを支払うことで一度だけ自力で+1/+1カウンターを乗せる能力も持つ。

【サディスト・コンボ】【繁殖鱗コンボ】と呼ばれるデッキのキーカードの片割れ。
生成した落とし子・トークンは自分から死ににいけるため、《サディスト的喜び》*13と組み合わせることで無限ループが成立する。
カウンターやハンデス以外にもクリーチャー除去で止められるコンボとはいえ、2マナと1マナの2枚でゲームがほぼ終わってしまうのは強力無比。
環境の支配率は突出していなかったが、上記の《きらきらするすべて》と同様の理屈で環境を大きく歪めてしまうとしてメスが入ることになった。
《サディスト的喜び》の方は代わりが出やすい能力かつこれ以前に全く悪さをしてこなかったため、代わりの効かないこちらが禁止になった。

  • 《命取りの論争/Deadly Dispute》
黒の2マナのインスタント。
クリーチャーかアーティファクト1つの生け贄を追加コストとして要求するが、カードを2枚引きつつ宝物・トークン*14を1つ生成する。
「フォーゴトン・レルム探訪(AFR)」の誇る神話コモンである。

必要の無いクリーチャーやアーティファクトをドローとマナ加速に変換できるのは非常に便利。
特に《胆液の水源》*15との組み合わせは凄まじいアドバンテージを稼きだす。
後出の類似した性能のものと比べると、付いてくるおまけがマナを出せる宝物・トークンなのが頭一つ抜けて強かった。
その利便性で上記の【サディスト・コンボ】や【親和】はもちろん、黒絡みの様々なデッキで長年用いられてきた。
しかし結果として、直近の大規模イベントでトップ8での採用枚数が28枚(=7名が4枚積み)とかいう事態に。
このままでは環境デッキの画一化が加速してしまうと危惧されたため禁止になった。

  • 《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》
赤の1マナのソーサリー。
アーティファクト1つの生け贄を追加コストとして要求するが、1/1のゴブリン・トークンを3体生成する。

赤を含むアーティファクト系のデッキで長年用いられてきた横展開手段。特に《ゴブリンの奇襲隊》と組み合わせると更地から一気に8点が出せる。
これを採用する【赤単カルドーサ】は《僧院の速槍》の禁止で弱体化したが、それでもメインゲームでの勝率とサイドボード後の不毛さ*16が変化せず。
結果として構築の幅が狭まっていることが問題視されたため、更なる弱体化のために禁止になった。



特殊な事例

  • 《ハーダの自由刃/Hada Freeblade》
  • 《炎の円/Circle of Flame》
  • 《次元の歪曲/Spatial Contortion》
「パック収録時」にアンコモンであったカード達。

パウパーはコモンしか使えないフォーマットなので、本来こいつらは使えない。
しかし実は「『MO』内のプロモカード」においてコモンで存在していたために、『MO』のパウパーでは使用できてしまっていたのだ。
「プロモでのみコモンなのに使えるのはおかしい」ということで禁止になった。
正直な話アンコモンのカードをパウパーのデッキに入れようとするプレイヤーなど皆無であったので、禁止はある意味驚かれた。

こういう理由なため、今後のパックで正式にコモンで収録された場合に解除される可能性が高い。
《堂々巡り》の様にテーブルトップではアンコモンのみ*17だが、『MO』限定セットではコモンなので*18使用可能という例もある。

  • 《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》
  • 《陥没孔/Sinkhole》
冒頭で説明した様に、パウパーは元々『MO』限定のフォーマットからテーブルトップにおいても公式フォーマットに昇格したという経緯がある。
その際、使用可能なカードとして『MO』だけでなくテーブルトップでもコモンとして収録されたカードも使用可能となった*19
よって「テーブルトップではコモンのものも存在するが『MO』ではアンコモン以上のものしか存在しない」カードも使用可能になった。

そして、その中でも明らかにカードパワーのおかしいこの2枚と《満潮》がパウパーの公式フォーマット昇格と同時に禁止になった。
上から「2マナで2枚ランダムハンデス」「2マナで土地破壊」。むしろ何故コモンなのかと問いたくなるレベルである。

ちなみに海外のとある大規模コミュニティでは、公式フォーマット昇格以前にも「テーブルトップでのコモンも使える」対戦が行われることがあった。
その場合、これらと下記の《満潮》に加えて《ゴブリンの手投げ弾》と《商人の巻物》が禁止になっていた。

  • 《プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies》
  • 《Stone-Throwing Devils》
パウパーどころか全フォーマットで禁止扱いで存在を抹消されたカード達。その理由はこちらの項目の「使用禁止カード」を参照。
正直どちらも採用しているデッキはなかったので環境的には影響が皆無だった。

  • ステッカー・アトラクションを用いるカード全般
レガシー・ヴィンテージでも禁止された、早い話がトーナメントシーンで使う事を想定していなかったカード達。
日本語の禁止制限告知の公式訳ではパウパーが抜け落ちているが、原文を見れば禁止とすぐわかる。
《________ Goblin》や《Finishing Move》などはパウパーでも使われていたため、影響はそこそこあった。



禁止指定されていたが解除されたカード

  • 《探検の地図/Expedition Map》
無色の1マナのアーティファクト。
設置後に2マナとタップ&生け贄で好きな土地をサーチできる。

パウパーでも特に有力なデッキである【トロン】において、安定してウルザランド*20を設置するために長年用いられていた。
【トロン】の動きを強固なものにしていたとして、弱体化のために禁止になった。
しかし《予言のプリズム》と《眷者の装飾品》の禁止後しばらくしてから解除された。
色マナの安定化と長期戦でのアドバンテージ獲得能力の双方を失ったことで【トロン】自体が大きく弱体化したためである。
また《予言のプリズム》ほど暴れずに色マナの供給部分を補えるとして白羽の矢が立ったのも理由の一つにある。
あと禁止した時もそんなに影響がなかったというのもある。
禁止解除後は各種【トロン】に採用されている。

  • 《予言のプリズム/Prophetic Prism》
無色の2マナのアーティファクト。
《アーカムの天測儀》でも触れた、出た時にカードを1枚引けるマナフィルター。

フリッカー・トロン】などでよく使われていたが、2マナとはいえ《アーカムの天測儀》と同じ用法ができることがだんだんと問題視されていた。
《エイトグ》禁止による【親和】の抑制により、代わって台頭するであろう【フリッカー・トロン】の抑止のために禁止になった。
しかしながら《予言のプリズム》禁止後、その代わりとなる類似した性能の《エネルギー屈折体》が登場。
その状態でも【フリッカー・トロン】は全盛期ほど暴れておらず、周りのデッキも相応に強くなっているため問題は無いだろうということで解除された。
禁止解除後は元の様に【フリッカー・トロン】や3色デッキである【マルドゥ・シンセサイザー】*21でマナ基盤の安定化に貢献している。

  • 《満潮/High Tide》
青の1マナのインスタント。
唱えたターンの間だけ島タイプを持つ土地から出る青マナが1マナ増える。

青でありながら爆発的にマナを増やすことができ、レガシーでもその名を冠するコンボデッキ【ハイタイド】のキーカードとなっている。
そのカードパワーを危惧され、公式フォーマット昇格の際に《トーラックへの賛歌》《陥没孔》と一緒に禁止になった。
とはいえレガシーと異なり、相性の良い《大あわての捜索》《フェアリーの大群》《流浪のドレイク》といった危険なフリースペルの数々は既に禁止済み。
意外と大丈夫なんじゃないかという事で、減少傾向にあるスペルを主軸としたコンボデッキを増やす試みの一環として解除された。
禁止解除後はフリースペル系コンボの末裔である【アゾリウス・ファミリア】や【秘儀コンボ】*22といったデッキに採用されている。
またコンボに限らず【青単テラー】の様なフェアデッキでも試されている。



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最終更新:2025年04月27日 22:30

*1 公式フォーマットに昇格した2019年6月28日より。以前は『MO』でコモン収録されたカードのみが対象だった。

*2 日本からは齋藤隆二氏が参加している。

*3 他にも氷雪マナクリーチャーや氷雪マナファクトからも出る。また基本でない氷雪土地も存在する。

*4 赤の1マナのインスタント。クリーチャー1体に自軍の氷雪パーマネント分のダメージを与える。

*5 青の3マナのインスタント。カードを2枚引けるが、その後自分の土地1枚を手札に戻さない限り1枚捨てる必要がある。

*6 青の2マナのインスタント。追加コストで自分の土地1枚を手札に戻す必要があるカウンター。要は土地を手札に戻す追加コストが付け加えられた《対抗呪文》である。

*7 出した時に自分が統治者になれるカードは「統率者レジェンズ(CMR)」以前にも存在し、4マナのクリーチャーである白の《宮殿の歩哨》や黒の《黒薔薇の棘》などが採用されてきた。「統率者レジェンズ(CMR)」では《失墜》以外にも4マナのクリーチャーである青の《蒼穹艦隊の提督》や赤の《真紅艦隊の准将》などが登場した。

*8 ストーム持ち呪文を唱えるまでに唱えた呪文の数。【ストーム】においては勝利のために重要となる。

*9 ちなみに《授業初日》は他にも【モグワーツ】【ゴブリン頑強】と呼ばれるコンボデッキを生み出したりしている。

*10 この改訂の直前のセットで追加された無色の2マナのアーティファクト。タップして生け贄にすることで、クリーチャー1体がそのターン中ブロックされなくなる。

*11 《コーの空漁師》や《きらめく鷹》とアーティファクトとのシナジーを軸にしたボロス(赤白)カラーのデッキ。

*12 色拘束が厳しくなっている、インスタントタイミングでの付け替え能力が無くなっている等。

*13 黒の1マナのオーラ・エンチャント。クリーチャーが死ぬ度にエンチャントしたクリーチャーに+1/+1カウンターを1個乗せる。

*14 生け贄にすることで好きな色のマナを1マナ出せるアーティファクト・トークン。

*15 無色の2マナのアーティファクト。出た時と墓地に落ちた時それぞれでカードを1枚引ける。

*16 サイドから入れた対策を引くか引かないかの戦いとなりがちであった。

*17 「トーメント(TOR)」「アルティメットマスターズ(UMA)」「ドミナリア・リマスター(DMR)」に収録。

*18 「Vintage Masters(VMA)」に収録。

*19 ただし古いエキスパンションにのみ存在する、簡単に言うと一番出にくいコモンである「コモン1」として収録されたカードはアンコモン扱いで使用不可能とされた。《露天鉱床》《ミシュラの工廠》《イス卿の迷路》などが該当する。パックからの出現率を計算するとアンコモンと変わらないうえに、強力すぎるものが多いので使えたとしても禁止が増えるだけという理由があったのだろう。

*20 3種類を場に揃えると計7マナ出せる土地シリーズの総称。

*21 《きらきらするすべて》の項で挙げた【ボロス・シンセサイザー】に黒を加えたタイプのデッキ。

*22 「秘儀」というタイプを持ったドローができるインスタントやソーサリーと《精神のくぐつ》を組み合わせてマナと手札を補充するデッキ。