2マナの青ダブルシンボルでなんでも戻せる基本中の基本。ただし2ターン目に相手の土地を戻してしまうというムーブが問題視されたため、第10版以降再録は控えられている。
代わりに1マナが不特定マナになった代わりに土地を対象に出来ない《分散》が収録されるように。
1マナ重くなりバイバック(3)がついた《ブーメラン》。
バイバック込みで唱えると解決時に手札に戻るので、カード・アドバンテージの損失がかなり抑えられる。
大量のマナを出すデッキと相性がいいのは当然であるが、《サファイアの大メダル》のようなコスト軽減手段とも相性がよく、スタンダードでメダリオンブルーと呼ばれるデッキを成立させた。
4マナトリプルシンボル。4つのモードのうち1つが《ブーメラン》。
《ブーメラン》に
ストームがついた代わりに5マナシングルシンボルソーサリーになった。まあストームが溜まった状態から撃たれたらほぼ詰むのでやむを得ない調整だろう。
パウパーではその名を冠したテンポラル・ストームと呼ばれる青系ストームデッキのエンドカードとして使われていたが、強力過ぎて禁止。
《ブーメラン》から1マナ軽くなったら戻せるのがクリーチャー限定に。
クリーチャーをバウンスする呪文の基本型である。
《送還》に血税がついたが、なぜか1マナのまま据え置き。《送還》同様の効果に加え、バウンスされたクリーチャーのコントローラーはライフを1点失う。
自分のクリーチャーを守るために使った場合、もちろん自分がライフを失う。
対戦相手のクリーチャーに使う分には《送還》の上位互換であり、スタンダードにおいては
Delver-Bladeのような青系の前のめりなデッキで採用された。
《送還》の
フリースペル版。2マナであるが解決時に土地を2つまで起こせる。
盤面にクリーチャーがいないと撃てず、また土地を2つまでしか起こせないのでフリースペルの中ではかなり控えめで邪悪ではない方。
そうは言ってもやはりフリースペルなだけあって、スタンダードでもマナが複数出る《ガイアの揺籃の地》と組み合わせて使われ、エクステンデッドでもその名を冠した断絶
デザイアと呼ばれるデッキが成立した。
現在はパウパーでコンボ的な使われ方をされたり、青単色デッキの標準的なバウンス呪文として採用されたりしている。
3マナでクリーチャーを戻す上に1枚カードを引けるキャントリップ付き。
インベイジョンで初登場した時も《火炎舌のカヴー》に狙われた味方クリーチャーを救いあわよくばカヴーの自爆を誘導する等それなりに使い道があったが、次のオデッセイブロックの緑が”《獣群の呼び声》や《ワームの咆哮》など手札とフラッシュバックの計二回クリーチャートークンを出すソーサリーてんこ盛り”というラインナップだったため、カードアドバンテージを失わずクリーチャートークンを仕留めるカードとして青の防御呪文として必須レベルとなった。
場に出ると同時にクリーチャー1体を手札に戻す2/2のクリーチャー。
青マナシングルシンボル・たったの3マナでこのコストの青としてはそれなりのサイズのクリーチャーを出す上に対戦相手の布陣を崩せるのだから弱いわけが無い。あまりに強すぎたので以降に出たバウンス内臓クリーチャーはマナコストが重くなったり発動条件が厳しくなった。
また、自身を対象に出来るため呪文の数を稼いだりあらかじめ場に張っておいた”クリーチャーが出ると能力が発動するカード”のトリガーとしても使われる。
4つの能力のうち、-1能力が上の《送還》。パーマネントの起動型能力なので
プロテクション(有色の呪文)も貫通できる。
他にも-3が《分散》な《ギルドパクトの体現者、ジェイス》など、バウンスを持っているジェイスは複数いる。
《送還》から1マナ重くなったが、呪文もバウンスできる。
通常のバウンスと大差ないように見えるが、戦場に出ると危険なカードを戦場を経由せずに戻せる、自身をコピーできる呪文の本体を手札に戻して再利用する、といった独自の活用法が存在する。
ただ呪文のバウンスはモダン以降で《差し戻し》がほぼ上位互換になってしまうのがネック。ただ「打ち消されない」呪文の存在を考えると《非実体化》にもアドバンテージがある。
マナ総量1以上の呪文またはパーマネントをバウンスし履修を行う。
《非実体化》が1マナ重くなった結果、本来バウンスが有効な相手であるトークンにこそ使えないものの、それと土地以外ならなんでもバウンスできる。呪文バウンスも打ち消せない呪文を疑似的に打ち消せる。
しかも時間稼ぎをしつつ履修で欲しいカードを引き込める為、アドバンテージを失うこともない。
青系コントロールデッキ抑制のためスタンダードで禁止・ヒストリック及びアルケミーではエラッタとなった。
クリーチャーをデッキトップに戻す基本的なデッキバウンス。カード・アドバンテージは失わず、ドローロックを起こせるが、代わりに3マナのソーサリーと小回りが利かなくなっているため、本質的には普通の除去と大差ないとも言えてしまう。
緑青3マナ。《時の引き潮》に緑が混ざった結果、パーマネント全般をデッキトップに戻せるようになった。
全クリーチャーをライブラリー最下段にバウンス。こちらは全体除去としての性質が強いため白のカード。
条件を満たすと「相手のターンに1マナ+αで打てる」という凶悪な性能を誇り、レガシーの【青白奇跡コントロール】におけるエンドカード。
土地カード二枚をライブラリの一番上にバウンス。こちらは土地の扱いに長けた緑カード。
一見すると「そのうち出てくるんだったら土地を減らしても意味ないんじゃ?」と思われがちだが、実はターン数を踏まないと増えない相手のマナ基盤をガタガタにし、さらには2ドローを土地に固定することで他の種類のカードの入手を遅らせるという、タイムデストラクション要素が強い。
ウルザズディスティニーで登場した時はカスレア扱いだったが、次のエキスパンションであるメルカディアン・マスクスで《
リシャーダの港》という土地拘束カードの同志を得て一気に化ける。また第8版で再録された時には《霊体の地滑り》&《永遠の証人》でコイツを使いまわし相手の動きを封じるデッキが猛威を振るった。
バウンス+ハンデスの代表的なカードで、青黒多色の3マナインスタント。ハンデス側は相手が選ぶため、できれば事前に相手の手札を減らしたうえで使いたい。
全てのカードを手札にバウンス。「戻しすぎ」とまで称されたあまりにも雑なバウンスと、ソーサリー故に相手から先に動けることからカスレア一歩手前の評価に。
しかしMtGには「すべての」と書いてあるカードは強いというジンクスがあり、このカードにも「すべての」が書いてあった故に研究が行われ。
《ゾンビの横行》や《
サイカトグ》の発見から一気に脚光を浴びる事に。
- 《この町は狭すぎる/This Town Ain't Big Enough》
5マナで土地以外のパーマネント2つを戻せるインスタント。自分のパーマネントを1つでも対象にとっていれば2マナで唱えられるため、相手のパーマネント1つをバウンスしつつ自分のパーマネント1つをバウンスするのが基本である。
自分のパーマネントを守る目的でも使えるが、軽く有用なETB持ちを戻して出し直す動きが強力。特に《嵐追いの才能》との相性が最高で、セットで様々な青系デッキに採用される。
似たようなカードを詰め込み、自分のカードをセルフバウンスして使いまわすことに特化したデッキが成立してからは自分のカードを2枚戻す動きすら行われるようになった。
好きなだけ自分の土地とトークン以外のパーマネントをバウンスし、その数だけドロー。
この呪文で手札を補充しつつ0マナアーティファクトを繰り返し唱え続け、《霊気貯蔵器》で50点ダンクを叩き込んだり
ストーム呪文で触手プレイする【逆説ストーム】の中核。
- 《目くらまし/Daze》、《噴出/Gush》、《妨害/Thwart》
マナコストの代わりに自分の《島》をバウンスすることをコストとして唱えられる呪文群。それぞれ打ち消し呪文、ドロー呪文、打ち消し呪文で、1枚、2枚、3枚のバウンスが必要になる。
自分の土地をバウンスするのは決して軽くないコストなのだが、それ以上に土地が全部寝ている状態でも使えてしまうというのは強力。
《噴出》はヴィンテージ制限・レガシー及びパウパーで禁止されているパワーカードであり、《目くらまし》もパウパー禁止でエターナルでは定番の打ち消し。《妨害》は3枚もバウンスするので使用頻度はこれらより落ちるが、スタンダードではそれなりに使われた。
土地をバウンスすることがメリットになることもあり、自分のターンで土地セット権を残しているときは戻した土地を出し直すことでアンタップ状態の土地を一つ増やせる。
また、打ち消されない《抹消》に対してわざと《妨害》をピッチコストで唱えて《島》3枚を守り被害を抑えるというプレイングも有名だったり。
追加コストとして土地のバウンスを要求する打ち消し呪文。《目くらまし/Daze》、《噴出/Gush》とは異なり、マナコストは払う必要があるので単体では《
対抗呪文》の下位互換。
元は考え無しに採用できるカードではなかったのだが、条件を満たして戦場に出た時に墓地からインスタントかソーサリーをデッキトップに回収する土地《神秘の聖域》の登場により化ける。
《剥奪》を打ってコストで《神秘の聖域》をバウンス、《神秘の聖域》を再度出して《剥奪》を回収、とすることで何度でも使いまわせる《対抗呪文》になってしまった。そのためパウパー及びモダンでは《神秘の聖域》は禁止となった。
- 《暴走するヌー/Stampeding Wildebeests》
アップキープごとに自場のクリーチャーを戻すデメリットを持つ緑のクリーチャー。デメリットの代わりに4マナ5/4トランプルとクリーチャーとしての質は当時としては優秀。
この効果を利用し、CIP能力や時限式の効果を持つクリーチャーを使い回すコントロールデッキ【ステューピッドグリーン】が有名。
似たやつで「アーティファクトを戻す」《エスパーゾア》がいる、3マナ4/3飛行とこれまたクリーチャーとしての質は高く、モダンやレガシーの茶単系で0マナアーティファクトと共存させるとほぼノーリスク運用が可能。
場に出ると同時に自分のパーマネント1つを戻すデメリットを持つ白のクリーチャー。例によってデメリットの代わりに2マナ2/3飛行と優秀なクリーチャーである。
パウパーではこれの「アーティファクトを戻す」版である《きらめく鷹》(1マナ2/2飛行)と共に、キャントリップ・アーティファクトなどの軽いETB持ちを使い回すボロス系のデッキに採用されている。
場に出たときに相手のクリーチャー1体をバウンスし、さらに自分の次のターン終了まで相手はそのカードと同名カードを唱えられなくする白青クリーチャー。通称反射ハゲ。
バウンスの欠点であるすぐに出し直されるという欠点を唱えることを禁止する能力で解決している。
白青マルチとはいえ3マナ2/3と強力バウンス内蔵にしてはまずまずのボディを持ち、スタンダードでは《集合した中隊/Collected Company》という相性の良いカードもあったため割とポンポン出せる。
バント(白青緑)カンパニーや青白フラッシュの中核として環境でも相当に活躍したのだが、実際に使われると想像以上にテンポアドバンテージを稼がれるため使われる側から非常に嫌われたカードでもあり、
最終的に「プレイヤーの一番嫌いなカードのリストに載っていた」「最も不満がたまり楽しくないカード」の公式声明と共に青白デッキ弱体化を目的としてスタンダードで禁止送りとなった。