登録日:2020/03/11 Wed 12:30:29
更新日:2025/05/05 Mon 15:05:20
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モウヤンのカレー
通常魔法
ライフポイントを200ポイント回復する。
●目次
概要
モウヤンのカレーとは
遊戯王OCGの1枚。
1999年の
STARTER BOXに収録されてから現在に至るまで1度も再録を経験していない。
ちなみに海外ではなぜかカード化がかなり遅く2010年にカード化がなされた。
……だがこのカード、現在に関してはもちろん、出た当時も「なんだこれ?」という反応になったであろうカードである。
まず「ライフ回復」はそれ単体では相手の盤面には何も影響を及ぼさない上に、自分のライフポイントも0にならない限り惜しみなく削って盤面展開を押し進めるのが、高速化した現在の環境においてのライフの運用方法。
そのため専用構築か、《活路への希望》などのライフポイントの数値や差分を参照するカードと併用でもしない限りはあまり積極的には採用されない。
しかも百歩譲ってライフ回復に主眼を置いたデッキを作ったとしても、このカードにお呼びがかかる可能性はかなり低い。200程度の回復では戦況に変化を及ぼすのは難しいからである。
せいぜい「あと少し足りなかったコスト分のライフをこのカードで補えた」程度だろう。
より回復できるカードはいくらでもあるのでそちらを採用するうちに枠がなくなってしまう。
他に可能性を見出すとすれば発動条件等が一切ないので、特定のカードに魔力カウンターを気軽に貯められるという点である。ライフ回復カードは全部が全部魔法
というわけではないのでこの点でいくつかのカードとは差別化が可能なのだが、それでも
ライバルがいなくなるわけではない。
このカードをサーチできる特別なカードなどがあるわけでもないので、デッキ構築の面においてはこのカードは役には立てにくいだろう。
そんな微妙さ故か『
GX』に登場した「
カレー仮面」こと樺山先生のカレーデッキにも入れてもらえなかった。
まあそもそも実質上位互換の《マジックスパイス-キャラウェイ-》が入ってる上に、仮に入っててもあんま使い道無いし……。
特徴
そんな《モウヤンのカレー》だが、実はこのカードには特筆すべきいくつものポイントがある。
①:遊戯王OCGで「単発では最も低い回復値のカード」である
これに関してはあまりいい意味での特筆点ではない。
上述した通り《モウヤンのカレー》はライフ回復カードとしてはあまりに心許ない。
遊戯王のライフコストやバーンダメージは500の倍数値が多い(もちろん例外も多々ある)ため、ライフ回復としてはどれだけ少なく見積もっても500、理屈抜きの現実的な回復量としては1000は欲しいところである。
200のライフ差がゲームに響くということは可能性としては0ではないがかなり低い。
もちろん《
折れ竹光》の様にそれ単体では何の意味もないカードや単体ではデメリットのカードも遊戯王ではたくさんあるのでそれらと比べればこのカードでは単体ではちゃんとメリットなのでマシではある。
え?メリットがないも同然だって?
②:特殊裁定を持っている
ここまでこのカードを「ライフ回復カード」としか言ってこなかったが、よく見るとこのカード、テキストには「
ライフポイントを200ポイント回復する」としか書いておらず、「
誰のライフを200回復させるのか」が具体的に明示されていない。
この点からこのカードには「
発動時に自分・相手のどちらのライフポイントを回復させるかを指定し、指定した方のライフの回復ができる」という特殊裁定が下っている。
ちなみにこの効果は対象を取る効果ではないという裁定が下されている。
「相手のライフを回復させて何をするんだ?」と思う人もいるかもしれないが、自分よりもライフが上であってほしいときの調整、《シモッチによる副作用》でダメージに変換など、用途はある。
ただし相手を選んだ場合でも当然回復量は200である。見ようによっては「相手ライフを極度に増やさない」とポジティブにも見られるが。
「なら増やさなきゃいいじゃん」とツッコんではいけない。
ちなみにこの効果を利用して初期の
遊戯王デュエルリンクスにて
CPU側のライフを回復させることで「ノーダメージ」「逆転勝利」のボーナス獲得に役立っている。回復量が少ないことも逆転に必要なカードを無駄に増やさないというメリットとみることもできた。
これについては回復先が明記されていなかった回復カードは実はこのカード以外にもあったのだが、それらは当時(《モウヤンのカレー》を含めて)自分のライフ回復にしか使えない裁定になっており、再録時に「自分のライフを回復する」とエラッタされ、効果の適用先が明記された。
だがこのカードは再録の機会がなく、テキストの改定がなされなかったことによりに特殊裁定が下り、現在に至っている。
エラッタされなかったことで他の回復カードと差別化が可能になった珍しい例である。
ちなみにOCGに準拠していないゲームやエキスパートシリーズにおいては特殊裁定前の裁定に従ったものになっており、他の回復カードの下位互換になっていた。
③:作中において、特定の人間をリアルに回復させられる
④:融合素材である
一見「?」なのだが、多くの融合パターンが設定されているる
ネタゲー過去のゲーム作品・「
封印されし記憶」では、《モウヤンのカレー》を使用した融合パターンが用意されていたのだ。
+《火の粉》=《体温の上昇》:スパイシーなカレーで身体も温まるのだろう。
+《ドラゴンの秘宝》=《ドラゴン族・封印の壺》:その美味しさにドラゴンまっしぐら。
+《秘術の書》=《
ハンバーガーのレシピ》:
ハンバーガー作成にも繋がるらしい。
+《モウヤンのカレー》=《シモッチによる副作用》:食べ過ぎに注意ってこと?ちなみにポケステの通信融合で全てこのカードだった場合にも出てくる。
+《マーダーサーカス》=《マーダーサーカス・ゾンビ》:食中毒でしたか……。
+《美しき魔物使い》(美女)=《地獄の魔物使い》(ヒゲのおっさん):
おいちょっと待て
。だがこの組み合わせ、実は相互関係にある中の一つになっている。内容は以下の通り。
融合素材1 |
融合素材2 |
完成品 |
美しき魔物使い |
モウヤンのカレー |
地獄の魔物使い |
地獄の魔物使い |
サイバー・ボンテージ |
美しき魔物使い |
上記のどちらか |
戦士抹殺 |
電撃鞭 |
……持ってるものがドロップアイテムになるのはともかくとして、
あのヒゲのおっさんがオカマだったりボンデージに女体化する能力があるとでも言うのか!?
⑤:実在する
「カード名にある『モウヤン』って何だ?」と思う人もいるかもしれないが、実はこれ、東京都を中心に全国7店舗で経営されているカレー店「もうやんカレー」のことである。
つまりこのイラストのカレーも実際に存在するのだ。
というのもこのカード、店のほうがネタを提供したらしく、店の方でもこのカードをラミネート加工した上で飾っていた。
さらには店の公式ブログにもコメントを付随させてこのカードの写真が載せられるなど、店の側からも愛されるカードとなっている。
以前は通販でこのカードを販売したり、このカードを店に持ってきた客への割引サービスもしていた。ここまでの公式(?)プッシュから
遊戯王ファンにとってはちょっとした名所の1つになっている。
ゲーム内ではイラストに描かれたカレーは「ビーフカレー」として紹介されているが、もうやんカレーでは当然それ以外のカレーもある。
興味がある人はカードを見に、そしてカレーで英気を養いに行くのもいいかもしれない。
レトルトもあるぞ!
実在の店の名前を使ってる割に効果が小さすぎるんじゃ?と言う意見もあるが、これ以上の回復カードのラインナップが
という人間には手に入れにくいものだったり倫理的、気分的にアレなものだったりする。
というわけで一般人に比較的安価に提供できるカレーで生命力を補えるのは世界観的に破格の効果なのかも知れない。
なおこの事も相まってか版権がややこしいことになってるらしく
遊戯王マスターデュエルでは実装されていない。ちょっと残念である。
追記・修正はおいしくカレーを食べた後に支払いを自分と相手のどちらがするかを決めた上でお願いします。
- 初期のスターターデッキに入ってた -- 名無しさん (2020-03-11 12:38:47)
- Z-ONEの命を繋ぎ止めていたカードの一種 -- 名無しさん (2020-03-11 12:53:09)
- 2番目のポイントでの特殊裁定故にレイン恵を回復できたんだっけ? -- 名無しさん (2020-03-11 13:17:16)
- カレー好きのスタッフでもいたのか?と思ってたが店名だったのか -- 名無しさん (2020-03-11 13:31:56)
- 再録はしません。もうやんなったから…モウヤンだけに -- 名無しさん (2020-03-11 13:34:39)
- 再録されない理由は3を見るに「コラボカードだから」って事かな? -- 名無しさん (2020-03-11 13:49:35)
- GB版遊戯王の初期デッキに必ず入っているカードだったから妙に印象に残っている。まあ実用性ならご隠居の猛毒薬や成金ゴブリンなどには遠く及ばないよね -- 名無しさん (2020-03-11 14:24:35)
- ハヤテのごとくにももうやんカレー出てくるよ -- 名無しさん (2020-03-11 15:03:39)
- 美しき魔物使い+モウヤンのカレー=なんということでしょう -- 名無しさん (2020-03-11 18:14:32)
- 遊戯王初のバーンカードだった火の粉とと違いこちらは既にレッド・ポーションという上位互換が居たのがネタ性に拍車をかける -- 名無しさん (2020-03-11 18:22:05)
- ↑アンチ乙。モウヤンのカレーは見た目アドがあるから 相手に空腹のデバフをかけられるのは正直美味しくなさそうなレッドポーションにはない利点 さらに相手の許可が取れればカレーの匂いをつけてデッキにあるだけで空腹を誘うアロマタクティクスが使えるぶっ壊れカードだぞ -- 名無しさん (2020-03-11 19:51:29)
- さらには割引を受けられたというリアルマネーアドもあったからなモウヤンのカレー -- 名無しさん (2020-03-11 20:12:04)
- 実在しているのは子供の頃から知っていたけど水曜日のダウンタウンでクロちゃん(安田大サーカス)を尾行する企画で出てきて「まだ営業してるんだ」と思った そしてチェーン店だと今初めて知った -- 名無しさん (2020-03-11 21:00:14)
- ちなみに地獄の魔物使いはサイバーボンテージと融合させると美しき魔物使いに戻すことができる、 -- 名無しさん (2020-03-11 21:43:19)
- 非常食と比べて数段回復量が劣ることから「本当は不味いのでは」という疑惑が絶えないカード(逆に非常食側の安全性を疑う声も…)。ある意味本家への風評被害である。 -- 名無しさん (2020-03-11 22:26:29)
- 美味しいものが体に良いとは限らないゾ。ゴブリンの秘薬とか絶対まずい -- 名無しさん (2020-03-12 00:32:50)
- 閃刀姫カイナが閃刀魔法が発動するたびとはいえ100しか回復しないし「遊戯王OCGで最も低い回復値」は違うんじゃない? -- 名無しさん (2020-03-12 01:09:56)
- ↑2 薬系に負けるのは所詮食べ物だしって納得できるんだけど、同じ食べ物のはずの非常食(それも極めて平凡な見た目)に負けてるからネタにされてるんだよなぁ -- 名無しさん (2020-03-12 06:10:37)
- ↑2 カイナはリンク向きとかレイで相手の攻撃1回防ぐとかのおまけで回復がついてるんであってライフ回復がメインではない、それにカイナは複数回トリガー出来るしおまけで付いているライフ回復は概ね強い とはいえ指摘には一理あるのでちょっと変えた -- 名無しさん (2020-03-12 10:03:58)
- もうやんのカレー旨かったしもう一度食いたい -- 名無しさん (2020-03-12 16:02:20)
- まだ実物が展示されてた頃に池袋店に行ったなぁ…トマトの酸味の主張が強くて好みが分かれるなって思った -- 名無しさん (2020-03-12 22:00:05)
- 何故か封印されし記憶では、パスワードで手に入れる際にスターチップを最大量要求される。なんで? -- 名無しさん (2020-03-15 10:27:46)
- ↑儀式魔法の素材になるからじゃね(適当) -- 名無しさん (2020-03-15 11:52:58)
- ラッシュデュエルでまさかのブルー・ポーションのガチカード化。カレーもラッシュデュエルに登場できていればサポートで化けたのかもしれない…けど素性能がアレだから強化用のエサとかそういう扱いになる未来しか見えんが -- 名無しさん (2020-12-28 18:52:47)
- マスターデュエルに無いのが惜しい。 飯テロデッキの第一候補なのに…軍貫やハングリーバーガーが支えているけど -- 名無しさん (2022-07-13 10:40:25)
- だいぶ前に池袋店に行ったけど、入口のドアに某極左政党のポスターが何枚も貼ってあったり、店に置かれてるスパイスの効能が万病に効く的なすさまじく胡散臭いものだったりと、控え目に言っても独特の雰囲気だったな。カレーは正直口に合わなかったけどタンドリーチキンとカレーうどんは美味しかった。 -- 名無しさん (2022-07-13 11:06:26)
- 飯テロデッキで草 -- 名無しさん (2025-05-05 15:05:20)
最終更新:2025年05月05日 15:05