遊戯王マスターデュエルの未収録カード

登録日:2025/05/17 Sat 09:52:53
更新日:2025/05/18 Sun 14:47:33NEW!
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今や遊戯王OCGをデジタルで楽しめるツールとして一定の地位を築いているゲームである『遊戯王マスターデュエル』。
これまでの遊戯王OCGのゲームとは異なり、継続的な更新により、最速ではないもののOCGと原則的に全く同じ内容をプレイできるのが売りである本作。
だが実際のカードと違いコンピューターゲームである為か、様々な事情で収録が見送られたカードも、ごく僅かだが存在する。

【概要】


遊戯王のコンピューターゲーム」の項目に詳しいが、遊戯王関連のゲームは多岐に渡る。
勿論遊戯王OCGのゲームもいくつか登場しているのだが、それらはいわゆる「集英社」や「スタジオダイス」、即ち原作漫画やアニメが主体であり、カードゲームはそれに付随している状態であった。
しかし遊戯王マスターデュエルはそういった原作やアニメの要素は排除され「OCG」のみに終始した初めてのゲームとなった。

だがどうにも「原作アニメ」と「OCG」では版権の取り扱いが違うらしく、また時勢の事もあり、今までのゲームに収録されていたカードが収録されていないということも多い。
この項目ではそんなカード達を紹介していきたい。

なお、OCGで登場したばかりのカードは、基本的に本項では取り扱わない。
本ゲームはOCGを体験出来るゲームであるが、それでもメインは紙のカード。
OCGとMDが同時実装であれば、売上に打撃が入るのは安易に想定できるだろう。
基本的にOCGで登場してからMDに実装されるのは約半年~一年ほど後。
ただし間隔は不定であり、たまに3ヶ月程度で実装されたり、果てにはほぼ同時実装されたりすることもある。
OCGで使いたいカードがあるデュエリストは今日か今日かと待ち続けるのであった。


【未収録カード達】


モウヤンのカレー

この手の話題でトップクラスに驚かれるカード。
まず効果自体はテキスト不備で敵にも自分にも使える事以外はなんの脈絡もないライフ回復効果。
更にこのカードは当たり前のようにゲーム作品に多数登場。
それどころか『遊☆戯☆王タッグフォース』なんかではイベントに絡んだりしているほか、ゲームが離れた場合でもとあるキャラの生命維持装置の中にあるという裏設定すらある、実用性は皆無だがデュエリストからの知名度は非常に高いカード。
そんなカードが収録されないのは意外中の意外と言えるだろう。

とはいえ根拠がないわけではない。
何故ならこのカード、上の項目を見て貰えれば分かる通り実在するカレー屋「もうやんカレー」が元なのだが、その為に実際の店舗名が配信に映ってしまう。
一応ひらがなとカタカナの違いはあるが「モウヤンってなんぞや」と調べたら即座に出てくるので余り意味はない。
これらの事からグローバルタイトルを謳っているMDにそれが映るのが問題視されたのだろう。
もしくは、Steam「ゲーム内での有料広告は禁止」というルールに抵触させないためである可能性もある。実際はKONAMIがもうやんカレーから報酬を貰ってカードとして収録しているわけではないのでそのルールには抵触しないはずであり
そのために後述の遊戯王デュエルリンクスでの収録もそのままになっていると考えられるが、Steamから疑いをかけられるリスクを鑑みれば未収録もやむなしか。
その場合、2025/2/10にSteamから「ゲームと関連性がない実在のブランド、製品、人物などをゲーム内に登場させることの禁止」制限改訂明記されたため今後の実装も絶望的。

遊戯王デュエルリンクスでは実装されているので使いたい人はそちらで使おう。使えるかはともかく。
大体「未実装で驚かれる」理由としては、誰も使おうとも思わない効果の為でもあるし。

その他、《ナナナ》や《ポテト&チップス》、《包焼蒸騎-ハンバルク》といったコラボカードも実装されていない。
COCO'S関係のカードは実用性もあるので何かしらの形で実装して欲しいところだが……。
また自社コラボであれば問題ないのか、パワプロ関係のカードは登場している。


《六芒星の呪縛》

原作にて多くの闇遊戯のピンチを救った罠カードであるが、マスターデュエルでは未実装。
というのも「六芒星」というのは特定の宗教の要素が強すぎる、実は非常に扱いが危険なものなのである。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険』でも令和アニメ版では六芒星のシーンが六角形になっていたのも同じ理由。
なので、原作の文庫版及びその電子版でも《呪縛の円陣》という別のカードとなっている他、アーリーデイズコレクションでもイラストが差し替えられている。

なお、《五稜星の呪縛》という似たようなカードはあるがこちらは実装されている。
ただし、書かれている五芒星はやっぱり危険故に海外などではイラスト変更となっている。


おとり人形》《二重魔法》《霊魂消滅》《天変地異》《ポールポジション》《クイズ》

処理が複雑すぎてゲームで実装されない典型的カード。
複雑と言っても、いずれもテキスト自体が長く複雑な訳ではない。
基本ルールに反するような処理や、他のカードの効果との干渉が強い処理など、特殊性が強くプログラム上の再現が難しいのだろう。
特に《ポールポジション》はその処理の難解さ、そして安易に無限ループを引き起こせるため現実のOCGですら使用非推奨扱いされるほどのカードであり、ゲームでは実装されない代表格。
《天変地異》はかつてはDSのゲームなどで実装されていたが、変な挙動が多かったりデッキからカードを捲って処理する効果を使った場合わざわざ裏側にひっくり返す演出が入ったりしたためか、MDでは未実装となっている。
《クイズ》も発動後に墓地の確認が出来ない事がネックなのかこれも未実装。ただし、アイコンとして実装されている。



《戦場の惨劇》

遊戯王Rに登場した由緒正しきカードなのだが未収録。
そしてマスターデュエル未収録カードの中でも特に未実装理由が不明なカード。
効果も
永続魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):モンスター同士が戦闘を行っていないターンの自分メインフェイズ2に、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「戦場の惨劇」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
(2):モンスター同士が戦闘を行ったターンのエンドフェイズに発動する。
ターンプレイヤーは自身のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
というわかりやすいもので、処理上の問題があるとは考えづらい。
「戦闘を行っていない(行った)ターン」というテキストがやや稀だが、《ポイズン・チェーン》などに類例がありそっちは収録されている。
イラストも朽ちた剣や小手が落ちているという、恐怖を掻き立てはするがおかしいものではない。
仮にその小手が千切れた手を想定させたとしても海外プラットホームなどでイラスト修正すればいいだけの話である。(なお実カードでは未修正)
だが全世界で配信されているゲームゆえに、それこそ本物の戦場の惨劇を目の当たりにしたプレイヤーもいるが為に、彼らに対する配慮なのかもしれない。


《共鳴する振動》

2015年登場のカードだが未実装。
これも遊戯王デュエルリンクスには実装されているがMDには未実装。
相手のペンデュラムスケールを利用してペンデュラム召喚をするというものだが、その処置が難しいのだろうか。



E・HERO エアー・ネオス》《シャトルロイド》

著作権及び商標権が絡むカード。
エアー・ネオスについては個別項目を参照のこと。
アニメの主人公カードの一部でありコンタクト融合の中では特に実用性が高いカードながら、なぜかOCGの再録もぱったり止まっているしゲームには全然出てこないという、なにやら非常に難儀な事情を抱えたカードだった。
2025年になって事情の解明が大きく進展し、どうやら和解済みであることが判明したため、希望が持てなくもない状況ではある。逆に言うと実はとっくに解決している*1のに全然進展していないとも言えるが……。
《シャトルロイド》はその背格好が目のついたスペースシャトル故に全てのゲームで登場していない。


偉大なる戦士タイラー

とある1人の少年のためだけに作られたカード。
その事情の為に世界に1枚しか無く、その事を尊重してか今までのゲーム作品等でも使用できたことはない。
唯一登場したのがゲーム版カードカタログである「遊戯王デュエルモンスターズGX Card ALMANAC」。
《偉大なる戦士タイラー》という日本語名もここで判明した。

というわけでイラスト、効果、肖像権全てに問題がないが今後も使えることはないと断言できる一枚。
仮にマスターデュエルで使えるようになったとしても、使用できるのは件の少年本人のアカウントのみだろう


高橋和希氏のサインが書かれているカード

グローバルタイトル故か、それともアニメ版権とは違うためか未実装。
当然ながらファンの関心を集めるカード達であるうえ、《真紅眼の亜黒竜》といったデッキのメインエンジンとなるカードも多いため、何かしらの方法で実装してほしいと願われている。
また、唯一の創造神族である《光の創造神 ホルアクティ》や、カズキングの飼い犬をモチーフとした《柴戦士タロ》といったものもこれに含まれるほか、《青眼の白龍》もサイン入りイラストのものは未実装。
ちなみに高橋和希氏が手掛けたり、原作キャラクターが書かれているカード全てが禁止されているわけではなく《ファラオの審判》などは普通に収録されている。
となると、やはりサインが問題なのだろうか。






アニヲタwiki。
余りにも内容がディープ過ぎるため、追記、編集しなければ実装は難しいだろう。

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最終更新:2025年05月18日 14:47

*1 タッグフォースシリーズの扱いも時系列的に納得の変化となっていた。