おおぞらをとぶ(DQ)

登録日:2020/06/06(土) 03:09:29
更新日:2020/06/08 Mon 16:25:38
所要時間:約 3 分で読めます



おおぞらをとぶとは、ゲーム「ドラゴンクエストシリーズ」で使われる楽曲である。
作曲者はすぎやまこういち氏。


■概要

ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めての3作に登場。
外伝作品では、ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島のフィールドBGMとしても登場している。

フルートとハープを中心に演奏される曲で、ドラゴンクエストを代表する曲の一つとして、ゲーム内だけでなくNHK交響楽団やロンドン・フィルハーモニー管弦楽団などに演奏されたこともある名曲。
ストリートファイター2やキングダムハーツシリーズ、スーパーマリオRPGなどの作曲を手掛けた作曲家・下村陽子女史に「こんな曲が自分に作れたならその瞬間に死んでもいい」とまで言わしめたのは有名。


■ドラゴンクエストⅢ

不死鳥ラーミアに乗っている時に流れる曲。

船を手に入れて世界を回ると、バラモスを討伐するには不死鳥ラーミアの力が必要である事が分かる。
そして不死鳥ラーミアを復活させるためには、6つのオーブを全て集めなければならない。
世界各地を旅して6つのオーブを集め、ラーミアの卵があると言うレイアムランドの祠に赴き、祭壇にオーブを捧げて卵を守る双子の巫女に話しかけると

*「わたしたち
*「わたしたち

*「このひを どんなに
*「このひを どんなに

*「まちのぞんでいたことでしょう。

*「さあ いのりましょう。
*「さあ いのりましょう。

*「ときは きたれり。

*「いまこそ めざめるとき。

*「おおぞらは おまえのもの。

*「まいあがれ そらたかく!



双子の巫女が二人で同じセリフを口にしている事を表す、同じ文の二重表示から始まる印象的な祈りの言葉の後、卵が割れて不死鳥ラーミアがこの世に生を受ける。


ファミコン版では音源の性能の関係で電子音の組み合わせの曲でしかなかったが、この時点でDQ3の曲の中でも名曲として人気を誇っていた。
ラーミアに乗り放置すると1ループで丁度一昼夜が終わる長さというのは有名。

後のSFCリメイク版では音源の性能アップに伴い、さらに後のオーケストラリアル演奏版にかなり近いレベルの豪華な曲となり、名曲としての評価を確固たるものにした。
さらにその後音源性能で劣るGBCに移植されたけど



■ドラゴンクエストⅧ

そして時は流れてDQ8。

ストーリー中盤に「神鳥レティス」という鳥が登場する。
紆余曲折あってレティスの産んだ卵を取り返すために戦うも、魔物の最後の悪あがきで卵を破壊されてしまい、レティスの子供はこの世に生を受ける前にこの世を去ってしまう。
しかしレティスの子は魂だけの存在となりながらも主人公達の力になる事を選び、主人公達と一体化し鳥の姿に変化して空を飛ぶ能力を与えてくれる。

こういう経緯で恒例の「空飛ぶ乗り物」を手に入れる訳だが、そうして初飛行を迎えたプレイヤーは驚く事となった。
そう、そこで流れてきたのは昔からDQをプレイしているDQファンならば一発で分かる名曲。

DQ4から7までDQ3とは全く異なる世界観が続き、DQ8もそれまで独立した世界観だった所への不意打ちである。

また、ラストバトルは空中に存在するボスに挑むために神鳥レティスの背に乗って戦うのだが、この時に流れる曲はおおぞらをとぶのアレンジBGM「おおぞらに戦う」。




エンディングにていくつもの世界を旅すると言われる神鳥レティスは「私はかつて生まれた世界ではラーミアと呼ばれていました」と言い残して旅立っていく。
DQ3で勇者を乗せたラーミアそのものなのかまでは明言されていないが、DQ3との繋がりを匂わせる古参ファンへのファンサービスである。



■ドラゴンクエストⅪ

そしてさらに時は流れてDQ11。

こちらは明確に「ロトシリーズ3部作のさらに前の時代の物語」とされているシリーズである。
しかしゲームを進めていくと「空飛ぶ乗り物」はラーミアではなく、羽の生えたクジラとでもいうべき姿の「ケトス」。
最初のうちはケトスに乗っても「空飛ぶ鯨」というまんまな名前のBGMが流れるだけである。


しかし過ぎ去りし時を求めた後、忘れられた塔でケトスを覚醒させるイベントでは



「ときは 来たれり。
「ときは 来たれり。

「いまこそ 目覚めるとき。
「いまこそ 目覚めるとき。

「大空は おまえのもの。

「舞い上がれ 空たかく!



この祈りの言葉を捧げた後、ベロニカセーニャがそれぞれ手に持ったフルートとハープで「聖地ラムダに伝わる目覚めのしらべ」を奏でる。

その音色はまさに「おおぞらをとぶ」。

これ以降、ケトスに乗っている間のBGMは「おおぞらをとぶ」に挿し変わる。
仲間キャラクターのベロニカとセーニャが双子であり、それぞれが持つ楽器にフルートとハープを持っている事は全てこの伏線だったのだ。

なお祈りの言葉のうち、「ときは来たれり」「いまこそ目覚めるとき」はベロニカとセーニャ、「大空はおまえのもの」は時の番人、「舞い上がれ空たかく!」は3人で同時に発言している。



■ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島

最終ワールド「破壊天体シドー」のフィールドBGMとして採用されている。

主人公の相棒シドー大神官ハーゴンに攫われ、破壊神として覚醒。
シドーが自我を失い世界の全てを破壊し無に帰そうとする中、主人公はシドーを助けるために、魔物たちにとっての約束の地「破壊天体シドー」へと赴くことになる。

赤い空の下、シドーによって破壊されていく荒廃の地に降り立てば、流れてくるのはハープとフルートの音色が奏でる「おおぞらをとぶ」。
既に当BGMを聞きなれているファンであれば、「神聖な空を飛ぶ乗り物を象徴するBGMがなぜここで使われているのか?」と疑問に思うかもしれない。

実は、これこそが物語の伏線。
この地での主人公の目的はシドーを救出することなのだが、破壊天体シドーには取り残された多くの魔物たちがいる。
ビルダーは彼らと協力し、魔物たちをこの地から脱出させる「空を飛ぶ箱舟」を建築することになるのである。
つまり、今作では、BGMのほうが伏線という逆パターンが敷かれている。

猶、物語も佳境に入る最中に流れる切ないBGMはストーリーに良くマッチしており、フィールドに対する当BGMに違和感を覚えることはあまりないであろう。





*「ときは きたれり。

*「いまこそ ついきするとき。

*「こうもくは おまえのもの。

*「しゅうせいしろ そらたかく!



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