栗原天音

登録日:2020/09/05 Sat 07:41:35
更新日:2023/12/23 Sat 19:12:50
所要時間:約 5 分で読めます




虎太郎もさぁ…いつもおしゃべりばかりしてないで、始さんにぐらいクールに決めてみたら?


天音ちゃ~ん。どうしていつもそうやって叔父ちゃんの事を呼び捨てにするのかな。


『さん』付けされたかったらもっと尊敬される人間になってみれば?

(くり)(はら)(あま)()とは特撮テレビドラマ『仮面ライダー剣』の登場人物である。


演:梶原ひかり、石田未来(MISSING ACE)


【概要】

相川始が下宿する喫茶店「ハカランダ」の店主の栗原遥香の娘。
年齢は10歳*1
普段は店の手伝いをしている。

仮面ライダーブレイド仮面ライダーギャレンといった仮面ライダー達の存在も認知しており、アンデッドに襲われた際には幾度となく助けられている。初期はギャレンを「こんなの」呼ばわりしていたが。


【人物】

常に明るく天真爛漫な性格。
父親の晋を早くに亡くしているせいか、始の事は父親ないし兄同然に慕っており、「始さん」と呼んで思いを寄せている。
劇中後半では、2人きりでデートしたこともある。
始のような頼れるクールな人がタイプなのか、始そっくりの陽気な青年三上了と出会った時は、始の性格が急変したと思い込んだのか終始困惑気味であり、挙げ句の果てに卒倒してしまった。
他にも、始が小沢澄子のそっくりさん美人カメラマンの神丘令のアシスタントとして仕事をしている時は露骨に不機嫌になったり、上城睦月と山中望美の関係に口を挟んだりと年の割にませている描写も多い。
一方で、叔父の白井虎太郎に対しては、お調子者でやや頼りないためか下の名前で呼び捨てにするなど結構ぞんざいに接しているものの、嫌っているわけではない。

始が仮面ライダーカリス及びジョーカーであることは知らず*2、初期は自分に隠し事をしている彼を責め立てる事もあったが、中盤からは気にしないようになった。

始も後述の事情もあってか、天音や遥香の事をかなり気にかけており、彼女達を襲おうとする者は容赦なく叩き潰している。しかし、こうした一連の行動を見た視聴者及び天野浩成氏からは「ロリコン」呼ばわりされている。尤も、始はアンデッドで、少なくとも1万歳は軽く超えている為、彼にとっては誰に対しても恋愛感情は全てロリコンだからと変換出来なくもないが。


【ヒロイン?】

先述の通り、始と深い関わりのある人物だからか、始を標的にするアンデッドに狙われる事が多い。


以下、天音ちゃんの『剣』本編での災難

  • 友達と遊びに行った天文台でプラントアンデッドと遭遇する。
  • モスアンデッドが振りまいた毒鱗粉で父親のアトリエの写真を溶かされる
  • センチピードアンデッドの毒液を顔に浴びて高熱で苦しむ。
  • 伊坂の策略で店に爆弾を仕掛けられる。
  • ドラゴンフライアンデッドに遥香共々拉致される。
  • ブレイド キングフォームとジョーカーの戦いに巻き込まれ一時期失明してしまい、睦月に誘拐される。



公式サイトやキャストクレジットではサブヒロイン扱いの天音だが、ぶっちゃけ『剣』本来のメインヒロインである広瀬栞よりヒロインしている。

メタ的な事情を言えば、広瀬さんはアンデッドサーチャーでアンデッドの出現を知らせるなどどちらかと言えばサポート役が多いため、か弱い天音を襲わせた方が話の流れが作りやすいからだろう。そもそも広瀬さんは、冷蔵庫を片手で動かしたり椅子を持って振りかぶるほどの怪力の持ち主だし。

とはいえ、これだけ酷い目に遭わされても心に傷を負っている描写があまり見られないのは、やはり始の存在が心の支えになっているからだろう。
むしろ、爆弾の件で責任を感じた始がハカランダを出ていった時のほうが元気を無くしている。
始が関わらなければ天音が狙われないという保証もないため*3、剣崎も天音達のそばにいて守ってやるよう始に促している。


【関連人物】

  • 栗原(はる)()
演:山口香緒里
天音の母親で、虎太郎の姉でもある「ハカランダ」の店主。
年齢は29歳。
女手一つで天音を育て店を切り盛りしている苦労人。
かなり温厚な性格で、秘密を抱えていると知りながらも始の事は受け入れている。
ませている天音に手を焼く描写もあるが、基本的に親子関係は良好。


  • 栗原(しん)
演:渡祐志
天音の父親のカメラマン。
『剣』本編開始前、雪山でカリスとギラファアンデッドの戦いに巻き込まれ絶命した。
死に際に始に家族の写真を渡し、遥香と天音の事を頼んだ。
ある意味では、始が人間に興味を持つきっかけを作った人物である。
劇場版では彼がアンデッドを解放したことになっている。しかしそのせいで…


【後日談】

劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE

こちらはジョーカー=始が封印されてから4年後の世界線。
事情を知らない天音は始が急に居なくなった事にショックを受けグレてしまい、自暴自棄になり万引きなどの非行を繰り返すようになる*4
その反抗期はかなり深刻で、実母の遥香にすら心を閉ざしてしまっている。
しかし、アルビノジョーカーに目をつけられ…

14歳になった天音は、石田未来氏が演じている。*5
どうでもいいが、万引きをした時に追いかけていた警備員は海堂と高岩さんである。


小説・仮面ライダー剣『たそがれ

多くのメインキャラクターが鬼籍に入っている中、橘さん共々生存している。ただしそれなりに衰弱しているらしく、あまり動くことはできない。
見舞いに来た孫の(はじめ)に仮面ライダーについて語り始める。
虎太郎が執筆した小説の影響もあるのかこちらでは始の正体は既に知っているようだ*6
始は老境に入った天音を看取るために訪れたようだが、天音は更に老いていく自分自身をこれ以上始に見られたくないとその申し出を拒む。
それでも二人の心はどこか通じ合っているようだと孫の一には見えた模様。


小説 仮面ライダーブレイド

講談社キャラクター文庫の小説版。TVシリーズより300年後の未来が舞台という事もあり、天音は既に故人で名前のみ言及。
上述の『たそがれ』とは著者は異なる作品だが、作中で天音が始の事を「拒んだ」かのような示唆がされており、恐らくは『たそがれ』同様の経緯があったものと推測される。


仮面ライダー剣 -切り札の行方-

『剣』本編の十年後を舞台にしたドラマCD作品。
天音は直接登場しないが、剣崎と始の会話の中で、無事成長して女子大生になった事を始が言及している。
剣崎は「もう彼氏とかできたのかな」と振るも、始は「あの子に限って居るものか」「どこの馬の骨とも分からないやつに天音ちゃんは渡せない」と返した。
ちなみにこの会話が出たパートは剣崎の夢オチだった。


仮面ライダージオウ

EP29・30に登場。
こちらでも始がハカランダを去っているが、流石に『MISSING AGE』のようには至らず遥香の後を継いでハカランダを経営している。黙って出て行くことはなかったのだろう。

しかし、始の事を少なからず想う心を白ウォズに利用されてしまい、始とはあまりにも悲しい形で再会することになる
この時まで始の正体は一切知らなかったらしく、彼がカリスに変身した時や再会時には戸惑いを見せていた。橘さんや虎太郎がうっかりバラしてもおかしくないのだが。

『剣』本編終了から約14年ぶりに梶原氏が演じたことで話題になった。


【余談】

劇中では仲睦まじい描写が多かった天音と始だが、実は撮影当時天音役の梶原ひかり氏は始役の森本亮治氏の事を嫌っており、むしろ剣崎役の椿隆之氏の方に懐いていたらしい。
因みにその理由は、時折森本氏に下ネタを言われていたから。*7誰がどう考えても森本氏の自業自得である。
しかし座談会や『ジオウ』ではお互い顔出しで共演している等、険悪だとか共演NGという程嫌っていたわけではない様子。下ネタ云々を除けばいい人だったのだろう。
また、椿氏に懐いていたのも、「私と同じで中身は小学生だから」という喜ぶべきか嘆くべきかなんともいえない理由である。むしろ天野さんの方が中身小学生な気がしなくもない。

梶原氏は『仮面ライダーW』や『仮面ライダーフォーゼ』にもゲスト出演している。
特に、『フォーゼ』では悪役の鵜坂律子/アルター・ゾディアーツを演じ、天音とは180度異なる演技で当時のファンを驚かせた。始さんが見たら卒倒しそう。ちなみに、校長先生は橘さんのそっくりさんでもある。逃げろ、校長。


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最終更新:2023年12月23日 19:12

*1 『剣』第13話に誕生日を迎えた。

*2 『たそがれ』によれば薄々気付いていたようだが。実際、ダークローチをハカランダから引き離すジョーカーを見て何かに気付いたような描写もある。ただ、確信は持てていなかったらしく『ジオウ』客演時はカリスに変身した始を見て驚いていた

*3 実際プラントアンデッドとセンチピードアンデッドの件は出かけた先で偶然巻き込まれた。

*4 TV版の序盤でも始がいなくなった際はかなり荒んだ様子をみせている。

*5 差し込まれた回想シーンでは梶原氏が演じている

*6 全く老けていないのを見れば当たり前ではあるが、一応子供の時から始が仮面ライダーであるかもしれないと思っていたと補足されている。

*7 DVDの特典映像やトークショーといったイベントを見ればわかるが素の森本氏のキャラは始のようなクールキャラとは程遠い滅茶苦茶明るい人柄であり、劇中で演じた了のキャラの方が近い。