相川始

登録日:2010/04/01(木) 17:45:10
更新日:2020/03/28 Sat 02:56:38
所要時間:約 16 分で読めます






本当に強いのは…強いのは…

人の想いだっ!


相川(あいかわ)(はじめ)とは『仮面ライダー剣』の登場人物。
本作に登場する四人の主役ライダーの一人であり、仮面ライダーカリスに変身する。
四人の中でもメイン主人公である剣崎一真/仮面ライダーブレイドと並ぶもう一人の主人公、ライバルそしてヒロインといった立ち位置。

演:森本亮治



【目次】




【人物】

喫茶店「ハカランダ」に住み込みで働く傍ら、栗原親子のすすめでカメラマンを目指すロリコンの青年。
ベージュのロングコートにジーパン姿がトレードマーク。
普段からバイクで行動しており、愛車はホンダ・XR250モタード。

無口で無愛想で、人となれ合おうとしない孤高な性格だが、栗原親子、特に娘の天音(幼女)のことは気にかけており、彼女たちには優しく笑顔も見せる。
なので、幼女のストーキングをしたり主に幼女を執拗に写真撮影している様に見えるけど、紳士的に気にかけているだけである。ということにしておこう
尤も、後述の事情を考えると幼女じゃなくても彼にとっては恋愛感情=ロリコン的な感情になってしまうが。

普段は温厚で店員として接客もこなしているが、自分の秘密に土足で踏み込もうとする者には声を荒げることもある。


過去は謎に包まれており、天音の父親・栗原晋が雪山で遭難死したところになぜか居合わせ、家族の写真を託されたことからハカランダにやってきた。


店の手伝いの合間、剣崎たちとは全く別のシステムでラウズカードを使いカリスに変身し、一人でアンデッドと戦っている。
だが始自身
  • アンデッドサーチャーを使うことなくアンデッドの出現を感知することができる。
  • 怪我をすると緑色の血を流す。
  • 変身システムが他のライダーとは違う。
  • まばたきをほとんどしない…。
など、どことなく人外めいた雰囲気をかもしだしている。
果たしてその正体は……?



仮面ライダーカリス

相川始が変身する仮面ライダー。
ハートスートのラウズカードに対応。
武器は醒弓カリスアロー。
専用マシンはシャドーチェイサー。

始の腰に出現するベルト・カリスラウザーの中央に♥1「チェンジマンティス」のカードをラウズすることで変身する。

ブレイドやギャレンといったBOARD製とは全く異なるシステムだが、「マンティスアンデッド」の力を使っているらしくカマキリハートマークを組み合わせたデザインとなっているのが特徴。
スーツも伊藤さんの美尻が堪能できるぴっちりタイプである。
因みに撮影当初は「変身」の掛け声はなかったらしいが、始役の森本氏が監督に掛け合って「変身」の掛け声が付くことになったという。

攻撃の属性は「」であり、カリス自体も敏捷性に優れる。
カリスアローは一応型の武器だが、このフォームでは弓として使うことは少なく、双頭刃の剣のように使って攻撃する。弓は近接武器の先駆けでもある。

必殺技発動時にはカリスバックルのラウザー部を外してカリスアローに合体させてカードをスラッシュして発動させる。


作品後半では♥K「エボリューションパラドキサ」のカードをいつのまにか入手し、仮面ライダーワイルドカリスへと強化変身。

武器は二振りの醒鎌ワイルドスラッシャーが追加されている。

必殺技発動時はカリスアローへ組み合わせたワイルドスラッシャーを合体させ、ハートスートの全カードが合体したワイルドのカードをスラッシュして「ワイルドサイクロン」を矢のように放つ。
ワイルドサイクロンはキングフォームのRSFと同等以上の威力を誇り、トライアルを完全消滅させる。

主な必殺技
チョップバイオ
スピニッグウェーブ
スピニングアタック
スピニングダンス
トルネードチェイサー
ワイルドサイクロン




以下ネタバレ







【正体】

相川始、彼の正体はジョーカーアンデッド
ジョーカーが自身のベルト・ジョーカーバックルにスラッシュしたカードのアンデッドに姿を変える力で、人類の始祖たる♥2「ヒューマンアンデッド」に変身した状態、それが相川始である。
つまり「相川始」の姿は本来はヒューマンアンデッドのもの。
仮面ライダーカリスへの変身に関しても、上記の力でマンティスアンデッドの姿を借りているだけで、他のライダーとは本質的に異なる。

従ってカリスから始の姿に戻るのは変身解除ではなく、マンティスアンデッドからヒューマンアンデッドに姿を切り替えているだけであり、人間体も一種の怪人態ということになる。ちょっとややこしい。
彼と瓜二つの人間がいたが、まぁこっちは他人の空似だ。
本編の18年前には刑事をして、息子もいたらしいが、恐らくそれもそっくりさんだろう。


本来のジョーカーは闘争心のままに破壊と殺戮を繰り返す破滅の権化であり、現代に復活してからも他のアンデッドとの戦いに明け暮れていた。
しかしそんなある日、遭遇したヒューマンアンデッドを封印した際、カードの中からヒューマンアンデッドが干渉するようになり、その作用でジョーカーは自分本来の姿に戻ることを疎ましく思うようになっていき、やがて人間的な感情をも持ち始めた

そして本編開始前、雪山で遭遇したギラファアンデッドとの戦闘に晋を巻き込んで死なせてしまい、
彼の最期の願いと家族の写真を託されたことをきっかけに人間に興味を持ちハカランダへやってきて居候を続けていた。
そのため、それまではあまり交流が無かったらしく人間のことを深くは知らなかったため、存在そのものに興味や疑問を抱いていたわけである。
だからといってロリコン疑惑が払拭されるわけではないが


居候後は人間として振る舞っていたが、自分の素性を明かさず、栗原親子以外には無愛想なこともあって怪しまれることも多く、
虎太郎や一ノ瀬仁など、仮面ライダーであることがバレた相手には軒並み警戒感を抱かれてしまった。
しかし、剣崎とはアンデッドであることがバレた当初こそぶつかり合ったが、襲ってきたアンデッドから栗原親子を助けるために戦う姿を見せるうち、共闘するようになっていく。
始の中に在る不器用ながらも純粋な部分を知った剣崎は、始を気に掛けるようになっていき、正体を知られても「ジョーカー」ではなく人間であろうとする「相川始」を守るために彼の傍に立ち続けた。
そして始も剣崎に対する確かな信頼を持つようになり、やがて互いのために命をかけることも厭わない、かけがえのない友となった。

そんな剣崎との関わりを経て始も周囲への接し方を学んでいき、虎太郎やたちに警戒されつつも、徐々に始本人の人柄知られ改め共に戦う仲間となっていった。

中盤以降のぶっきらぼうな物言いはそのままに時に冗談交じりに仲間たちと談笑する始の姿は序盤の彼とは全く異なる雰囲気である。


普段は保有し支配下に置いたラウズカードの力を使いジョーカー本来の闘争心を抑えている。
だが劇中ではキングケルベロスにカードを奪われたり、剣崎がキングフォームに変身した影響で、ジョーカー本来の姿と凶暴性に戻ってしまうこともあった。
理性を押し流されかけながらもなんとかそれを抑えようと抗っており、特にケルベロスの時には完全に無防備状態となってしまうことを承知で自己催眠をかけて眠りにつくなど、自分よりも周囲の人々を危険に曝すことを拒むという面も見せている。
そのたびに仲間からカードを渡され、再度の抑え込みに成功している。

一方、ジョーカーに戻ることを拒みながらもアンデッドである自分の内面が人間に近づきつつあることに不安と苛立ちも覚えるなど理性を持ったが故の矛盾も抱えており、特に序盤ではそれが強く剣崎たちへの過剰な拒絶に繋がっていた。
しかし、事有るごとに人間の姿に戻れることを内心ではとても喜ばしく思っていたのは事実であり、キングフォームの一件に片が付いた際には川の水面に映る相川始の顔を見て自然と笑顔を浮かべ、歩きながらステップを踏むなど、一層人間らしくなっていき、終盤には人間として生きることへの迷いはほとんど無くなっていった。


【結末】

やがて戦いは終局へと至り、残った2体のアンデッドの内、ギラファアンデッドが封印されるが、それは同時に始=ジョーカーがバトルファイトの勝者になったことを意味していた。
それに伴い、望んでなどいなかったにも関わらず本人すら知らない特別ルールが発動。
大量のダークローチが生み出され、世界の破滅を招いてしまう。

相川始としての日常に戻ることも出来ず、ジョーカーの姿で彷徨い歩く始。
最終回直前には苦し紛れにアンデッドであるにも関わらず自殺を謀るも当然の如く失敗、何とか自分を止めようとする睦月/レンゲルさえもその闘争本能によって打ち倒してしまい、最早仲間たちや天音、大切な人々を救う術も無くなってしまった。


そして最終回

友である剣崎/ブレイドと対峙し、ぶつかり合う始。
互いの力を以て哀しい戦いは終わりも見えず続くとも思われた。




劇場版 MISSING ACE

冒頭、最後のアンデッドとして剣崎との一騎打ちを繰り広げた末に封印される。

それから4年間、カードに封印されたままになっていたが、天音の危機にレンゲルのリモートによって解放され、彼女を助け出した。
しかしアルビノジョーカーとの戦いに敗れて天音を奪われ、彼女を古代の石版に封印されてしまう。

だが、身代わりになろうとした剣崎を押しのけて天音の代わりに封印され、14を弱体化させるために殺されることを望む。
そして剣崎/ブレイドの刃を受け命を散らした。
エンディングで天音が見た始の姿は中々に切ない。



ジョーカー


相川始の本来の姿にして53番目のアンデッド。
不死生物ではあるが他のアンデッドのように自身の種族を持たず、地球上のどの生物の祖先でもない。
様々な意味で他のアンデッドとは異質で、「伝説」とも称される存在。

全身に鋭利な突起が生えており、頭部前面を覆う緑色のバイザーの下には歯をむき出しにした凶悪な形相の顔が見てとれる。
黒と緑に彩られたボディが特徴だが、この緑色は倒したアンデッドたちの返り血といったイメージで、「アンデッドを殺すモノ」というジョーカーの本質を暗示するものとなっている。

デザイン上のモチーフはトランプの絵札に描かれたジョーカー=道化師、そしてカミキリムシ
頭頂部から生えた二本の長い触角状の器官はカミキリムシの触角と道化師の長い帽子、黒と緑が模様のように連なった部分は道化師の衣装をイメージしている


武器は手にした鎌状の刃物と右手に生えた刃状の器官、光弾など。
腰のベルト・ジョーカーラウザーはアンデッドバックルとは違い、カリス時のバックルが緑色に変化した(というより元に戻った)独自のものになっている。


容赦がなく破壊的で、本来は理性を持たずただ本能のままにアンデッドを見つけ出し戦う。
詳しいスペックは不明だが、単純な格闘能力だけでも凄まじく、カリスに勝る力を持つ。
実際作中でこの姿になった際には一般のアンデッド数体を次々と倒しており、ブレイドのキングフォームクラスの敵以外には苦戦らしい苦戦はしていない。
更に封印したアンデッドのカードをバックルにラウズすることでその姿に変身したり、カードやモノリスを使わず腕の鎌状の武器でカードに封印できるなど、他のアンデッドとは一線を画した特殊能力を備える。*1
劇中でも始やカリス以外にドラゴンフライアンデッドやウルフアンデッドにも変身した。ただしカリスほどの戦闘力はないらしい。
なお、BOARDの開発したライダーシステムはジョーカーのこれらの能力を解析し限定的に再現することで作り上げられたもの。

ちなみにジョーカーを封印した場合そのカードは「他のラウズカードの能力をすべて使うことが出来る」という効果を持っており、正にバトルファイトの切り札と呼べるものであった。
ポーカーや大富豪などのトランプゲームにおいてジョーカーはどのカードの代理にも出来る(ポーカーの一部組み合わせはジョーカーを持つこと前提の物もある)のでそれのイメージと思われる。


自身の種族を持たないジョーカーがバトルファイトの勝者になった場合、その時点で存在する地球上の全生物は死滅するルールになっている。こちらは逆に最後までジョーカーを持ち続けた奴が負けるババ抜きのイメージか。
なので全アンデッドはバトルファイト最後の勝者となる他に、ジョーカーを倒して世界の破滅を回避しなければならない。
ちなみに、詳細は不明だが前回のバトルファイトではヒューマンアンデッドによって封印されたらしい。こんな化け物一体どうやって倒したんだ……

ジョーカーの圧倒的な力をなかなか使わないのは、上記の始としての心境の変化に加え、他のアンデッドから集中攻撃されないようヒューマンアンデッドやカリスの姿で正体を隠しているためである。
ただし劇中ではカードを奪われたことによって元来の闘争本能を抑制出来なくなっての暴走や終盤の世界の破滅の発動によりこの姿に戻ってしまったこともある。
ちなみに物語終盤にとある敵を誘き出すために完全に自らの意思で変身したことがある。



【名台詞】


「全てが俺の敵だ!貴様もな!」

「そんなこと言ってみろ…オレァクサマヲムッコロス!*2


「お前たちにカテゴリーAは渡さん」

「本当に強いのは…強いのは……人の想いだっ!」

「俺とお前は戦うことでしか分かり合えない!」

「その子に、近づくなあぁぁぁ!!」

「早くしろ!人間を守るのが、お前の仕事じゃなかったのか!!」



【本編外】

超全集(後に別ムックにも再録)に書かれた後日談『たそがれ』では年老いた天音と彼女の孫の元を訪れている。

講談社キャラクター文庫から刊行された『小説 仮面ライダーブレイド』にも剣崎ともども登場。
こちらではTVシリーズの戦いより300年後、南極大陸に建造されたディストピア染みた居住区「天蓋都市」で過ごしていたものの、
外界への出入り口を探し求めていた矢先、未知なる「アンデッド」と遭遇し、再び戦いの運命に巻き込まれる事となる。

HERO SAGA』の本編後日談『DAY AFTER TOMORROW-』では突如現れたブレイドと戦う。



【客演】

仮面ライダージオウ

第29話、第30話の「ブレイド編」で登場。
『剣』最終回から14年経過した設定で、2019年においても山小屋を拠点にカメラマンとして活動している模様。また、写真館を転々としながら働いていたことも明らかになった。
『剣』最終回以降、剣崎と出会うことはなかったようだが、
作中ではかつて自身に想いを寄せていた天音がアナザーブレイドとなったことから、彼女の身をジオウから守る為に駆けつけ、14年振りにカリスに変身した。*3
しかし力を使ったことで「アンデッドは引かれあう、そして戦う」という性質により剣崎が姿を現してしまい、カリスVSブレイドが再開してしまった。
剣崎がアナザーブレイド=天音だと気づいて戦いは一時中断。
その後、ハカランダから出て行った理由を天音から問い詰められるも、白ウォズのノートの力で剣崎が出現。
さらに白ウォズにより天音がアナザーブレイドへと再び強制的に変身させられてしまう。
天音相手に剣崎ともども本気をだせずにいると、ジョーカーの力をアナザーブレイドに奪われ……

2人の血は緑から赤になっていた。

結局アナザーブレイドは仮面ライダージオウトリニティに撃破され、後に残ったのはブレイドライドウォッチとカリスライドウォッチだけ。
そして始はこれからも天音を守ることを決意し、「俺はいつでも駆けつける」と語りかけるのだった。

それにしても、ジョーカーでなくなった今、(剣崎は元々人間だったため人間に戻ったと考えてよいが)始はどういった存在になったのだろうか?少なくとも、人間に近い存在であることは確かだが。



【備考】

  • 愛称など
ファンからの愛称はムッコロ
無論由来は名台詞のアレから。
そのセリフを放った時のインパクトある表情はムッコロフェイスと呼ばれている。
なお、この「ムッコロ」は放送時間的に「ぶっ殺す」というワードを入れることが憚られたため、あえてぼかして発音した結果生まれたものだったらしい。

中の人も自ら進んでネタにしており、『劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事』のメイキングでもカリスの変身ポーズとムッコロスを披露した。
ブログでも時々披露してくれる。
もはや持ちネタ。

剣のDVDのトークではカリスのスピンオフを希望しており、『映るのは9割カリスで剣崎達は後ろにちっちゃく棒立ち』、『マスク取ると天音ちゃんがバァーッ』とか色々と視聴者の腹筋を破壊していた。
おまけに中の人の愛犬の名前は『カリス』であったり、もはや愛を感じるレベル。
劇場版の舞台挨拶でムッコロを披露した際、何も知らない司会者にドン引きされていた。
ニコニコ生放送に出演した際もムッコロを披露し、会場を賑わせた。

剣崎の中の人とは仲が良く、現在でもブログなどで交流を持っている。


  • 空耳
中の人が終盤の挿入歌「take it a try」を歌っているが、なぜかサビ部分が「敵裸体」と聞こえる現象が確認されている。



【余談】

『剣』と共通点が多い『ドキドキ!プリキュア』の主人公・相田マナ/キュアハートと合わせてネタにされることが多い。
主な共通点を挙げると、

  • ハートがモチーフの戦士に変身する
  • 「相川」姓と「相田」姓
  • スペードの戦士(どちらも「剣崎」姓)と関わることが多い
  • 住み込み先or実家が料理店(喫茶店と定食屋)
  • 武器は弓矢(カリスアローとラブハートアロー)
  • 守るべき幼い子供(天音とアイちゃん)がいる

…まぁマナと真琴のポジションは、剣崎と始のポジションを入れ替えたような感じだが。


俺と項目は、編集することでしかわかりあえない!

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