サンアバロン(遊戯王OCG)

登録日:2020/12/13 (日曜日) 13:52:59
更新日:2024/12/21 Sat 11:59:22
所要時間:約 10 分で読めます





この樹こそ我が母、この樹がある限り何人たりとも私を倒す事はできません!



聖天樹(サンアバロン)とは「遊戯王OCG」に登場するカテゴリの1つである。



【概要】

第11期のパック「SELECTION 10」にて初登場したカード群。

厳密には聖天樹(サンアバロン)」「聖蔓(サンヴァイン)」「聖種(サンシード)と名の付いた3種類のモンスター達の複合デッキとなっており、
全てのモンスターが、地属性植物族で統一されている。

基本的な流れは聖種から聖天樹を展開、共通効果であるダメージを起点にして効果発動して回復しつつ、
高打点の《聖蔓の剣士》を召喚して殴る&コントロール奪取を駆使して立ち回っていく。

メインデッキに入るモンスターカードは現在わずか4種類であり、
それ以外はサポートカードに当てる構築が基本となる。
特にレベル1・通常モンスターをサポートするカードが重要な役割を占める。

アニメでは「遊戯王VRAINS」においてライバルキャラであるリボルバーの側近であるスペクターが使用。
独特な戦術を見せつけた。

また彼は幼少期大樹のうろに捨てられ、その樹を心の拠り所にしており、
人間社会の都合で母なる樹を切り倒されたことがトラウマになっているためか、
このカード達に異常なほどの愛着を持っている。

なお、スペクターから生まれたイグニスであるアースが使用する「Gゴーレム」とは「リンク召喚重視の地属性テーマである」という共通点がある。
加えて、スペクターは《聖天樹の大母神》、アースは《Gゴーレム・クリスタルハート》と、揃って「思い出の籠もった大切なカードを絶対に破壊させないようにデュエルを行う」という点も酷似している。


【一覧】

聖天樹(サンアバロン)

全てリンクモンスターであり、攻撃力0で統一されている。
また、全員攻撃対象にされず(このカードのみの場合は直接攻撃を受ける)、ダメージを受けるとその数値分ライフを回復し、
EXデッキから、「サンヴァイン」モンスターを特殊召喚する効果を持っている。

  • 聖天樹の幼精(サンアバロン・ドリュアス)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク1/地属性/植物族/攻 0
【リンクマーカー:下】
レベル4以下の植物族モンスター1体
(1):このカードが「聖種の地霊」を素材としてEXモンスターゾーンにリンク召喚された場合に発動できる。
デッキから「サンヴァイン」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードは攻撃対象にされない
(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールドに存在しない状態での相手の攻撃は自分への直接攻撃になる)。
(3):1ターンに1度、自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。
その数値分だけ自分のLPを回復し、EXデッキから「サンヴァイン」モンスター1体を特殊召喚する。

母なる大樹・第一形態。
《聖種の地霊》をリンク素材とした時に、サンヴァイン魔法・罠カードをサーチする効果を持つ。

効果を使用するのには特定のモンスターが必要だが、《聖種の地霊》はレベル1の通常モンスターなので展開は非常に容易。
サーチ先である《聖蔓の社》でL素材にした《聖種の地霊》を蘇生できるため、そのままリンク2に繋げられる。
《聖蔓の播種》の登場によってさらに様々な展開ルート構築が可能となった。


  • 聖天樹の精霊(サンアバロン・ドリュアデス)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク2/地属性/植物族/攻 0
【リンクマーカー:左下/右下】
「サンアバロン」リンクモンスターを含む植物族モンスター2体
(1):このカードは攻撃対象にされない(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールドに存在しない状態での相手の攻撃は自分への直接攻撃になる)。
(2):自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。
その数値分だけ自分のLPを回復し、EXデッキから「サンヴァイン」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに2度まで使用できる。

母なる大樹・第二形態。実がなり始めている。
前述の《聖天樹の幼精》からの展開によって主にリンク召喚される。

《聖種の影芽》の墓地効果を活かすのにもってこい。
採用する場合はEXから即座に2体目を出し、さらなるリンク召喚をするために使われる。


  • 聖天樹の大精霊(サンアバロン・ドリュアノーム)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
◣ ▼ ◢
リンク3/地属性/植物族/攻 0
【リンクマーカー:左下/下/右下】
植物族モンスター2体以上
(1):このカードは攻撃対象にされない(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールドに存在しない状態での相手の攻撃は自分への直接攻撃になる)。
(2):1ターンに3度まで、自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。
その数値分だけ自分のLPを回復し、EXデッキから「サンヴァイン」モンスター1体を特殊召喚する。
(3):1ターンに1度、このリンク先のモンスターが攻撃対象になった時に発動できる。
攻撃を無効にし、その自分のモンスターの位置を、他の自分のメインモンスターゾーンに移動する。

母なる大樹・第三形態。なんか触手っぽいのが生えてきた。
また、イラストでは分かりづらいが根本には女神像を思わせる人型の部位も発現している。文字通りのスペクターの「母」という事だろうか?
リンク先のモンスターが攻撃対象となった時、その攻撃を無効にし、そのモンスターの位置を移動させる効果を持つ。

主にリンク先にいるであろう「聖蔓」モンスターは低ステータスのため、それらを守りつつ、
リンク先を開けることにより新たなモンスターを展開することができる。


  • 聖天樹の大母神(サンアバロン・ドリュアトランティエ)
リンク・効果モンスター
◀   ▶
◣ ▼ ◢
リンク4/地属性/植物族/攻 0
【リンクマーカー:上/左下/下/右下】
リンクモンスター2体以上
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「サンアバロン」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードは相手の効果では破壊されず、攻撃対象にされない(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールドに存在しない状態での相手の攻撃は自分への直接攻撃になる)。
(3):1ターンに1度、このカードのリンク先の自分のリンクモンスター1体をリリースして発動できる。
そのリンクマーカーの数まで、相手フィールドのカードを選んで破壊する。

母なる大樹・最終形態。まるで桜の木のようになった。
リンク召喚した時にサンアバロン魔法・罠カードをサーチする効果と、効果で破壊されない効果、
リンク先のリンクモンスターをリリースすることで相手のカードを破壊することができる効果を持つ。

(1)の効果でサーチできるのは現在《聖天樹の開花》のみだが、非常に攻撃的な効果を持つのであって損はない効果である。
(2)の効果は攻撃対象にされないどころか効果でも破壊されないので、場持ちは良い。
ただし、例によって除外やバウンス、壊獣等のリリースには無力なので注意。
(3)の効果は対象をとらない優秀な除去効果。これで安全に攻撃を通すことができる。

なお、このカードのみ共通の回復・展開効果を持っていないので、L召喚する際は状況を考える必要がある。
アニメではスペクターはこのカードに特に母親の影を感じており、このカードが破壊されたときは涙を流していた。


聖蔓(サンヴァイン)

リンクモンスターは全てリンク1であり、共通して自分のサンアバロンLモンスターが効果でフィールドから離れた時に自壊する効果を持っている。
サンアバロンLモンスターの共通効果で呼び出される場合が多いため、状況に応じてモンスターを選んでいける。
現在はLモンスター・魔法・罠カードのみを指定しており、メインデッキのモンスターは含まれない。

ちなみに、現実の蔓植物も支柱にしている植物等がいないと成長できない。

  • 聖蔓の乙女(サンヴァイン・メイデン)
効果モンスター
星1/地属性/植物族/攻 0/守 0
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの植物族モンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、その効果を無効にする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの「サンアバロン」魔法・罠カード及び「サンヴァイン」魔法・罠カードは相手の効果の対象にならない。

蔓状の服を着た幼女。
EXデッキから特殊召喚されたモンスターが効果の対象になった時に手札から特殊召喚し、その効果を無効にする効果と、「聖天樹」「聖蔓」カードを効果の対象にされなくする効果をもつ。

サンヴァインで唯一メインデッキに入るモンスター。
「聖天樹」「聖蔓」カードを相手の効果から守るのが役目だが、このカード自身のステータスが非常に低いため場持ちはよくない。


  • 聖蔓の守護者(サンヴァイン・ガードナー)
リンク・効果モンスター
◀   ▶
◣ ▼ ◢
リンク1/地属性/植物族/攻 600
【リンクマーカー:上】
植物族の通常モンスター1体
(1):自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動する。
このカードを破壊する。
(2):「サンアバロン」リンクモンスターとリンク状態になっているこのカードが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは半分になる。
(3):このカードが戦闘で破壊された時に発動できる。
そのダメージステップ終了後にバトルフェイズを終了する。

種の形をしたを持つ戦士。
サンアバロンリンクモンスターのリンク状態となっている時にこのカードが戦闘した時の自身への戦闘ダメージを半減する効果と、
戦闘で破壊された時にバトルフェイズを終了させる効果を持つ。

(2)(3)共に自身が攻撃した時でも使えるので、ダメージを抑えつつサンアバロンリンクモンスターの共通効果を使っていける。


  • 聖蔓の剣士(サンヴァイン・スラッシャー)
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク1/地属性/植物族/攻 800
【リンクマーカー:下】
植物族の通常モンスター1体
(1):自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動する。
このカードを破壊する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、フィールドの「サンアバロン」リンクモンスター1体を対象として発動できる。
このカードの攻撃力は、そのリンクマーカーの数×800アップする。
(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターをリンクモンスターのリンク先となる自分フィールドに効果を無効にして特殊召喚する。

葉っぱのような姿をした剣士。
サンアバロンLモンスターのリンク数に応じた攻撃力アップ効果と、戦闘破壊したモンスターを奪う効果を持つ。

本デッキの主力アタッカー。
(2)の効果はリンク3を対象にしても3200、リンク4なら4000となる。
その上《ゴヨウ・ガーディアン》らとほぼ同様のコントロール奪取効果すら持ち合わせており、
奪ったモンスターは効果を無効にされるだけなので、追撃から各種素材へと利用できる。
更に複数並べることも容易、《聖天樹の灰樹精》で2回攻撃などもでき、1ターンキルも狙える。
リンク1としては破格の効果だが、万全に運用するには高リンクの聖天樹が必須なので扱いは高リンクモンスターと変わらない。


  • 聖蔓の癒し手(サンヴァイン・ヒーラー)
リンク・効果モンスター
◀   ▶
◣ ▼ ◢
リンク1/地属性/植物族/攻 600
【リンクマーカー:上】
植物族の通常モンスター1体
(1):自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動する。
このカードを破壊する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、フィールドの「サンアバロン」リンクモンスター1体を対象として発動できる。
自分はそのリンクマーカーの数×300LPを回復する。
(3):自分の植物族リンクモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。
自分は600LP回復する。

花びらのドレスを着た女性。
サンアバロンのリンク数に応じた回復効果と、植物族リンクモンスターが戦闘ダメージを与えた時に回復する効果を持つ。

名前の通り回復効果を持つが、サンアバロンの共通効果ほど強力ではないため、あくまでオマケ程度に考えればよく、
そのまま素材として使用するべきか。


聖種(サンシード)

メインデッキに入るモンスター。
サンアバロンの展開のサポートが主な仕事。

  • 聖種の地霊(サンシード・ゲニウス・ロキ)
通常モンスター
星1/地属性/植物族/攻 0/守 600
千年に1度、聖天樹から獲れる種は、千年の時を経てその土地の守護精霊になると言われている。

通常モンスターだが、サンアバロンデッキにおいて起点となる重要なモンスター。
その恵まれたステータスから専用サポート以外も様々なサポートが受けられるのが強み。
本デッキの過労死枠。アニメでも一回のデュエルで5・6回は召喚されている。

実はこいつ、約20年ぶりのレベル1・植物族・通常モンスターだったりする。


  • 聖種の天双芽(サンシード・ツイン)
効果モンスター
星2/地属性/植物族/攻 0/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「サンアバロン」リンクモンスターが存在し、このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のレベル4以下の植物族の通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):墓地のこのカードと自分フィールドのリンクモンスター1体を除外して発動できる。
自分の墓地に同名の植物族リンクモンスターが2体以上存在する場合、その内の1体を選んで特殊召喚する。

双子の精霊。
サンアバロンリンクモンスターがいる時に場に出ると通常植物族の下級モンスターを蘇生する効果と、
墓地から場のリンクモンスターと除外することで、植物族リンクモンスターを蘇生させる効果を持つ。

(1)の効果でリンク3までつなぐことができる。
他にもランク2のエクシーズや「エンジェル・トランぺッター」を蘇生することでレベル6シンクロも狙える。
(2)はコストが重く下準備も必要なので、狙ってやるのはやや難しい。



魔法・罠カード

  • 聖蔦の社(サンヴァイン・シュライン)
永続魔法
自分フィールドに「サンアバロン」リンクモンスターが存在する場合、手札を1枚墓地へ送ってこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分は植物族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):1ターンに1度、発動できる。
自分の墓地からレベル4以下の植物族の通常モンスター1体を選んで特殊召喚する。
(3):相手エンドフェイズに、魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送り、自分の墓地の永続罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分の魔法&罠ゾーンにセットする。

植物族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなるが、
墓地から通常植物族下級モンスターを蘇生させる効果とこのカードを墓地に送って墓地の永続罠をセットする効果を持つ。

基本は《聖天樹の幼精》でサーチして(2)の効果で《聖種の地霊》を蘇生してリンク2に繋げるのが仕事。
(3)の効果は相手ターンエンドフェイズで発動するのでセットした罠カードはすぐに使える。


  • 聖天樹の開花(サンアバロン・ブルーミング)
永続罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、自分フィールドにリンク4以上の植物族リンクモンスターが存在する場合、相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。
(2):自分の植物族リンクモンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、そのリンク先のモンスターの攻撃力の合計分アップする。

発動時に相手モンスターの効果を無効にする効果と、植物族リンクモンスターの攻撃力をアップする効果を持つ。
「大母神」の効果でサーチできるので、(1)の効果にそのまま繋げられる。
(2)の効果でモンスターの攻撃力を集約することができるので、《聖蔓の剣士》が複数存在すれば爆発的な攻撃力を得られる。


【相性のいいカード】

植物族サポートの他、通常モンスターサポート及び自身にダメージを与えるカードが相性が良い。

  • レスキューラビット
  • ドラコネット
  • 金華猫
  • ワン・フォー・ワン
  • 予想GUY
  • ワンチャン!?
  • 思い出のブランコ
  • 黙する死者
お馴染みレベル1や通常モンスターをサポートするカード達。
これらを使って《聖種の地霊》を手早く展開していきたい。


  • ローンファイア・ブロッサム
お馴染み植物族リクルートカード。
とりあえず入れておけば展開の種は確保できる。


  • バラガール
植物族が墓地に送られた時に手札から特殊召喚でき、
場に植物族がいればサルベージできるモンスター。
素材から手札コストまで幅広く対応する。


サンアバロンと同じくライフ回復をテーマとする植物族カテゴリ。
全体的に打点が低めで場持ちの悪いサンアバロン・サンヴァインモンスターを破壊耐性付与のリンクジャスミンやパンプアップのシンクロローズマリー、対象耐性付与のスィートマジョラムで守り、
サンアバロンのライフ回復を各種アロマカードのトリガーにしつつ、《聖蔓の社》で除去されてしまった恵みの風・潤いの風・渇きの風を再セット出来ると言うシナジーがある。


初期のバーンカード。
相手に1000、自分に500ダメージを与える。
それまでは通常のデッキではなく【フルバーン】系のデッキで採用されていたカードだが、
このデッキでは相手にダメージを与えつつ、サンアバロンリンクモンスターの共通効果のトリガーを与えられるので重宝する。


禁止経験もある除去&バーンカード。
除去と展開を同時に行える。

自身にダメージを与えつつ特殊召喚できるモンスター。
どちらもレベル4なので、素材を持ったままリリースされると高ランク植物族エクシーズを出せる六花聖ストレナエに繋げられる。

  • 諸刃の剣
攻撃力2000アップの代わりに戦闘ダメージを共有する装備魔法。
サンアバロンならダメージを帳消しできるのでデメリットはないに等しくなる。


  • 死の演算版(デス・カリキュレーター)
  • 死霊の誘い
モンスターが墓地に送られた時にバーンダメージが発生するようになる永続罠。
能動的にサンアバロンの共通効果が発動できる上、《聖蔓の社》の(3)の効果で墓地から再セットできる。


  • 廻生のベンガランゼス
互いのメインフェイズに相手モンスター1体をバウンスさせつつその攻撃力分のダメージを受ける植物族リンク4。
妨害や露払いをしつつサンアバロンの共通効果のトリガーにもなる。
墓地から合計リンクが4になる様にリンクモンスターを除外すれば除外デメリット付きだが自己再生が可能で、墓地にリンクモンスターが溜まりやすい【サンアバロン】ならコストに困りにくいのも高相性。
誰が言ったか「スペクターのお父さん」*1

効果モンスター2体という非常に緩い召喚条件でありながら、デッキから任意の融合orフュージョンカードをコピーしてコストも踏み倒すというブッ壊れ効果で数多くの地獄を生んできたリンクモンスター。
そんなアナコンダもリンク召喚デッキであるサンアバロンには関係ない……かと思いきや、このモンスターは植物族以外をリンク素材にできる植物族リンク2モンスターという点がこのデッキでは重要。
《アロマセラフィ-ジャスミン》など他の植物族リンク2モンスターは、素材として植物族2体を要求するものが多く、アナコンダに次いで素材指定が緩いと言える《クラリアの蟲惑魔》も「昆虫族・植物族モンスター2体」と、融通が利くとはとても言えない。
そのため、《聖蔓の剣士》で奪った相手モンスターと、《聖蔓の剣士》自身でこのモンスターをリンク召喚、植物族モンスターのみをリンク素材に要求する《聖天樹の大精霊》へのL召喚に繋げられるという点で、ヴェルテ・アナコンダの採用価値が生まれたのだ。
なお、アナコンダギミックはサンアバロンにとって必須というほどでもなく、長期戦での切り返し手段の1つといった程度。
また、ただでさえリンクモンスターでExデッキがキツい上に、使うとその後の展開が行えなくなってしまうアナコンダの融合・フュージョンカードコピー効果はサンアバロンで使われることは無い。
しかし2022年4月のリミットレギュレーション改訂においてアナコンダは敢えなく禁止カードとなり、他の融合テーマともどもサンアバロン使いは他のデッキがまるで気にしないリンク条件と種族を惜しむこととなった。

そして時は流れて2024年1月、植物族リンク2モンスターとして新たに登場した期待の新顔。
既存の植物族リンク2と比較すると、素材指定が「昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体」とアナコンダ並みに緩く、相手から奪ったモンスターを素材に植物族リンクモンスターを出す展開が大幅にやりやすくなった。
そのまま足がかりにしてもいいのだが、このモンスターは「蕾禍モンスターを墓地から蘇生する起動効果」と「場の昆虫族・植物族・爬虫類族をデッキに戻して自己蘇生する」という効果も保有している。
その為、サンアバロンにおいては「ただの経由ルート」故に強力な融合効果をほぼ無視されていたヴェルテ・アナコンダとは違い、こちらはより展開を伸ばす布石として効果も活用できる。
ただし効果外テキストにより、昆虫族・植物族・爬虫類族以外のモンスターを特殊召喚したターンは効果を発動できない点にだけは注意。


追記、修正は樹に母のぬくもりを感じてからお願いします。

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最終更新:2024年12月21日 11:59

*1 「カテゴリーに属さない」「プレイヤーにダメージを飛ばす」「自己再生してくる」と言った特徴が見方によっては「苗字が違う」「暴力を振るう」「離縁しても追いかけてくる」と言った闇が垣間見えて来るのが逆に怖いと言う意見も。