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更新日:2024/09/19 Thu 22:53:03
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「Gゴーレム」は
遊戯王OCGに登場するカテゴリである。
アニメ『
遊戯王VRAINS』では地属性を司る
イグニスこと「アース」が使用する。
名前のGは重力を意味するグラビティ(gravity)から取られているらしく、サポートカードも「重力(グラビティ)」の名を関するものばかりである。
【概要】
サイバース族モンスターである「Gゴーレム」モンスターとそれをサポートするカードで固められたデッキ。
殆どのモンスターが岩石の塊で構成されたような姿となっている。
同族である闇のイグニスこと「Ai」が使用する「
@イグニスター」が超攻撃的なデッキに対し、こちらは
守りに重点を置いたデッキである。
展開力のあるメインデッキのGゴーレムモンスターから後述する《Gゴーレム・クリスタルハート》を起点とした墓地からの蘇生により徐々にリンク先を広げるような更なる展開力が特徴であり、これは本来アースの元となった存在にしてパートナーになるはずだった男「スペクター」が操るデッキ「
聖天樹(サンアバロン)」のコンセプトと似通っている。
最終的には驚異的な守備性能を誇る《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》などを展開し、展開の要である《Gゴーレム・クリスタルハート》を守ることをコンセプトとしている。この点も母なる聖天樹を守ろうとするスペクターのスタイルと同じ。
残念ながらアニメでのデュエル回数が2回しかなかったため使用カードが少なく、それでいてOCG化されたカードは更に少ないためGゴーレムカードのみでデッキを組むことは不可能である。
しかし、裏を返せばサポートが豊富なサイバース族関連のカードを大量に突っ込めるという利点にもなるため、デッキ構築においては非常にカスタマイズ性が高い。
OCG化されたGゴーレムカードはいずれも高性能であり、余程のことがない限り全種類をメイン及びEXデッキに採用できる。
なので後述するカードをすべて採用した上で、余りに余った枠を高性能なサイバース族サポートカードで補うというデッキ構成となるだろう。
因みにGゴーレムLモンスターはリンクマーカーが上下左右で固まっているため、頑張ればEXリンクも決めやすい方ではある。
相手のEXモンスターゾーンを奪えるメリットは大きいため、余裕があれば狙ってみるのも一興だろう。
また一部を除きほとんどが「
地属性」なので地属性関連のサポートカードも採用可能である。
【モンスター一覧】
効果モンスター
星2/地属性/サイバース族/攻 300/守1000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「Gゴーレム・ペブルドッグ」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚できない。
(2):このカードが手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「Gゴーレム」カード1枚を手札に加える。
展開の起点にしてサーチカード。名前の由来は小石を意味するペブルと
ブルドッグから。
召喚・特殊召喚成功時に同名モンスターを特殊召喚可能であり、このカード一枚でリンク2まで繋げられる。
一方、手札から墓地送りにされた時はGゴーレムカード全般をサーチできる。後述する《重力均衡》もGゴーレムカードとして扱われるため、【Gゴーレム】を組む上では三積み必須である。
後述する《Gゴーレム・ロックハンマー》や《サイバネット・マイニング》などのコストにすると無駄がない。
アニメでは場に出した時も、手札コストにした際も《Gゴーレム・ペブルドッグ》しかサーチできなかったためOCG化に際し超強化を成し遂げた。
効果モンスター
星6/地属性/サイバース族/攻1800/守2400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、手札から他のサイバース族モンスター1体を捨てて発動できる。
このターン、このカードのレベルは2つ下がる。
(2):このカードをリリースして発動できる。
自分フィールドに「Gゴーレムトークン」(サイバース族・地・星1・攻/守0)3体を守備表示で特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚できない。
その名の通り、頭が大槌のような形状をした岩石の
恐竜のようなモンスター。
ボルボロスではない。
レベル6ではあるが手札のサイバース族モンスターをコストにレベル4に変更できる。
手札コストも上述した通り《Gゴーレム・ペブルドッグ》などを用いれば更なる展開に繋げられるが、コストがサイバース族モンスターに限定されているため手札が枯渇している状況では腐りやすいのが難点。
そして自身をリリースすることで
トークンを3体一気に特殊召喚できるという、トークン生成カードの中でもかなりの展開力を持っている。
このカード1枚で、後述する手順により《Gゴーレム・クリスタルハート》と強化された《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》が立ち並ぶ。
1.《Gゴーレム・ロックハンマー》の効果でトークンを3体生成。
2.トークン2体で《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》をL召喚。
3.残りのトークン1体と《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》を素材に《Gゴーレム・クリスタルハート》をL召喚。
4.《Gゴーレム・クリスタルハート》の効果でリンク先に墓地の《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》を蘇生。(これにより《Gゴーレム・クリスタルハート》にカウンターが1つ乗る。)
5.《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》の効果で墓地の《Gゴーレム・ロックハンマー》を蘇生し、《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》と《Gゴーレム・ロックハンマー》で《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》をL召喚。
で、完成となる。この時点で「クリスタルハート」にカウンターが乗っているため、リンク先の《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》はモンスター効果を受け付けず、それでいて攻撃力3400で2回連続攻撃と貫通性能を持った超攻撃的なモンスターへと変貌する。
実際にアニメでの「アース VS GO鬼塚戦」でもこの手順が使用されておりGO鬼塚も「一見無駄そうだが、この方が効率的だ」と感心していた。
またアニメではリリース軽減効果を持たなかったため、アースは《コストダウン》という名のコストアップカードを用いてダブっていた同名カードをコストにレベル4に変更していた。
OCG化された際のリリース軽減はこの《コストダウン》を取り入れたものと思われる。
概ねアニメ版に比べて強化されてはいるが、自身の効果でトークンを生成したターンはサイバース族しか特殊召喚出来なくなるため注意。
リンクモンスター
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/サイバース族/攻1500
地属性モンスター2体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合、
自分の墓地の通常召喚可能な地属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加えるか特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、フィールドから離れた場合に除外される。
「
頑強な巨石記念物」の名を持つ、宙に浮かぶモノリスのような姿をしたLモンスター。
墓地から蘇生することで通常召喚可能なモンスターを更に吊り上げることが出来る、展開の中継役。
アニメでは蘇生しかできなかったが、OCG化の際に対象モンスターを手札に加えることも可能になった。これによって使用済みの《
増殖するG》などを再利用することも可能。
主に《Gゴーレム・クリスタルハート》によって蘇生されるだろうが、《
死者蘇生》などの汎用蘇生カードでも効果は使用できる。
リンク・効果モンスター
リンク3/地属性/サイバース族/攻2800
地属性モンスター2体以上
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは相手フィールドで発動したモンスターの効果を受けない。
(2):攻撃可能な相手モンスターはこのカードを攻撃しなければならない。
(3):1ターンに1度、手札からサイバース族モンスター1体を捨てて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(4):相互リンク状態のこのカードが破壊された場合に発動できる。
相手フィールドの全ての表側表示のカードの効果は無効化される。
「
無に帰す支石墓」の名を持つアースのエースモンスター。
岩石により構成された
ゴーレムというべき姿をしている。また胸には四角の空洞があり、ここに《Gゴーレム・クリスタルハート》を収めて守っている。
リンク3にしてなんと
強力な効果を4つも内包しているという破格のモンスターである。
まず目を惹くのが、相互リンク状態のモンスターが
相手フィールドで発動したモンスター効果を受けないという耐性を与えるという効果。
勘違いされやすいが《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》自身と相互リンクしていなくても、別のLモンスターと相互リンク状態であればそのモンスターに耐性が付与される。
発動の必要がない永続効果で、付与できるモンスターの範囲も広いためこのカード一枚で多くのモンスター効果から守れる。
対効果モンスターとして最強クラス……と思われがちだが、後述する
弱点も抱えているので油断は禁物である。
続いて攻撃可能なモンスターに自身への攻撃を強制させる効果。
《Gゴーレム・クリスタルハート》による強化を合わせれば多くのモンスターを返り討ちに出来る。
攻撃力の低い《Gゴーレム・クリスタルハート》を守るには打ってつけの効果である。因みに《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》が2体並んでいればどちらの《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》を攻撃するかをコントローラーが選んだ上で相手に攻撃を強制させる。
モンスターを守備表示にしておけば攻撃させることはないが、それはそれで
「クリスタルハート」により貫通効果を得たモンスターが襲い掛かることを意味するので相手にとっては悩ましい事態になる。
まさしく苦渋の選択である。
第三の効果は手札交換。
地味ではあるが、腐った手札を交換できるメリットは非常に大きい。特に《Gゴーレム・ペブルドッグ》をコストにすれば状況に応じたカードをサーチできるため、戦局を変える一手にもなりうる。
ただし捨てるモンスターはサイバース族に限定されているため注意。
最後の効果は自身が相互リンク状態で破壊された時、相手フィールドの表側表示のカード効果を永続的に無効にする効果。
フリーチェーンで自分のカードを破壊できるカードと組み合わせれば疑似的なフリーチェーン妨害になりうる。
パンプアップなどを潜り抜けてようやく破壊した際に待ち受けるのがこの永続
無効化なので相手にしてみればたまったものではないだろう。
総じて【Gゴーレム】におけるエースカードであり、モンスターカード頼りの相手をこれ一枚で詰ませかねない性能を有している。
なるだけ最優先して召喚したいモンスターではあるが、自身効果を最大限に活かせるのは相互リンク状態となっている時なのでリンク先にはより一層気を使いたい。
リンク・効果モンスター
リンク4/地属性/サイバース族/攻3200
地属性モンスター2体以上
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):攻撃可能な相手モンスターはこのカードを攻撃しなければならない。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前に1度、
手札から地属性モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その相手モンスターはターン終了時まで、攻撃力が200ダウンし、効果は無効化される。
(3):自分フィールドのリンクモンスターを対象とする効果を相手が発動した時に発動できる。
その効果を無効にし破壊する。
Gゴーレム最大の攻撃力を持つリンク4のモンスター。「堂々たる三石塔」の名の通り、ストーンヘンジのような巨大な遺跡が宙に浮かんだ姿をしている。
第一の効果が《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》と同じく自身への攻撃強制効果。
当然攻撃力が高くなっている分、返り討ちに出来る範囲も広い。
第二の効果が戦闘を行う相手モンスターの弱体化させつつ効果も無効にするというもの。
下がり幅が200としょっぱいのでこれ目当てではなく、寧ろ効果無効の方に注目するべきだろう。
効果で攻撃力を上げたり、
時械神のような効果による耐性頼りのモンスターへのメタとなる。
最後の効果はLモンスターを対象とする効果へのメタ効果。
《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》とは違って魔法・罠カードにも対応するのでそちらと並べれば強固な布陣を築ける。
……と、強力なモンスターではあるのだが、如何せん前述した《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》が汎用性が高すぎるあまりこちらは地味な印象を受けがち。
あちらが効果を四つも持っているのに対し、こちらには効果が三つしかないのもそれに拍車をかける要因だろう。
対象指定耐性も、《トランスコード・トーカー》一枚で十分な場合も多いので尚更である。
しかし、《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》だけでは打点に不安を感じる場面もあるので、エクストラデッキに一枚は忍ばせておけばいざという時の打点要員にもなる。
アニメでは「アース VS GO鬼塚戦」で使用。あちらに《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》だけでは太刀打ちできない高い攻撃力のモンスターが並んでいたのでより高い攻撃力を持つこのカードをL召喚。
自身の弱体化効果による戦闘破壊及びアースのスキル「ロック・ユー」によるコンボで勝利を狙おうとしたが鬼塚の「アンチスキル」により防がれてしまう。
返しのターンで《Gゴーレム・クリスタルハート》を破壊しようとする《
ダイナレスラー・ギガ・スピノサバット》の効果から守るべく、自身の無効効果で返り討ちを狙ったがこれが仇となってしまい……。
リンク・効果モンスター
リンク2/
水属性/サイバース族/攻 0
サイバース族モンスター2体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地の地属性リンクモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚し、
このカードにGGカウンターを1つ置く。
(2):このカードの相互リンク先の地属性モンスターは、
攻撃力がこのカードのGGカウンターの数×600アップし、1度のバトルフェイズ中に2回攻撃でき、
守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
【Gゴーレム】展開の要にしてアースが命に代えても守ろうとしたカード。
カテゴリ内で唯一の水属性だが、これは元はアースの最愛の人である水属性のイグニス「アクア」から受け取ったカードであるため。
このため、アースはこのカードを守ることに全身全霊を注いでいる。しかし、最後までこのカードを守ろうとしたことが後々の敗因に……。
効果はシンプルに二つ。
一つは墓地の地属性Lモンスターをリンク先に特殊召喚できる効果。
加えてこの効果を使用した際にカウンターを一つずつ置く。
地属性であればあらゆるLモンスターを吊り上げ可能であり、アニメとは違い相互リンク状態になくてもよいので蘇生対象がかなり広がっている。
場合によっては蘇生したモンスターとこのカードをL素材にして更なる高Lモンスターを出すのも良い。
第二の効果は相互リンク状態となっているモンスターにGGカウンターの数に応じて攻撃力を増加させ、二回連続攻撃及び貫通効果を与える効果。
基本的に第一の効果を使っていればリンク先のモンスターを超強力なエースアタッカーへと仕上げられる。
勘違いされがちだがアニメとは違い、後半の二回連続攻撃と貫通効果はカウンターが乗っていなくても付与される。
反面、強化に関しては相互リンク状態であることが必要不可欠。アニメ版では相互リンク状態でなくても自身のリンク先にいれば強化対象になっていたので、この点に関しては弱体化しているとも言える。
尚、他のGゴーレムLモンスターとは違い素材は地属性指定ではなくサイバース族指定となっている点には地味ながらも注意。
上述した通り、アースにとってこのカードは愛しのアクアがくれた大切なカードなのでデュエルにおいてはこのカードを守ることを主軸としたプレイングを展開している。
「アース VS GO鬼塚戦」でも懸命にこのカードを守ろうとしたが、切り札たる《Gゴーレム・ディグニファイド・トリリトン》を捨ててまで守ろうとするそのプレイングを鬼塚に利用されてしまい、最終的には防御札をすべて突破され、低攻撃力のこのカードを的にされて敗北を喫した。
このカードを見捨てていれば勝てた勝負だったのだが、意地でも守ろうと固執したが故の敗北という何とも皮肉な結末を迎えてしまった。
尚、このカードを戦闘破壊される際にアースは悲痛な叫びを上げている。
しかし、勝利に固執するGO鬼塚がそんな叫びを聞き入れるはずもなく、《Gゴーレム・クリスタルハート》は《ダイナレスラー・ギガ・スピノサバット》によって無残に蹴り砕かれてしまい、このカード諸共アースの存在はGO鬼塚に奪われることとなってしまった……。
更には後の「遊作/Playmaker VS GO鬼塚戦」ではGO鬼塚がこのカードを使用。マジックカードによって自分のモンスターを無理矢理サイバース族に変えた上でこのカードをL召喚したのだが、その際の色が闇落ちしたかのように黒ずんでいる。
GO鬼塚の操る【ダイナレスラー】が地属性だったため、《Gゴーレム・クリスタルハート》の恩恵を存分に受けた上でPlaymakerを追い詰めることに貢献した。
最終的には鬼塚は敗れ、Aiが辛うじて彼からこのカードを奪取。最終的にはアクアをパートナーとしたブルーメイデンの手に渡り、後に《海晶乙女クリスタルハート》へと変化した。
……だが、変化した先も含めてアニメではこの「クリスタルハート」を使用したデュエルが4回行われているのだが、その4戦とも「クリスタルハート」のコントローラーが敗北しているというアニメ屈指の負けフラグカードとなってしまった。
余談ではあるが、「海晶乙女クリスタルハート」は「Gゴーレム」バージョンのこのカードが変化したという設定なのだが、OCG化では「海晶乙女」バージョンの方が先にカード化しているというちょっと珍しい事態が起きている。
【魔法カード】
通常魔法
このカード名はルール上「Gゴーレム」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、
地属性の同名モンスター2体を対象として発動できる。
その2体を攻撃力・守備力を0にし、効果を無効にして守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。
(2):自分フィールドの「Gゴーレム」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
現在、唯一OCG化されているGゴーレムをサポートする魔法カード。
ルール効果により「Gゴーレム」カードとして扱われるため、《Gゴーレム・ペブルドッグ》によるサーチが可能である。
第一の効果が墓地または除外されている地属性同名モンスター2体を特殊召喚できる効果。
守備表示で出す必要があるため、残念ながらLモンスターは選べないので注意。
同名の地属性モンスターであれば融合・シンクロ・儀式・エクシーズ・ペンデュラムモンスターであっても選べるが、【Gゴーレム】ではそれらの採用は厳しい。
《Gゴーレム・ペブルドッグ》が同名カードを並べる効果を持つため、あちらのサーチ効果と合わせて蘇生対象となりやすい。
《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》で蘇生されたのち除外されたモンスターも、このカードならば再利用できるのも地味ながらも大きな利点である。
第二の効果がGゴーレムモンスターが破壊される際に、墓地のこのカードを身代わりに除外できる効果。
《Gゴーレム・クリスタルハート》や《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》はなるべくフィールドに維持したいカードなので、いざという時には頼れるカードである。
【相性の良いカード】
ご存じ、手札1枚コストでレベル4以下のサイバース族をサーチするサイバースカテゴリー必須カード。
Gゴーレム内で対応するカードは《Gゴーレム・ペブルドッグ》しかないが、それ1枚で動ける場合も多い。
手札コストとしても《Gゴーレム・ペブルドッグ》を捨てれば、新たな《Gゴーレム・ペブルドッグ》を確保したうえで捨てた《Gゴーレム・ペブルドッグ》の効果により《重力均衡》をサーチし、更なる展開にも繋げることが可能。
こちらもサイバース族御用達の汎用素材カード。地属性サイバース族で容易に特殊召喚可能と、Gゴーレムからしてみれば夢のようなカードである。
《Gゴーレム・ロックハンマー》や《サイバネット・マイニング》のコストとして捨てられれば蘇生されるという点から非常に無駄が少ない。
ターンを跨ぐ必要があるものの、《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》の効果で蘇生され、場を離れれば除外されてしまうがその際にも自身の第二効果でフィールドに舞い戻ってくるなどデメリットすらメリットに変えてしまう。
Gゴーレムにとってこれ以上の素材はないが、いずれの効果もデュエル中一度だけなので採用枚数は吟味したいところ。
Aiが使用したモンスター。こちらも地属性サイバース族であり、特殊召喚がしやすいという点でもL素材にしやすいカード。
フィールドのサイバース族1体の効果を無効にして特殊召喚するのだが、フィールドに出して効果を使った後の《Gゴーレム・ペブルドッグ》や《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》などを対象にすれば実質ノーデメリットである。
また存在する限り1ターンに1度、全サイバース族モンスターに効果破壊耐性を与えるという点でも優秀である。
墓地に送られれば次の自分のターンまでの間だけだが、対象のモンスター1体にあらゆる効果を受け付けなくさせるという鉄壁ぶり。
防御を主体とするこのデッキのコンセプトとも合致する。
これまた地属性サイバース族のモンスター。
召喚すれば手札のサイバース族を無条件で特殊召喚できる。
Gゴーレムの展開力アップに貢献できるが、手札コストを何かと要するデッキなので手札消費が激しい点にはご用心を。
機械族の下級モンスター。
召喚成功時、相手モンスターの数だけペンデュラムトークンを生成できる。
自身及び
トークンは地属性であるため、GゴーレムLモンスターの素材にしやすく、劣勢時においても大量展開で巻き返せる点が魅力。
ただし、このカードおよび生成されるトークンは
機械族であるため、《Gゴーレム・ロックハンマー》や《トランスコード・トーカー》によるサイバース族縛りに引っ掛かりやすい点には注意が必要。
どっからどう見ても機械族な見た目だが、これでもれっきとしたサイバース族であるスーパーロボット達。
場が空かサイバースのみであれば墓地から簡単に蘇生する《斬機シグマ》、簡単な条件で手札から出せる上にドルメンや《Gゴーレム・ディグニファイド・トリリトン》の殴り性能を上げてくれる《斬機サブトラ》と《斬機アディオン》、
制限カードだが《サイバネット・マイニング》等で容易にサーチが行える上に、シグマ等を墓地送りにしつつ自身を場に出せる《斬機サーキュラー》辺りが使いやすい。
効果使用後はサイバースしか出せないという制約を持つカードも多いが、Gゴーレム自体も同じ制約を課すので問題はほぼない。
《斬機サーキュラー》の制約についても、そのターンの戦闘は《Gゴーレム・クリスタルハート》の効果で複数回殴れるようにしたドルメンや《Gゴーレム・ディグニファイド・トリリトン》に任せれば良いし、そもそも先攻1ターン目なら無いに等しいデメリットとなっている。
可愛い妖精の見た目に反し、
下級すべてがレドックス効果を持つという豪快すぎる地属性
天使族テーマ。
地属性全体を補助するという特性上、Gゴーレムとの相性も良好。召喚権を使わずにモンスターを展開できる。
ただし、特殊召喚効果を使うと「地属性以外の効果発動ができなくなる」という重い制約がつくので《Gゴーレム・クリスタルハート》の蘇生コンボが出来なくなる。
とはいえこちらはこちらでGゴーレムカードを簡単に蘇生したり、能動的に《Gゴーレム・ペブルドッグ》を墓地に送ってサーチ効果を使えるのが強み。原作アニメ以上に墓地より何度も這い出る《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》や《Gゴーレム・ディグニファイド・トリリトン》は相手からすれば恐ろしいかもしれない。
Gゴーレムそのものや他サイバースの効果を先に使って《Gゴーレム・クリスタルハート》を立て、その後に春化精効果を使うという分担で両立させるのも不可能ではない。
ただ、その場合は《Gゴーレム・ペブルドッグ》等が持つ「以降はサイバースしか出せない」という制約にも注意が必要。
【相性の良いEXモンスター】
Playmakerが使用する地属性リンク3のコードトーカー。
効果もさることながらリンクマーカーの向きもGゴーレムと非常に嚙み合っており上手く展開できれば自身の蘇生効果と合わせて、このカードを中心として真上に《Gゴーレム・クリスタルハート》、右隣に《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》を並べることが出来る。
こうなれば《トランスコード・トーカー》と相互リンクしているモンスターの攻撃力は500アップされ、効果対象にならず、《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》によって発動するモンスター効果を受け付けないという鉄壁の布陣が完成する。
Aiが使用する融合モンスター。名前のアースゴーレムもアースが使用するGゴーレムを意識したものであり、そういった意味でも趣がある。
素材がサイバース族+Lモンスターと非常に緩いため、《Aiラブ融合》や《
超融合》と組み合わせれば相手の場を除去しつつ展開できる。
バニラモンスターから出せるリンク1の蜘蛛。
Gゴーレムだと《Gゴーレム・ロックハンマー》で生成したトークンから出せる他、《ワンタイム・パスコード》や《スケープ・ゴート》等で出したトークンを「地属性のサイバース族効果モンスター」に作り替えられるのがポイント。
属性・種族が異なるトークンであってもGゴーレムモンスターを出す為のL素材に変換できる上に、効果モンスターになるので上記の《トランスコード・トーカー》等にも使える。
Playmakerがアニメ後半にて使うようになったエースモンスターの
必殺技リメイク。
普通に使う分にはその重すぎるリンクマーカー数から工夫が必要だが、Gゴーレムにおいては《Gゴーレム・スタバン・メンヒル》と《Gゴーレム・クリスタルハート》を用いた基本的展開ルートで簡単に出てくる。
デッキ・EXデッキのサイバースを落とすことによる属性追加+打点強化+攻撃回数増加効果が特に優秀で、墓地から落とす素材によっては展開の補助もできる。
《斬機マルチプライヤー》を落とせば1万超えの火力で相手を二回殴れる殺意の塊になり、《ウィンドペガサス@イグニスター》なら相手の攻撃を牽制し、《サイバース・ディセーブルム》なら魔法・罠を無効化できる。
【解説・運用法】
サイバース族由来の豊富なサーチカードや展開カードによって素材となる地属性モンスターを並べていき、《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》を中心とした相互リンクしたモンスターを並べることで鉄壁の布陣を築き上げていく。
そうして相手が息切れしたところに《Gゴーレム・クリスタルハート》による強化を受けたモンスターで殴っていくのがコンセプト。
前述したが、メインやエクストラの枠が空きやすいのでカスタマイズ性が非常に高い。更なる妨害札を突っ込んで防御性能を高めるも良し、展開札を多く採用して攻撃力を上げるも良しとプレイヤーの構築手腕が問われるだろう。
【弱点・注意点】
……と、ここまで防御力の高さを特筆したがそれでもやはり弱点は往々にして存在する。
《Gゴーレム・クリスタルハート》によって3000以上の打点が確保しやすいこのデッキだが、実は攻撃力4000以上にしようとすると意外と苦労する。
《Gゴーレム・クリスタルハート》の蘇生効果が1ターンに1度しか使えず、効果を使った場合は基本的にリンク先が埋まるため再度蘇生効果を使用しづらく、GGカウンターが乗せにくいためである。
なので攻撃力4000以上のモンスターを出されると力で捻じ伏せられやすい。
この点が気になる場合はサイバース族統一という点からして「一族の結束」などの採用も考えたいところ。
墓地蘇生デッキの宿命。
《
マクロコスモス》や《
ディメンション・アトラクター》などを使われた際には一気に動きが止まってしまう。
前者は除去カードなどがあればいいのだが、後者の場合だと《墓穴の指名者》でもない限り止めにくい。
そのため、《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》以外の防御手段も検討したい。
モンスター効果は《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》、対象を取る効果には《トランスコード・トーカー》や《Gゴーレム・ディグニファイド・トリリトン》で対処可能だが、対象を取らない魔法・罠カードはこれらの耐性を隙間を縫ってくる。
《
サンダー・ボルト》なども禁止解除されている上、不意の《超融合》などで相互リンクを解除されると一気に布陣が崩れだしてしまう。
- 手札・墓地で発動するモンスター及び永続効果モンスター
意外と見落としやすい、Gゴーレム最大の穴。
《Gゴーレム・インヴァリット・ドルメン》の耐性は確かに強力なのだが、その耐性は
「フィールドで発動するモンスター効果」に限定されている。
なので手札で発動する上に大量展開する必要がある故に条件を満たしやすく、こちらのモンスターを根こそぎ殲滅する《
原子生命態ニビル》は最大の天敵と言える。
大体Lモンスターが出揃ったタイミングで撃たれるので、高い攻撃力に反し守備力ゼロのトークンが守備表示でぽつんと残るという悲惨なことに……。
アース「やめろ、やめてくれ……!」
同じ理由で墓地発動し、全体除去を仕掛けてくる《氷剣竜ミラジェイド》も厳しい相手となる。
更に発動を介さない永続効果も普通に受けてしまうのも困りどころ。
これらに対し、どれだけ防御札を用意できるかが勝負のカギとなるだろう。
追記・修正は《Gゴーレム・クリスタルハート》を守り切ってからお願いします。
- 名誉@イグニスターと名誉Gゴーレムを兼任するトランスコードは本当に優秀 -- 名無しさん (2024-01-22 12:17:58)
- 間に挟まる遊作…… -- 名無しさん (2024-01-23 14:35:17)
- モンスターに対する城壁のような堅牢さと魔法罠に対する水泡のような儚さを併せ持つ素敵なデッキ -- 名無しさん (2024-04-20 23:55:33)
最終更新:2024年09月19日 22:53