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デッドプール:SAMURAI

登録日:2021/03/18 Thu 23:15:33
更新日:2026/08/17 Mon 04:38:08
所要時間:約 4 分で読めます






俺ちゃんジャンプで新連載だぜ!



概要


デッドプール:SAMURAI』は電子アプリ「ジャンプ+」にて配信されていた漫画作品。
全4巻。

原作:笠間三四郎
作画:植杉光

2019年に読切作品として公開。
その後、2020年より隔週木曜日更新で連載が開始されて、2021年半ばで終了。
そんな新しい作品でありながら、2021年「世界で最も読まれたMARVEL作品」として選ばれる快挙を達成した。

そして2024年、デッドプール&ウルヴァリンの公開に便乗して合わせて第二部の連載が開始され……第5話(第一部からの通しナンバーでは第20話)で突如として無期限休載に突入
何しろ作風が作風なので、「ただのメタギャグなのでは?」「しれっとすぐに再開するのでは?」とも言われたが、そうなる事もなくガチで更新されなくなった。
休載の理由は明かされていない(というより明かせない)ようだが、twitterや単行本あとがきなどの原作者コメント(というか謝罪)を見るに、かなり深刻な怒られが発生していた様子*1
だが、一応連載継続には奇跡的にお許しが出たようで、2024年10月以来約1年3ヶ月ぶりとなる2026年1月15日より連載が再開。
連載再開後もこれまでと変わらず、むしろこれまで以上に自由ではちゃめちゃに展開した末、同2月26日に完結した。
第一部・第二部ともに2巻ずつだが、第二部の方は割と投げられている伏線もあるので「当初の予定より短縮されたのでは?」と言う声もある。

そして2026年3月31日をもって、小学館集英社プロダクションとMARVELのコミカライズ出版契約が終了。
以降、紙のコミックスは店舗在庫限りで販売終了、ジャンプ+の連載と電子書籍版も9/30で順次配信停止*2される事が決定した。
本作に限らず小学館・集英社両者のコミックス全てへの対応ではあるが、時期が時期(本作完結の1週間前に発表された)だけに、「本作が原因での契約終了なのでは?」「契約終了が決まったので駆け足で終わらせる事を許してもらったのでは?」などの声もある。
一方で、MARVELの方の版権管理や社内政治もお世辞にも褒められたものではないので、本作の方が巻き込まれた可能性も十分にあるが。

まあ、どちらにせよこれらの裏事情について、公式からは前述の原作者コメント以外の明言はないのだが。そしておそらく、今後も明かされる事はないだろう……。

ちなみにMARVELマルチバースとしてのナンバリングは元々「Earth-19966」(他のジャンプ系MARVEL作品と共通)だったが、後述するサクラスパイダーの逆輸入時には「Earth-346*3」となっている。
サクラスパイダーだけの扱いなのか、本作ごとなのかは不明。

あらすじ

自由気ままに暴れまわる日々を送っていたデッドプール
そんな彼が、アイアンマンの誘いによって新組織「サムライスクワッド」へと加入することとなった。
今、日本に、ジャンプに、MARVELが誇る破天荒ヒーローが降り立つ!


主な登場人物

サムライスクワッド

得意の二刀流、銃撃、メタネタ、パロディを駆使して大暴れするヒーロー。……ヒーロー?
アイアンマン直々のオファーにより、アベンジャーズ公認組織「サムライスクワッド」の一員として日本を訪れた。
詳しい能力などは該当項目を参照。


  • サクラスパイダー/飛騨(ひだ) (はるか)
一言で言うとこの作品の安直なオリジナルスパイダーマン*4
芽衣(めい)おばさん、(つとむ)おじさん*5と暮らしている。
左目の下に泣き黒子のような黒い点が2つ並んでいるが、これは幼少期に蜘蛛に噛まれた痕。


日本生まれ日本育ちの少女であるが、能力を手に入れた経緯はオリジナルとほぼ同じらしい。
スーツはボディラインの分かるぴっちりスーツでありながら、顔はフードを被るだけで覆面はしていない。
恐らくスパイダーグウェンのオマージュと思われる。

手首のウェブシューター*6から糸を放ち、スパイダーセンス等も完備。
糸で掴んだ成人男性(デッドプール)をジャイアントスイングの要領で高層ビルに投げ飛ばし、分厚いガラスを割って突入させる程のパワーも持ち合わせている。
同時に、大型トラックに轢かれた直後に乗用車に踏まれようとも、骨折による入院で済むくらいには頑丈でもある。
ただし、サクラスパイダーとして活動し始めたのが約2年前からということもあってか、自身の超感覚と運動能力を最大限に発揮するための“経験値”がまだ浅い。実際、作中では「単純な肉体性能で自分を上回る相手」、後に展開されたスピンオフ等の客演先では「対スパイダーマン戦に慣れている相手」に対して防戦一方になりやすく、円熟した頃の本家本元ピーター・パーカー達と比べるとまだまだ未熟さが目立つ。

しかし精神面においては熱血かつ実直なヒーロー向きの性格をしており、自身の活動における責任感も強い。
初対面時の印象が最悪だったデッドプールに対しても、戦闘にツッコミにとサポートを欠かさない苦労人気質。
何よりヒーロー活動においてはどんな強敵であろうと怖気づかず立ち向かい、本家ピーターと違って戦闘中に軽口を叩いたりせず、自分に非があると理解すれば素直に謝罪できる等、『大いなる責任を果たそうとする覚悟』だけはスパイディ歴2年目とは思えないレベルで出来上がっている。
新日ねいろの大ファンであり、彼女が関わるとデビィ・ザ・コルシファみたくフードの目からも滝のように涙を流す程にキャラが崩壊する。

最近本場アメリカにて、『Deadpool: Black, White & Blood (2021) #4』特別出張読切出演、『The Amazing Spider-Man(2022)#3』でヴァリアントカバーになるという風に、アメコミの二つの作品で逆輸入デビューもしている。
2022年、Edge of Spider-Verse #3にて待望の本家スパイダーバース入りを果たした*7
バリアントカバーではなく本来の表紙に登場しているのだが、著作権関係が一時期微妙だったらしく、一覧だとこの#3だけ表紙が公開されていなかった。
バリアントカバー(ナイトスパイダー)と、本作が発売されるというニュース記事の方では表紙が見れるようになっていたものの、2026年1月現在はEoS(2022)のコミック一覧で本来の表紙が見れるようになっている。



  • 共生体(シンビオート)新日(あらたび) ねいろ
作中の日本における16歳のトップアイドル。
名前の由来は「シンビオート」から。*10

何よりも自分を応援してくれるファンを大事に思うアイドルの鑑。
自分を襲おうとした人物でさえ、ファンであれば謝罪を受け入れ許してしまう、ある意味大きな心の持ち主。
森の中で記憶を失っていたシンビオートを発見した際、寄生されている。
シンビオートのことは「クロちゃん」と呼んでおり、ファンを食べないよう言い含めるなど関係性も良好。


ヴィラン



MARVEL御用達の笑いの神。
この作品でもデッドプール顔面騎乗食らったり原作に無い目ビームを放ったりと、その片鱗は健在。
平行世界の人物を呼び寄せ、究極のヴィラン組織の結成というありがちな野望の為に暗躍する。
宇宙最強を誇るゴリラタイタン人。
作中では本人ではなく、秘密結社ヒドラによって再生された模造品である。
しかしその実力は衰えておらず、デッドプールらを追い詰める。
そんな中、なんとあのデビルーク星の存在を知っており、しかも既に滅ぼしたという衝撃のカミングアウト。
これにより「アンタは存在しちゃあいけない生き物だ」とデッドプールの逆鱗に触れた。
そしてサクラスパイダーがバース入りしたことでデビルーク星がマーベルユニバースにも存在するという事故が起こった模様。

  • ヤバい人
本名不明。
肥満体にメガネをかけ、無精髭を生やし、服装も長袖の柄シャツ(をおそらくジーンズにぴったり入れたいでたち)の、
まさしくステレオタイプなオタクスタイルの男性。要するに俺ら
ねいろを好きに出来るとロキに唆され、彼女とシンビオートを操ってデッドプールに襲いかかったのだが、
実際はねいろのファンですらなく、鬱屈した人生の捌け口に利用しようとしただけという度し難いクズ。
それでも最終的にねいろには見逃してもらえそうになるも、以前から彼の事を知っていた遥によって「チケット転売の常習犯」という余罪が暴かれてしまい、問答無用でデッドプールに射殺された。


その他

デッドプールをサムライスクワッドに勧誘した張本人。
しかしあくまで勧誘だけで、デッドプールの歓迎パーティにまで関わりたくはなかったらしい(パーティの内容も酷いが*12

上記の歓迎パーティの為にわざわざ日本まで訪れた聖人。鼻メガネをかけたキャップが見られるのはジャンプ+だけ!
サムライスクワッドの戦力補強の為、アイドルである新日ねいろの勧誘を提案する。

一般人と見分けが付かない没個性なキャラデザの知性あふれる博士であり、最強の超人。
緑色なのでデッドプールには嫌われている*13

本家本元の親愛なる隣人。
あのデッドプール本気かどうかはともかく、彼のようなヒーローになる為にサムライスクワッドへの参加を決意した。
コミックス1巻おまけ漫画でも登場。

  • ソー
無敵の雷神様。
ある意味今回の騒動の元凶。

  • デッドプール・バンド
デッドプールのことが大好きなアーティスト5人によって結成された、この漫画のためのユニット。
電子アプリ配信であるという強みを最大限に活かし、作中にリンクを掲載。
音楽と漫画の融合を果たした。



余談

とにかくデッドプールのメタネタとパロディが激しい。
1話冒頭からタクシー料金は講談社にツケといてね*14
編集者に言われなかった? 「第三次世界大戦」と「世界征服を目論む悪の組織」はテンプレすぎて面白みないって
デップー行きまーすその反応…やっぱり俺ちゃんの読切読んでないな?とやりたい放題である。

ただ、そうしたとにかくバズり特化とでも言うべき作風に関しては賛否も別れている。
そもそも原作のデッドプールは滅茶苦茶なように見えて複雑な内面を持つキャラクターなのだが、本作は徹底的にふざけ倒し、そうした葛藤はほとんど描かれない。
と言うよりデッドプール以外のキャラも大分キャラ崩壊している。
もちろん「アース346のヒーロー達はこういう性格なんだ」と言うことで説明はつくが、それを魅力に感じるかどうかは読者次第。
そもそもギャグ自体もひたすらパロディやメタネタ一辺倒であるため、「飽きる」「くどい」と言う声も少なくない。
あと、そうした批判意見を全部「面倒なアメコミファンのせい」と封殺しようとした一部ファンの態度も問題視された
とはいえ、とにかく潔いほど話題性に特化した芸風には批判を超える称賛の声も多く、連載時は毎週のようにネットで話題になっていた。
また、本作をあまり良く思わない層からも、サクラスパイダーのキャラ描写に関しては評価が高い。
それを交通事故でギャグ退場させた事については、うん、まあ……


なお、本作でのデッドプールのダメージ描写や、(ヴィラン)への容赦のなさ、それに伴うグロ描写はアメコミ版並みに過激である。
1話の時点で爆風で左腕を消し飛ばされ、その後も緑色にはミンチにされサノスには水玉コラみたく穴だらけにされたりと容赦がない。もっとも作者の画風に加え、本人があまり動揺してないのと戦闘では超回復能力を最大限に利用するタイプ*15なので、ギャグ描写の域を出ないが。
ちなみにこの流れの中で左が全身やられちまったというどこかで聞いた事のある台詞を言っている。そういえば、そっちの作者さんもジャンプラで連載してた。

前述の通りサノスによってデビルーク星が滅ぼされている。あくまでも「この世界」のデビルーク星と思われるが。
その衝撃展開によりTwitterに「デビルーク星」がトレンド入り。
結果ToLOVEるダークネス公式アカウントも「デビルーク星は滅んでも、To Loveる-とらぶる-は永久に不滅です!」とコメントを発したが、流石に一部ファンから大いに反感を買った。
もちろんギャグだから、公式が認めているのだから、あるいは未来の地球(=本編の登場人物はとっくに寿命を迎えている)から構わないだろう、とする肯定的なファンも多く、対立を招くことに……。
ちなみに作風で忘れられがちだが原作のデビルーク星は地球を軽口で辺境と言ってのけるほどの超文明&武力のあるところであり
その軽口も口だけではないところは度々描写されている。
そんな相手をたった一コマで「すでに滅ぼした」とサノスはサラリと言うだけで終わっているあたりサノスがとんでもなく強かったのか
この世界のデビルーク星がそんなに強くなかったのかは定かではない。

そしてSeason2でも、講談社のスピンオフである『スパイダーマン/偽りの赤』の主人公が大ゴマでデッドプールに額を撃ち抜かれたように見える描写*16が物議を醸し、こちらも作者の許可は取っているらしいとはいえ『偽りの赤』ファンから反感を買う事になった。
歴史は繰り返す……そんな事してるから怒られたんじゃないかな


追記・修正お願いします。


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最終更新:2026年08月17日 04:38

*1 特に単行本4巻あとがきでは結構ぶっちゃけており、各方面に謝罪している。編集には「この展開でいくなら裁判も覚悟しろ、自分は味方出来ない」(要約)とまで言われたらしい……。

*2 すでに購入している場合は閲覧し続ける事が可能。

*3 おそらく原作者「笠間“三四郎”」からの語呂合わせ

*4 作者も当初は「安直なオリキャラはMARVEL好きから好かれないだろう」とラストで死亡させる予定だったらしいが、予想外の人気で延命が決まった旨をツイッターで明かしている。

*5 サクラスパイダー自身の本名も含めて、それぞれピーター・パーカー、メイおばさん、ベンおじさんが由来と思われる。

*6 生体ウェブかどうかは不明だが、丸っこく可愛らしいデザインの腕輪型のシューターを装備している。連載当時は私生活が描写されていないので自作する能力があるのかは不明だったが、自作でなくともアイアンマンと面識があるので装備としてはおかしくなかった。後に「オクトパスガール」客演時に自作描写があり、確定。

*7 なおスカウトに来たマダム・ウェブからは「装備はまあ良いとして、フード?正気?(意訳)」と素顔ほぼ丸出しのコスチュームにツッコミを入れられている。

*8 つまり自身もスパイダーマンとしての活動を経験済み

*9 これは機材に付着したウェブを探すためのスキャナーを混乱させないため。なお多機能かつ高性能なスキャナーを見た彼女はドクター・オクトパスを「本当に天才なのね」と無意識かつ素直に称賛し、彼の機嫌を直すことに成功した

*10 新日ねいろ→新日音色→新日音→しんびおと→シンビオート というもじり方をしていると思われる。

*11 その内容すらも『これからは普通に応援よろしく』のみであり、デッドプールからも半ば呆れられていた上に、当の犯人に至ってはまるで反省しておらず内心で小馬鹿にされていた。

*12 立案したのはデップー本人で、アベンジャーズ全員を日本に呼び寄せてパーティに強制参加させる予定だった。しかも会費が$60000で後日強制徴収。当然、後述のキャップ以外は不参加を表明。

*13 デッドプール2(映画)の中の人(ライアン・レイノルズ)ネタ。ライアン・レイノルズは映画でのグリーンランタンも演じているのだが、それがあまりにもコケたせいで無かったことになっている程であり、それに対する様々な思いからか、デッドプール2のオマケ映像で「グリーンランタンの台本を見つめるライアン・レイノルズをデップーが撃つ」というモノがあり、ココから来ているネタだと思われる。

*14 言うまでもないが本作の連載は「集英社」である。

*15 拘束を解くために自分で腕を切り落とす

*16 実際は「その漫画の主人公に憧れただけの他人」と言う設定なのだが、本編だけ見ると分かりにくい。また、あくまでペイント弾であり、よく見るとその後も生きている描写が描かれているのだが、とても小さいので見落としやすい。