ダルイゼン

登録日:2021/04/03 Sat 16:00:30
更新日:2025/04/24 Thu 08:38:50
所要時間:約 6 分で読めるんだね…






やれやれ、生きてるって感じだねぇ…

まぁ、これから俺達ビョーゲンズが、星ごと蝕んじゃうんだけどね…


ダルイゼンは『ヒーリングっど・プリキュア』に登場する敵キャラクター。


●目次

CV:田村睦心

人物

邪悪な病原体「ビョーゲンズ」の一員である、青白い肌と緑がかった黒髪の少年のような姿のテラビョーゲン。
本編で最初に地球に侵入し、行動を開始した。
名前の通り常に気怠げな雰囲気を出すダウナー気質だが、その本性は人間やヒーリングアニマルを見下す傲慢な性格の外道で、「自分さえ良ければ後はどうでもいい」という自分勝手な思考の持ち主。
第6話でそれを指摘されたりしても躊躇なく肯定したりするなどその身勝手さは筋金入りな上、「人間としての心の無さ」もまた「人間じゃない」と平気で受け止めており(事実、彼は人間ではなくあくまで「テラビョーゲン」である)、ビョーゲンズが如何に「地球と相容れず共感の余地がない邪悪な存在」であることを強調した。

その生意気ぶりは同僚の前でも変わらず、様々な発言の粗を突いては神経を逆なでしようとしてくることも多い。
その一方で、手柄には固執せず「効率良く地球を蝕めるなら」とシンドイーネにメガパーツを渡したりもしている。
また、キングビョーゲンに対しても普段のテンションを一切変えることなく接している。
自我に強い執着を持ち、内心「キングビョーゲンのためではなく自分のために地球を蝕む」と自分に言い聞かせている。

自分達の役目や使命に関しては忠実で、私情を殆ど挟まず淡々とメガビョーゲンを生み出していく。
出世やキングビョーゲンの寵愛には興味が無く、「自分にとって居心地の良い世界」=「ビョーゲンズ以外の生物が住めない世界」を創り出す事が最優先という、ある意味最もビョーゲンズの本能に忠実な悪役である
加えて効率を重視するが故に、バテテモーダが殉職した際、貴重な戦力を失った事を惜しんでいた。

戦闘はメガビョーゲンに任せる事が多いが、ダルイゼン自身もメガパーツでパワーアップする以前から戦闘力は高く手から放つ黒い光弾が武器。
主に植物関連のエレメントさんを狙う傾向がある。

当初はプリキュアのことなど軽視していたが第6話にてグレースと対峙し、その身勝手な発言で彼女を怒らせるも直ぐに自分を無視して仲間の救援に向かった彼女の姿から興味を覚え始める。
なお、第1話から登場しているが、グレース達と初めて対面したのは第6話と初期の幹部格の敵の中では最後だったりする。


グレース(のどか)と口癖が非常に似通っている他、OPではグレース(のどか)と意味深に相対している場面が存在し、彼女との関係性について様々な憶測や考察が飛び交っていたが…?



以下ネタバレ注意














その出生の秘密

その正体は、のどかに寄生して生まれた存在にして、彼女が病弱であった全ての原因。
元々は成長しきったメガビョーゲンの生み出した種子が花畑にいたのどかに感染。
そのまま彼女を長きに渡って苦しめ続け、ヒーリングガーデン襲撃にあたってキングビョーゲンの呼びかけで覚醒し、今に至る。

本人は当初そのことを忘れ去っていたが、自分がグレース=のどかに埋め込んだメガパーツから生まれたケダリーの姿が自分に似ていたことからそのことを思い出した。
以降はこれまでプリキュアにはあまり興味を示さなかったのが一転、グレースを執拗に付け狙うようになる。

その後、シンドイーネやグアイワルに続いてメガパーツでパワーアップした事で肉弾戦も増え、プリキュアと幾度となく戦い続ける。

因果応報の果てに…

そんな中、キンググアイワルを吸収して復活したキングビョーゲンに吸収されそうになり、初めて焦燥と恐怖の表情を浮かべる。
人間界に逃亡してキュアグレースに「お前の身体の中に匿ってくれ」と助けを求めるが、これまでの所業が祟ってキュアグレースは彼を拒絶して逃げ出してしまう。
それはダルイゼンと同じ自分さえ良ければそれでいい身勝手な行為に他ならずのどかは自己嫌悪に陥る。(作中では「ダルイゼンを助けるべきか助けるべきではないか」だけが問題提起されているが、実際にはダルイゼンを放置して他の人間や生き物に危害を加えないかも重大な問題であった。)
しかし、ラビリンの「のどかが自分を犠牲にしなきゃいけないなんて、そんな義理も責任もないラビ!」と、自分の気持ちも体も大事にしていい旨の言葉でのどかは立ち直る事ができた。

その頃、完全に後の無くなったダルイゼンは残りのメガパーツを取り込むが無理が祟ったらしく理性を失った怪物「スーパーダルイゼン」と化してしまう。
それでもキュアグレースの事は分かるようで、なおも彼女に執拗に自分を助けるよう求めた。
しかし「(貴方を助けたら)私はどうなるの?」「いつまで?」「貴方が元気になったらどうするの?」「あなたは私達を、地球を、二度と苦しめないの!?」と矢継ぎ早に問いかけ、ダルイゼンが怯んで何も答えられなかったのを見て、遂にのどか=グレースは敗者に相応しいエンディング彼を倒す決意を固めた。


ダルイゼン、貴方のせいで私がどれだけ苦しかったか、貴方は全然分かってない!

分かってたら地球を、たくさんの命を、蝕んで笑ったりしない!

都合の良い時だけ私を利用しようとしないで!

私は貴方の道具じゃない!

私の身体も心も、全部私のものなんだから!!

ヒーリングっどシャワーの光に飲まれながらダルイゼンは叫ぶ。

オレだって…オレの体も…心だって…ウワーッ!

こうしてプリキュア達に倒されたが、完全に浄化しきれず進化前の姿に戻って気を失うに留まった。
だが直後にシンドイーネがメガパーツを分けてもらった恩も忘れてダルイゼンの居場所をキングビョーゲンに報告、最期は降臨したキングビョーゲンによって気を失ったまま吸収された。

そしてダルイゼンを吸収したキングビョーゲンはネオキングビョーゲンに進化することとなる。
結果だけを見れば、プリキュアとダルイゼンの戦いの結末はキングビョーゲンの漁夫の利であり、ネオキングビョーゲンはダルイゼンを助けなかったキュアグレースを「ダルイゼンを見捨てながら、地球のみんなと全てを守ると言うか。ずいぶんな思い上がりだ」とあざ笑った。

キュアグレースは顔を歪めた。その心の内は視聴者には分からない。
彼女は迷いを振り払い、毅然としてネオキングビョーゲンに立ち向かった。

その後、ネオキングビョーゲンが倒されたことで、先に吸収されたキンググアイワル諸共分離することなく完全に消滅した。

かくして、自分が住みやすい世界を作るために数多の命を弄び見下し続け、何処までも身勝手な行動に終始した悪しき病魔は、かつての宿主に見捨てられた上に同胞にも裏切られ、同じく自分の事しか考えない者の生贄にされる形で消滅するという、非情ながら因果応報の最期を遂げたのであった。


余談

  • 名前の由来は「怠い」から。
  • 「ピンクの医者モチーフの主人公のライバル」という位置づけからニチアサ繋がりでを想起する視聴者もいる模様。そのため例のあの台詞も流行ったとか

  • その生まれ、自我の芽生えた時から許されぬ罪を背負っていたと言う点では、『はたらく細胞』のがん細胞と同じ誕生罪を背負う者とも言える。
  • 本作における追加幹部枠は3人いるが、いずれもダルイゼン(及び彼が生み出したメガビョーゲン)によって生み出された存在である。
  • プリキュアシリーズでは、少年・少女姿の敵キャラクターはプリキュアとの交流で和解又は沈静化するのがお約束だったが、ケダリーやダルイゼンのような少年姿の敵が一切改心せずに消滅させられたのはシリーズ初のことである。
  • 上記の通り「危機に陥った事でプリキュアに助けを求めるも見捨てられてしまった」という展開は視聴者に衝撃を与え、「一応の報いを受けたのに見捨ててしまうのはどうなのか」「あまりに自己中心的な考え方だし、存在が一種の病原体だからこれでいい」と賛否意見が多く見られている。
    • また、自身の都合のためにのどかを散々利用し弄び続けたその姿からDV男の思想そのものという意見も多い。*1*2
    • どちらかと言うとストーカーに近いが。
  • 同脚本家による『動物戦隊ジュウオウジャー』のバングレイクバルを足して二で割ったような末路という意見もある。
  • 中の人はかつてニチアサにて主役を演じていた。
  • 悪堕ちしたロボットアニメのパイロットではない
  • プレミアムバンダイにより『ヒーリングっどプリキュア Chattyふれんず!キュアグレース スペシャルヒーリングっどスタイル/ダルイゼン』という商品名でキュアグレースとダルイゼンのおしゃべりぬいぐるみが通販限定で販売されている(※現在は受付終了)。
    • それぞれのセリフ音声が12種類収録されている事に加えて、2体購入するとオリジナルポストカード付録がついて来るという力の入れっぷり。本編の展開とグッズ展開が乖離しすぎている
  • キャラクターデザインの山岡直子が描いた最終回のエンドカードにて、ダルイゼンを含む歴代のテラビョーゲンに似たナノビョーゲンが描かれている(シリーズ構成の香村純子曰く、本人としての自我はないとのこと)。

ダルイゼンがキュアグレースの問いに答えられなかった理由

のどかはダルイゼンを倒す前に「あなたを助けたら自分はどうなるのか」「あなたが元気になったら、また地球と私たちを苦しめるのか」と尋ねたところ、ダルイゼンは怯んだ表情のまま返答できず沈黙を貫いた。

このことがのどかがダルイゼンを倒す最後のスイッチになったのだが、このシーンを
  • ダルイゼンは改心する気など無くのどかを利用しようとしていただけなので、のどかの言葉に反論できなかった。和解の余地はなかった。
…と素直に解釈する視聴者(スタッフの見解は言うまでもなくこちら)もいれば、
  • この時にその場しのぎの嘘やごまかしをしなかったことから、ダルイゼンは地球を蝕まない生き方というものを想像できなかっただけで、彼に寄り添うことができれば新しい生き方を教えてあげられたのではないか。苦しむダルイゼンに手を差し伸べていれば、和解の余地はあったのではないか。
…と感じてしまう視聴者も多少なりともいる。

また、ダルイゼンにとっては「地球を蝕み、自分にとって居心地の良い環境にする」事が何より大事なことだったので、生き延びるためとはいえ嘘でも「地球を蝕むのを止める」と言う事は耐え難かった、と言う解釈もできる。
実際、ダルイゼンは常に自分が思ったままの事を言う悪役であり、非道な事を繰り返していても嘘をついて人を騙した事は作中では一度も無かった。

そもそもダルイゼンはキングビョーゲンに追われ、キュアグレースにも拒絶され、メガパーツ吸収のパワーアップの賭けにも敗れ怪物と化し、冷静な思考ができる状態ではまったくなかったのではという解釈もある。「自分が助かりたい」ただそれだけしか考える余裕の無かったダルイゼンを矢継ぎ早に問い詰め*3、即答できなかったから「あなたを助ける気にはなれない」と言ったキュアグレースの行いは酷だったという意見もある。
何故なら、(相手が真っ向からの同情の余地のない悪人だとはいえ)のどか本人(キュアグレース)がダルイゼンを救う方法を模索しようとしなかったためである。彼が改心しなかったとしても、ダルイゼンがのどかを明確に道具扱いする旨の発言をしていたり、のどかが彼の言う「結局、お前も同じじゃん」という言動に対し、何かしらの(視聴者の視点から見て)納得の出来る返答(答え)をしていれば、のどか自身の決断の評価が大きく変わっていたと思われる。

「結局、お前も同じじゃん」

しかし、プリキュア達がダルイゼンを見捨て、ビョーゲンズを一人残らず消滅させた事は最終回また違った意味を持つことになる。(最終回ではダルイゼンはグアイワル、シンドイーネ、ネオキングビョーゲンと共にイメージとしてのみ登場する)

最終回で人間という種の度を越した進化を快く思わないヒーリングアニマルのサルローは「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」「オレに言わせりゃ、ヒーリングアニマルは人間だって浄化していくべきなんだ。この星のためにな」と人間が便利で豊かに暮らすために、地球環境を蝕み「生きるため」以上に動物や植物の命を奪っている事を指摘する。
地球を蝕み、自分にとって居心地の良い環境にする。
人間という種の行いもまた、ダルイゼンの望みと変わりないのではないのか。
そしてプリキュア達が彼を見捨てた以上、人間もまた地球から見捨てられるのではないか…?


ダルイゼンの非道な悪行の数々

ダルイゼンの末路は過去のプリキュアシリーズの少年幹部では考えられないような惨いものであり、それを哀れむ視聴者も少なくはないはずである。
しかし、冷静になって考えてみて欲しい。彼は確かに見た目こそは少年そのもので、精神的にも大人ではないが、その本質はビョーゲンズの一員としてあらゆる生命や自然を蝕み苦しめた、作中の視点では同情の余地もない根っからの悪人であることも忘れてはならない。*4

具体的には、
  • ダルイゼンの種が幼い日ののどかに寄生して長きに渡りのどかの自由を奪う。(ただしこの時はダルイゼンの自我が生まれる前であり、彼のあずかり知らぬことではある。)(28話の回想)
  • 人間には誰に対しても辛辣な態度しか取らず、誰とも馴れ合おうとしなかった。(全般)
  • 自身が生み出したメガビョーゲンに自然を蝕ませ、それに苦しむ地球の生物を観ては嘲笑う。(ほぼ全般)
  • 自然や作物を愛している人間に対し、身も蓋もない残酷な事実を淡々と突きつけて精神的に追い詰める。(6話、37話)
  • 上記の所業に対し花寺やすこが「アンタ人の心ってもんがないの!?」と非難するも、迷いなく「無いね、人間じゃないし」と吐き捨て、容赦なくやすこを突き飛ばして傷付ける。(6話)
  • 動けないラビリンに汚染されたもやを塗り付けて弱らせ、それに対するグレースの強気な質疑(なぜ地球を病気にして皆を苦しませることをするか)にも、「決まってるだろ。俺はその方が居心地がいいからさ」と返し、自分さえ良ければいいのかという問いにすら「いいけど?」と肯定した上で、蝕まれた泥をグレースに塗り付けて絶望させる。(同上)
  • 地球の生物を実験のための道具と見做している節があり、実際に雛鳥やグレースにメガパーツを躊躇なく突き刺して重い病を患わせた。(24話、27話)
  • のどかのかつての主治医である蜂須賀先生をギガビョーゲンに変えて暴れさせ、それを助けようとしたグレースを妨害し、「人のために頑張って、何になるんだ!!!自分のことだけ考えた方が幸せだろ!!!?」と一方的に考えを押し付け、怒りのままに叩きのめす。(33話)
  • グレースの身体を利用しようとして拒絶された際、自身の悪行とのどかの6話での発言を棚に上げて身勝手に糾弾し、グレースを精神的に追い詰める。(41話)
  • スーパーダルイゼンと化してなお身勝手に助けを求めるも、上述のグレースの問いに返答せず、項垂れて絶叫を上げ無差別に周囲へ危害を加える。(42話)
…というように他のビョーゲンズの面々と比べても悪逆非道の限りを尽くしている。
まさに「人は見かけによらぬもの」を悪い意味で最大限体現したキャラクターと言えるだろう。
ただ、キングビョーゲンに吸収された時には気を失っていたため、己の自我と肉体を失う事を認識せずに済んだことはせめてもの情けというべきか。


すべての始まり

かつてテアティーヌがまだ戦線に立っていた頃、ヒーリングアニマル達が討ち漏らしたメガビョーゲンがばら撒いた自立歩行できる種を見落とし、そのまま放置されていたせいで、その種が幼い日ののどかに寄生しのどかは約5年間病に苦しむこととなった*5。これがダルイゼンとのどかの因縁の始まりである。(『種』に自我は無く成長しテラビョーゲンに進化した時にダルイゼンの自我は目覚めた。)
この事実から、自分たちヒーリングアニマルの職務怠慢を棚に上げ「地球環境を蝕む人間だってビョーゲンズのように浄化すべきだ」と主張したサルローや、そもそも女王テアティーヌがラビリン達にプリキュアになってくれる人間を探してほしいと命じたのがすべての始まりであるのに「いざという時がくれば人間を浄化する覚悟がある」と言い切ったテアティーヌに怒りや反発を覚える視聴者もいる。*6
ダルイゼンはともかく、テアティーヌ達ヒーリングアニマルもまたのどか達を都合良く利用していたのではないか…?


スタッフのコメント

シリーズ構成の香村純子氏は2021年アニメージュ3月号のインタビューにて、ダルイゼンの末路について
彼はいわゆる冷笑系タイプ。居心地のよさだけを求め、周りを見下して生きた人が、悪いものに飲み込まれていった形です
と語っている。
更にキュアグレースに命乞いしたダルイゼンが拒絶され退場する42話の内容は1話の時点で既に決まっていたとの事。つまり和解せず全員殲滅する路線は初めから決まっていたということであり、脚本変更で生き残らせることも不可能に近かったようだ。

シリーズディレクターの池田洋子氏は彼の最期について
正直なところ、さまざまな方面からあんなにも否定的な意見があるとは思わなかったんですよ。思い返せば、ダルイゼンがかっこよすぎたのがいけなかったのかな

のどかはダルイゼンを助けなかったわけですが、ダルイゼンのために命を差し出せというのは酷な話ですよ
と語っており、更には
顔のよし悪しでキャラクターの処遇は決まらないということです
ともぶっちゃけている。

キャラクターデザインの山岡直子氏は本作のオフィシャルコンプリートブックのインタビューにて、グレースは何度も対話しようとしたにもかかわらず
ダルイゼンはかけらほども歩み寄る気配がなかった。ダルイゼンが救われる展開を期待してくださっていた方には申しわけないです。
という一方で
かなりダルイゼンのことを気にかけてくださった方が多いようで、デザインをした身としては、そこまで入れ込んでいただけてありがとうございます。
とも述べている。
同氏は、2021年アニメージュ3月号のインタビュー内で『ヒーリングっど・プリキュア』第1話の脚本ができあがった時点で、ヒール役のダルイゼンは最後には消えると決まっていた事について、
それを聞いて私ショックで、池田さんに『ええ〜!ちょっと待ってよ!なんとかしてくださいよぉ!』って言いましたもんね。
と語っている。

ABCアニメプロデューサーの安井一成氏は、ダルイゼンの予想外の人気について
作り手としては嬉しいところもありますが、そこを目標にしていたわけじゃないのになあ、と。我々はあくまで女児向けに作っていますし、子どもたちに悪いヤツだと思ってもらえることがまず大事なんですよ。
と語っている。

演者・田村睦心氏のコメント

ダルイゼンの声を演じた田村睦心氏は放送終了後、Twitterにて
ダルイゼンが飲み込まれた後も、まだ出番を期待する声や助けるべきか否かを沢山の方が話してくれていてとても嬉しかったです。彼は人間たちにとっては紛れもなく悪で、相容れない存在でした。最後までそれを貫けて良かったです。ダルイゼンの事を好きでいてくれる方々ありがとうございます!最期まで敵であったダルイゼンの事が私も大好きです!
と語っている。

また、田村睦心氏は『ヒーリングっど・プリキュア』オフィシャルコンプリートブック内のキャストスペシャルメッセージで、ダルイゼンについて
めちゃくちゃイケメンだ~っていうのと、口グセから『これはのどかちゃんとなんかあるやつ!』ってワクワクしました。まさかこういう関係だとは思いませんでした。ついついのどかちゃんとの恋愛模様を妄想してたんですけど、見事に悪役しかしないのでこれは恋愛にはならないかもなとも思いました。でもしっかり悪役してたので演じていて楽しかったです。主人公と何かを期待しちゃうイケメンでしたけど、彼は最初から最期まで一貫してのどかちゃんにとって悪だったなと思います。

もうちょっとやさしさがあって、絆を深めてたらもしかしたらもしかしたかもしれないって、私は思っちゃいますけどね。
と話している。
『ダルイゼンの宿主だったキュアグレース/のどかに何かひと言言うとしたら?』という質問に対しては
苦しませるばっかりでごめんなさい!苦しい決断をしなくちゃいけなかったのは本当に辛かったと思います。それでも、自分の心と身体を守ってダルイゼンを拒否したのは、とてもいい決断だったと思います。自分を犠牲にする人が少しでも減りますように。
と答えている。

アニメージュ第43回アニメグランプリ

2021年8月号で発表されたアニメージュ第43回アニメグランプリ(投票期間2021年4月9日~5月8日、5月号の綴じ込みハガキの投票を集計)、男性キャラクター部門でダルイゼンは7位(得票数62point)にランクインしている。(女性キャラクター部門1位は花寺のどか/キュアグレース。得票数405point。)

グランプリ作品部門は『ヒーリングっど・プリキュア』が1位(得票数455point)となっており、山岡直子氏の描き下ろしイラストが掲載され、プリキュアとヒーリングアニマルと共にあろう事かダルイゼンの制服姿が描かれている
イラスト内でラビリンに「なんでダルイゼンがランク入りしてるラビ!?しかもなんでシレっと制服着てるラビィー!!??」と頭を叩かれているが、「知るかよ…」と返答している。なおラビリンはランク外であった。

また、アニメージュ8月号での43回アニメグランプリ作品部門1位の特別インタビュー内では、池田洋子氏は
ビョーゲンズが消滅したからといって、すべて終わってせいせいしたなんて、のどかは思っていません。キングビョーゲンを滅ぼしたこともダルイゼンを見捨てたことも、自分の責任と受け止めていると思います。ダルイゼンを助けたい気持ちはあった。だから苦しんだんです。最終的に彼を突き放したという事実は、のどかがこの先も抱えていくものだと思います。
と答えている。

2023年4月24日のTwitterにて

ひろがるスカイ!プリキュア』第12話にて、作中良いことは何一つしていない、自分が負けたらプリンセスエルにはもう手出しをしないという約束さえ破った敵幹部のカバトンキュアスカイに助けられたことについて、Twitterでは『ヒーリングっど・プリキュア』のダルイゼンの末路と色々対比され、ひろプリ第12話放送翌日の4月24日のトレンドに「ダルイゼン」がトレンド入りし、そのまま約2日間トレンドに上がり続けた。何故。

総括

兎にも角にも、本来は皆から嫌われるべき絶対悪の化身として描写されたはずが、上述の通りキャラクターデザインの山岡直子氏がデザインした見た目も、ダルイゼンを演じた田村睦心氏の声も良すぎたことに加え、グッズ展開されたり、のどか(グレース)との絡みもあって、ここまでの人気を持ってしまったのは皮肉極まりない。



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  • ※日曜朝8時30分です。
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  • アニメージュ第43回アニメグランプリ男性キャラクター部門7位
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最終更新:2025年04月24日 08:38

*1 実際、『ヒープリ』に作画スタッフとして参加した角銅博之氏は自身のブログにて、その事について言及している。

*2 但し、後のこの記事の後述を考えると、それはのどか本人にも言える事だが。

*3 しかもキュアフォンテーヌたちの波状攻撃も同時に決まっている。

*4 ダルイゼンは見た目は少年だがテラビョーゲンとして自我を持ってから1年ほどしか経っていない。となると実年齢は1歳?

*5 のどかが病に伏していた期間が約5年間だということは2021年アニメージュ8月号のインタビュー記事で明かされた。

*6 あくまでサルローを納得させる為の方便である可能性も残されているが。