ひろがるスカイ!プリキュア

登録日:2023/03/04 Sat 08:35:00
更新日:2025/05/03 Sat 19:11:46
所要時間:えゆぅ~!(約 39 分で読めます)

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18代目 2023年 20作目 20周年記念作品 23年冬アニメ ABC Dear Shine Sky Pretty Holic ※日曜朝8時30分です。 なんだかんだで傑作 ひろがるスカイ!プリキュア ひろがるスカイ!プリキュア〜Hero Girls〜 アニメ サスペンス シリアス回多め テレビ朝日 ヒロガリズム ヒロガリズム ~Precure Quintet Ver.~ ヒーロー ヒーローの出番です! プリキュア プリキュアシリーズ 七瀬彩夏 井上美緒 令和プリキュア 伊藤睦美 初の青キュア主人公 制作陣の冒険 前作との凄まじい温度差 加藤還一 加隈亜衣 古賀葵 壮大な物語 子供向けアニメ ←大人も楽しめるストーリー 守護このみ 小川孝治 山岡潤平 意欲作 感動のラスト 成人プリキュア 成田良美 戦う姫 所要時間30分以上の項目 敵と和解 斎藤敦史 村山功 村瀬歩 東映 東映アニメーション 深澤恵梨香 温故知新 男子プリキュア 稀にギャグあり 賛否両論 金月龍之介 関根明良 髙橋麻樹 鬱燃展開



ひろがる世界へ!
ホップ!ステップ!ジャンプ!



『ひろがるスカイ!プリキュア』とは、『プリキュア』シリーズ第20作目である。

2023年2月5日から2024年1月28日まで全50話*1が放送された。

公式略称は『ひろプリ』*2



概要

プリキュアシリーズはめでたく20作目を迎え、本作は20周年記念作品としても位置付けられている。
公式サイト上でもそのロゴマークが記載されており、長きに渡って愛されてきた証拠であると言えるだろう。

シリーズディレクターは小川孝治、シリーズ構成は金月龍之介で、どちらも『映画 ヒーリングっど・プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』に携わったメンバーである。
キャラクターデザインは『ラブライブ!スーパースター!!』のキャラクターデザインを担当した斎藤敦史が担当。

メインモチーフは「空」
本作の世界観にもふんだんに使用されている他、主人公の名前にそのまま用いられている。
それに伴い、シリーズで初めて青キュアが主人公として選定されることになった。
タイトルの「ひろがるスカイ」は「広がる空」と「ヒーローガール」が掛けられたダブルミーニングとなっている。
物語が進むにつれて縦軸のシリアスやサスペンス色が強くなっていき、「主人公と再会した恩人が消息不明になる」「その恩人が怪物化していた上、浄化すれば死に繋がるという事実に主人公が心を折られる」…といったハードな展開も容赦なく描かれる。

テーマは「ヒーロー」、キーワードは「知ることで広がる世界」
女の子向けアニメ作品で「ヒロイン」ではなく、敢えて「ヒーロー」がテーマとして選定されている理由として、ABCアニメーションの田中昂プロデューサーは

『ふたりはプリキュア』からスタートしたプリキュアシリーズも20作目。
多様に進化しながら、広がっていくプリキュアの歴史の中で変わらずに描き続けてきたこと、それは困難な道を自らの手で切り開き、先頭に立ってみんなを勇気づけてきた彼女たちの姿です。その姿を『ヒロイン』から『ヒーロー』として改めて捉え直したい、そういう思いでこのテーマを選びました。

と説明している*3
シリーズの全ての始まりである『ふたりはプリキュア』のコンセプトは『女の子だって暴れたい』。
それを基に女の子達がマーシャルアーツや武術で激しく戦い抜くヒーロー作品として制作され、その珍しさとプリキュア達の友情が濃密に描かれたストーリーによって作品が見事にヒットし、人気を博していった。
それを踏まえると「ヒーロー」がテーマに置かれた本作はある種の原点回帰に近いとも言え、往年のファンは懐かしさを憶えるだろう。

その一方で「20周年」という大きな節目の年に作成される記念作品ということもあってか、これまでに見られなかった挑戦的な要素も数多く組み込まれている。
まず目を引くのはレギュラーメンバーに男子のプリキュアと成人女性のプリキュアがいるという点で、これはどちらもシリーズ初の要素。*4
特にこれまでのシリーズになかった男性レギュラープリキュアの存在は相当に大きく、児童向けアニメの宿命であるおもちゃの販促にも関わる重大なファクターとなり得る。
そのため、発表時は各所において非常に大きな話題となった。

また、出演声優の中で虹ヶ丘ましろ/キュアプリズム役の加隈亜衣氏は『ヒーリングっど・プリキュア』で妖精ラビリン役を演じた経験があるが、本作ではプリキュアとしてシリーズに再登用されこちらもシリーズ初の事例となった。
これまでのプリキュアおよびメインで活躍する妖精の声優は「一度その役に決定すると、他シリーズのレギュラーになれない」という、ある種の不文律のようなものがあった*5
しかし、加隈氏のシリーズ再登板によってそれも良い意味で打ち破られたことになる。
なお、妖精枠からプリキュアに登用された前例として、『ヒーリングっど・プリキュア』で各種エレメントさん役を務めた後に涼村さんご/キュアコーラル役を務めた花守ゆみり氏が挙げられるが、レギュラークラスの妖精を務めた声優がシリーズのプリキュア、もしくは妖精などのレギュラーキャラに再登用されるのは前例が無く、やはり加隈氏が初めての事例になる。

このように前作前々作以上に『プリキュア』におけるセオリーを破っている本作だが、ここまで大々的なチャレンジを投じた理由として、東映アニメーションの鷲尾天エグゼクティブ・プロデューサーは

以前にも『いずれプリキュアが女性とは限らなくてもいいんだ』と話したことがあります*6
新しいイメージ、新しいキャラクターをどんどん入れてもいいと思います。もしかしたらタイミングとしては、このくらいなのかな? ちょうど(20周年の)節目でもありますし、ありなんじゃないかな?と思い、やらせていただくことになりました。

と発表している*7
メインターゲット層である女児たちが心の底から楽しんでもらえるようになるなら、「シンボルカラーの導入」・「ダンス」や、「魔法」に「お菓子作り」などなど、あらゆる面でチャレンジを施してきた『プリキュア』シリーズ。
その一方でシリーズが長く続いていく事によって「女児向けアニメーションのテンプレート」的な作品にもなってきており、いつしかある種の常識が製作陣にも視聴者にも植え付けられていった。
そんな中でそれらを完全に打ち砕かんとも言わんばかりに、これまでの『常識』を次々に取っ払った本作。
しかも、その変革を上の立場であるエクゼクティブ・プロデューサー自らが先陣を切ってここまで推し進めたというのは、まさしく大変動と言わざるを得ない。
そうして生み出された本作は「女の子は誰だってプリキュアになれる」というものから、「女の子はもちろん、男の子だってプリキュアになれる」という新しい概念にまで昇華させ、かつ女の子たちが夢中になれる作品ともなっている。

それを踏まえると、本作は原点回帰をしながらも20周年と言う節目で大きな挑戦を施した意欲作ともいえ、まさに本作のキーワードである「広がる世界」を体現させた作品と言えるだろう。

なお、恒例だった主人公のアバン前の挨拶パートが今作と次回作『わんだふるぷりきゅあ!』では存在せず、復活は2年後の『キミとアイドルプリキュア♪』まで待つ事となった。
また、同じく恒例だった最終回本編における次回作の主人公の先行登場も描かれなかった。


あらすじ

人間と鳥類が手を取り合って暮らしている、空に浮かぶ世界・スカイランド。
そのお姫様であるエルが誕生日を迎えた。人々は祝辞の声を彼女に捧げ、王様と王妃も彼女に愛の言葉を掛ける。
だが、そのパーティの最中にアンダーグ帝国の悪漢カバトンが乱入し、エルは誘拐されてしまった。

そんな折、ヒーローに憧れる女の子・ソラは、スカイランドの王都にやってくる途中だった。エルが誘拐されるその瞬間を目撃し、泣いている彼女を助け出すべくカバトンに立ち向かう。
一度はエルを救い出すものの隙を突かれて再び奪われてしまい、カバトンはワープホールを開け、エルと共に逃げ出そうとする。
後を追いかけるソラ。何とかエルを取り返すものの、気がつけばいつの間にか異世界であるソラシド市に辿り着き、そこで同じくらいの歳の女の子であるましろと出会う。
だがそこにはカバトンの姿が。ランボーグを召喚し、力尽くでもエルを奪おうと画策する。

しかしエルの力によって、ソラはプリキュア・キュアスカイに変身。その力でランボーグを倒す。
ソラはエルがスカイランドに無事に帰れるよう、奮闘することを心に決めた。

やがてソラの戦いは、同じくプリキュアへと覚醒したましろや、プニバード族の少年・ツバサ、ましろの幼馴染・あげはを加えて、より大きなものとなっていくのだった――。


登場人物

プリキュア

第5話のヨヨの話によると、大昔に闇の世界からスカイランドへと侵攻してきた魔物達を封印した伝説の戦士とされている。
全員変身後の決め台詞は、「Ready…Go!ひろがるスカイ!プリキュア!」
世間にもある程度認知されており*8、第31話で登場した写真館ではプリキュアの衣装まで本人たちに無断で用意されていた程。ちゃんと権利料請求しないと。

確定している現在のメンバーは5名。
前述の通り、異世界出身者・少年・成人女性とこれまで以上に幅広いメンバーが揃っている。
..まぁ、一見するとイレギュラーの集まりとも言えるのだが
CV:関根明良
今作の主人公。空のプリキュア「キュアスカイ」に変身する女の子。
口癖は「ヒーローの出番です!」で、基本的には常に敬語で話す。
青の護衛隊に入隊するべくスカイランド王都に来る最中に事件に巻き込まれ、紆余曲折あって人間界のソラシド市に舞い降りることになってしまい、ましろの家に居候している。
幼い頃に自分を助けてくれたシャララ隊長に憧れており、毎日の鍛錬は欠かさず行っている。その事もあってか非常に運動神経抜群で、本編が開始して早々にパルクールを決めたり、敵幹部であるカバトンを真正面から相手取ってエルを取り返すほど。また、歳の離れた弟がいるため、育児についても慣れている。
志も非常に高く、『泣いている子を見捨てない』など、ヒーローとしての心構えもすでに十分持ち合わせている。
『わたしのヒーロー手帳』という茶色の手帳をいつも胸のポケットに忍ばせていたが、カバトンによって破られてしまった。現在はましろから贈られた手帳を使っている。

詳細は個別項目参照。

CV:加隈亜衣
ソラシド市に住む中学2年生の女の子。第4話より光のプリキュア「キュアプリズム」に変身する。
あげはからのあだ名は「ましろん」。だが、カバトンからは「脇役」と呼ばれてしまっている。
優しく思い遣りがあり、料理や自然についての知識も詳しい物知りさん。初登場は祖母から依頼されたローズオイルとシナモンスティック、そしてカエルの干物のお使いの真っ最中だった。その道中で空から落ちて来たソラと出会い、アンダーグ帝国との戦いに巻き込まれることになってしまう。
常識人キャラらしく、ソラの頓狂な行動などにやんわりツッコミを入れたりする。
両親が海外赴任中で祖母と二人暮らしだったが、ソラとエルが居候として転がり込むことになる。その後はソラに地球の文化を説明したり、エルの育児にも積極的に参加している。
前々から情報を収集し、お小遣いを貯めてまで欲しかったPretty Holicの手帳をソラにプレゼントしてあげた。
本人は当初知らなかったが、実はスカイランド人のクォーターだったりする。
ヨヨ曰く、別に隠すつもりはなかったが、前情報なしで教えても冗談ととられるだけだと判断したとのことで、本人も納得している。

その他詳細は個別項目参照。

CV:村瀬歩
虹ヶ丘邸に住んでいる12歳のプニバード族*9の少年。鳥としての姿は第2話より度々登場しており、第8話より本格的に物語に絡む。第9話より翼のプリキュア「キュアウィング」に変身する。
ある嵐の日に飛ぶ練習をしていた時、時空の裂け目に落ちてしまった事をきっかけにソラシド市に迷い込んだ。
ヨヨに発見されて介抱された後、虹ヶ丘邸に隠れ住みながら「(自分の力で)空を飛ぶ」という夢*10を叶えるために航空力学を学んでいた。
プニバード族は飛べないとされていたが、あるトラブルの際に父が空を飛んだことでそれが夢となる。しかし、常識に反する願望に仲間からは笑われ、肝心の父親も何故飛べたか分からず孤独に闇雲に飛ぼうとする日々を送っていた。
ソラと境遇が似ていることもあり、そのことを告白した際は感銘を受けた彼女と友達になる。
元々仲間内から変わり者とされていたため、やや他人との距離に不慣れな様子を見せる。
変身バンクは、快活な男子の様子を見せながらもボーイッシュな少女と言われたら通りそう。

その他詳細は個別項目参照。

CV:七瀬彩夏
ましろの幼馴染で、18歳の新成人の女性。第4話から登場。第18話より蝶のプリキュア「キュアバタフライ」に変身する。
明るくフレンドリー、かつ子供好きな性格をしており、ましろのことを溺愛している。自身の経歴をタブレットPCを使って紙芝居風に説明するなどお茶目な一面もある。また、自動車を所有していることから、免許も取得していた様子。
一方で、プリキュアになることを躊躇するましろを説得して背中を押したり、その際屋上の扉の前に迫ってドアを叩いてきたランボーグに「そこ、うるさい!」と一喝して黙らせるなど強かな一面も見せている。
かつてはソラシド市に住んでいたが、母の仕事の都合によって別の町に引っ越していた。引っ越した後も、ましろとは電話や手紙で連絡を取り合っていた様子。新年度からは保育士を目指して「ソラシド福祉保育専門学校」へ入学するべく、ソラシド市を久しぶりに訪れていた。その際、ランボーグの出現とエルを巡る攻防に巻き込まれる形でプリキュアの秘密を知る事になった。
以降、自身がプリキュアに覚醒するまでは、第8話にてランボーグ出現をヨヨに知らせたり、続く第9話でランボーグに苦戦するスカイとプリズムの為に作戦を立てたり、第12話ではカバトンとの一騎打ちに備えて修行がしたいソラの為に車を出してあげるなど、要所要所でソラ達に助力してきた。
第18話での保育園での実習期間中は虹ヶ丘邸に宿泊していたが、プリキュアへの覚醒に伴い、いざという時のために一緒にいた方がいいという判断から、虹ヶ丘邸に居候する事を決めた*11
制作発表時から紹介されている初期メンバーでありながら2クール目開始時点でも未登場だったプリキュアは史上初である。
これもあり、一部視聴者からは、後述するキュアマジェスティと共に今作の追加戦士として扱うような声も高い*12

その他詳細は個別項目参照。

  • プリンセス・エル/キュアマジェスティ
CV:古賀葵
スカイランドのお姫様。3月12日生まれの魚座*13
皆からは「エルちゃん」と呼ばれており、公式サイトでもそのように記されている。
まだ幼いため、本編開始当初は「える~」という声や「ぷいきゅあ(第18話以降はプリキュア)」などの簡単な単語しか喋ることができなかった。第15話でソラの助けを求めて彼女の名前を叫んだのを境に、ましろやツバサ、あげはを名前で呼べるようになるなど、少しずつ言葉を話せるようになった。
国王・王妃はもちろん、国民達からもプリンセスとして愛されており、本編冒頭で誕生日を迎えたときは人々から祝いの声が贈られ幸せな時間を送っていた。だが、その平和な日々は彼女の身柄を狙ってきたカバトンによって打ち砕かれてしまう。
ソラに助けてもらった後は彼女によく懐いているが、それでも生まれ故郷をいきなり離れてしまったことはショックだったようで、第3話で強いホームシックを起こしてしまっていた。
第14話にてようやく両親と再会することができたが、続く第15話ではバッタモンダーによって両親に眠りの呪いをかけられ、結果的に2度も両親と引き離されてしまう事となってしまった。
その後は一人だけ城に残しておくのは危険という判断もあり、ソラ達に連れられる形で再びソラシド市へと赴く事になった。
プリキュアに変身するためのアイテム「スカイトーン」を生み出す力を秘めており、その力でソラをキュアスカイに覚醒させている。
なお、対となるスカイミラージュは変身者の中に形作られるようで、エルはそれを事前に感知することができる。但し、あげはの場合は彼女自身がプリキュアになる事を強く望んだと同時に覚醒に至ったため、想定外の事態にエルも一瞬戸惑ってしまった。
加えて簡便なものではあるが超能力を行使したり彼女の乗るゆりかごが勝手に動いたりと色々と特別な力を有している。
その正体はスカイランドを滅びの未来から救うべく一番星によって天から託された運命の子
国王夫妻とは血が繋がっていないものの、彼らは仮初めの親となる事を受け入れた上でエルを育てていた。帰郷後しばらくは家族水入らずの時間を楽しんでいたが、胸元で運命の星が輝いたことで旅立ちの時が来たことを悟った国王夫妻により、上記の事実を明かした上で三度ソラたちに託されることとなった。
第31話にて、スキアヘッドによりカイゼリンの元へと連れ去られ、映像での中継を通してプリキュアが一方的に叩きのめされる光景を見せつけられるが、それでもソラたちが諦めずに立ち上がると、強い祈りを捧げると同時にキュアマジェスティへの変身を果たしてアンダーグ帝国から脱出し、スキアヘッドを一時撤退に追い込んだ。
最初に変身した際にはミラージュペンを使わずに変身し、第32話でマジェスティの正体である事をソラたちに明かすも、自由に変身できない事に思い悩む。そんな中、アンダーグ・エナジーを注がれて無理矢理強化されたミノトンが出現し、プリキュアが苦戦する中、ソラ達を助けたいという思いがミラージュペンを出現させ、本格的な覚醒を果たしたのだった。
変身時はソラ・ましろと同年代の少女に成長し、普通に喋れるようになる。後に第47話にて、エルレインから最後の力を託された事で、成長後の姿を保てるようになった*14
4人の持つ力を限定的ながら全て使えるなどプリキュアとしては明らかに格上の能力を持っているが、当初は単独技を持たないという致命的な弱点があり、一人でランボーグを浄化できなかった。しかし、エルレインから力を託されたことで、キュアノーブルと同じ技を使えるようになった。


スカイランドの関係者

  • 国王
CV:一条和矢
スカイランドを治める国王で、エルの父親。
第15話にて、城に乗り込んできたバッタモンダーに呪いをかけられ、王妃と共に昏睡状態となってしまうが、やがて第24話にて、キラキラポーションが完成したことでついに呪いが解けた。

  • 王妃
CV:吉田小南美
スカイランドの王妃で、エルの母親。
国王と同様第15話にて、バッタモンダーに呪いをかけられてしまうが、第24話にてキラキラポーションで呪いが解けた。

  • プリンセス・エルレイン/キュアノーブル
CV:庄司宇芽香
第44話・第45話に登場した、300年前のスカイランドのプリンセスにして、歴史上最初に現れた伝説のプリキュア。
性格は至って穏健であり、マジェスティクルニクルンの力でタイムスリップしてきたソラ達の話を信じて城の一室を仮住まいとして貸し与えている。
300年前のアンダーグ帝国の支配者・カイザー・アンダーグに王都を蹂躙される中、天に祈ったことでプリキュアへと覚醒した。
第5話においてヨヨが語った言い伝えに登場したプリンセスとは彼女の事であり、『「ヒーローが現れて青い空とみんなの笑顔を取り戻してくれますように」と祈ったスカイランドの姫に応えるように勇敢な戦士・プリキュアが現れた』と言い伝えられていたが、実際はその姫ことエルレイン自身がキュアノーブルに覚醒していたのが本当の歴史であった。
キュアノーブルの容姿は、エルが変身したキュアマジェスティによく似ている他、口上も同じ。
やがてカイザーとの戦いの末に、カイゼリンが身を呈してカイザーを守ったことで彼の改心に繋がり、スカイランドとアンダーグ帝国との間に和平を結ぶことに成功した。

青の護衛隊

スカイランド王都の守護部隊。
主な任務は、小さな村での困り事から辺境の地への救援活動まで様々。
ソラも一時期見習い隊員として所属していた。

  • シャララ
CV:斎賀みつき
スカイランド王国を守る「青の護衛隊」の女性隊長。「スカイランドで一番強い剣士」とされる。
かつて10年前にソラを怪物から助けた憧れのヒーローである。その際にソラからお守りとして渡されたスカイジュエルのペンダントを今でも大事にしていた。
清廉潔白で実直な性格であり、ソラの実力を高く買っているものの、彼女の幼い故の視野の狭さを咎めるといった誠実さを持つ。
エルが誘拐された時は、ちょうど大火災が発生していた辺境の地へと出張していた為不在だった。
第15話において、プリキュアの窮地を救うべく自ら巨大ランボーグに飛び込み突破口を開くが、アンダーグエナジーに飲み込まれて行方不明となる。

  • アリリ
CV:坂詰貴之
青の護衛隊の副隊長を務める大柄で屈強な戦士。
生真面目な性格で規律に厳しいが、シャララや部下たちに振り回されることもしばしば。
第44話では、部下数人を連れてスカイランド王都の東の草原に出現した謎のトンネルの調査に向かうも、トンネルに潜んでいたカイゼリンの奇襲で負傷する。

  • ベリィベリー
CV:松田颯水
青の護衛隊の隊員の少女。
どこかぶっきらぼうな性格だが、実は繊細な一面がある。
幼少期に腕に大怪我をし、それが原因で3年間入隊試験に落ちたという過去があり、それ故に人一倍の努力をして実力を高めてきた。
当初はそのプライドの高さゆえに強さと弱さに拘るところがあり、ソラがエルを助けた話を信じず、彼女を護衛隊に入れることをただ一人反対していた。
しかし、バッタモンダーが召喚したランボーグから助けてもらったことでソラの自分に対する誠実な気持ちを認め、涙ながらに和解。
その後はシャララの消失に意気消沈するソラを励ましたり、第22話にて、ミラーパッド通信で先に話していたアリリを押しのけてまでシャララの目撃情報をソラに伝えようとするなど、隊員たちの中で誰よりもソラの事を気にかけている。
戦闘ではスカイジュエルがはめられたグローブから雷撃を放つ技を使っている。


アンダーグ帝国

本作の敵組織。ヨヨすらその存在を知らなかったらしいがカバトン曰く「暗黒の世界」とのこと。

放送開始前から組織名は明かされていたが、本編では第9話にて初めてカバトンの発言によって言及され、やがて第12話でもプリキュア達がその存在を知ることとなった。
詳細は個別項目を参照。


その他周辺人物

  • 虹ヶ丘ヨヨ
CV:塩田朋子
ましろの祖母。第2話から登場。
とても心優しい性格で、突然家に転がり込むことになったソラとエルも快く受け入れている。
しかし意外と変わった一面も持っており、ましろにカエルの干物のお使いを出していた。
育児に必要なミルクやオムツなどを彼女らが家にやって来る前からあらかじめ家に用意しているため、まるで彼女達が家に来るのを待ちかねていたかのよう。また、エルの名前を聞いた時に思うような表情を浮かべていた。
そしてソラの事について、「なぜあの子を選んだのです…プリンセス・エル…?」とエルに問いかけており、ソラについて何か知っているらしい。

それもそのはずで、実はスカイランドの出身者。祖国ではハイパースゴスギレジェンド博学者として、王家にまで名が知れ渡る高名な知識人だった。
しかし、50年前に何かしらの調査で人間界に出向き、そのまま定住し始め、現在はプリキュアの正体を知る協力者としてソラたちをサポートしている。
ただし、王様たちはエルを彼女が保護している事は理解している一方で、どこに連れて行かれたのかは把握しておらず、上記のように何故育児用品が揃えられていたかは謎。
趣味は野菜作りと乗馬。


  • 仲田つむぎ
CV:杜本優
  • 吉井るい
CV:石川藍
  • 軽井沢あさひ
CV:鵜沢正太郎
ましろとソラのクラスメイト。
ソラの「ヒーローになりたい」という夢を応援する。
あさひは裏番組主人公と同じ声だが正直裏被りを気にするほど出番はなかったりする。

  • 雑木林おさむ
CV:近藤浩徳
ましろとソラの担任教師で、担当科目は国語。女子野球部の顧問もしている。
担任教師に名前が設定されているのは実に『トロピカル~ジュ!プリキュア』の桜川先生以来である。

関連用語

  • スカイランド
天空に浮かぶ世界で、人間と鳥類が共に暮らしている。何らかのゲートで移動する必要があるため、おそらくは異世界。
食文化はおおむね人間界と変わらないが、車などは走っておらず、代わりに鳥に乗って人間は移動している。現在は建国856年。
文字はスカイランドの文字を使っている一方で、言葉は人間界とさして変わらないのか、ソラは出会った直後のましろとも普通に会話することができている。
ソラはここの王都に降り立とうとしていたところで事件に巻き込まれ、ソラシド市にやってくることになった。
大嵐が発生すると空間に裂け目が発生し、ソラシド市と一瞬だけ繋がる事があり、ツバサはそれによってソラシド市へ飛ばされてきた。

  • ソラシド市
ましろが住んでいる街。大型のショッピングモールがあり、様々なお店が立ち並んでいる。一方で周辺には山が見えており、自然と都市が一体になった街といえる。
また、街にはPretty Holicの店舗もある。
ソラ達の当初の目的はソラシド市からスカイランドに帰還してエルちゃんを国王夫婦の元に帰すことだったが、第24話で三たびエルちゃんをソラシド市に滞在させる運びになる。
今のところプリキュアとアンダーグ帝国との戦いにただ巻き込まれただけの地のようなイメージである。
人々は皆おおらかで、アンダーグ帝国を追われた者達がひっそり住み着くにも都合がいいようだ。

  • 私立ソラシド学園
ましろが通っているソラシド市の中学校。第7話からはソラも通うようになる。もっとも、諸々の事情で休むこともある*16上に、そもそも本作では学校のシーン自体が非常に少ないのだが…。
中庭には大きな桜の木がある。

  • スカイジュエル
スカイランドで取れる青い鉱石。
スカイランドでは様々な道具を動かすエネルギー源として重宝されており、ミラーパッドでの通信にも用いられる。
ましろの家の裏山には、時々先述の現象でこれが時空を超えて流れ着いてくることもある。

  • ミラーパッド
ヨヨが所有する鏡型アイテム。
遠方にいるプリキュア達の様子を見ることができる他、スカイジュエルを充填することでスカイランドと通信したり、スカイランドへのゲートを開いたり*17、様々な情報を調べることも可能。
また、第16話から第23話まではキラキラエナジーを回収する為のアイテムとしても使われていた。
その様子はさながら2年前「やる気パワー、カムバック!」のようである。
当初はヨヨが所有、必要に応じてプリキュアメンバーが使用する形式をとっていたが、21話でツバサに譲渡された。

  • アンダーグ・エナジー
アンダーグ帝国の刺客たちが用いる闇のエネルギー。
これを物体に注入することでランボーグを生み出せるほか、時間をかけて溜めることで「MAXアンダーグ・エナジー」へと変化し、それを自分自身に注入することでパワーアップしたりすることも可能。

  • キラキラエナジー
アンダーグ・エナジーと対になる光のエネルギー。第16話にて初めてその存在が言及され、同話から第24話までにおける話の肝となる。
ランボーグを浄化した時に発生し、それをミラーパッドに集めることでバッタモンダーの呪いを解く薬「キラキラポーション」*18を生成することができるという。
第42話において、周囲の被害の回復もこのエネルギーの働きであったことがツバサの研究で明らかにされている。
やがて第46話にて、このエネルギーを利用した「ミラーパッドバリア」が完成し、アンダーグ帝国による攻撃を防ぐべく、避難してきたスカイランドの民たちを集めた上で王都全体に張られることとなった。

放送済みエピソード


主題歌

  • 『ひろがるスカイ!プリキュア〜Hero Girls〜』
歌:石井あみ
オープニング主題歌。
ラストカットはソラ・ましろとエルの3人が手を取り合っているもの。
放送開始当初は所々に不自然なスペースがあったり、終盤の車の運転手が光の反射で映っていないなど不自然な点が見受けられた。

  • 『ヒロガリズム』
歌:石井あみ・吉武千颯
エンディング主題歌。
ダンスは初期メンバー4人が踊っており、スカイとプリズム、ウィングとバタフライのペアに分かれて描写されているシーンが多い。

  • 『Dear Shine Sky』
歌:吉武千颯
新エンディング主題歌。第22話から使用。
第32話より、キュアマジェスティが新たに追加された。

また、2話以降はエンディングの冒頭とミラーパッドに歴代のプリキュアたちが映っている*19。3話で彼女が映ったことから、10年前よろしくシリーズの垣根を超えて登場する模様と思われていたが、ここでも変化球が見られている。


  • 『ヒロガリズム ~Precure Quintet Ver.~』
歌:キュアスカイ(関根明良)・キュアプリズム(加隈亜衣)・キュアウィング(村瀬歩)・キュアバタフライ(七瀬彩夏) ・キュアマジェスティ(古賀葵)
最終回で使用。
前作までと違いダンスパートは一切流れず、ましろが描いた絵でこれまでの名場面を振り返るものとなっている。
ラストは登場人物全員が描かれた一枚絵で締めくくった*20

劇中歌

  • 『Daybreak song』
歌:石井あみ・北川理恵・Machico・吉武千颯
最終話の戦闘シーンで使用。
ステージショー「ひろがるスカイ!プリキュア ドリームステージ♪」でも終盤で流れた。
「『ひろがるスカイ!プリキュア』ボーカルアルバム ~FLY TOGETHER!!!!!~」に収録。




ヒーローの出番です!!


追記・修正は、ヒーローである皆さんにお願いします。

19.デリシャスパーティ・プリキュア←20.ひろがるスカイ!プリキュア→21.わんだふるぷりきゅあ!

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  • ヒロガリズム ~Precure Quintet Ver.~
最終更新:2025年05月03日 19:11

*1 話数が50話を超えたのは『魔法つかいプリキュア!』以来となる。

*2 公式Twitterのハッシュタグも『ひろプリ』が使われている。

*3 https://mantan-web.jp/article/20230107dog00m200043000c.html記載記事より抜粋。

*4 どちらも前例がないわけではないが、いずれもスポット的に変身・参戦するゲストキャラという扱い。また「スター☆トゥインクルプリキュア」のキュアミルキーも厳密に言えば「成人女性」ではあるが、彼女は宇宙人であり地球の基準ではまだ子供。

*5 ゲストキャラとしての声優再登用はあるが。

*6 講談社『プリキュアコレクションふたりはプリキュアマックスハート(上北ふたご著)』鷲尾天独占インタビューより、右記抜粋。「女の子たちに熱狂してもらえるなら、変身しなくてもいいし、アクションをしなくてもいい。男の子が仲間に加わってもいいとまで思っています。女の子たちがちゃんと喜んでくれる作品になっているなら、『プリキュア』も変わっていってもいいと思うんです」

*7 https://mantan-web.jp/article/20230107dog00m200043000c.html記載記事より抜粋。

*8 第18話にて判明。プリキュアの存在が世間にも知られているのは、「ヒーリングっど」以来となる。

*9 スカイランドに住む鳥の種族の一つ。人の姿に変身する能力を持つ代わりに空を飛ぶ能力を失ったと言われている。

*10 当初正体を隠していたのはこの夢を笑われることを恐れていたため。結局は杞憂だったが。

*11 メンバー全員が一つ屋根の下で暮らすのは『魔法つかいプリキュア!』以来となる。

*12 実際変身は同時期のスーパー戦隊の追加戦士に先を越されている。

*13 Pretty Holic Stationery手帳プロフィールページより。

*14 ただし空腹になると赤ちゃんの姿に戻ってしまう。最終回のキュアワンダフルとのバトンタッチの映像でも赤ちゃんの姿での登場だった。

*15 しかし、没になったが本来予定されていた展開としては、アンダーグ帝国を信じられず、本当にカイザーを手に掛けていたとのことで、その場合彼女がラスボスだったのかもしれない

*16 第8話:ツバサに対する不信感から、彼を監視するため。 第23話:前話でのショックから自室に閉じこもってしまったため。

*17 ただし当初はまだ使えず、第13話から使えるようになった

*18 名前は第22話で判明。

*19 冒頭はメッセージ付きのCGモーション、ミラーパッドは変身バンク。冒頭メッセージは撮り下ろしであり、歴代プリキュアのキャストは最後にクレジットされている。

*20 箇所によって画風が異なる為、5人が共同で描いた物ではないかと推測されている。