ソラ・ハレワタール/キュアスカイ

登録日:2023/02/12 Sun 00:00:05
更新日:2025/04/14 Mon 23:35:57
所要時間約 17 分で読めます!


タグ一覧
お化け嫌い かっこかわいい ひろがるスカイ!プリキュア キュアスカイ サイドテール スカイランド スカイランド神拳 ソラ・ハレワタール ダークスカイ ツインテール パルクール ヒーローの出番です! ヒーローガールスカイパンチ ヒーロー志望 ブルーヒロイン プリキュア個別 中学生 主人公 主人公キュア 全力ヒーローガール! 初の青キュア主人公 努力家 勇気 孤高 忠義心 怒ると怖い 恐怖を乗り越えた 拳法家 敬語キャラ 本編より先に立った項目 異世界人 異世界人プリキュア 絶望 自己犠牲の塊 若者の人間離れ 苦悩の連続 責任感 長女 関根明良 青の護衛隊 青キュア 非桃キュア系主人公



『相手がどんなに強くとも、正しいことを最後までやり抜く』……

それが、ヒーロー!


「ソラ・ハレワタール」とは、アニメ『ひろがるスカイ!プリキュア』の登場人物である。

CV:関根明良(あきら)
誕生日:9月20日
キャラクターソング:「全力ヒーローガール!」


【概要】

本作の主人公。
藍色の髪を短いサイドテールに結っている髪型が特徴。第2話からはましろが選んでくれた黄色いリボンをつけている。
人間界から遥か上空に位置する異国「スカイランド」からやってきた女の子。

スカイランドの王国を守護する部隊である「青の護衛隊」に入るべく田舎を出て*1、スカイランドの王都を訪れた際、アンダーグ帝国の悪漢・カバトンによるプリンセスエル(以下エルちゃん)の誘拐現場に遭遇。
熾烈な追跡劇の末、どうにかエルちゃんを保護できたが、カバトンが撤退用に開いたワームホールに飛び込んだ際、スカイランドに戻るつもりが誤って人間界に繋がる門を通ってしまい、人間界の「ソラシド市」に迷い込んでしまう。
そしてソラシド市に住む少女・虹ヶ丘ましろと出会う中、カバトンの召喚したモンスター・ランボーグとの戦いでピンチに陥るも、エルちゃんが生み出したスカイミラージュとスカイトーンでキュアスカイへの変身能力を手に入れた。

以後、エルちゃんを守るべくアンダーク帝国と戦うことになるのだった。

当初は学校に通っていなかったが、ましろの祖母・虹ヶ丘ヨヨの計らいにより第7話から私立ソラシド学園に通うようになる。*2


【人物像】

一人称「私」で、基本的には常に敬語で話し、明朗快活でボーイッシュな雰囲気を身に纏う。但し、家族に対しては普通にタメ口で話しており、更に両親を「パパ」「ママ」と呼ぶ意外な一面も。

幼少期、入ってはいけない森に入って怪物に襲われたところを青の護衛隊のシャララ隊長に救われた過去がある為、ヒーローに強い憧れを抱き、シャララ隊長のようなヒーローになることを目標としている。
それも決して口だけでなく、「ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てない」「どんな敵にも必ず勝つ、それがヒーロー」といったポリシーや心得も備えており、「ヒーローの出番です!」という自らを奮い立たせる言葉と共に、それらを常に有言実行しようと努力している。
そのため基本的には自分のことは二の次で、助けを必要とする他者を何よりも優先して行動する。
元々はそんなポリシーを纏めた「わたしのヒーロー手帳」を持ち歩いていたが*3、第1話にてカバトンに破り捨てられるという憂き目に遭っている。
なお2話以降はましろからプレゼントされた新しい手帳を使用し、改めてヒーローのポリシー・心得を記帳している。

一方で生来的にはどちらかというと怖がりな性格だったようで、前述のヒーロー手帳には「空を怖がっていてはヒーローになれない」という内容があるほか、29話にてお化けが苦手だということも判明している。
ランボーグを前にした時も態度には出さないながら手だけが震える一幕があり*4、それでも周囲の人物を安心させるため、恐怖心を押し隠して立ち向かっている。
つまり今でも臆病な一面はそのままに、強靭な精神力・義侠心によってそれを克服し続けているのである。

反面、良くも悪くも思い切りが良過ぎるせいか、かなりマイペースな部分もあり、ソラシド市に落下した直後には、元居た場所との余りの様変わりにパニックに陥るもすぐに「これは夢だ」とあっさりと納得してしまっただけでなく*5、プリキュアとしての初戦闘直後、それについてのましろからの質問にも少しだけ考えた後に「私にも分かりません!」とあっさり回答するなど、「考えてもしょうがないことは考えない」といった感じに割り切っている節が窺える。
加えて、人間界の出身ではない為、そこに関する常識は一切備えておらず、摩天楼が立ち並ぶ街並みや様々な文明の利器を前にオーバーなリアクションを返すこともしばしば。
当然人間界での食事にも馴染みがなく、新鮮なシャケの味に驚いて思わず前作に登場したラーメン屋の娘じみた食レポを始めたり、かと思えば梅干しに箸を伸ばして悶絶したりと、様々な面でカルチャーショックに見舞われ続けている。がぶち込まれたせいでツイッターを始めとしたSNSではが復活していた。

幼少期からヒーローを目指して鍛錬に打ち込む日々を送っていたため、女の子らしい趣味にはいまいち疎く、ましろと出会うまではなんと友達は0人
服選びの選択肢からしてジャージ以外の発想が出てこないあたり完全にお前ら筋金入り。
第10話ではエルちゃんの靴選びに際して「頑丈で防御力が高そう」という理由で候補を見繕ったり、第28話ではエルちゃんに『ヒーロー見参!』と書かれたTシャツを勧めたり*6等々、そのセンスはもはや某幻さんレベル。

他方、ましろのことをプリンセスと勘違いして舞い上がったり、彼女への恩義として「騎士として仕える」ことを申し出たりと、ロマン主義的な騎士物語への憧憬は強い模様*7
自分が騎士役なあたりは流石ヒーロー志望者と言うべきか。

こうした直線的な心根と異世界出身者という出自も相俟って、劇中では天然ボケ的な言動がクローズアップされがちだが、芯の部分には生真面目で礼節を重んじる思慮深さを備えており、意外に堅物な一面も度々覗かせる。敬語キャラは伊達じゃない。
理想とするヒーロー像に関しても、単にプリキュアになったというだけではその目標に達したとは考えておらず、それどころか「未熟です……憧れのあの人の背中は、遥かに遠い」と厳しく自己評価しており、一切の妥協を許さない高潔さを窺わせる。
一方でまだまだ未成熟な少女であることも確かであり、理想の高さゆえに気負い過ぎて自分の弱さを見せることが苦手という弱点も抱えている。
困ってる人を目にすれば脊髄反射レベルで飛んでいくし、大切な友人であるましろが傷付くことを異常に恐れて*8戦いから遠ざけようとする等、自己犠牲精神が過剰過ぎるきらいも。

このように様々な一面を持つソラだが、実は本気で怒らせると非常に恐ろしく、第15話にてシャララ隊長の消失を目の当たりにした事と、超巨大ランボーグの浄化による体への負担の大きさから心身ともに疲弊し、プリズム共々気を失った中、一連の元凶のバッタモンダーに攫われそうになったエルちゃんの自分を呼ぶ声を聞き、一人目覚めて駆け付けた際は、


動くなッ!!

そこからエルちゃんに1ミリでも近づいたら、


と、いつもの敬語が嘘のように消え、ドスの効いた声とかつてない気迫を放った。
しかも画面には一切ソラの表情が映らないため、それが却って余計に恐ろしさを演出する描写となっている。
その気迫たるやバッタモンダーを怖気付かせ、撤退に追い込んだほど。
エルちゃんが今までとは違うスカイの怒りにどんな反応をしたのかは触れられなかったが、幸いにも後ろを向いていたために表情は見ていなかった。
もしバッタモンダーに警告を無視されていたら、そのまま怒りに身を任せて叩き潰していたかもしれない……。



【特技・能力】

公式の紹介文では「運動神経抜群」と書かれているが、実際のところはそんな言葉の域を超えるレベルの超人的な身体能力の持ち主である。
実際、第1話での追跡劇では、パルクールの要領で建物から建物へとまるで忍者の如き身のこなしで軽々と飛び移り、ソラシド市でのランボーグとの戦闘でも、生身で挑んだ上である程度その攻撃を捌いて躱すという、人間離れしていると評判だった前々作主人公と同等以上の物を誇る。
同じく1話で登場していた兵士達がカバトンによってあっさり蹴散らされていた様を見るに、スカイランドにおいても相当な実力者であることがうかがえよう。
その後、14話にて青の護衛隊の若手隊員ベリィベリーを相手に素手で一騎打ちを行い、見事に勝利。王国最強のエリート部隊のメンバーと互角以上の実力を持つ、ということが明確に描かれた。
また、パワーに関しても第3話の時点で前作主人公並には高い様子で、鳥が羽ばたくようなモーションで気を練った後に繰り出した正拳突で自分の倍以上の岩を難なく真っ二つに割っている
ただし流石に縄を自力で引き千切って脱出する程のパワーは無い様で、4話でランボーグに拘束された際は怯んだ隙を上手くついて脱出していた。結局自力で脱出は出来るのかよ。もっとも、ゆいの時は怪物とは無関係の普通の縄だったため、巨大な怪物と比較するのが間違いだが。
ソラシド学園転入後のスポーツテストでは全種目で学園の記録を塗り替えるという偉業をうっかり達成し、その活躍もあって早くも「最強の健康優良児」と渾名されている。
しかもこの時、よく見ると左手で握力計を破壊している。そりゃ岩くらい割れますわ。
第35話では様々な運動部から勧誘されていたものの、あくまでヒーローになる事が目標であるため断っている。

夏の水着回ではスイカ割りの際、目隠しをしながらもスイカの気配を感じ取り真っ向両断する場面も見せている。

なお先述の岩石割り披露時に、スカイランドの高名な博学者でもあったヨヨが「スカイランドに古くから伝わるスカイランド神拳!」とコメントしたことから、ソラのこれらの身体能力の高さは拳法修行の賜であることが判明した。

こうした体力お化け的な印象とは裏腹に学習能力・意欲も非常に高く、僅かな時間でひらがなを習得して*9ましろを驚愕させた。
更にソラシド学園転入までの間にカタカナもある程度覚えている*10ほか、漢字混じりの板書きもしっかり書き取れているなど、恐るべきスピードで学習を進めている。地頭の良さもかなりのものと思われる。

地味なところでは、そこそこ大きな家である虹ヶ丘邸の大掃除を僅かな時間で完遂させつつ、その合間に勉強・エルちゃんのお世話・自主トレを挟むという凄まじいハードワークをこなしている。
これだけの作業量を平然とこなすスタミナ量については最早言葉を重ねる必要はないとして、手際の良さに関しても特筆すべきものがあると言えよう。

そんなソラだが、スカイランドが空の王国なだけあってか海を知らなかった*11うえ、実はカナヅチであったことも判明する。
一応スカイランドにも湖はあったため独学で水泳の習練はしていたようで、その結果上手く浮かぶことが出来なかったので息を止めて潜水したまま水底を歩くという力業過ぎる代替手段を会得していた。そのため、カナヅチでありながら水に対する苦手意識は特にないらしい。
ソラシド市に来て初めて海水浴に行った際、水泳経験者のましろのアドバイスでようやくちゃんとした水泳技術を学んだ……というかその日のうちにアスリートもびっくりの華麗なクロールを会得&披露している(変身状態ではあったが)。

一方で天才肌故の弊害なのか、各種技能を感覚頼りで直感的に理解している節があり、その要諦を言語化する(≒人に教える)のはあまり得意ではない。
この辺りは同じく努力家ながら教え上手なましろとは非常に対照的である。

【家族】

弟は第2話で存在のみが明かされ、両親は第15話時点で回想シーンに登場、第23話で一家全員がようやく登場。
やがて第46話にて、アンダーグ帝国による攻撃に備え、キラキラエナジーで生成されたミラーパッドバリアで守られるスカイランド王都へと一家揃って避難している。

ソラ含め、何れも名前の由来は音階(ドレミファソラシド)と思われる。

  • シド・ハレワタール
CV:櫛田泰道*12星野貴紀(23話以降)

ソラの父。寡黙で不愛想だが心優しい大黒柱。ソラの良き理解者。

  • レミ・ハレワタール
CV:有賀由樹子

ソラの母。料理が上手い。夫同様ソラの良き理解者ではあるが、やや心配性で過保護気味。

  • レッド・ハレワタール
CV:藤原夏海

年の離れたソラの弟。ヒーローを目指す姉に憧れている。赤ん坊の頃はソラが世話をしてやることも多かったらしい。
ソラいわく全力で甘やかされて育ったようで、やんちゃが過ぎる事も*13
なお、ある黒幕と同じ名前だが特に関係性は無い。


【恩人との再会と別離】

やがて様々な出来事を経て第14話でスカイランドへと帰還した際、憧れの人であるシャララ隊長と再会。エルちゃんを守った功績を国王達に讃えられ、自ら国王に志願して青の護衛隊の見習い隊員となる。
隊員の一人・ベリィベリーとの衝突からの和解など色々ありながらも、続く第15話ではシャララと共に様々な場所をまわって人助けしていくことへの喜びを噛み締めていくソラだったが、幸せな時間は長くは続かず、アンダーグ帝国の新たな手先・バッタモンダーの卑劣な策略によってスカイランドに危機が迫った。

ソラ達がピンチに陥る中、シャララは決死の行動で突破口を開いたが、それと引き換えに自身はアンダーグ・エナジーの濁流に飲み込まれて消息を絶ってしまう。
それと同時に、城に乗り込んできたバッタモンダーに呪いをかけられた国王と王妃が眠りから目覚めなくなってしまった。

スカイランドは守れたものの、目の前でシャララが消えてしまったショックと実質的な敗北に意気消沈する中、ふとシャララ隊長の部屋を訪れた際、かつて自身がお守りとしてあげたスカイジュエルのペンダントと共に一通の手紙が残されていたのを発見。
その手紙には「立ち止まるなヒーローガール また会おう」と記されており、シャララの想いを無駄にしないために、国王と王妃の呪いを解く方法をヨヨと一緒に探すために、残された護衛隊の仲間に見送られつつプリキュアの仲間やエルちゃんと共に再びソラシド市へと赴く決心を固めた。


シャララ隊長……私、前に進みます。
そうすれば、きっと……きっと隊長に……また会えるはずだから……!


【『立ち止まるな、ヒーローガール』】(※第22~23話ネタバレ注意)

国王たちの呪いを解くことができる「キラキラポーション」の材料である「キラキラエナジー」を集めるべく、仲間たちと共にバッタモンダーの繰り出すランボーグと戦い続けるソラ。
そんな中、ミラーパッド通信で『シャララ隊長の目撃情報が相次いでいる』ことをベリィベリーから聞かされたソラは、シャララにまた会えることに希望を抱く。

その一方で、かつてシャララが残した『立ち止まるな、ヒーローガール』というメッセージを手帳に書き写せずにいた。

ある日、こちらの世界が生み出した究極のグルメである餃子の材料の買い出しの帰りに、シャララの後ろ姿を目撃したソラはその後を追うが、それはバッタモンダーの手品であった。スカイランドで目撃された方もバッタモンダーの仕業だったのだ。
そのままバッタモンダーがけしかけたランボーグと戦闘になるも、その背中からシャララが着用していた物と同じマントが生えてきたのを目の当たりにして驚愕。

バッタモンダーは、瀕死の状態で生存していたシャララにアンダーグ・エナジーを注入してランボーグ化させ、「シャララボーグ」として差し向けていたのだ。さらにランボーグへの攻撃は、全部隊長へのダメージになることを知ったスカイは動揺し、それ以上攻撃が出来なくなってしまう。
プリズムたちが駆け付けるも、プリズムがプリズムショットを撃とうしているのを見たスカイは大急ぎでプリズムを制止し、あのランボーグはシャララであることを涙ながらに伝える。

さらにはこれまで一度も仲間の前で弱音を吐かなかったスカイが、「助けて…ましろさん……!」初めて弱音を吐いた。
しかもアンダーグ・エナジーを注いだ事で傷が塞がれている状態故、浄化すればエナジーに生かされているシャララにとっての致命傷になって死は免れないという事実が判明し、浄化することもできなくなってしまう。
やがてバッタモンダーは、シャララボーグと共に撤退したのだった。

完全に戦意を喪失したソラには、ましろの励ましは届かず、あげはが提案した「アンダーグ・エナジーを浄化して、その後すかさず回復の技を使う」という作戦も失敗へのリスクから拒んでしまう。
それでも「信じてやるしかありませんよ! ヒーローは、諦めたらそこで…」と励まそうとするツバサだったが、シャララを失う恐怖に駆られ、仲間を信じる事すらできなくなってしまったソラが涙と共に「私、もう……戦いたくない!!」と叫んだ瞬間、ミラージュペンは石化して消滅。スカイトーンも色を失いただの石になってしまった。

それから自室に閉じこもるようになったソラは完全に夢を諦め、日々の鍛錬もしなくなり、学校にも来なくなっていた。
ついには手帳に『わたし ヒーローにはなれませんでした さようなら』と書き残して自室に置き、ミラーパッドでスカイランドにある実家へと帰ってしまう。

やがてバッタモンダーが再びシャララボーグを引き連れて町に出現。
その状況の中、ましろはヨヨに手紙をソラに渡すよう頼み、他の二人と共に戦場へ向かう。

一方、実家で薪割りをしていたソラは、ヨヨから渡されたましろからの手紙を読む。
そこには、「隊長さんの事は私達に任せて」「家でゆっくり休んで、元気になってほしい」という旨が記載されていた。さらには現実から目を背けて逃げてしまった自分を『ヒーロー』と呼んでくれることに困惑し泣き出すも、『友達を助ける』為にもう一度戦うことを決意したソラの手に再びミラージュペンが現れる。
家族に見送られつつ、ワープホールへと入り込み、再びキュアスカイへと変身したソラは、プリズムを救い、スカイパンチを2連続でシャララボーグに叩き込んだ。

そして仲間を信じる心を取り戻したスカイは、プリズムと共に放ったアップドラフト・シャイニングでシャララボーグを浄化し、先の作戦通りにバタフライが解放されたシャララを治療した。
かくしてシャララを救うことに成功し、キラキラポーションを作る為のキラキラエナジーも溜まった。

最大の切り札を失ったバッタモンダーは悪足掻きとばかりに「ここで自分を倒さなければ何度でも嫌がらせに現れる」と脅しをかけるも、スカイは「……構いません。どんな事をされても負けないくらい……私、強くなりますから!」とキッパリと言い放ったのだった。

やがてシャララは虹ヶ丘邸にて療養することとなり、手帳をましろから再び託されたソラは、改めてヒーローになる事を決意するのだった。


【キュアスカイ】



スカイミラージュ、トーンコネクト!

ひろがるチェンジ!


スカイ!

SKY

きらめきホップ!

HOP

さわやかステップ!

STEP

はればれジャンプ!

JUMP


無限に広がる青い空!キュアスカイ!


ソラ・ハレワタールが、スカイミラージュとスカイトーンスカイで変身した姿。
ちなみに、変身バンクはヒーロー的というよりもアイドル的。変身アイテムであるスカイミラージュの持ち方もマイクのようである。
そもそも変身バンクでこれだけ強調されるアイテムもあまりない気もするが。
なお、多人数での同時変身の場合、各掛け声は基本的に彼女が全て担当する*14

髪は大きく伸びて水色のロングツインテールとなり、その先端にはピンクのグラデーションが掛けられている。
髪留めはエルの髪型を彷彿とさせる金色で縁取られた翼のような形をしており、その下部には中央にピンクのハートがあしらわれた紺色のリボンが巻かれている。
首から下はさながら中世の騎士を思わせるスッキリとした物だが、青いコルセットに水色のアンブレラスカートと、ガーリーな意匠もしっかりと込められている。
因みに、スカートの下には青いスパッツとピンクのパニエを履いている。
両手には白で甲の部分にピンクのハートがあしらわれた指抜き手袋、両脚には上部分に青いラインが走るニーハイソックスと水色と黄色のパンプスを着用している。
そして何より、左肩部分にのみ青いマントを羽織っており、その後ろ姿は、ソラが憧れ、目標としているヒーローを彷彿とさせる。

主な戦闘スタイルは、主人公キュアらしいアグレッシブな肉弾戦であり、しかも変身前のソラ自身が卓越した運動能力を持っていることもあり、パワー・スピード・タフネスの全てにおいて一級品。
それでいて力任せの殴り合いに終始せず、周辺被害のカバーにも常に気を配り、脅威となる攻撃や弱点などを冷静に見極める戦術眼をも併せ持つという隙の無さ。
あくまで単純な戦闘能力に限定するのであれば、4人のプリキュアの中でも最強と言って差し支えないほど完成された強さを誇る。強いて言うなら格闘戦しか出来ないのが弱点とは言えるだろうか。
その一方、初変身の直後は力の加減が解っていなかったため、バックステップするつもりで予想外に高高度まで飛び上がってしまう一幕もあった*15
もっとも即座に空中で姿勢制御に移って華麗な着地を決めており*16、改めてその運動センスの高さを見せ付けてくれるのだが。

アイテム

  • スカイミラージュ/ミラージュペン
メインの変身アイテム。
逆境に陥っても決して諦めないソラの心に呼応して生み出された。
普段は小さなペン型の「ミラージュペン」の形を取っており、実際に筆記用具として使用可能。
変身時はマイクや持ち運び式の扇風機を思わせる形のステッキ「スカイミラージュ」に変わり、持ち手部分にスカイトーンを填め込み、トリガーを押すことで先端のファンが色とりどりの光を発しながら変身シークエンスが開始される。
また、変身中には、ファンに変身の段階を示す英単語が表示される。
第22話にて、シャララボーグに変貌させられたシャララ隊長を確実に救える術が無い事に絶望したソラの心が折れた事で、一度は石化し消滅してしまうが、続く第23話にて、ヨヨを介して渡されたましろの手紙を読んだソラが仲間を信じる気持ちを取り戻し、シャララを救う決意を固めたと同時に復活した。
なお、第44話にてマジェスティクルニクルンの力で300年前のスカイランド王都へやってきた際は使用できなかった。

  • スカイトーン
スカイミラージュの生成に応じて、エルちゃんによって生み出されたもう一つの変身アイテム。
手のひらサイズの宝石のような形をしており、キュアスカイへの変身には、水色の「スカイトーンスカイ」を使用する。
なお、これらのアイテムは妖精ポジであるエルちゃんから完全に独立しており、離れていても使える。
第22話にて、ミラージュペンの消滅と同時に色を失ってただの石に変化してしまい、続く第23話にて一度は湖に投げ捨てようとするも結局捨てられなかった。その後、ミラージュペンの復活に呼応するように色が戻った。

使用技

  • ヒーローガールスカイパンチ
キュアスカイの必殺技
勢いよく助走を付けて大ジャンプし、青い拳の形をした光を纏いながら突撃して鉄拳を見舞う。
敵の浄化と同時に、周囲の被害の回復も行うことができる。
周囲の被害の回復については、ランボーグを浄化した際に発生するキラキラエナジーの働きによるものであったことが第42話におけるツバサの研究で判明した。
また同話では、スキアヘッドが放とうとした巨大なアンダーグ・エナジーの塊を一瞬で浄化するほどに強化されており、それまでは無表情を貫いていたスキアヘッドも初めて動揺を見せていた程。

  • 大回転プリキュア返し
ジャイアントスイングの応用で、巨大な武器を振り回し投げ飛ばす。
最終回ではマジェスティと共に放っている。

  • プリキュア・アップドラフト・シャイニング
第5話で初使用したプリズムとの合体技だが、便宜上ここに記載。
「アップドラフト(Updraft)」とは「上昇気流」の意味。

スカイとプリズムが互いの絆を再確認した様子を見たエルちゃんが生み出した「スカイトーンWシャイニング」を、それぞれのスカイミラージュにセットすることで発動。
互いの手を繋ぎ、スカイミラージュを天にかざして青とピンクのエネルギーを放出することで円盤のような物体が出現し、そこから放たれる円形の光線で敵を吸い上げて浄化する。その演出のせいでアブダクションとかキャトルミューティレーションとか言われたり。
初使用時はスカイパンチが通用しないほど強化されていた電車型ランボーグを浄化してみせた。
ただし、あまりにも巨大なランボーグは浄化までに時間がかかるという欠点があり、第15話ではそれに加えてランボーグ自身が腕を伸ばして円盤を掴んで亀裂を入れ始めた為に窮地に陥るが、シャララ隊長の決死の行動でランボーグの腕が破壊され、そして目の前でシャララ隊長がアンダーグ・エナジーに飲まれて消えていったのを見届けた二人が奮起したことでようやく浄化に至った。
だが体への負担は大きかったようで、その直後にスカイとプリズムは倒れてしまった*17
第24話ではいじわる雲を晴らすために使用されている。
第33話からはマジェスティックハレーションが主力技になったこともあって第32話を最後にしばらく使われていなかったが、第46話にていじわるトルネードに捕まったターサン*18を救出するのに使っている。もっともその直後にまた別のいじわるトルネードに捕まってしまっており、マジェスティックハレーションでようやく救出に至ったが。
第48話では、最大パワーのプリズムシャインで心を照らされたカイゼリンに対して使用され、元の姿に戻した。

  • ヒーローガールせかい
最終回で披露した、スカイパンチの強化版。
スカイに続いて、プリズム、ウィング、バタフライ、マジェスティも同時にパンチを放つ。
ダイジャーグに大ダメージを与え、そのままマジェスティックハレーションに繋げて浄化した。
名前は「広がる世界」とかけている。

【プリキュアシリーズ初の異世界出身主人公】

ソラ・ハレワタールはプリキュアシリーズ始まって以来初となる異世界出身の主人公である。*19
プロデューサー曰く、本作は「当たり前からの脱却」を掲げている様で、今までは総じて主人公以外が持っていた要素をソラにあてがった事になる。
従来のシリーズにおいて異世界出身の人物や妖精はともすれば「平穏な日常を過ごしていた普通の女の子達を戦いに巻き込み、プリキュアとしての使命や赤ん坊妖精の世話などを押し付けている」と批判的な視点で見られる事もあり、近年のシリーズではラビリンローズマリーなど、普通の女の子をプリキュアにして戦いに巻き込んだ事に悩むキャラクターもいた。
今作では物語上のその役割をあえて主人公に持たせた挑戦的な作風と言える。


【余談】

◆前作『デリシャスパーティ・プリキュア』の最終回にも先行登場。
書くものを探していたゆいにミラージュペンを貸し、更には彼女の決まり文句とも言える「ご飯は笑顔」に感銘を受け、手帳に書き記していた。
時系列についてはひらがなが書けることを踏まえると少なくとも3話以降の様子。

◆桃キュアでは無い主人公キュアは、前々作『トロピカル~ジュ!プリキュア』の夏海まなつ/キュアサマー以来2年ぶり。
しかも、彼女の場合初の青キュア主人公である。
加えて、そうした非桃キュアの主人公という他にも、髪型や明るく爽やかな性格、人並み外れた運動能力、第1話で元居た場所から離れるなど、まなつとは何かと共通点や類似点が多い。

◆声優の関根氏はアニヲタ的には『FGO』のぐだ子の声などでお馴染みであったが、本作がプリキュアシリーズ引いてはニチアサ作品に初めて出演したことでニチアサファンに知られることになった。往年のニチアサファンの中でも『風都探偵*20でメインヒロイン・ときめを演じたことで記憶に新しく、それに関連付けたネタもネット上で散見されている。なお、声優になりたてであろう2011年にサンスター文具から発売された「うきうきぬりえ カラーワンダー スイートプリキュア♪」のCMのナレーションを務めていた。よって12年越しにプリキュアに関わることとなった。プリキュア関連のCMに関わり、その後プリキュアになった例としてはキュアラメールを演じた日高里菜以来。

◆また、それに関連してかどうかは分からないが、スカイミラージュの先端部分の回転が風車のようであること、変身後の肩のマントがマフラーのようにも見えることから、そのモチーフについて一部では仮面ライダーの変身ベルト・タイフーンも入っているのではないかと、予測する声も上がっている。

◆第1話における初登場シーンはスカイランドの王都に向かうところであり、本編開始時点ではバックボーンのほとんどが謎に包まれていた。

◆ソラシド学園の夏制服を披露したのは、第19話の一回限りとなっている。*21

◆次回作の『わんだふるぷりきゅあ!』第32話にも、映画の宣伝も兼ねて出演。仲間たちと共にアニマルタウンの動物園を訪れていた。次回予告では仲間たちの登場までは伏せられており、完全なサプライズであった。




追記・修正の出番です!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ソラ・ハレワタール
  • キュアスカイ
  • ひろがるスカイ!プリキュア
  • 青キュア
  • プリキュア個別
  • スカイランド
  • 異世界人
  • 関根明良
  • 主人公
  • サイドテール
  • ツインテール
  • ヒーロー志望
  • 若者の人間離れ
  • 本編より先に立った項目
  • 異世界人プリキュア
  • 忠義心
  • 初の青キュア主人公
  • 敬語キャラ
  • スカイランド神拳
  • 拳法家
  • パルクール
  • 努力家
  • 責任感
  • 青の護衛隊
  • 苦悩の連続
  • 勇気
  • お化け嫌い
  • 主人公キュア
  • ヒーローガールスカイパンチ
  • 中学生
  • 怒ると怖い
  • 自己犠牲の塊
  • 孤高
  • 絶望
  • 全力ヒーローガール!
  • ダークスカイ
  • ブルーヒロイン
  • ヒーローの出番です!
  • 非桃キュア系主人公
  • かっこかわいい
  • 長女
  • 恐怖を乗り越えた
最終更新:2025年04月14日 23:35

*1 ちなみにこの経緯が語られたのは第14話である。

*2 これまたヨヨの計らいでスカンジナビア出身ということになっている……が、このことが判明する前に口を滑らせてスカイランド出身であることをばらしてしまった。これ以降もたびたびぼろを出してしまっている。

*3 自筆のイラストつきで、しかも結構上手い。

*4 生身で立ち向かわざるを得なかった1話は元より、プリキュアへの変身能力を得た2話以降も同様に震えている。

*5 ただし「突然空から女の子(と赤ちゃん)が落ちてくる」という衝撃の事態に対面したましろも同じ反応をしているので、強ちソラの反応だけが突飛というわけでもないのだが。

*6 当然エルちゃんは嫌がっているが。

*7 あるいはスカイランドがそういう文化の世界だからかもしれないが。

*8 戦いの中でましろが犠牲になってしまう悪夢に連日うなされるほど。

*9 本人曰く「1日5文字」のペースで覚えたとのことなので、言葉通りなら凡そ10日ほどでマスターしたことになる。

*10 転入直後はまだ完全習得には一歩及ばず、「ル」を鏡文字で記述してしまっていたが。

*11 そのため地球の七割が海だということに頭をくらませた。

*12 放送一か月前に急逝しており、本作が事実上の遺作となる。

*13 ソラの回想シーンの中で、家の中でヒーローごっこをしていたレッドがはずみで花瓶を割ってしまい、それを咎め追いかけるレミから逃げながらアッカンベーをしていた。

*14 例外として、他のキャラが主役となる回であればそのキャラが掛け声を担当する。ソラ抜きでの同時変身の場合はケースバイケース。

*15 慣れない身体能力で意図せず大ジャンプを披露してしまうのはプリキュア初変身の定番・伝統でもある。

*16 歴代主人公キュアは初大ジャンプからの着地に失敗するケースも少なくない。

*17 スカイだけは、エルちゃんの呼び声を聞いて復活したが。

*18 スカイランドにおけるサンタクロースである鳥。ソラとツバサは実際に会うまでは空想の存在だと思っていた。

*19 もっともプリキュアより以前のいわゆる「魔法少女もの」の主人公は総じて異世界出身者だったため、その意味では原点回帰と言えなくもない。

*20仮面ライダーW』の続編アニメ。

*21 ましろはそれに加えて第23話冒頭でも披露。

*22 この時のボイスはソラではなくダークヘッド。完全に乗っ取られてしまったことを示唆している。