キャノン・ソルジャー(遊戯王OCG)

登録日:2011/06/16(木) 10:53:27
更新日:2025/04/26 Sat 17:39:48NEW!
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キャノン・ソルジャー
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1400/守1300
自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリースする事で、相手ライフに500ポイントダメージを与える。

【概要】

《キャノン・ソルジャー》とは、遊戯王OCGブースターVol.6で登場した、闇属性・機械族の下級モンスター。
相手にダメージを与える起動効果、いわゆる“射出効果”の元祖。

射出効果自体は《ダーク・ダイブ・ボンバー》が目立った事であまりにも有名だが、
このカードも1ターンキルの必須カードとして猛威を振るった時期があり、
このカードにより世界一に登りつめた決闘者もいる。(※2000年のアジアチャンピオン)

苦渋の選択》の効果により、当時無制限カードだった、
《キラー・スネーク》3枚を含むカードを選ぶ事で、絶大なハンド・アドバンテージ(もとい、射出要員)を稼いでいた。

また、《クリッター》などを射出する事でダメージ+サーチ、
それによりエクゾディアパーツ等を揃えるデッキも昔は使われていた。


【運用方法】

このカード単体としては、ダイレクトアタック→自身を射出で合計1900ダメージを与えることが可能。
単純にライフの約四分の一を削れるが、
それなら攻撃力1900のモンスターでダイレクトアタックをした方がボードアドバンテージを失わない。

このカードの運用の理想としては、複数のモンスターの射出によるゲームエンド。
大ダメージを受けている相手へのトドメこそが、このカードの真骨頂である。
2体で1000ダメージ、3体で1500ダメージを与えられるので攻撃が通れば通るほど、モンスターが並べば並ぶほど勝利が近づくのだ。

また、モンスターを16体以上出す方法があれば、初期ライフでもワンショットキルが可能である。
例えば、現在(2016年7月)のリミットレギュレーションでは、
王宮の鉄壁》+《ボルト・ヘッジホッグ》(ただし、墓地にいる事)+チューナーモンスター+《キャノン・ソルジャー》でワンショットキルが可能(いずれも無制限カード)。
このような方法を使った専用デッキを組んでみるのも良いかもしれない。

《オーバーロード・フュージョン》対応カードであり、
融合呪印生物を入れたサイバーデッキなら《キャノン・ソルジャー》共々採用圏内。
キメラテック・オーバー・ドラゴン》のデメリット効果が困る場合に代わりに呼ぶ程度だが…。

《サイバー・ドラゴン》(ATK2100)&《キャノン・ソルジャー》(ATK1400)のダイレクトアタック!

《キャノン・ソルジャー》の効果で2体を射出

4500ダメージ!

という流れは結構決まりやすい。

リミッター解除》の恩恵も受けられるので、
が手札にあり、《サイバー・ドラゴン》と《キャノン・ソルジャー》の直接攻撃が決まるのならば、強引だが1ターンキルが完成する。
(除去カードも用意する必要もあるが)

このように、様々なカードと組み合わせる事で色々と悪巧み出来るカードであるが、
同じ効果を持ちサーチが容易な《トゥーン・キャノン・ソルジャー》の登場であまり見なくなった。
《トゥーン・キャノン・ソルジャー》には攻撃の際にデメリットがあるので、
一概に下位互換とも言えないが、デッキ圧縮も出来るトゥーンの方が好まれているようだ。

現環境ではライフポイントを軽視する傾向があり、効果で活躍できる可能性も十分。
モンスター大量展開に特化したデッキも多いので、隠し味に入れてもいいかもしれない。
…が、単体ではあまり役に立たず手札事故の要因になりやすい上に、
現在の環境デッキはバーンに頼らなくてもライフを削り取れるデッキが多く環境デッキでの採用率は低い。

そもそもが「モンスターを削った上でのダメージ」効果なので、
「モンスターの消費が無くてもダメージを与えられるカード」を入れた方がいい場合が殆どである。


Aーアサルト・コア「モンスターの消費が辛い?」
FWD「なら使い回せば良いんじゃないかな?」


…時は流れ、墓地と場に《A-アサルト・コア》、場に《ファイアウォール・ドラゴン》を揃える事で射出する度に墓地と場の《A-アサルト・コア》を入れ替え続けられる1killコンボが成立し、環境デッキに顔を出す事が増えてきた。
しかも【ABC】のメインギミックをそのまま流用する為、《キャノン・ソルジャー》はピン差しで充分であり、デッキバランスを崩さないと言う恐ろしさである。
まあそもそもそんなループができる状態ならきっつい制圧盤面と敷けるし、このカードみたいな不純物を入れないほうが安定するのは確かなのだが、1キルというものは本当にやり取りができなくなるのでアウトなのである。
このため2018年7月1日からはトゥーン版共々禁止カード入りが決定してしまった。
かつての佐々木も酷いが先輩もなかなか酷い。

これを「《ファイアウォール・ドラゴン》に振り回された冤罪だ」と主張することもあるが、回数制限のないバーン効果が 絶対何かをやらかす ことはこれまでの歴史が証明しており、その時が来ただけとも言える。
そもそも真の冤罪はのようなことを指すのであって…

その後《ファイアウォール・ドラゴン》がエラッタを受けて釈放されたため、このカードもエラッタされれば釈放の兆しが見えてくるかもしれない。

遊戯王ラッシュデュエルでも下記の《迷宮の魔戦車》、《ギガテック・ウルフ》と共に登場。
通常召喚に制限がなくドローも多いラッシュデュエルでもさぞ大暴れ!…と思いきや、現在(2021年12月時点)での環境での評価は高くない。
理由としてはラッシュデュエルでは基本ルールとしてカードごとに1ターンに1度しか発動できず大ダメージ狙いができないこと、メインフェイズ2が存在しないため攻撃後に射出してトドメという戦法が使えないことが挙げられる。
更に言うと現環境に置いて有力な【最強】が「機械族・光属性」を要求していることや、フュージョン先の《迷宮の魔戦車》がイマイチ強くないこともあり環境の要請にも噛み合っていない。
そういった事情もあってか大幅にカードパワーは低下しており、禁止・制限カード出身としては初の非レジェンド枠として実装されている。
しかしながら、能動的に墓地に送れる点から事故要因になりにくいのは利点と言え、機械族自体は《世紀末獣機界ビーストギア・ワールド》等サポートに恵まれているため今後のカードの追加次第では大化けするかもしれない。

その後、ソルジャーなら何でもかんでも「ソルジャー」とするジャージモンスターとして登場。
こちらは射出する際に守備力500のモンスターがフィールドにいるのが条件でリリースするのも守備力500だが、相手にバーンダメージに加えて攻撃力を500下げる効果を持つ。
ただし他のジャージモンスターと同じく守備力が500に下がっている。カードイラストはキャノンソルジャーがジャージを着ているので普通より守備力は上がっているはずなのに…。
とはいえ攻撃力は1400とラッシュデュエルの下級モンスターにしては高めで、頑張れば1900まで処理できるので悪くはないカードと言える。
誰でも打ち出せてフュージョンを狙えるソルジャーか、フュージョンと安定性を捨ててジャージを着せるか、考える余地はあるだろう。

実は融合素材でもあり《ギガテック・ウルフ》との融合により、あの迷宮兄弟の使った《迷宮の魔戦車》となる。

迷宮の魔戦車
融合モンスター
星7/闇属性/機械族/攻2400/守2400
「ギガテック・ウルフ」+「キャノン・ソルジャー」

おかげで《E・HERO プリズマー》や《融合徴兵》などのサポートを受けられる。
場合によっては《パワー・ボンド》で出して攻撃力4800のモンスターとして使ってもいいだろう。

…ただ《キャノン・ソルジャー》の禁止後は素材として《ギガテック・ウルフ》が必須になるので使い道を見出しづらい。

遊戯王DMのアニメでは】

星4/闇属性/機械族/攻 400/守1300
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。このターン、このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。

と、OCG版よりも使いにくい性能だった。
しかし、当時のルールではライフポイントが2000だったので仕方ないかもしれない。

【上位種】

メガキャノン・ソルジャー
星5/地属性/機械族/攻1900/守1200
自分フィールド上に存在するモンスター2体を生け贄に捧げる度に、
相手ライフに1500ポイントダメージを与える。

《キャノン・ソルジャー》の上位種。
しかしリリースを要求する割に下級モンスター並の攻撃力で、効果発動のためにリリースするモンスターも2体という縛りがついている。
A召喚で場に出す前提だと、1回効果を使うだけでは《キャノン・ソルジャー》の効果で3体リリースするのと消費枚数が変わらず、事故の危険性が上がる点で劣る。
また何故か属性が変わり、守備力も下がっているというツッコミ所も。

使うなら《機甲部隊の最前線》や《トランスターン》などの召喚サポートが欲しい所。

だったのだが下級2種が禁止カードに指定されたことでその代用として上記デッキで採用されるようになり、その役目を立派(?)に務めたため2018年10月の制限改定で似た効果の《アマゾネスの射手》と共に禁止カード入りが決まってしまった。
それまで事故要因でしかなかった「上級モンスター」と言う点が《クリフォート・ゲニウス》のサーチに対応してしまったため十分にリペアパーツとして機能出来る様になってしまったのだから正に人間万事塞翁が馬と言った所か。


【小ネタ】

他のカードのイラストにもよく登場している事で有名。
……が、悲惨な目に合う場合も……。


以下、《キャノン・ソルジャー》がイラストで登場しているカード。

  • 自律行動ユニット(スクラップ状態で「自律行動ユニット」が頭部に付いている)
  • マスドライバー(2体描かれ、イラスト左側と最奥で「マスドライバー」を操作している)
  • リニアキャノン(1体が「リニアキャノン」を操作し、もう1体は射線の脇でのけぞっている)
  • 天罰(天から雷のようなものを落とされている)
  • 導爆線(「導爆線」に絡まりながら「?」マークを浮かべている)
  • 爆導索(ひも状に連なった爆薬を身体に巻き付け、背後の爆発から逃げまどっている*1
  • 援護射撃(《メカ・ハンター》に向けられた赤い光線を、白いビームで迎え撃とうとしている)



遊戯王DMでは、遊戯達からモンスターを生け贄(犠牲)にする事について、「あまり好ましくない」という事が言われた。


もし実際のデュエルで言われたら、
ヘルカイザーのように「俺は勝利をリスペクトする!!」と叫ぼう。

その場合、効果を連続で発動するなら
「ダイイチダァ! ダイニダァ! ダイサンダァ!!」
と叫ぶと、
「オレは! 勝ちたいィィィ」
という気持ちがより相手に伝わるだろう。

ただし、ルール上「グォレンダァ」とは叫べない。

前述のように【サイバー】での採用も検討出来るのもポイント。



同期に登場した《メカ・ハンター》とは仲が良いらしく、
《援護射撃》のカードイラストで共闘していたり、ストラクチャーデッキ―機械の叛乱―で一緒に収録されたりしている。

古参の決闘者には懐かしく感じる人もいるだろう。



《キャノン・ソルジャー》進化ぁぁぁ!


《メガキャノン・ソルジャー》(太い声)





ツイキャノン・シュウセイスルジャー
効果モンスター
星4/アニ属性/ヲタ族/追1400/修1300
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
自分のフィールド上に存在するWiki篭り1体をリリースする度に、この項目の内容に追記・修正を行う。

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最終更新:2025年04月26日 17:39

*1 「導爆線」イラストで周りにあった危険物が誘爆したらしい