ジンガー(ドンキーコング)

登録日:2021/09/09 Thu 13:08:43
更新日:2025/03/04 Tue 14:53:58
所要時間:約 5 分で読めます





ブーン ブーン ブーン…



ブーン ブーン ブーン…



ブーン ブーン ブーン…



ブーン ブーン ブーン…




ジンガーとはゲームドンキーコングシリーズ」に登場する敵キャラクターである。


【概要】

スーパードンキーコング」から登場する敵キャラクターで、のような姿をしている。
背中にはトゲが生えており、踏んで倒す事はできず、物をぶつけるかアニマルフレンドの力を借りなければならない。
だがこの敵の真の恐ろしさは…



嫌らしい場所に配置されていることが多い。



という点である。
ジャンプして渡る足場の間、ロープを登った先、タル大砲の周囲、酷い時には複数が並んで壁になっていたり、その場で輪を描くようにぐるぐる回っていたり。

タイミングを誤り、ジンガーに突っ込んでしまい散っていったコングは数知れず。
あるいはジンガーの隙間をくぐることばかりに気を取られ、穴に落ちるタイミングで突っ込んでしまうケースも多い。
更には羽音や鳴き声が妙にリアルであり、恐怖感を煽ってくる。

まさに文字通りのお邪魔虫である。


【登場作品】

スーパードンキーコング

記念すべき初登場作品。色が4色あり、それぞれ挙動が異なる。
黄色は上下に移動し、橙色はその場に留まるか左右に動き、緑は半円状に動き、赤は円状に動く。
倒すにはタルをぶつけるか、サイのランビで蹴散らす、カエルのウィンキーで踏むことで可能。

みんなのトラウマ「ふぶきの谷」や、その名の通り「ジンガーのもり」等で大量に出現する。
ちなみにリメイクの「ドンキーコング2001」では黄色に統一された。

スーパードンキーコングGB

何故か体を縦にして針を前に突き出すような、ハチとしては奇怪なポーズになっている。
動きは黄色相当の小さく上下移動するパターンのみ。
エクスプレッソでも踏んで倒せるようになったが、これが活かせる場面は少ない。

トラウマステージ「空中迷路」を筆頭に各地でいやらしく進路を妨害してくる。

スーパードンキーコング2

前作の敵から唯一の続投*1。サイズが小さくなっている。
色は黄色と赤の2色で、黄色はタルやサイのランビ・ヘビのラトリーで踏む、オウムのスコークスのタマゴやクモのスクイッターの糸で倒せるが、
赤はどんな攻撃も受け付けない完全無敵のキャラとなっている。ただし、ランビやラトリーで踏むことはできるので、足場にすることはできる。
「クラッシュエレベーター」では地面に接触した瞬間に死ぬ。
1では倒した時の断末魔の鳴き声がやたらエグかったが、本作では羽音も含めてマイルドになった。

BGMが有名な「茨のステージ」に大量に配置されていたり、はちみつパーク「クレムランド」の傍に彼らの本拠地と思しき巨大な巣があり、あやしの森「ダークレム」にも巣がある。
ちなみに巣には何匹か幼虫も混じっている。

ドンキーコング64

雑魚敵として登場。高空を飛んでいるため武器やオレンジでないと倒せない。
急降下して攻撃してきたり、オレンジバクダンを落として攻撃してくる。

・ぶらぶらドンキー/ジャングルクライマー

雑魚敵として登場。本作では針の部分が槍や矢尻のような描写になっている。
頭部等の針やトゲのない部分にローリングアタックすれば倒せるため、弱体化している。

・ドンキーコング たるジェットレース

コース内の敵として登場。今回は何もせずとも通常攻撃やワイルドムーブで倒せるため、また一層弱体化。そうと知らずに正直に避けて走っていた人もいるのでは。

【主な出現ステージ】

スーパードンキーコング

・3-3「ジンガーのもり」

動くロープに捕まりながら、無数のジンガーを避けて進む。
だがステージの山場はネッキーにとって変わられてしまっている。

・4-1「ふぶきの谷

こちらはタル大砲で進む。
タルもジンガーも動きがかなり早く、同作屈指の難所。救済措置でショートカットがある。

スーパードンキーコング2

・4-1「ハニー アドベンチャー」

ジンガーの巣が舞台で、床や壁の「ハチミツ」に触れるとジャンプ移動しか出来なくなってしまう。
このハチミツとスパイニー(ハリネズミ)との連携が強烈。

・4-3「スコークス ライド」

茨のステージで、スコークスに掴まって進む。
前半はあまり見かけないが、後半になると群れでサークル状に動いたり、一斉に突撃してきたりして行く手を阻んでくる。

・4-6「ランビといっしょ

こちらもジンガーの巣。
スパイニーはいなくなったが、ハニーアドベンチャーよりジンガーの配置が嫌らしい。
後半はランビに変身して、ジンガーを足場にしながらキングBと追いかけっこをする羽目になる。

・5-4「パラシュート パニック」

またしてもジンガーの巣。
コークスに掴まり、下降しながらイライラ棒のようにジンガーを避けて進む。
ディクシーのポニーテールスピンで降りた方がやりやすいとか言っちゃダメ

・8-4「ホットドーム タイザー」

「十字タル」を操作し、こちらもイライラ棒のようにジンガーを避けて進む。おまけにタルの一つ一つに時間制限付き。
特殊な訓練を受けているのか、マグマに浸かっても平気。

・8-5「アニマル ランド

スクイッターのエリアで大量に出てくるが、上の方にいれば完全スルーできる。
スコークスのエリアにも登場。
配置自体は大人しいが、風と茨のギミックがあるので難所なのは変わらない。
ラトリーのエリアでは足場代わりにして進む。
アニマル禁止サインで出したアイテムをすぐ取ると、ジンガーに激突する罠がある。


【関連キャラクター】

・バズ

スーパードンキーコング3」に登場した、ジンガーに代わる蜂の敵。
名前こそあの某スペースレンジャーの彼と同じだが、決して関係ない。
針の代わりに付いた背中から尻までをカバーする回転ノコギリや、ロボットじみた鋼鉄の足、どこぞのNO HOPERを彷彿とさせるニヤついた口が特徴。
回転ノコギリを装備しているので、ジンガー同様踏んで倒すことはできない。
緑と赤の2色が存在し、緑はタル・のエリーの水鉄砲・スコークスのタマゴ・スクイッターの糸で倒せる。
赤は無敵ではなくなったが、TNTバレルをぶつけるか無敵バレルでの体当たりでしか倒せない*2
こちらもジンガー同様いやらしい位置に配置されている。
……が背中のノコギリの分、顔面の当たり判定が薄いため、本来は倒して進まなければならないような部分も上級者はすり抜けて突破できる。

ステージ2-2「リバーサイドレース」に登場する蜂の大群は、グラフィックをよく見ると普通の蜂サイズに小型化した赤バズの群れとなっている。
こちらは障害物扱いで倒すことはできない。

・ブーザー

ドンキーコング64」に登場した、ジンガーを模したロボット
耐久力が高く、バクダンを投下して攻撃してくる。

・クイーンB

「スーパードンキーコング」に登場した、レベル3「もりのみさき」のボス。
ジンガーの女王たる巨大バチで、通常攻撃は効かないため、無限沸きするタル*3をぶつけてダメージを与える。
普段はステージ外周を回っているが、ダメージを受けると赤くなってしばらく無敵状態となり、上下に激しく動く。
後作品のボス程ではないが全体的にボスが弱い初代スパドンの中ではかなり強い方で、明らかにレベル4や5のボスより強い。
GBA版ではダメージを受けると周囲にジンガーを召喚し、全部倒すまで無敵が解除されないとさらにパワーアップ。
倒された際の痙攣が妙に生々しい。

ちなみに『B』は英語ミツバチを示す〈Bee〉のもじりだと思われる。非常に攻撃的な割にスズメバチでは無いようだ。

・キングB

スーパードンキーコング2」ワールド4「はちみつパーク クレムランド」のボス。おそらく遊園地とは無関係だと思われる。
クイーンB同様巨大蜂だが、関連は不明。そもそも雄バチは群れのトップに立てないだろとか突っ込んではいけない。
まずはボス戦前のステージ「ランビといっしょ」の後半に登場し、完全無敵状態で追いかけてくる*4
そして肝心のボス戦だが、こいつも本作のボスでは上位に入る程に強い。

まずこちらは強制でスコークスに変身。慣れない空中移動と独特のタマゴ攻撃を強いられる。
序盤のコイツは尻の先にある小さな針にしかダメージが通らず、非常に狙いにくい。
スコークス自体もふわふわとした独特の挙動な上、放つタマゴが放物線状に打ち出されるため、動き回るキングBの小さな一点を狙撃するのが非常に難しい。
当てると赤くなって無敵状態になり、8方向に針を飛ばしてくる。
こちらは本体の突進とこれを同時に裁かなくてはならないが、スコークスの動きがやや緩慢なのもあって、針や体当たりにやられやすい。
ある程度ダメージ与えるとジンガーと同サイズになり、周囲にジンガーを4匹召喚する。
これを全部倒さないと本体にダメージが入らず、しばらくするとジンガーは復活してくる。
小さくなって何度かダメージを与えれば倒すことができる。
そんなこんなで、多彩な技とスコークスとの相性の悪さがあり、ボスたちの中でもかなりの強敵となっている。
本作のボスでは唯一、登場シーンがない。
エンディングでのキャラ紹介では尻の針が無くなっている。

ゲームボーイカラー版の「ドンキーコングランド」では小さくならない代わりにジンガーを生み落としながら移動する*5

【余談】

  • Zingerという単語自体は「著しい意見」といった意味合いだが、こいつの名前の由来はおそらく「Zing(ブンブン、ブーン)」という音を立てるやつという意味だろう。

  • 「トゲが生えている」「ほぼ無敵」「嫌らしい場所に配置されている」等、「星のカービィ」シリーズに登場するゴルドーとは共通点が多い。

  • 没になった作品『ドンキーコングレーシング』のトレイラー映像では、背中に針があって危険なはずなのにドンキー達に乗り物として扱われているシーンがあった。
    また、同じく没となった『ディディーコングパイロット』*6ではバズ共々マリオカートの甲羅のような妨害アイテムとして登場し、敵機にぶつかるとバラバラに砕け散るというグロテスクな描写があった。
    いずれにせよ、コング達とは単純に敵対する個体ばかりではない証左と言えるかもしれない。

  • 『ドンキーコンガ2』では『スーパードンキーコング2』の巣の背景を模した「はちのすトロトロ」「はちのすピリピリ」という背景が登場する。前者は無数の幼虫*7 が巣の窪みに収まってスヤスヤと眠っているという穏やかな光景となっているが、後者は全体的に暗い色調で、成虫のジンガーが巣の中から真正面を睨みつけているという少々ゾワッとするものとなっている。


  • 蜂の仲間で働きバチと呼ばれるのは基本的に全てメスで、尻の針は繁殖に使わない産卵管が代わりに変質したもの。つまりオスの蜂に針は無い。
    ジンガーの針も同じ構造かはさておき、キングBがオス蜂のそれであるならば弱点の針は所謂金的である可能性がある…。そりゃ鳥の卵なんて当てたら悶絶する訳だ。
    更に言うと種によっては交尾で全力投球した結果ショック死*8したり、番のいないボッチは冬になると巣を追い出されて凍死したりすることも。
    キングBもさぞ恐妻家であることだろう。

  • コミックボンボンに連載していた漫画版スーパードンキーコング*9において、マリオディディーがジンガーの群れに襲われた際にその場にあった石で防御したが、石が腫れ上がりコブだらけになるという恐ろしい威力を見せていた。
    しかし、刺したジンガーもみんな死んでいたことから、実質痛み分けとも言える*10
    クイーンBにいたっては、ドンキーの機転で針を封じられた上で、その場にいたマリオやコング達から大量の石を投げられて倒されるという、見方によるとリンチにも見える方法で倒されている。



追記・修正はジンガーをプゥン!させてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ドンキーコング
  • スーパードンキーコング
  • 強い雑魚
  • トゲ
  • 殺猿蜂
  • 嫌らしい配置
  • 不規則
  • ほぼ無敵
  • クイーンB
  • キングB
  • ハニーアドベンチャー
  • ランビといっしょ
  • バズ
  • 敵キャラ
  • 障害物
  • ジンガー
  • パラシュートパニック
  • ふぶきの谷
  • 羽音と鳴き声がやけにリアル
  • お邪魔虫
  • ブーザー
最終更新:2025年03月04日 14:53

*1 この事はスワンキーコングのクイズの問題にもなっている。

*2 限定的なものとしては、「ねらわれたスクイッター」の弾丸を誘導させてぶつけるか、ポンコツロケットでゴー」のロケット噴射でしか倒せない。

*3 糸で枠組みされており、地面にぶつかると破壊されるタイプ。

*4 しかも専用BGM付きという好待遇である。

*5 このジンガーは一定時間で消滅する

*6 後にキャラを「バンジョーとカズーイ」にガワ替えした『バンジョーパイロット』として発売。当時レア社はマイクロソフトへの買収を迎える時期であり、ドンキーシリーズの権利関係を巡って任天堂と一悶着あったものと推測される。

*7 『SDK2』とは違いキャプテン・オリマーのような顔が付いている。

*8 しかも本体が死んでもモノはしばらく抜けないらしく、事後の死骸は女王蜂に抜けるまでの間引き摺られていくのだとか。

*9 本山版マリオの一環

*10 この際に「ハチは刺すと死ぬ」と書かれてたため、やはり彼らはミツバチの模様